メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトを疑ったときの確認方法
メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトに注意が必要なケース n メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトのような状況に遭遇した場合、その内容に不審…
好きな芸能人の投稿にコメントしたら、その芸能人の名前のアカウントからインスタグラムのDMが届いた。うれしさと同時に「本物なのか」と迷っている人に向けた記事です。
先に答えを書くと、本物かどうかを判断する材料は、DMの中ではなく公式側にあります。DMの文面や写真はいくらでも作れますが、所属事務所の公式サイトから公式アカウントへたどる道筋は、なりすました側には用意できません。反対に、DMの相手が「ここでは話せないから別のサイトへ」と言い出したら、その時点で本物である可能性はかなり低いと編集部は考えます。
ここでは、本物かを確かめる5つの手順、本人らしさを演出するために使われる材料、返信前にしないこと、すでにやり取りが続いている場合の見直し方を順に説明します。
2025年分の警察庁統計(令和8年5月公表の確定値)を見ると、SNS型ロマンス詐欺で犯人が最初に接触してきたツールのうち、Instagramが1,288件ありました。マッチングアプリに次ぐ多さです。最初の接触手段では、ダイレクトメッセージが全体の9割以上を占め、そのうちInstagramのDMは1,247件でした。
サクラサイトの分野でも、似た入口が確認されています。消費者庁は、無料のSNSでタレントのページを見ていた人のもとに本人を名乗るメッセージが届き、事務所に内緒で話したいと別サイトへ移るよう誘われ、ポイント代が膨らんだ事例を紹介しています。インスタグラムでの流れに当てはめると、次のようになります。
コメントをしたこと自体に問題はありません。狙われるのは、ファンであることが外から見える人です。公開アカウントで推しの写真を投稿している、ファン同士のハッシュタグを使っている、コメント欄で熱心に応援している。こうした行動は相手から見つけやすく、「あなたのコメントを覚えている」という最初のひと言に説得力を持たせてしまいます。
すでに何通か返信していても、慌てる必要はありません。やり取りをした事実だけで費用が発生することはなく、大事なのはここから先に進まないことです。相手が急に冷たくなったり、「信じてくれないなら終わり」と迫ってきたりするのは、判断を急がせるための揺さぶりとして受け止め、次の手順で確かめてください。
次の順番で確かめると、DMの内容に引っぱられずに判断しやすくなります。
検索エンジンで所属事務所の公式サイトを探し、そこに載っているインスタグラムのリンクを開きます。DMの送り主のプロフィールにあるリンクや、DMで送られたURLは使いません。
表示名は同じでも、ユーザーネームが違えば別のアカウントです。ピリオドやアンダーバーの追加、「official」「_jp」などの付け足し、数字の「0」と英字の「o」の入れ替えなど、ぱっと見では気づきにくい違いがないかを確かめます。
警察庁は、著名人をかたる広告の特徴として「著名人をかたっているのに未認証アカウントを使用している」ことを挙げています。一方で、表示名やプロフィール文にチェックマークの絵文字を入れて、バッジがあるように見せることもできてしまいます。名前の横に正式なバッジがあるかどうかは、手順1でたどった公式アカウントと見比べて判断してください。
Instagramのヘルプによると、プロフィールのメニューから開ける「このアカウントについて」では、アカウントの登録時期などの情報を見られます。表示される項目はアカウントの種類によって異なりますが、長く活動しているはずの芸能人なのに最近作られたアカウントであれば、強い警戒材料になります。
最後の判断基準は単純です。芸能人の公式アカウントは所属事務所の管理のもとで運用されていることが多く、ファン一人ひとりにDMで外部サイトへの登録や支払いを求める運用は考えにくいからです。本物に見えても、この話が出たら手を止めてください。
なりすましのDMでは、信じてもらうための材料が次々に出てきます。代表的なものと、それが本物の証拠にならない理由をまとめました。
