「幸せ」占いの評判を家族が調べるとき|親のメール鑑定の課金に気づいたら

「幸せ」は占いサービスとして複数の注意喚起サイトに掲載。被害防止のポイント・初動対応・相談窓口を弁護士監修のもとまとめました。

「幸せ」という占いサイトの評判を、本人ではなくご家族が調べているなら、この記事はそのための内容です。このページで以前に紹介していたアドレス shiawase-cat.com を9月25日に開くと、「幸せの黒猫」という名前のメール鑑定サイトとして表示されていました。1通送るごとにポイントを使う仕組みで、公式の特定商取引法の表記には、送信1通150ポイント(1ポイント10円)と書かれています。

編集部の結論を先に書きます。親や配偶者の課金に気づいたら、最初の会話で「やめなさい」と言うより、いつから・何で・いくら払ったかを一緒に書き出すほうが、その後の相談がずっと進めやすくなります。本人が鑑定士の言葉を信じている段階で否定から入ると、隠れて課金を続ける方向に向かいやすいからです。なお、ここではサイトの良し悪しを決めつけません。取り戻せる金額を請け合う内容でもない点をご了承ください。

「幸せ」で見つかるサイトの公式表記を確認した結果

名前が「幸せ」だけでは、どのサービスかを絞り込めません。ご家族のスマホに届いているメールの送信元や、明細の請求名と照らし合わせてください。旧参考URLの特定商取引法の表記ページには、次のように書かれていました。

項目表記の内容(2026年9月25日確認)
サービス名幸せの黒猫
運営法人名合同会社プライムデジタル
所在地・電話番号いずれも載せておらず、求めがあれば知らせるという注記のみ
料金1ポイント=10円。メール鑑定の送信1通150ポイント、閲覧は0ポイント
ポイントの有効期間購入日から6か月
支払時期原則前払い。後払いは本人の申請制で、7日以内の清算
払い戻し故意または重過失に直接基づく場合を除き、払い戻ししない
連絡方法サイト内のお問い合わせか、[email protected](9時〜20時のメール対応)

1通150ポイントは金額にすると1,500円です。10通のやり取りで15,000円、1日に数通ずつ1か月続くと、数十万円に届く計算になります。ご家族が「そんなに使っていない」と言っても、送った通数を数えると思ったより大きいことがよくあります。

支払った額から、送ったメールの数を逆算する

本人が通数を覚えていないときは、逆から計算すると実態が見えてきます。ある月に買ったポイント代の合計を1,500円で割ると、その月に送ったメールのおおよその通数になります(買ったまま使っていないポイントがあれば、その分は差し引きます)。たとえば月45,000円なら約30通、1日1通のペースです。月150,000円なら約100通で、1日3通を超える計算になります。この数字は、窓口で「どのくらい続いていたか」を説明するときにそのまま使えます。有効期間の6か月を過ぎたポイントは消えてしまうので、残高の画面も早めに撮っておいてください。

特定商取引法では、請求があれば書面やメールで遅滞なく提供すると広告に示し、実際にそうできる体制がある場合に、住所などの記載を一部省いてよい扱いになっています(第11条のただし書き)。省いていること自体が、すぐに違反を意味するわけではありません。ただ、家族が返金や解約の話をしようとしたときに連絡先がメールしかない状態になるので、請求して開示を受けた住所・電話番号は控えておいてください。

家族が気づくきっかけになりやすいサイン

2020年11月、国民生活センターは占いサイト・アプリをめぐる相談が1年あたり千件を上回り、2019年度には1,837件まで伸びたことを公表しました。公表された事例の中には、鑑定士から「やりとりを口外しないこと」「最後まで鑑定を受けること」を約束させられていたケースもありました。家族に打ち明けにくい状況がつくられやすい、ということです。

次のような変化が重なっていたら、一度声をかけてみる価値があります。

  • カードの明細に、見覚えのない英字や略称の請求が毎月並ぶ
  • コンビニの払込票や、電子マネーのカードとレシートが財布やゴミ箱にある
  • 後払いの請求メールや、期日を知らせるSMSが届いている
  • 夜遅くまでスマホでメールを打ち、画面を見られるのを嫌がる
  • 「先生」「鑑定士」「守護」「波動」といった言葉が会話に出てくる
  • 生活費や貯金の話を避けるようになった

どれか1つだけで決めつける必要はありません。複数が当てはまるなら、責めるためではなく、確かめるために話を始めましょう。

本人と話すときの順番

編集部が家族向けにすすめる順番は次のとおりです。

  1. 心配している理由だけを伝える:「明細に見慣れない請求があって気になった」など、事実から入ります。占いを信じること自体は否定しません。
  2. 支払いの記録を一緒に並べる:カード明細、コンビニのレシート、購入完了メールを日付順に並べ、紙1枚に「日付・金額・支払方法」を書き出します。
  3. 次の購入を一度だけ止めてもらう:「ずっとやめて」ではなく「相談窓口の話を聞くまで、ポイントを買うのは待とう」と区切ると受け入れられやすくなります。
  4. 鑑定士への返信を急がない:「今やめると運気が下がる」「今日中に返事を」といった文面は、急がせるための言葉であることが多いものです。返信しない時間をつくるだけでも、支払いは止まります。

