インスタグラムのDMで台湾系投資ロマンス詐欺で困ったときの相談窓口
インスタグラムのDMで台湾系投資ロマンス詐欺に注意が必要なケース n インスタグラムのDMで台湾系投資ロマンス詐欺のような状況に遭遇した場合、その内容に不審な点…
X(旧Twitter)で「Pig Butchering」「豚の丸焼き詐欺」という言葉を見かけ、どんな詐欺なのかを知りたくて検索した方に向けた記事です。
ひとことで言うと、SNSなどで時間をかけて信頼関係をつくり、偽の投資サイトで利益が出ているように見せてお金を入れ続けさせ、最後にまとめて奪う詐欺を指す呼び名です。米財務省の FinCEN(金融犯罪取締ネットワーク)は、中国語の「殺猪盤」(Sha Zhu Pan)がもとになった言葉だと説明しています。日本の警察庁は、同じ種類の被害を「SNS型投資詐欺」「SNS型ロマンス詐欺」として集計しています。言葉の意味、呼び名をめぐる国際的な議論、国内外の被害の規模、そしてXで見かけたときの確かめ方を順に説明します。
FinCEN が2023年9月に出した警告(FIN-2023-Alert005)によると、この呼び名は豚を太らせてから処理するやり方になぞらえたものです。犯人は被害者を「豚」と呼び、架空の人物像や恋愛・友情を思わせる作り話で信頼させることを「太らせる」、資産を奪うことを「屠る」と表現するとされています。
日本語では「豚の丸焼き詐欺」「豚の屠殺詐欺」など訳し方が一定しておらず、報道や解説記事ごとに表記が違います。どの訳でも指しているのは同じ手口で、次の三つの要素がそろっているのが特徴です。
FinCEN は、暗号資産を使う例が大半だとしつつ、銀行送金や外国為替、金の取引を装う例もあると付け加えています。
国際刑事警察機構(INTERPOL)は2024年12月17日、「Pig Butchering」という言葉の使用をやめ、「Romance Baiting」(ロマンスによるおびき寄せ)と呼ぶよう呼びかけました。理由として、被害者を豚にたとえる表現は被害者の人間性を損ない、恥の意識を植えつけ、名乗り出て助けを求めることをためらわせると述べています。
米国の FinCEN も、2026年9月3日の新しい警告では「デジタル資産投資詐欺」(digital asset investment scam)という表現を採用しています。
この記事では、検索する方が使う言葉に合わせて「豚の丸焼き詐欺」という表記を使っています。ただ、被害に遭った人が恥じる理由はどこにもありません。手口は組織的に設計されたもので、だまされた側の注意不足だけで説明できるものではないからです。言葉の響きに抵抗があって相談をためらっている方は、窓口では「SNSで知り合った人に投資を勧められた」と伝えるだけで十分に通じます。
FBIのインターネット犯罪苦情センター(IC3)が公表した2025年版の年次報告では、米国で寄せられた苦情は1,008,597件、被害額は約208.8億ドルでした。分野別では投資詐欺が約86.5億ドルと最も大きく、そのうち暗号資産を使った投資詐欺だけで約72億ドルにのぼります。
IC3 はこの種の詐欺について、東南アジアを拠点とする組織的な犯罪集団が、人身取引の被害者を強制的に働かせて運営している例が多いと説明しています。手口としては、ショートメッセージやSNS、広告、出会い系アプリで接触し、すぐにメッセージアプリへ会話を移し、偽の投資プラットフォームで架空の利益を見せ、最後に税金や手数料を請求する、という流れが示されています。
参考までに、FinCEN の2023年の警告は、2022年に報告された暗号資産がからむ投資詐欺の被害額を約25.7億ドルとしていました。集計の区分が完全に同じではないため単純には比べられないものの、報告額が数年で大きく膨らんでいる傾向は読み取れます。
日本では「豚の丸焼き詐欺」という区分の統計はなく、警察庁の「SNS型投資・ロマンス詐欺」の数字が最も近い指標になります。令和8年5月に公表された令和7年(2025年)の確定値は次のとおりです。
| 区分 | 認知件数 | 被害額 |
|---|---|---|
| SNS型投資詐欺 | 9,523件 | 1,288.0億円 |
| SNS型ロマンス詐欺 | 5,645件 | 546.4億円 |
| 合計 | 15,168件 | 1,834.3億円 |
SNS型投資詐欺のうち、暗号資産で送らせる「暗号資産送信型」は1,898件・215.5億円で、件数は前年の約2.5倍になりました。ロマンス詐欺では、暗号資産が実質的な支払い手段になったものが件数の4割、被害額の5割近くを占めています。
