インスタグラムのDMで台湾系投資ロマンス詐欺で困ったときの相談窓口
インスタグラムのDMで台湾系投資ロマンス詐欺に注意が必要なケース n インスタグラムのDMで台湾系投資ロマンス詐欺のような状況に遭遇した場合、その内容に不審な点…
InstagramのDMで知り合った相手に勧められて投資サイトに入金し、出金できなくなってから「相手は海外の犯罪組織らしい」と知った。もうお金は戻らないのか、何から手をつければいいのかと不安になっている方に向けた記事です。
最初に押さえておきたいのは、「海外の組織」という言葉だけで諦める必要はないが、取り戻せるかどうかはお金がどこを通ったかで大きく変わるという点です。国内の銀行口座に振り込んだ分は、口座を止めて残高を被害者に分ける法律の手続きを使える見込みがあります。暗号資産で送った分は、国民生活センターが「被害回復は極めて困難」と注意しているとおり、見通しは厳しくなります。送金方法ごとの手続き、刑事手続きを通じた被害回復給付金の制度、そして被害後に気をつけたい勧誘について、順に説明します。
警察庁の令和7年(2025年)の統計によると、SNS型投資詐欺9,523件のうち、被害金を振り込んだものが7,135件(74.9%)、暗号資産で送ったものが1,898件(19.9%)、その他が490件でした。振込のうち7割あまりはネットバンキングが使われています。
同じ詐欺の被害でも、どの方法で送ったかによって、最初に連絡する相手と使える制度が違います。
| 送金方法 | まず連絡する先 | 関係する制度 |
|---|---|---|
| 日本国内の口座へ振込(ネットバンキング含む) | 受取側の銀行と、最寄りの警察署 | 口座凍結から分配金までを定めた救済法 |
| 暗号資産を外部アドレスへ送付 | 購入に使った国内の交換業者と警察 | 犯人の財産が没収された場合の被害回復給付金 |
| 電子マネーやギフトカードの番号を伝えた | カードの発行元と警察 | 発行元ごとの対応(利用停止など) |
同じ相手に対して、はじめは振込、途中から暗号資産、最後は電子マネーと、送り方を変えさせられている例もあります。複数の方法を組み合わせて送っていることも多いので、まずいつ・いくら・どの方法で・どこへ送ったかを一覧にしてください。これが以後のすべての手続きの土台になります。
組織が海外にあっても、振込先が国内の金融機関の口座なら、その口座を凍結できる可能性があります。手続きのおおまかな流れは次のとおりです。
ここで分かるとおり、分配の原資は凍結された時点で口座に残っていた残高です。組織は受け取ったお金をすぐに別の口座や暗号資産へ移すため、連絡が1日遅れるだけで残高が減ることがあります。振込の控えやネットバンキングの明細を用意して、ほかの手続きより先に金融機関へ連絡してください。
預金保険機構の公告ページでは、口座名義や金融機関名で掲載の有無を調べられます。自分が振り込んだ口座が載っていないか、定期的に確かめておくと申請の機会を逃しにくくなります。
国民生活センターは2025年12月の見守り新鮮情報で、SNSで知らない相手から連絡があり、国内の暗号資産交換業者で口座を開いて円を暗号資産に換え、指示された海外の取引所に送金したところ、出金のために「認証金」の追加支払いを求められた60歳代の事例(送金総額約500万円)を紹介しています。そのうえで、いったん送ってしまうと被害回復は極めて困難だと呼びかけています。
暗号資産で送らせる手口は増えています。警察庁の統計では、SNS型投資詐欺のうち暗号資産送信型が令和7年は1,898件・215.5億円で、前年の762件から約2.5倍になりました。国内の交換業者で買わせたうえで、海外の取引所や個人のアドレスに送らせる流れが目立ちます。
暗号資産は、銀行振込のように送金を取り消したり、受け取った口座を国内の手続きで止めたりすることが難しいためです。それでも、次のことは早めにしておく意味があります。
「暗号資産を追跡して取り戻す」とうたう有料サービスの勧誘には注意してください。追跡ができることと、実際に取り戻せることは別の話です。
なかには、国内の口座ではなく、海外の銀行口座へ直接送金するよう指示されるケースもあります。米国の FinCEN も、被害者が海外の口座への送金を指示される例があると報告しています。
