仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
「この取引所で増えている」「一緒にやれば紹介料も入る」。友人や知人から暗号資産の話を持ちかけられると、知らない人からの勧誘より警戒がゆるみがちです。けれども国民生活センターは、友人や知人からの誘いをきっかけにした暗号資産のトラブルを繰り返し取り上げており、人間関係と投資の判断は切り離して考えるよう呼びかけています。
この記事は、友人に紹介された取引所や投資サービスを使うか迷っている人と、すでにお金を払ってしまった人に向けたものです。紹介されたものの正体を確かめる手順、「人を紹介すると報酬が出る」仕組みに関わる法律、断り方、解約と返金を求めるときの動き方を順に説明します。友人を責めるための記事ではなく、自分と友人の両方の被害を広げないための整理として読んでください。
国民生活センターに寄せられた暗号資産の相談は、2023年度8,498件、2024年度7,261件、2025年度8,132件でした(PIO-NETに登録された件数)。同センターが紹介している事例には、知人経由のものが目立ちます。
共通しているのは、紹介されたのが「取引所」そのものではなく、取引所で買った暗号資産を送らせる先の運用サービスや自動売買ツール、会員制グループだという点です。国内の登録業者で口座を開くところまでは正規の手続きでも、その先の送り先の実態は分からない、という形がよくあります。
友人の説明や、友人から転送された資料だけで判断しないことが大切です。次の点を自分で確かめてください。
「友人が実際に出金できた」という話も判断材料にはなりにくいものです。最初の少額だけ出金させて信用させ、その後の大きな入金で出金できなくなる流れは、国民生活センターや日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が典型的な手口として紹介しています。
人を誘えば報酬が入る仕組みには、主に二つの法律が関わってきます。どちらに当たるかは個別の事情で変わるため、ここでは考え方だけを示します。
特定商取引法第33条は、商品や役務の販売の事業で、ほかの人を勧誘すれば利益(特定利益)が得られると言って誘い、入会金や商品代などの負担(特定負担)を伴う取引を「連鎖販売取引」と定めています。暗号資産の自動売買ソフトや投資スクールの会員権を「紹介料つき」で売る形は、これに当たる可能性があります。当たる場合、次の権利があります。
後から加入した人が出したお金から、先に加入した人が自分の出した額を上回る配当を受け取る仕組みは、無限連鎖講防止法が禁じる「無限連鎖講」に当たる可能性があります。同法は開設・運営だけでなく、加入することや加入を勧誘することも禁じ、勧誘した人にも罰金を定めています。「友人を誘えば元が取れる」という説明を受けたら、この点を思い出してください。
国民生活センターは、友人や知人からの勧誘で断りにくくても、必要のない契約ははっきり断るよう勧めています。さらに、自分が新たな勧誘者になって友人を誘うと、相手をトラブルに巻き込んだり人間関係のトラブルになったりすることもあると注意しています。
断るときは、理由を長く説明しないほうが話がこじれにくくなります。
説明会やカフェに呼ばれた場合は、その場でスマホから入金や送付をしないことを自分のルールにしてください。「今日だけの枠」「今入らないと損」と急がされるほど、いったん持ち帰る価値があります。友人本人も勧誘の仕組みを理解しないまま誘っていることがあるため、責めるより「自分は調べてから決める」と伝えるほうが関係を保ちやすいでしょう。
すでに払った場合は、次の順で動いてください。
支払いのために借金をした場合も、一人で返済計画を立てる前に相談してください。出金を口実にした追加請求の典型は出金手数料を請求される手口で、配当を後から入った人のお金でまかなう仕組みについては仮想通貨のポンジスキームの見分け方でも説明しています。
紹介料につられて、自分も家族や友人を誘ってしまった人もいるはずです。その場合は、次のことを早めに進めてください。
勧誘した側が法的な責任を問われるかどうかは、仕組みの中身や勧誘のしかたによって変わります。自分だけで判断せず、消費生活センターや弁護士に経緯をそのまま話してください。被害を受けた側でもあり、勧誘した側でもあるという立場は珍しくありません。
まず解約やクーリング・オフの相談なら188、投資勧誘そのものの相談なら金融庁、だまし取られた疑いや脅しがあれば警察、と使い分けると話が通りやすくなります。
相談の前にそろえるものは相談前チェックリストに、手続き全体の流れは返金相談の流れにまとめています。
A. 取引所自体が登録業者でも、そこで買った暗号資産を送る先の運用サービスや自動売買ツールが別物なら、登録一覧では確かめられません。お金が最終的にどこへ行くのかを確認してください。
A. 紹介料が出る仕組みで売られたソフトなら、特定商取引法のマルチ商法(連鎖販売取引)として扱われることがあります。その場合、書面の受領から20日以内はクーリング・オフ、過ぎた後も中途解約の定めがあります。当たるかどうかは個別の判断になるため、188で消費生活センターに相談してください。
A. 友人も被害を受けている可能性があります。追加の入金をお互いに止め、それぞれの記録を残したうえで、一緒に消費生活センターや警察に相談するのが現実的です。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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