XのPayPayプレゼント・当選DMは本物?受け取りに送金を求められたら

X(旧Twitter)で「PayPay残高1万円を100名にプレゼント」「当選しました、受け取り方法をDMします」といった投稿やメッセージを見て、本物かどうか確かめたくて検索した方に向けた記事です。

最初に判断の軸をお伝えします。受け取るために、こちらが先にお金を送る・カード番号やパスワードを入れる、という流れになった時点で、そのプレゼントは疑ってかかるべきです。PayPayは公式ヘルプで「存在しないキャンペーンを装って残高を送らせる」手口や「当選を装って偽サイトに誘導する」フィッシングを挙げて注意を促しています。フィッシング対策協議会も、PayPayのお年玉や抽選イベントを装ったメールやSMSから偽サイトに誘導し、電話番号やパスワード、クレジットカード情報を入力させる事例を公表しました。

以下では、Xでよく見かける誘い方の型、公式の企画かどうかを見分ける手順、そしてもし送金や入力をしてしまった場合の動き方を順番に説明します。

Xで見かける「PayPayがもらえる」話の主な型

X上の「もらえる」系の話は、入口の形で大まかに4つに分けて考えると整理しやすくなります。手元の投稿やDMがどの型かを先に見極めておくと、次の一手を選びやすくなります。

入口の形よくある文面注意したい点
お金配り投稿「フォローとリポストで抽選、PayPayで即日配布」応募後に届くDMで、手数料や個人情報を求められることがある
当選通知のDM「厳正な抽選の結果、あなたが当選しました」応募した覚えがない、または応募した企画と送り主が別アカウント
公式を名乗るアカウントPayPayのロゴやキャラクターをアイコンに使う@以下のIDや開設時期が公式と違う
キャンペーンサイトへのリンク「期間限定、最大15,000円相当が当たる」リンク先でログイン情報やカード番号の入力を求める

フィッシング対策協議会が2024年12月に公表した事例では、「PayPayでお年玉!最大10,000円分のポイントをゲット」「友達を紹介して、PayPayポイントをゲット」といった件名が使われていました。季節の行事や紹介キャンペーンに合わせて文面が変わるため、件名や言い回しだけで見分けるのは難しいと考えておいた方がよいでしょう。

「被災者支援」をうたう送金の呼びかけ

もらえる話とは逆に、「被災してお金に困っている、PayPayで支援してほしい」と送金を呼びかける投稿もあります。PayPayは公式ヘルプで、SNS上で被災者になりすまして残高を送らせる手口を例に挙げています。支援したい気持ちがあるときは、個人アカウントに直接送るのではなく、自治体や日本赤十字社など受け入れ先が公表されている窓口を選ぶ方が確実です。

「受け取るために先に払う」は順番が逆

本物の懸賞やキャンペーンで、当選者がお金を送らないと賞品を受け取れない、という形は通常考えにくいものです。ところが、偽の当選連絡では次のような理由をつけて、先に支払いを求めてきます。

  • 「受け取りの手数料として500円をPayPayで送ってください」
  • 「本人確認のため、1円だけ送金してください」
  • 「システムの都合で、いったん同額を送ってもらえれば倍額で返します」
  • 「こちらから請求を送るので、承認ボタンを押してください」

最後の例は特に注意が必要です。PayPayは公式ヘルプで、見知らぬ相手から届く請求(受け取り依頼)をトラブル例として挙げています。「受け取る」つもりで承認すると、実際には自分の残高が相手に送られる、という取り違えを狙った誘い方です。

消費者庁も令和7年9月、「支援金を給付する」とうたうメールで、支援金を受け取るには3,000円分の電子マネーの購入が必要だと説明する事業者について注意喚起を出しています。支払い手段は違っても、もらう前に払わせるという構造は同じです。

リンク先で入力してはいけない情報

当選DMやキャンペーン投稿のリンクから、PayPayのログイン画面によく似たページに進むことがあります。フィッシング対策協議会が確認した偽サイトでは、次の情報を入力させる作りになっていました。

  • 携帯電話番号
  • PayPayのパスワード
  • クレジットカードの名義、番号、有効期限、セキュリティコード

これらのほかに、SMSで届く認証コードを聞き出そうとする例にも気をつけてください。電話番号とパスワード、そして認証コードがそろえば、第三者が別の端末からアカウントに入り、残高を使ったり送ったりできてしまうおそれがあります。

公式ページへの入り方を固定する

PayPayは、メールやSMSに書かれたURLを開かず、ブラウザにブックマークした公式ページや、検索でたどり着いた公式ページから確認するよう案内しています。取引の履歴を確かめたいときは、アプリを直接開くのが確実です。X上のリンクも同じ扱いにしておくと迷いません。

もうひとつ気にかけたいのがパスワードの使い回しです。PayPayは8月の注意喚起で、他社サービスのアカウントが乗っ取られ、そこに連携していたPayPayまで不正に使われる例を挙げました。同じパスワードをXや通販サイトと共用しているなら、この機会に分けておくと被害が広がりにくくなります。

