拝み屋の相談事例|呪い代行・祈祷の契約と霊感商法の取消し

「拝み屋」に祈祷や呪い代行を頼んだものの結果が出ない、追加の支払いを求められて不安だ、という方に向けた記事です。先に結論を2つ挙げます。

  • 「拝み屋」は祈祷などを請け負う人を指す一般的な呼び名でもあり、同じ名前を使うサイトが複数ありえます。当サイトの旧ページが挙げていたURLは、現在は別の屋号を名乗っていました。まず、どのサイトと契約したのかをURLと屋号で確定させてください。
  • 霊感などを持ち出して不安をあおる告知を受けて結んだ契約は、消費者契約法で取り消せる場合があります。その取消しができる期間は、2023年1月5日から「追認できる時から3年、契約から10年」に延びています。

この記事は、公式サイトの表示と消費者庁・国民生活センターの公表資料をもとにしています。個別のサービスの違法性を判断するものではありません。

「拝み屋」を名乗るサイトと、旧ページのURLを確かめた結果

2026年9月24日に編集部が確認した2つのサイトの表示をまとめます。

サイト確認できた表示
ogamiya.infoページタイトルは「呪い代行 拝み屋|呪術代行・祈祷代行【公式HP】」。特定商取引法の表記ページでは運営屋号を「オガミヤ」とし、同ページに事業者の氏名(名称)・住所・電話番号の記載は見当たらなかった。料金は税込20,000円・39,800円・88,888円の3プラン。申込みと決済はネットショップサービス「STORES」を通じて行い、STORESは契約当事者ではないと明記している
omi8.net(当サイト旧ページが参考URLとしていたもの)サイト名は「呪術代行 鴉の社」で、トップページに「拝み屋」という文字はなかった。画像で掲載された特定商取引法の表記では、屋号「鴉の社」、所在地として東京都新宿区の住所、支払方法は銀行振込・クレジットカード・PayPal。料金表では呪い代行が50,000円から(要見積もり)で、前金30%と残金最大8回の分割払いに対応すると書かれている

両サイトとも、効果を約束しない旨を自ら書いています。ogamiya.info は「特定の結果、対象者の行動変化、願望の実現」などを保証しないとし、omi8.net は呪い代行・祈祷の効果には個人差があり「100%の成功を保証するものではありません」としています。

同じ「拝み屋」で検索しても、たどり着く先は一つではありません。相談窓口には「拝み屋」とだけ伝えず、URL・屋号・振込先や決済画面に出た名前をそろえて伝えてください。各サイトの詳しい情報は拝み屋(ogamiya)のページと拝み屋(omi8)のページにまとめています。

霊感商法・開運商法の相談はどれくらい寄せられているか

消費者庁が2022年8月に公表した資料「霊感商法(開運商法)に関する消費生活相談について」によると、全国の消費生活相談のデータベース(PIO-NET)で「開運商法」のキーワードが付いた相談は、2012年度の3,267件から減った後、2017年度以降はおおむね年1,200〜1,500件で推移しています。

年度相談件数
2017年度1,424件
2018年度1,559件
2019年度1,312件
2020年度1,177件
2021年度1,435件

資料の注記によれば、2021年度からは占いサイトなどが「占い・祈とうサービス(インターネット通信販売等)」という分類に含まれるようになりました。ネット上で申し込む祈祷も、この統計の対象になっているということです。

資料に載っている相談と、センターの対応

  • 知人の占い師に字画が良くないと言われ、先祖供養のためとして約30万円の印鑑を購入。追加で家族の分も作り、毎月の支払いも求められた。センターはクーリング・オフ制度と、センターがあっせんに入れることを説明した
  • 「病気が治る、お金はかからない」と連れて行かれた先で浄霊をされ、入会金1万円を払った。センターは退会と返還の意思を伝えるよう助言し、後日1万円が返送された

資料は、相談者が恐怖を感じている場合は警察を、返金を求める場合は法律相談を紹介していると説明しています。

消費者契約法の「霊感等による告知」で取り消せる場合

消費者契約法4条3項8号は、事業者が勧誘の際に次のような告げ方をし、消費者が困惑して契約した場合に、その契約を取り消せると定めています。

  1. 霊感その他の、合理的に実証することが難しい特別な能力による知見として
  2. 本人や親族の生命・身体・財産などの重要な事項について、そのままでは重大な不利益を避けられないと不安をあおる(または、すでに抱いている不安に乗じる)
  3. その不利益を避けるには、この契約が必要不可欠だと告げる

2022年の法改正(2023年1月5日施行)で、この取消しを使える期間は「追認をすることができる時から3年、契約締結の時から10年」になりました。他の取消権(1年・5年)より長く、改正前に結んだ契約でも、施行時点で時効が完成していなければ新しい期間が適用されます。

呪い代行の場合に考えておきたいこと

呪い代行は、依頼者自身が「相手に報いを与えたい」と考えて申し込むことも多く、「不安をあおられて契約した」と言える場面ばかりではありません。「このままでは家族に災いが及ぶ」「祈祷しないと病気になる」のように、自分や身内への重大な不利益を告げられて申し込んだかどうかが、一つの目安になります。当てはまるかどうかの判断は、消費生活センターや弁護士に委ねてください。

