Amazonを名乗る電話が来たら|自動音声・折り返し・遠隔操作アプリの対処

「Amazonプライムの会費が未払いです」という自動音声の電話がかかってきた。SMSに書かれた番号に折り返したら、オペレーターにコンビニでギフトカードを買うよう言われた。こうした連絡は、Amazonの名前を無断で使ったなりすましであることが多く、Amazon自身もヘルプページで注意を呼びかけています。

先に要点を挙げます。電話口でパスワードやカード番号を聞かれても答えないこと。本物かどうかは、いったん電話を切ってAmazonのアプリや公式サイトで自分で確かめること。すでに番号を伝えた、アプリを入れたという方は、この記事の「段階別の対応」から読んでください。メールやSNSのリンクから偽サイトに進んだケースは、IDとパスワードを入れた後にやることやカード情報を入れた後の手順で扱っています。

Amazonを名乗る電話で求められやすいこと

Amazonはギフトカードの詐欺に関する注意のページで、代表的な手口をいくつも紹介しています。電話が絡むものを抜き出すと次のとおりです。

  • 「未払いのプライム会費がある」「コンテンツ利用料が精算されていない」とSMSやメールで連絡し、書かれた番号に電話させる
  • 電話口で、コンビニなどでAmazonギフトカードを買わせ、番号を読み上げさせる。カード裏面の写真をメールで送らせる
  • ギフトカードの代わりに「お支払い番号」を伝え、コンビニで支払わせる
  • パソコンがウイルスに感染したという偽の警告を出し、表示された番号に電話させて修理費を求める

同じページでAmazonは、Amazonのサイトや、Amazon Payを導入したサイトなど以外での代金や手数料をAmazonギフトカードで払うことはできない、とはっきり書いています。「ギフトカードで払ってください」と言われた時点で、その電話はAmazonの正規の手続きではないと判断してかまいません。

自動音声で始まる電話も広く使われています。Amazonの事例ではありませんが、消費者庁は2024年6月、NTTファイナンスやNTTの名前をかたり、国際電話番号などから自動音声で「未納料金があります」と伝え、案内どおりに操作したり折り返したりした人に電子マネーでの支払いを求める事業者について注意喚起をしています。名乗る会社が変わっても、自動音声→操作や折り返し→オペレーター→電子マネーという流れは同じ形をとり得ます。

本物の連絡かどうかを見分ける:Amazonが公表していること

電話やSMSでAmazonを名乗る連絡について、Amazonはヘルプページで次のように説明しています。電話を受けたときにどう使えるかと合わせて並べます。

Amazonの案内電話を受けたときの使い方
パスワードやクレジットカード情報などのアカウント情報を、お客様に開示するよう求めることはない電話口でこれらを聞かれたら、その場で切る理由になる
SMSや電話で伝えられた連絡先(電話番号やURL)には返信しない折り返しは、その連絡に書かれた番号ではなく、アプリのカスタマーサービスから
未納料金の連絡は、注文履歴と照らし合わせるアプリの注文履歴に該当する注文がなければ、請求に応じない
法的手続きをほのめかすメッセージは詐欺「裁判になる」「差し押さえ」という言葉が出たら、それ以上聞かない
ソフトウェアのインストールを求める内容にも注意アプリを入れるよう言われたら断る

一つ注意したいのは、電話番号だけでは本物か偽物かを決められないことです。Amazonは、カードの不審な利用を見つけたときにセキュリティ調査部門から電話やメールで確認することがあるとして、発信に使う番号を公表しています。その中には+1など海外の番号も含まれています。「海外の番号だから偽物」「国内の番号だから本物」とは言い切れないわけです。

だからこそ、どんな番号からであっても、いったん電話を切り、Amazonのアプリか、自分でブックマークした公式サイトにログインして、注文履歴、メッセージセンター、プライム会員情報、お支払い方法の画面を確かめる。この手順がいちばん確実です。受け取った連絡が本物か迷うときは、Amazonが用意している確認用の窓口([email protected] への転送や、ヘルプの報告フォーム)も使えます。

通話でどこまで進んだか――段階別の対応

自分がどこまで応じたかによって、急ぐべきことが変わります。当てはまる行から順に進めてください。

進んだ段階すぐにやること
着信があっただけ・すぐ切った折り返さない。着信履歴を画面保存し、番号を着信拒否に
自動音声で番号を押した・少し話した以後その番号には出ない。話した内容と日時をメモに残す
氏名・住所・生年月日などを伝えた同じ情報を使った次の連絡に備え、知らない連絡には応じないと決めておく
Amazonのパスワードや確認コードを伝えた公式アプリからパスワードを変え、2段階認証を設定。注文履歴とお支払い方法を点検
クレジットカードの番号を伝えたカード会社に電話して利用停止と再発行を相談
アプリを入れた・画面を共有した次の見出しの手順をすぐに
ギフトカード番号を伝えた・コンビニで払ったその次の見出しの手順をすぐに

氏名や住所だけなら直ちにお金が動くことは考えにくいものの、個人情報を知っている相手からの連絡は本物らしく見えやすくなります。「前回の件で」と言われても、同じ確認手順を踏めば見抜けます。

パスワードや確認コードを伝えてしまった場合の詳しい点検のしかたは、偽サイトにIDとパスワードを入れた後にやることが参考になります。

遠隔操作アプリを入れた・画面を共有してしまったとき

「確認のためにこのアプリを入れてください」と言われ、画面を共有したり遠隔操作を許可したりした場合は、相手にスマートフォンやパソコンを操られている状態が続いているおそれがあります。情報処理推進機構(IPA)は、遠隔操作が成り立つにはアプリが起動していること、端末がインターネットにつながっていること、相手が接続用の番号を知っていること、利用者が接続を許可していること、の4つがそろう必要があると説明しています。裏を返せば、どれか一つを崩せば操作は続けられません。