| 出てくる材料 | 根拠にならない理由 |
|---|---|
| 未公開らしい写真・自撮り | 過去の配信や雑誌、他人の投稿から集められる。加工や生成も難しくない |
| 短い動画や音声メッセージ | 警察庁も、著名人をかたる動画には唇の動きと音声のずれや、誤った日本語表記といった不自然な点が見られると注意している |
| ファンしか知らないはずの話題 | インタビューやファンの投稿を読めば、誰でも知ることができる |
| 身分証やサインの画像 | 画像は作れる。本物の芸能人がファンに身分証を送る理由もない |
| 「事務所には内緒」という打ち明け話 | 秘密にさせるのは、家族や周囲に相談させないための言い方でもある |
Metaは2024年10月、著名人の画像を使って人をだまし詐欺サイトへ誘導する広告への対策として、広告の顔と著名人本人のプロフィール写真を照合する顔認証のテストを始めたと発表しました。同じ発表の中で、なりすましアカウントの検出に使うことも検討中としています。プラットフォーム側の対策は進んでいるものの、DMの段階ですべてを防げるわけではありません。自分で確かめる手順を持っておくことが大切です。
警察も、プラットフォームへの働きかけを行っています。警察庁の資料では、2025年の1年間に、警察からMeta社へ利用停止などを求めて情報提供されたアカウント(FacebookとInstagramの合計、詐欺に使われたもの)は422件でした。一人の報告がすぐにアカウント停止につながるとは限りませんが、報告はほかのファンを守ることにもつながります。
すでに何日もDMを続けている、あるいは誘われたサイトに登録してしまった場合は、次の3つを紙に書き出してみてください。
数字にすると、気持ちとは別に状況を見られるようになります。約束が一度も果たされないまま支払いの名目だけが増えているなら、それ以上は払わないでください。相談先は、消費生活の窓口につながる188と、警察の相談窓口#9110です。
インスタからLINEへ移った後の手口は芸能人を名乗るLINEグループの記事、サイトで課金した後の手順は出会い系サクラに課金した後の対処法で詳しく扱っています。
芸能人をかたるDMは、年代を問わず届きます。ただ、年代によってつまずきやすい点は少し違います。
推しからの連絡だと思うと、親に相談しにくいものです。未成年がサイトに登録して支払った場合は、民法の未成年者取消しが使えることがあります。詳しくは10代・20代の出会い系トラブルの記事を読んでください。
警察庁の同じ統計では、SNS型ロマンス詐欺の被害者は男女とも40代から60代が多数を占めるとされています。子育てや仕事が一段落し、SNSを使い始めたばかりの時期に、なりすましの見分け方を知らないまま接触を受けるケースも考えられます。家族が一緒にこの記事の手順を確かめるだけでも、判断の助けになります。
親世代にとっては、子どもの世代が夢中になっている芸能人や、若い頃から応援してきた芸能人から連絡が来たという状況そのものが、特別な出来事に感じられるはずです。だからこそ「うれしい知らせほど、公式サイトで一度確かめる」を家族の合言葉にしておくと、DMが届いた瞬間の判断が変わります。
A. バッジのある公式アカウントでも、ファン個人に外部サイトへの登録や支払いを求めることは考えにくいといえます。まず、DMの送り主が所属事務所のサイトから開ける公式アカウントと同じかどうかを、ユーザーネームで比べてください。
A. 公式の案内がないサブアカウントを本人のものと確かめる方法は、ファンの側にはありません。公式サイトや公式アカウントで紹介されていない限り、別人のアカウントとして扱うほうが安全です。
A. あります。フォロワー数は購入や相互フォローで増やせるため、本物の根拠にはなりません。登録時期とユーザーネーム、公式サイトからのリンクで確かめてください。
A. 写真が別の目的に使われるおそれがあるため、これ以上は送らず、やり取りの記録を残してください。脅しや金銭の要求があれば、支払わずに警察相談専用電話#9110へ相談してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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