申し込む前、申し込んだ後に確かめておきたい項目

  • 運営者の氏名(名称)・住所・電話番号が表示されているか。表示がない場合、請求すれば開示すると書かれているか
  • 料金は定額か「要見積もり」か。見積もりなら、金額が書かれたメッセージを保存したか
  • 分割払いにする場合、総額・回数・各回の期日が文字で示されているか
  • キャンセル規定。確認した2サイトはいずれも、支払い後や準備開始後の自己都合キャンセルでは返金しないと定めていた
  • 結果を保証しないと明記されているか。明記があるのに、やりとりの中で「必ず叶う」と言われていないか
  • 祈祷の後に、追加の祈祷・御守り・供養などを勧められていないか
  • 「誰にも話さないように」と口止めされていないか

最後の口止めは、国民生活センターが2020年に公表した占いサイトの事例でも、やりとりを口外しないと約束させられていたことが書かれています。周囲に相談させない働きかけがあったら、それ自体を記録しておくと、後で経緯を説明するときに役立ちます。

いつ契約が成立したかを押さえる

ogamiya.info の表記では、LINEや問い合わせフォームでの相談・見積もりだけでは契約は成立せず、STORES上で注文と決済が完了し、運営側が受注を確認した時点で成立するとされています(個別に銀行振込を案内した場合は入金確認の時点)。取消しの期間を数えるうえでも、「相談を始めた日」と「決済した日」を分けて控えておきましょう。

勧誘の言葉は、LINEやメールのスクリーンショットで残すのが確実です。保存の手順は証拠の残し方を参考にしてください。

支払い方法ごとの取り戻しの入口

銀行振込

振込先の銀行と警察に連絡します。振込先の口座が犯罪に使われたと金融機関が判断すると、振り込め詐欺救済法の手続きで口座の残高が被害者に分配されることがあります。対象になった口座は預金保険機構のサイトで公告されるので、公告の検索方法を見ながら確かめてください。

クレジットカード・PayPal

カード会社や決済サービスの窓口に、利用日・金額・請求元名を伝えて相談します。割賦販売法の「支払停止の抗弁」は、分割払いやリボ払いなど同法の対象になる契約で、支払総額4万円以上(リボは現金価格3万8千円以上)などの条件を満たすときに使える制度です(日本クレジット協会)。考え方はチャージバックの解説にもまとめています。

事業者に直接払う分割払い

「前金+残金を複数回」のように事業者へ直接分けて払う方式は、カード会社を通していないため、カード会社への支払停止の申出という手段がありません。残りを払うかどうか迷ったら、次の支払日の前に消費生活センターへ相談し、止めた場合の見通しも含めて聞いておきましょう。

相談窓口と、怖さを感じたときの連絡先

  • 消費者ホットライン188:最寄りの消費生活センターにつながり、契約の取消しやあっせんについて相談できます
  • 警察相談専用電話 #9110:「やめると呪いが返る」などと言われて怖い、しつこく連絡が来るといったとき。身の危険が迫っているなら110番
  • 法テラス:取消しや返金請求を弁護士に依頼するか検討したいとき
  • 当サイトの相談予約:状況の整理から始めたい方向け

依頼内容を人に話しにくいときは、まず「いつ、いくら、どの方法で払ったか」と「申込みの前に何と言われたか」だけを伝える形でもかまいません。返金されるかどうかは経緯によって変わり、この記事で約束することはできませんが、取消しの期間が延びた今は、数年前の契約でも相談する意味があります。

占いや霊視をめぐるトラブル全般は占い詐欺の総合ページで解説しています。

よくある質問

Q. 拝み屋と鴉の社は同じところですか?

A. 当サイトの旧ページは拝み屋の参考URLとして omi8.net を挙げていましたが、2026年9月24日時点でこのサイトは「呪術代行 鴉の社」と名乗っていました。「呪い代行 拝み屋」を名乗る ogamiya.info との関係は、公開情報からは確認できませんでした。

Q. 効果がなかったので返金してほしいのですが、できますか?

A. 確認した2サイトはいずれも結果を保証しないと書いているため、効果がないことだけを理由に返金が認められるとは限りません。ただし、申込み前に霊感などを根拠に不安をあおられていた場合は、消費者契約法の取消しが問題になりえます。188で経緯を伝えてください。

Q. 数年前に払った祈祷料も取り消せますか?

A. 霊感等による告知を理由とする取消しは、追認できる時から3年、契約から10年まで行使できます(2023年1月5日施行の改正)。いつから数えるかは個別の事情で変わるため、専門家に確認してください。

Q. 「途中でやめると呪いが返ってくる」と言われて怖いです。

A. 消費者庁の資料でも、恐怖を感じている相談者には警察を紹介するとされています。#9110に相談し、危険が差し迫っていれば110番してください。言われた内容は削除せずに保存を。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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詐欺返金相談ナビの相談前整理事例

サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。