最初の接触ツールを見ると、X(Twitter)はSNS型投資詐欺で815件と前年からほぼ倍増しました。件数の上位はInstagram、YouTube、LINEですが、Xも入口のひとつとして増えています。
SNSを入口にした投資がらみの詐欺はいくつもあり、名前だけでは区別しにくいのが実情です。豚の丸焼き詐欺の特徴は、一対一の関係づくりに長い時間をかけることと、偽の運用画面で「自分の意思で増やしている」と思わせることの二点にあります。
| 手口 | 入口 | お金を出させる理屈 |
|---|---|---|
| 豚の丸焼き詐欺 | 間違いDM、旧友を装う連絡、マッチングアプリ | 親しくなった相手が勧める運用で利益が出ているように見せる |
| 著名人なりすまし広告型 | 有名人の名前や写真を使った広告 | 投資グループで「先生」の指示に従えばもうかると信じさせる |
| 送金依頼型のロマンス詐欺 | SNSやマッチングアプリでの恋愛感情 | 治療費、渡航費、荷物の受け取り費用などを直接頼む |
実際の被害では、これらが混ざることも珍しくありません。広告から入ったグループで特定の相手と親しくなり、やがて一対一で投資を勧められる、といった流れもあります。呼び名の違いにこだわるより、会ったことのない相手に勧められて、確かめようのない場所にお金を入れているかで判断するのが現実的です。
Xでは、海外の被害報告や注意喚起が英語のまま流れてくるため、「海外の話」と受け止められがちです。しかし上の統計のとおり、日本国内でも同じ流れの被害が年に1万件以上届けられています。Xで次のような投稿やDMに出会ったら、いったん手を止めてください。
最後の「取り戻せます」には特に注意が必要です。IC3 の2025年版報告では、被害回復をうたう「リカバリー詐欺」の苦情が10,516件、報告された被害額は約14億ドルでした(以前の詐欺の被害額を含む場合があると注記されています)。被害に遭った人が次の標的にされる二次被害です。
海外の公的機関の情報を探すときは、「pig butchering」のほかに「romance baiting」「crypto investment scam」「relationship investment scam」といった言い方も使われています。FinCEN の2026年の警告は、東南アジアを中心とする国際的な犯罪組織が運営する「詐欺拠点」(scam centers)と、その資金洗浄を支える仕組みに焦点を当てています。英語の投稿を読むときは、投稿者が公的機関や報道機関なのか、それとも「回収サービス」の宣伝なのかを必ず見分けてください。
二つ以上に当てはまるなら、入金を止めてください。相談先は、警察の相談窓口(#9110)、最寄りの消費生活センターにつながる 188、投資の勧誘なら金融庁の詐欺的投資の相談ダイヤル(0570-050588)です。
LINEグループで進む流れは豚の丸焼き詐欺のLINEグループの段階の見分け方、Instagramから始まる例はインスタの間違いDMから始まる例で詳しく扱っています。記録の残し方は証拠の残し方、相談の予約は相談予約からどうぞ。返金の見込みは送金方法や時期によって異なり、取り戻せると約束できるものではありません。
A. 重なる部分が大きい言葉です。FinCEN は、信頼を得てから投資へ誘う詐欺で、一部はロマンス詐欺と呼ばれると説明しています。恋愛感情を使わず、友人や投資の先輩を装う形もあります。
A. 中国語の「殺猪盤」に由来し、被害者を太らせてから処理する豚になぞらえた犯人側の隠語とされています。INTERPOL は、被害者をおとしめる表現だとして別の呼び名を使うよう求めています。
A. 注意してください。FBIのIC3は、被害回復をうたって近づくリカバリー詐欺の苦情が2025年に1万件を超えたと報告しています。相談は警察、消費生活センター、弁護士など、自分で連絡先を調べた窓口にしてください。
A. 警察庁の令和7年の統計では、SNS型投資詐欺とSNS型ロマンス詐欺を合わせて15,168件、被害額は1,834.3億円でした。豚の丸焼き詐欺と同じ流れの被害は、主にこの区分に含まれていると考えられます。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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