海外送金の場合、振り込め詐欺救済法は国内の金融機関の口座を対象とする制度なので、そのままでは使えません。まずは送金を依頼した自分の銀行に連絡し、組戻し(送金の取り消し)を依頼できないか相談してください。組戻しは受け取った側の銀行や名義人の同意が必要になることが多く、すでに引き出されていれば戻らない可能性が高いものの、送金から時間がたっていないほど可能性は残ります。
送金の依頼書の控え、受取人の名前と口座番号、受取銀行の名称や国名、SWIFTコードなどの記録は、警察に相談するときにも必要です。
もう一つ知っておきたいのが、検察庁が運用する被害回復給付金支給制度です。詐欺などの犯罪が組織的に行われたり、資金洗浄が行われたりした場合、刑事裁判で犯人の財産を没収・追徴し、それを給付資金として被害者に支給する仕組みで、平成18年(2006年)12月から始まりました。
検察庁は、外国の裁判などで没収された犯罪被害財産を日本が譲り受けた場合も同じように扱うと説明しています。海外の拠点が摘発されたケースでも、制度の対象になる可能性がゼロではないということです。
警察庁によると、令和7年には海外の拠点を外国当局が摘発し、日本に移送するなどして検挙した人数が54人にのぼりました。国外にいる関係者の検挙も少しずつ進んでいます。
支給手続きが始まると、検察庁のウェブサイトで事件ごとに公表され、申請期間内に申請書と被害を示す資料を提出します。自分の事件が対象になるかどうかは、被害届を出した警察署や、検察庁の担当窓口で確かめてください。ただし、犯人の財産が十分に押さえられないこともあり、この制度で全額が戻るとは限りません。
刑事手続きとは別に、民事で損害賠償を求める道もあります。刑事の手続きは犯人を処罰するためのもので、被害額の返還を直接求める手続きではない点も押さえておきましょう。ただ、海外にいる実行役を特定して訴え、判決を得て回収するのは、時間も費用もかかり、現実には難しいことがほとんどです。
国内で請求の相手になりうるのは、振込先口座の名義人など、日本にいる関係者です。名義人が口座を売っていた場合などには責任を問える余地がありますが、名義人に支払う力がなければ回収は進みません。請求するかどうかは、費用と回収の見込みを比べて判断することになるため、弁護士に相談して見立てを聞くのが確実です。費用が心配な方は、法テラスの無料法律相談や費用立替えの制度も確かめてください。
DMから始まったSNS型投資詐欺を令和7年分でアプリ別に見ると、最も多いのはInstagram(1,000件)です。DMでやり取りを重ね、LINEなどに移ってから投資サイトやアプリを案内される流れが多く見られます。
相手が海外にいると言われていても、被害の届出は住んでいる地域の警察署で受け付けてもらえます。次の点を時系列でまとめておくと、話が伝わりやすくなります。
記録のまとめ方は証拠の残し方、振込先に日本人の名前が出てくる背景はLINE投資グループの分業と口座名義の記事で説明しています。手続きの順番に迷う場合は相談予約からご連絡ください。いずれの手続きも、返金を保証するものではありません。
A. 一概には言えません。国内の口座へ振り込んだお金は、その口座が凍結されて残高が残っていれば、分配金として戻る余地があります。暗号資産で送った分は回収が極めて難しいとされますが、警察への届出と記録の保存はしておいてください。
A. 口座凍結のあと、名義人の権利を消す公告が60日以上、分配の申請期間が30日以上と法律で定められているため、少なくとも数か月はかかります。残高がなければ分配はありません。
A. 犯人が刑事裁判で財産を没収・追徴され、検察官が支給手続きを始めた事件の被害者などが対象です。手続きが始まると検察庁のウェブサイトで公表されるので、被害届を出した警察署にも確かめてください。
A. 慎重に判断してください。追跡ができても、取り戻せるとは限りません。前払いの費用を求められたり、弁護士でない者が返金交渉を請け負ったりする場合は、二次被害のおそれがあります。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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