LINEグループから出会い系へ誘導されたら|進んだ段階別の対処手順

出会いや交流をうたうLINEグループ、オープンチャットで仲良くなった相手から「ここだと話しにくいから」とURLを送られ、出会い系サイトやアプリへの登録を勧められた。そんな経験をした人に向けて、今の自分に必要な対処を段階ごとに整理した記事です。

ポイントは、どこまで進んだかによって、やるべきことがはっきり分かれるという点です。グループに入っただけなら、抜けて通報すれば多くの場合それで終わります。一方、ポイントを買った、本人確認書類を送ったという段階なら、支払いの窓口や金融機関への連絡が必要になります。下の5段階のうち、自分がいちばん先まで進んだ段階の見出しから読んでください。それより前の段階の対処もあわせて行うと漏れがありません。

LINEグループから出会い系サイトへ移される流れ

2025年の警察庁統計(確定値)を見ると、SNS型ロマンス詐欺で被害にあった時点の連絡手段は、9割以上がLINEでした。LINEは、知らない人同士が出会ったあとに連絡を続ける場所として使われやすいといえます。出会い系サクラの手口では、この流れを逆向きに使い、LINEで知り合った相手を有料の出会い系サイトやアプリへ移します。

よく見られる順番は次のとおりです。

  1. 「友達募集」「同年代で話そう」といったグループやオープンチャットに参加する
  2. グループ内で話しかけてきた相手と、個別のトークに移る
  3. 相手が「LINEは元恋人に見られている」「通知がばれる」などと言い、別のサイトやアプリを指定する
  4. 指定された先では、メッセージの送受信や連絡先の交換にポイントが必要になっている

LINEでのやり取り自体は無料です。お金が動き始めるのは、段階3以降のサイト登録からです。見方を変えると、LINEの外へ移るよう言われた時点が、引き返しやすい最後の分かれ道になります。相手がサクラかどうかを見極めるサインについては、出会い系サイトのサクラとはを読んでください。

段階1:グループやオープンチャットに入っただけ

まだ個別のやり取りもしていないなら、落ち着いて抜ければ十分です。お金がかかる段階ではありません。

  • グループ名、参加者の様子、勧誘の書き込みを画面に残す
  • 勧誘している参加者や、グループそのものをLINEの通報機能で通報する
  • グループを退出する

LINEヤフーは2024年、友だち以外の人からグループに追加されたときや、オープンチャットに参加するときに、詐欺への注意を表示する取り組みを順に始めると発表しました。こうした表示が出ていたなら、それも記録しておくと後で経緯を説明しやすくなります。通報や退会の具体的な操作は、芸能人を名乗るLINEグループの記事で画面の順番に沿って説明しています。

段階2:個別トークで個人的なことを話した

個別のトークで仲良くなると、自分のことをかなり話しているものです。この段階では、相手に何を渡したかの棚卸しが最初の作業になります。紙に書き出してみてください。

渡したもの考えられる影響今やること
本名、年齢、住んでいる地域別の勧誘や、なりすましに使われるおそれこれ以上は伝えない。不審な郵便物や電話に注意する
勤務先、学校名職場や学校への連絡をほのめかされるおそれ脅しがあれば、応じずに警察へ相談する
顔写真別のアカウントのプロフィールに使われるおそれ送った写真の日時と内容を記録しておく
電話番号、メールアドレス勧誘や請求の電話・メールが増えるおそれ知らない番号やアドレスからの連絡に応じない

話してしまったことを取り消すことはできませんが、ここで止めれば被害が広がる可能性は下げられます。相手のLINEの表示名、プロフィール画面、トークの画面を保存したうえで、通報とブロックをしてください。

送った写真を材料に「ネットに流す」「家族に送る」と脅してくる相手には、要求されたお金を払っても終わる保証がありません。支払いには応じず、やり取りを保存して#9110の警察相談窓口に連絡しましょう。

段階3:案内されたURLからサイトやアプリに登録した

登録したことで、メールアドレスや電話番号、生年月日などがサイトの運営者に渡っています。まだポイントを買っていないなら、次の順で動きます。

  1. サイトの基本情報を保存する。サイト名、URL、アプリ名、利用規約、料金表、特定商取引法に基づく表記の画面を撮影します。
  2. 年齢確認の有無を思い出す。警察庁の解説では、出会い系サイト規制法のもとで事業者は事前に届け出をしなければならず、登録する人が18歳未満の児童でないことも確かめる決まりになっています。登録のときに年齢確認が一度もなかったなら、その事実もメモしておきましょう。
  3. 退会する。退会の手順が見つからない、退会できないといった場合は、その画面も残します。

登録直後から、見知らぬ異性から次々にメッセージが届く、LINEで話していた相手がサイト内で急に積極的になる、といった動きがあれば、段階4へ進ませるための演出の可能性があります。退会できずに困っている場合は退会できないときの手順を参照してください。