やり取りの画面は、本人の了解を得てスクリーンショットで残してください。退会すると過去のメールを見られなくなるサイトもあるため、退会は記録を残した後にします。残し方は証拠の残し方にまとめています。

取消しや支援の根拠になりうる制度

「払ったものは戻らない」と本人があきらめていても、法律上の手当てがある場合があります。どれが使えるかは個別の事情しだいなので、相談窓口で確かめる前提で読んでください。

消費者契約法の取消し

  • 判断力の低下に乗じた勧誘(第4条第3項第7号):加齢や心身の故障で判断力が著しく低下している人に、生活の維持への不安をあおって「契約しないと今の生活が続けられない」と告げた場合です。
  • 霊感などによる告知(同項第8号):合理的に確かめられない力を根拠に「このままでは本人や家族に重大な不幸が起きる、避けるには契約が欠かせない」と迫った場合です。取り消せる期間はほかの号より長く、取り消せる状態になってから3年以内、かつ契約の日から10年以内とされています(ほかの号は1年と5年)。
  • 過量な契約(第4条第4項):通常の分量を著しく超えると知りながら勧誘した場合です。

成年後見制度

認知症などで判断能力が十分でない方については、家庭裁判所の手続きで成年後見人などを選ぶ制度があります。法務省は、判断能力の不十分な方が不利益な契約を結んで悪徳商法の被害にあうおそれがあることを、制度の目的の一つとして説明しています。すでに契約してしまった分の扱いも含め、見通しは弁護士や司法書士に相談してください。

支払い方法ごとに家族が手伝えること

返金を求める手続きは、原則として契約した本人の名前で進みます。家族の役目は、本人が手続きしやすいように材料をそろえることです。

  • クレジットカード:カードの名義人である本人から、カード会社に「占いサイトの利用分について相談したい」と連絡します。明細の該当する行に家族が印をつけておけば、電話口で説明しやすくなります。支払いを止めてもらう申し出の考え方は、日本クレジット協会の資料が参考になります。
  • 後払い:請求書やメールは捨てずに保管します。表記では7日以内の清算とされているため、期日が近いものは払うかどうかを急いで決めず、先に消費生活センターへ相談してください。
  • 銀行振込:振込先の銀行名・支店名・口座名義を控え、振込をした金融機関に連絡します。
  • コンビニ払い・電子マネー:レシートとカードの番号が手がかりになります。残っている分だけでもまとめておきます。

カード会社に何をどう伝えるかは、チャージバックの解説に例を載せています。

相談先と、家族が用意しておくメモ

はじめに電話するなら188(消費者ホットライン)です。近くの消費生活センターに案内され、話し中のときは国民生活センターのバックアップ相談も使えます。本人と一緒に電話をかけ、本人が話しにくいところを家族が補う形にすると、窓口の担当者も状況をつかみやすくなります。

脅しに近い文面が来ているなら#9110で警察に相談を。相手との交渉を専門家に任せたい場合は、弁護士や法テラスが選択肢になります。

  • サイト名とURL、送信元のメールアドレス
  • 最初に登録した時期と、きっかけになった広告やメール
  • 支払いの一覧(日付・金額・支払方法)
  • 鑑定士から言われて気になった言葉(「不幸になる」「口外しないで」など)
  • 本人の体調や、最近の物忘れの様子(判断力に関わる事情がある場合)

高齢の家族を見守るときの考え方は家族向けのガイド、霊感をうたう鑑定の注意点はスピリチュアル系の占いトラブル、相談の予約はこちらから。

よくある質問

Q. 「幸せ」で検索して出てくる占いサイトの運営会社はどこですか?

A. 当サイトの旧ページが参考にしていたURLは、2026年9月25日時点で「幸せの黒猫」と表示され、同サイトの特定商取引法の表記で、運営法人は合同会社プライムデジタルとされていました。似た名前の別サイトもあるため、ご家族に届いているメールの送信元と照らし合わせてください。

Q. 家族が本人の代わりに返金を求めることはできますか?

A. 契約の当事者は本人なので、手続きは本人の名前で進めるのが基本です。家族は記録の整理や電話への同席で支えられます。判断能力に不安がある場合は、成年後見制度の利用を含めて弁護士や司法書士に相談してください。

Q. 親が「先生に言われたからやめられない」と言います。どうすればいいですか?

A. 占いを否定するより、次の購入を一度止めて相談窓口の話を聞くことを提案してください。鑑定士への返信をしない時間をつくるだけでも、支払いは増えません。188で本人と一緒に相談するのも一つの方法です。

Q. 後払いの請求が届いています。放っておいてもいいですか?

A. 放置はおすすめしません。誰からの請求で、いくらなのかをまず確かめ、支払う前に188で相談しましょう。請求書やメールは消さずに保管しておきます。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。