仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
Facebookを見ていたら、テレビでよく見る経済評論家や経営者が「AIの自動取引で資産を増やす方法を教える」と語る広告が出てきた。ニュースサイトのような記事に進むと、LINEの登録ボタンがある。これは本人の広告なのか、それとも偽物なのか。この記事は、そう迷っている方と、登録や入金をしてしまった方に向けて書いています。
先に要点をまとめます。警察庁は、著名人の画像や動画を無断で使った広告からSNSの投資グループへ誘導する手口の被害が、令和7年7月以降に大きく増えたと公表しています。広告に著名人が出ていることは、その人が関わっている証拠になりません。広告からLINEへの登録を促され、「必ずもうかる」「元本保証」とうたっているなら、その時点で進むのをやめてください。
金融庁は、FacebookやInstagram上の偽アカウント・偽広告が、公式アカウントやウェブサイトの写真を無断で転載して著名人本人を名乗ることがあると説明しています。広告やURLを押すと、LINEのグループへの参加や詐欺サイトへのアクセスに誘導され、個人のLINEやSMSに突然連絡が来るケースもあるとしています。
「AI」が使われる場合の流れは、おおむね次のとおりです。
金融庁の公表資料には、政府要人や著名人の画像を使ったフェイクニュースを作り、特定の投資プログラムへの投資を呼びかける事例や、「政府公認」「金融庁の免許がある」と偽って勧誘する事例も含まれています。国民生活センターによると、SNSをきっかけに著名人を名乗る、あるいは著名人とのつながりを示して金融商品を勧誘されたという相談は、2023年度に1,629件と2022年度の約9.6倍に増え、平均契約購入金額は687万円でした。
警察庁の資料は、有名人を装ったバナー広告に共通する点を4つにまとめています。映像の口元と音声のずれや日本語表記の誤り、本人を名乗りながら認証されていないアカウント、LINEへの登録を促す導線、そして「必ずもうかる」「元本保証」といった甘い言葉です。これに本人側の発信の確認を加え、見る順番を整理しました。
| 確かめる点 | 具体的な見方 |
|---|---|
| 1. 広告を出しているアカウント | 広告の上に出る名前が著名人本人や所属事務所の公式アカウントか。無関係な名前や、作られたばかりのページではないか |
| 2. 動画や音声の不自然さ | 口の動きと声のずれ、声の抑揚の不自然さ、字幕の誤字 |
| 3. 誘導先ページのURL | 大手メディア風のデザインでも、アドレスバーのドメインが報道機関のものか |
| 4. うたい文句 | 「必ずもうかる」「元本保証」「政府公認」「金融庁の免許がある」 |
| 5. 本人側の発信 | 著名人本人や事務所の公式サイト・公式SNSで、なりすまし広告への注意が出ていないか |
広告文に「AI」が入っている場合、そのAIが何を根拠に何をしているのかは、広告からも誘導先のページからも検証できません。金融庁は、AI診断をうたい文句にしてウェブサイトへ誘い込み、分析レポートの配信を名目にSNSへ移らせる事例を公表しています。「AIが選んだ」という言葉は、判断材料ではなく、登録ボタンを押させるための見出しだと受け止めておくのが無難です。
5つ目は見落とされがちですが、本人が関わっていないことを確かめるうえで強い材料になります。著名人の名前と「なりすまし」「偽広告」を組み合わせて検索し、本人側の告知が見つかれば、その広告から先に進む理由はなくなります。
まだお金を払っていないなら、ここで止められます。次の順に進めてください。
登録した直後は、アシスタント役が親しげに体調や家族の話を振ってきたり、「先生の特別枠に推薦しておきました」と特別扱いを演出したりすることがあります。返事をするほど個別の勧誘が具体的になっていくので、情が移る前に離れるのが一番の近道です。
「アシスタント」とのやり取りで本人確認書類の写真を求められても、送らないでください。すでに送ったなら、免許証・マイナンバーカードの画像を送ったらに沿って、口座開設やローンに悪用されないよう手を打っておきましょう。
自分がだまされていなくても、報告は次の被害を減らす助けになります。
広告主のページ名が分かっていれば、Metaの広告ライブラリで、同じ広告主がほかにどんな広告を出しているかを検索できます。別の著名人の写真で似た広告を出しているようなら、なりすましを疑う材料になります。
報告の際に役立つのは、広告のスクリーンショット、広告主として表示された名前、誘導先のURL、見つけた日時です。広告は短期間で入れ替わるので、見つけたその場で保存しておきましょう。
警察庁がまとめた令和7年の確定値を見ると、SNS型投資詐欺の入口はバナー等広告が3,785件(39.7%)で最多となっており、そのうちFacebookの広告は245件でした。Facebookを入口とする被害全体(822件)には、DMから始まったものも含まれます。50代から60代では、Instagram、LINE、FacebookのDMによる被害が多いとされています。
入金した後は、次の順で動いてください。
「利益を引き出すには税金が必要」「口座のランクを上げれば出金できる」などと言われても応じないでください。国民生活センターの相談事例には、有名経済評論家のアシスタントを名乗る人物に次々と投資を勧められて総額1,500万円を振り込み、出金しようとすると手数料900万円と税金1,300万円を求められたものがあります。
振込で払ったお金は、自分の銀行と相手の口座がある銀行の両方にすぐ電話で伝えます。警察にも届け出てください。相手口座の凍結が間に合えば、その口座に残っていたお金を被害者に分配する救済法の手続きに加われる可能性があります。
金融庁は、「被害を回復してあげます。その代わり、別の商品を買ってください」といった勧誘や、金融庁などの公的機関の者を名乗る連絡に注意を呼びかけています。金融庁の職員が投資の勧誘や被害の調査をすることはない、とも明記しています。
家族が広告から投資を始めたようだと気づいた場合は、責めずに状況を聞き取るところから始めてください。周りの人ができることは家族が被害に遭っているかもしれない時の対応が参考になります。AI自動売買をうたう勧誘の経路別の比較はAIトレード自動売買詐欺の対処法、広告から投資グループに入ってしまった後の抜け方はLINEグループのAI自動売買ツール勧誘で詳しく説明しています。
A. 広告として表示されていることは、内容が本物である保証になりません。警察庁や金融庁は、著名人の画像を無断で使った偽広告が実際に確認されていると公表しています。広告主の名前と本人側の発信を確かめてください。
A. 本人のSNSにメッセージを送るより、本人や所属事務所の公式サイト・公式アカウントで、なりすまし広告への注意喚起が出ていないかを見るほうが早く確実です。広告に書かれた連絡先は本人のものではない可能性があるので使わないでください。
A. LINEの登録だけで口座などの情報が抜き取られるわけではありませんが、登録した名前や電話番号に別の勧誘が来ることはありえます。アカウントを通報・ブロックし、見知らぬ番号からの投資や「被害回復」の連絡には応じないでください。
A. 広告に出ていた著名人本人の公式な注意喚起や、警察庁・金融庁の公表資料を一緒に見るほうが、言い合いになりにくいことがあります。本人が迷っているなら、#9110や188に家族から相談することもできます。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。