  1. インターネットから切り離す。スマートフォンは機内モードに、パソコンはWi-Fiを切るかLANケーブルを抜きます。
  2. 入れたアプリを削除する。名前が分からなければ、その日に追加されたアプリを探します。
  3. 別の端末からパスワードを変える。Amazon、メール、ネットバンキングなど、画面に表示されたり入力したりしたサービスを優先します。
  4. 銀行とカード会社に連絡する。遠隔操作中にネットバンキングを開いた、振込の画面を見せたという場合は特に急ぎます。
  5. 不安が残るならIPAの情報セキュリティ安心相談窓口に相談する。端末をどこまで元に戻すべきか助言を受けられます。

IPAは、遠隔操作されている間は画面がそのまま相手に見えているため、多要素認証の確認コードのような大事な情報も伝わってしまう可能性があると注意しています。操作中に届いたSMSのコードは、すべて相手に知られた前提で扱ってください。

ギフトカード番号を伝えた・コンビニで払ったとき

Amazonは、ギフトカード詐欺の被害に遭った場合、Amazonのサイトにサインインしてカスタマーサービスに問い合わせること、警察や地域の消費生活センターへ相談し、状況によっては被害届を提出することを勧めています。

  • 手元に残すもの:ギフトカードの台紙やカード本体、購入したときのレシート、番号を伝えた日時のメモ、相手の電話番号が分かる着信履歴
  • カスタマーサービスへの連絡:ログインした状態でアプリやサイトの問い合わせ窓口から。電話でやり取りした相手から教わった番号は使わない
  • 「お支払い番号」でコンビニ払いした場合:レシートに書かれた収納代行会社などの名前を控え、警察と消費生活センターに相談します。考え方はコンビニ払いの詐欺被害の対処にまとめています

ギフトカードの番号は、伝えた直後に使われてしまうことが多く、連絡したからといって必ず取り戻せるわけではありません。それでも早く伝えるほど打てる手は残りやすくなります。また、「払ったお金を返すので、もう一度ギフトカードを」「手数料を払えば返金する」という追加の要求には応じないでください。返金を名目にした二度目の請求は、よく見られる流れです。電子マネー全般の対処は電子マネーで払ってしまったときも参考になります。

次の着信に備える設定と、家族への声かけ

警察庁によると、令和7年中に特殊詐欺で使われた電話番号の約75.5%は国際電話番号でした。Amazonのセキュリティ調査部門も海外の番号を使うことがあるため番号だけで判断はできませんが、心当たりのない海外番号には出ない、出ても用件を聞いたら切ってアプリで確かめる、という習慣は身を守るうえで役に立ちます。

  • 携帯電話は、非通知や連絡先にない番号からの着信を制限する設定、警察庁などが勧める防犯アプリの利用を検討する
  • 固定電話は、海外と通話しないなら国際電話の利用休止を申し込める(受付は0120-210-364の専用センター)
  • Amazonのアカウントでは2段階認証を有効にしておく(Amazonのヘルプでも勧められています)

家族、とくに離れて暮らす親には、「Amazonを名乗る電話でギフトカードを買うよう言われたら、買う前に必ず自分に電話して」と一言伝えておくと、支払いの直前で止められることがあります。Amazonに支払う代金をギフトカードで求めることはない、という点を具体的に話しておくのが効果的です。

相談先

  • 最寄りの警察署、または #9110:ギフトカードやコンビニで払ってしまった、遠隔操作でネットバンキングを使われた可能性があるとき
  • 消費者ホットライン 188:身に覚えのない請求への対応、支払った後にどこへ何を伝えるか
  • IPA 情報セキュリティ安心相談窓口:アプリを入れてしまった端末の扱い
  • Amazonカスタマーサービス:アカウントの不審な注文、ギフトカード被害の報告(アプリやログインした公式サイトから)

相談のときは、着信の日時と番号、自動音声やオペレーターが言った内容、伝えてしまった情報、払った金額と方法を書き出しておくと、話が早く進みます。記録の残し方は証拠の残し方、当サイトへのご相談は相談予約からどうぞ。

よくある質問

Q. +1から始まる番号からAmazonを名乗る電話がありました。海外の番号なら偽物ですか?

A. 番号だけでは決められません。Amazonはカードの不審な利用を確認するときに使う発信番号を公表しており、その中には+1の番号もあります。どの番号からでも、いったん切ってAmazonのアプリで注文履歴やお支払い方法を確かめるのが確実です。

Q. 自動音声の案内で「1」を押しただけです。何か被害はありますか?

A. 番号を押しただけで、お金が引き落とされることは考えにくいです。ただ、応答したことで次の電話が来やすくなる可能性はあります。その番号は着信拒否にし、日時をメモしておきましょう。

Q. Amazonのアカウントを持っていないのに、Amazonを名乗る電話やメールが来ました。

A. アカウントがないなら、未払いの会費や利用料が発生することはありません。応じずに切ってください。Amazonは、アカウントを持っていない人がAmazonを名乗る不審なメールを受け取った場合の転送先として [email protected] を案内しています。

Q. ギフトカードで払ってしまったお金は戻りますか?

A. 番号を伝えた後すぐに使われていることが多く、戻ると約束できるものではありません。早めにAmazonのカスタマーサービスへ報告し、警察や消費生活センターにも相談してください。返金を理由に追加の支払いを求められても応じないでください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。