段階4:ポイントを買った・課金した

ここからは、お金を取り戻すための動きが必要になります。まずポイントの追加購入をやめ、そのうえで支払いに使った手段の窓口に連絡します。

  • クレジットカード:カード会社に連絡し、どの請求がサイトへの支払いかを確認する
  • 銀行振込:振込先の金融機関と警察に、できるだけ早く事情を伝える
  • 電子マネー:発行会社と警察に、カードの種類と番号を伝える
  • キャリア決済・アプリ内課金:携帯電話会社やアプリストアの窓口で、返金の申請方法を確認する

LINEの相手とサイトの相手は同じ人か

LINEで話していた相手と、サイトの中でメッセージをくれる相手が、本当に同じ人物かどうかは利用者の側からは分かりません。LINEでは短く素っ気なかった相手が、サイトの中では長文で熱心に返信してくる、口調が急に変わる、といった違いに気づいたら記録しておきましょう。サイト内の返信が有料のポイントと引き換えになっている以上、やり取りを長引かせる動機はサイトの側にある、という点も頭に置いておくと判断を誤りにくくなります。

LINEで知り合った相手が「サイトで会う約束をしよう」「あと少しポイントがあれば連絡先を交換できる」と言い続け、実際には会えないまま支払いが増えていった経緯は、相談のときの大事な材料になります。LINEのトークとサイト内のメッセージを、日付でつなげて並べておくと説明しやすくなります。返金を求める根拠や期限は出会い系サクラに課金した後の対処法で説明しています。

段階5:本人確認書類や口座の情報を渡した

「本人確認のため」「報酬を振り込むため」と言われ、運転免許証やマイナンバーカードの画像、銀行口座の情報を送ってしまった場合は、お金の問題とは別に、名義を悪用されるおそれへの対応が必要です。

  • 口座番号やキャッシュカードの情報を伝えた:取引している金融機関に連絡し、事情を説明する。暗証番号を伝えた場合は、すぐに変更や利用停止を相談する。
  • 本人確認書類の画像を送った:自分の名義で身に覚えのない契約が作られていないか注意する。書類の種類ごとの手続きは免許証・マイナンバーカードの画像を送った場合の記事にまとめています。
  • 自分の口座に知らない入金があった:引き出したり送金したりせず、金融機関に連絡する。別の被害のお金が通り道にされているおそれがあります。

段階5まで来ている場合、相談先は一つに絞らず、188(消費生活センター)と#9110(警察)のどちらにも連絡しておくと安心です。どちらに何を話すか迷ったら、支払いのことは188、書類や口座の悪用が心配なことは#9110、と分けて考えてください。

立場によって気をつけたいこと

同じ手口でも、利用している人の立場によって、注意したい点が少しずつ違います。

学生・10代の場合

「同じ学校の人と話そう」「受験仲間で集まろう」といったグループから誘導されることもあります。18歳未満の利用者は、年齢確認が必要な出会い系サイトにはそもそも登録できない仕組みです。それでも登録できてしまったサイトは、法律上の確認がきちんと行われていないおそれがあります。支払いをしてしまったなら、保護者と一緒に188へ相談してください。未成年者の契約の扱いは10代・20代の出会い系トラブルで説明しています。

ひとり暮らしの高齢者の場合

話し相手を探してオープンチャットに参加し、そこで親身になってくれた相手からサイトへ誘われる、という流れも考えられます。相手と話す時間そのものが楽しみになっていると、支払いを止めるのが難しくなります。家族は、使った金額を一緒に確かめるところから始め、責める言い方を避けてください。

既婚者・パートナーがいる人の場合

家族に知られたくない気持ちにつけ込み、「ばらされたくなければ払え」と迫られる例もあります。脅しに応じて払っても終わるとは限りません。支払わずに記録を残し、警察に相談してください。

よくある質問

Q. LINEグループで知り合った相手が指定したサイトは、全部サクラサイトですか?

A. すべてがそうとは限りません。ただ、LINEで連絡できているのにわざわざ有料のサイトへ移るよう求める理由は乏しく、注意が必要です。移った先でメッセージのたびにポイントがかかるなら、その時点で立ち止まってください。

Q. オープンチャットは匿名なので、個人情報は漏れていませんよね?

A. オープンチャットでは参加するトークルームごとにプロフィールを設定する仕組みがありますが、個別のやり取りで自分から話した内容や送った写真は相手の手元に残ります。何を伝えたかを書き出して確認してください。

Q. サイトに登録しただけで、料金を請求されることはありますか?

A. 無料と書かれた登録だけで料金が発生することは通常ありませんが、後から「未払い料金」などと請求が来ることはあります。身に覚えのない請求には応じず、登録時の画面や料金表を確かめたうえで188に相談してください。

Q. グループにいた他の参加者にも注意を伝えたほうがいいですか?

A. 気持ちはわかりますが、グループ内で言い争いになると、かえって自分の情報が知られるおそれがあります。LINEへの通報で運営に知らせ、自分は記録を残して退出するのが安全です。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。