仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
「レバレッジ最大1000倍」「口座開設だけで2万円のボーナス」といったFXの案内メールが届いたら、メールの送り主が日本で金融商品取引業者として登録されているか、金融庁の公表リストで調べ終わるまで、本文のリンクは押さないでください。日本では、個人向けのFXは証拠金の25倍までに制限されています。この上限を大きく超える倍率を売りにする業者は、国内の登録を受けていない海外の業者である可能性が高いと考えられます。
この記事は、高レバレッジをうたうFXの案内メールを受け取った人や、メールから口座を開いて入金してしまった人に向けて、メールの文面の読み方と登録の調べ方を具体的な手順でまとめたものです。SNSや動画など、ほかの入口からの勧誘の比較はレバレッジFXの入口別の記事にあります。
金融庁の説明をもとに、国内のルールを先に確認しておきます。
金融庁や金融先物取引業協会は、無登録の海外業者が日本語のサイトを用意し、国内規制を大きく超える高いレバレッジを宣伝文句にしていると注意を呼びかけています。つまり、メールの件名や本文に「25倍を超える倍率」が書かれている時点で、国内の登録業者のルールから外れた案内だと読めるわけです。
消費者庁も、無登録業者とのFXで「利益が出たが出金できない」「出金を申請しても返金がない」「連絡がとれない」といったトラブルが多いと注意しています。海外の業者は実態がつかみにくく、トラブルになっても追及が極めて難しいとも書かれています。
| メールにある表現 | 読み取れること |
|---|---|
| レバレッジ500倍・1000倍 | 国内の個人向け上限(25倍)を超えている。国内の登録業者は提供できない条件 |
| 口座開設ボーナス・入金ボーナス | 登録や入金を急がせる材料。ボーナスの額より先に、業者が登録を受けているかを確認する |
| 海外の金融ライセンス取得済み | 海外の許認可は、日本の金融商品取引業の登録の代わりにならない |
| 追証なし・ゼロカット | 損失の上限が決まっていると説明されても、出金に応じてもらえなければ意味がない |
| 「関東財務局長(金商)第○号」などの登録番号 | 番号が書かれていても、偽の番号や他社の番号の流用がありうる。後述の方法で照合する |
| 送信元アドレスが無料メールや意味のない英数字 | 正規の事業者の送信とは考えにくい。本文のリンクと会社サイトのドメインも比べる |
メールに「配信停止はこちら」とあっても、同意した覚えがなければ押さないほうが無難です。クリックすると、このアドレスは実際に読まれていると送り主に知らせる結果になりかねません。
高い倍率は「少ない資金で大きく稼げる」と宣伝されますが、同じ比率で損失も膨らみます。証拠金10万円で考えると、次のようになります。
| レバレッジ | 動かせる取引額 | 証拠金がすべてなくなる値動き |
|---|---|---|
| 25倍(国内の個人向け上限) | 250万円 | 相場が逆方向に4%動いたとき |
| 100倍 | 1,000万円 | 1%動いたとき |
| 1000倍 | 1億円 | 0.1%動いたとき |
1ドル150円なら、0.1%は15銭ほどの値動きです。為替相場では、この程度の変動は珍しくありません。手数料やスプレッド(売値と買値の差)を考えると、実際にはもっと小さな動きで証拠金が尽きることもあります。
筆者は、メールで一方的に高い倍率を売り込んでくる時点で、投資の道具ではなく入金を集める仕組みとして見るべきだと考えます。国内の上限が25倍に定められているのは投資者を守るためだと金融庁は説明しており、その上限を大きく超える条件は、守りの外にある取引だということです。
警告リストは、金融庁が実際に警告書を出した業者の記録にすぎません。そこに見当たらなくても、それだけで安心はできないので、最後は「登録の一覧に名前と番号があるか」で決めてください。金融先物取引業協会のサイトでも、FXを扱う会員の情報を確認できます。
受け取る側があらかじめ同意していない広告メールは、特定電子メール法のオプトイン規制により、送ってはいけないのが原則です。送り主の表示がない、送信元を偽っている、といったメールも同じ法律の違反にあたる可能性があります。
報告するときは、メールを転送するだけでなく、ヘッダー情報(送信経路が分かる部分)も残しておくと、調べる側の手がかりになります。
国民生活センターが2024年1月に公表したFX取引のトラブルでは、振り込むと最初は利益が出たように見え、次々と送金を求められ、最後は出金できずに業者とも連絡が取れなくなる流れが紹介されています。出金を申し出たら口座残高の半分を証拠金として求められた、出金時に税金を請求された、という相談も挙げられました。メールから始まった取引でも、同じ展開に注意してください。
取引画面に大きな利益が表示されていても、それは業者のサイトが示している数字にすぎません。本当に手元に戻るお金は、出金の申請に応じてもらえて初めて分かります。少額だけ出金に応じて信用させ、その後に大きな入金を求める手口も国民生活センターの公表事例にあるため、「一度出金できたから大丈夫」とも言い切れません。
相談先は複数ありますが、状況に応じて次の順で当たると無駄が少ないと考えます。
相手が登録済みのFX会社であれば、業界の紛争解決機関であるFINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)に苦情やあっせんを申し立てる道もあります。ただし、無登録の海外業者は対象になりません。どこに相談すべきか迷うときは、相談の流れを確認してから連絡すると話がまとまりやすくなります。
A. 番号だけでは判断できません。金融庁の登録業者一覧で名称と番号の両方が一致するか、さらにメール内のリンク先が一覧から開いた公式サイトと同じドメインかを確かめてください。登録業者の名称をかたる偽業者もいると金融庁は注意しています。
A. 金融庁と消費者庁は、海外でライセンスを持つ業者でも、日本の登録を受けずに日本の居住者と取引することは禁止されていると説明しています。海外の許認可は日本の登録の代わりになりません。
A. 口座開設の際に本人確認書類や連絡先を渡すことになり、その後の勧誘や入金の催促につながるおそれがあります。登録を受けていない業者であれば、口座開設そのものを見送るのが安全です。
A. リンク先で何も入力していなければ、大きな被害につながる可能性は低いと考えられます。以後のメールは開かずに迷惑メールとして処理し、気になる場合は迷惑メール相談センターに情報提供してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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