公式のキャンペーンかどうかを確かめる手順

本物の企画も存在するので、何でも無視すればよいわけではありません。次の順に確認すれば、多くの場合は見分けがつきます。

  1. アプリの中を見る:PayPayアプリのお知らせやキャンペーンの画面に、同じ企画が載っているか
  2. 公式サイトを自分で開く:ブックマークか検索から公式サイトを開き、キャンペーン一覧に同じ名前があるか
  3. アカウントのIDを見比べる:表示名ではなく@以下のIDを、公式サイトに掲載されたリンクと照らし合わせる
  4. 当選連絡の方法を読む:応募要項に書かれた連絡手段と、実際に届いた連絡の形が一致しているか
  5. リプライ欄を過信しない:「本当に届きました」「ありがとうございます」という返信が並んでいても、自作自演のアカウントである可能性がある
  6. 求められている行動を書き出す:送金、承認、ログイン、カード番号の入力のどれかが含まれていたら、その時点で手を止める

表示名やアイコンは誰でも自由に変えられます。公式を名乗っていても、IDが一文字違う、開設されたばかり、過去の投稿がほとんどない、といった特徴があれば別物と考えてください。

当選の話が投資や副業の勧誘に変わるとき

プレゼント企画や当選の連絡をきっかけに、「受け取りの案内はLINEで」と別のアプリに移るよう求められることがあります。移った先で、残高を増やせる方法、スマホだけでできる副業、投資の勉強会といった話に切り替わったら、警戒を一段上げてください。

令和7年の警察庁統計を見ると、X(Twitter)をきっかけにしたSNS型投資詐欺は815件で、前年から倍近くに増えました(+99.8%)。最初の接触手段をダイレクトメッセージに絞ると、Xは451件です。また、被害時の連絡ツールの9割以上がLINEでした。Xで接点を持ち、LINEに移ってからお金の話が進む流れは、統計の上でも目立っています。

「増やして返す」「倍にする」といった約束も、PayPayが名指しで注意している誘い方です。プレゼントの話だったはずが、いつの間にか自分が送金する側になっていないか、会話を読み返してみてください。

送金や入力をしてしまったときの手順

やってしまったことによって、優先すべき対応が変わります。

PayPayで送金した・請求を承認した

  1. 「送る」の履歴で相手が受け取ったかを確認し、受け取り前ならキャンセルする
  2. 受け取られていた場合は、相手とのチャットから該当の取引を開き「取引を報告する」で報告する(過去90日以内の取引が対象)
  3. 自分の意思で送った取引はPayPayの補償対象外とされているため、警察にも被害を相談する

偽サイトでパスワードやカード番号を入れた

  1. PayPayアプリを開き、パスワードを変更する
  2. 利用履歴とログイン履歴を見て、身に覚えのない操作がないか確かめる
  3. カード番号を入れた場合は、カード会社に連絡して利用停止や再発行を相談する
  4. 不正な利用が見つかったら、PayPayのカスタマーサポートに電話で知らせ(番号は0120-990-634、24時間受付)、あわせて警察に届け出る

PayPayは、同様の被害を防ぐ設定として、端末認証と画面ロック、そして「利用可能額の設定」を案内しています。

記録と通報

Xのアカウント名とID、投稿やDMの画面、リンク先のURLを保存してから、Xの通報機能で報告します。偽サイトのURLは、フィッシング対策協議会の報告用アドレス [email protected] へ送ると、閉鎖に向けた調査の材料になります。画面の残し方は証拠の残し方にまとめました。

X経由のほかの詐欺については、PayPayをかたる詐欺の経路別の見分け方やXのレビュー募集で立て替えた代金が戻らない問題も参考になります。相談先に迷うときは相談予約をご利用ください。ここで挙げた手順を踏んでも、お金が戻るとは限らない点はご了承ください。

よくある質問

Q. XでPayPayのお金配りに応募しました。個人情報は大丈夫ですか?

A. 応募しただけで被害が出るとは限りません。ただ、応募後に届くDMで電話番号やパスワード、カード番号、送金を求められたら応じないでください。心配な場合はPayPayのパスワードを変更し、利用履歴を確認しておくと安心です。

Q. 「受け取るには承認ボタンを押して」と言われました。押しても大丈夫ですか?

A. 押さないでください。PayPayは見知らぬ相手からの請求をトラブル例として挙げています。受け取りのつもりで承認すると、自分の残高が相手に送られるおそれがあります。

Q. PayPayの公式アカウントからDMが来たように見えます。本物か確かめる方法は?

A. 表示名やアイコンではなく、@以下のIDを公式サイトに載っているリンクと見比べてください。あわせて、PayPayアプリのお知らせに同じ企画があるかを確認します。DMで送金やログイン情報の入力を求めてきたら、応じずに通報してください。

Q. 当選手数料として500円だけ送ってしまいました。取り戻せますか?

A. 未受け取りの段階なら、履歴から取り消しが可能です。すでに受け取られていたら、アプリで取引を報告し、警察にも相談してください。自分で送った取引はPayPayの補償対象外とされているため、返金は約束できません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。