Facebookで勧誘された医療機関を名乗る詐欺の事例と専門家への相談
Facebookで勧誘された医療機関を名乗る詐欺に注意が必要なケース n Facebookで勧誘された医療機関を名乗る詐欺のような状況に遭遇した場合、その内容に…
Instagramのダイレクトメッセージ(DM)に、電力会社を名乗って「電気料金が未払いです」「過払い分を払い戻します」といった連絡が届いたら、DMのリンクや電話番号は使わず、検針票や契約書面に載っている契約先の窓口、または公式アプリから確かめてください。本当に未払いがあるかどうかは、そちらで分かります。
この記事は、インスタのDMで電力会社を名乗る案内を受け取った人と、すでにリンクを開いてIDやカード番号などを打ち込んでしまった人のために書きました。フィッシング対策協議会や国民生活センターなどの公表情報をもとに、確かめる手順と、入力した項目ごとの対処をまとめます。名前を使われる電力会社は、多くの場合それ自体がなりすましの被害を受けている側で、この記事は実在の電力会社を疑うものではありません。
フィッシング対策協議会は、大手電力会社の名前をかたるフィッシングについて、2021年から2024年にかけて複数回の緊急情報を出しています。2024年3月の緊急情報では、「未払いの電気料金」について連絡するとしたうえで「お支払い方法が承認されません」と続ける件名のメールが紹介され、誘導先の偽サイトでは電話番号やクレジットカードの名義・番号・有効期限・セキュリティコードの入力を求めていたとされています。
2023年に出された別の電力会社名義の緊急情報では、偽サイトが会員IDやパスワードに加え、プリペイドカードの発行コードや額面まで入力させる作りになっていました。電気料金の請求を装いながら、実際にはカード情報やプリペイド残高を狙っていたことが分かります。
2026年8月分の月次報告でも、SMSから誘導するフィッシングの例として、電力会社や水道局をかたる文面の報告があったと記されています。これまでの報告はメールやSMSが中心ですが、文面の中身が同じなら、届く場所がインスタのDMに変わっても狙いは変わりません。筆者は、届いた経路ではなく「何を入力させようとしているか」で判断するのが確実だと考えています。
「今月の電気料金の引き落としができませんでした」「本日中にお支払いがない場合、電気の供給を停止します」と期限を切り、リンク先の支払い画面でカード情報を入力させる形です。停止という言葉で不安にさせ、確かめる時間を与えないのが特徴です。
「料金の過払いが見つかりました」「制度変更に伴う返金があります」と、お金が戻ってくる話で近づく形です。返金の受け取りに必要だとして、口座情報や本人確認書類の画像、カード番号を求めることがあります。
「フォロワー限定で電気代1年分が当たりました」「ポイント還元キャンペーンに当選」と、プレゼント企画を装う形です。受け取り手続きとして、送料や手数料をカードで払わせたり、会員IDとパスワードを入力させたりします。
どの型でも、本物らしいロゴや社名の入ったアカウント名が使われることがあります。見た目が整っていることは、公式である証拠になりません。
DMの差出人が、自分が契約していない会社の名前を名乗っている時点で、その連絡は自分あての正規の通知ではないと考えてよいでしょう。一方、契約先と同じ名前だった場合でも、上の2〜4の手順で確かめるまでは、リンクを開かないようにしてください。
フォローしていない相手からのインスタのDMは、通常の受信箱とは別のリクエスト欄に入ります。承認するまで既読が相手に伝わらないので、確かめている間は承認せずに置いておくのも一つの方法です。
確かめた結果、実際に引き落としができていなかったと分かることもあります。その場合でも、支払いは契約先から届いた請求書や払込票、会員ページに表示される方法で行えば足ります。DMで送られてきた画面から急いで払う必要はありません。支払い方法が分からないときは、契約先の窓口に公式の番号で問い合わせれば案内してもらえます。
| 入力を求められる情報 | 悪用されたときに起こりうること |
|---|---|
| 会員ID・パスワード | 電力会社の会員ページに不正にログインされ、登録している住所や連絡先を見られる。同じパスワードを使い回している他のサービスにも入られる |
| カード番号、有効期限、裏面の3桁のコード | ネット通販などで第三者に勝手に使われる |
| プリペイドカードの発行コード・額面 | 残高を第三者に使われる。電気料金をプリペイドカードの番号で払わせる流れ自体が不自然 |
| 検針票の記載事項(名義や住所、お客さま番号、供給地点特定番号といった番号類) | 本人の知らないうちに別の事業者への切替えの申込みに使われるおそれがある |
検針票について国民生活センターは、名義・住所・顧客番号・供給地点特定番号などの記載は取り扱いに気をつけ、尋ねられても即座に答えないようにと呼びかけています。インスタのDMで「検針票の写真を送ってください」と頼まれたら、その場で断って構いません。
公式アプリか公式サイトから、すぐにパスワードを変えます。同じパスワードを使っているメールやショッピングのサービスも、あわせて変更してください。ログイン履歴を見られる場合は、覚えのない接続がないかも確かめます。
カードの裏面にある番号でカード会社へ連絡し、入力してしまった事情を伝えて、利用停止や再発行を相談します。しばらくは明細をこまめに確認し、身に覚えのない請求があれば早めに申し出ます。
カードの発行元に連絡し、利用を止められないか尋ねます。使われる前なら間に合う可能性があるため、購入時のレシートを手元に置いて急いで電話してください。
契約している電力会社の窓口に、公式の番号で連絡し、第三者に情報が渡った可能性を伝えます。ほかの事業者への切替えが申し込まれていないかも、その場で調べてもらいましょう。しばらくして見知らぬ事業者から契約の書面や請求書が来た場合は、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会か、188でつながる消費生活センターへ知らせてください。
カード番号を入力した後の進め方は、Facebookでカード会社を名乗る案内から入力してしまった場合の記事も参考になります。
DMを削除したり相手をブロックしたりする前に、次のものを保存しておきます。
保存が済んだら、Instagramの報告機能で、そのメッセージやアカウントを運営に知らせます。フィッシング対策協議会もフィッシングの情報を受け付けており、同協議会の緊急情報では [email protected] への報告を案内しています。名前を使われている電力会社の公式サイトに不審な連絡の受付窓口があれば、そちらにも伝えると、ほかの利用者への注意喚起につながります。スクリーンショットの撮り方や保管方法は証拠の残し方にまとめています。
相談の全体の流れはご相談の流れ、金銭の被害について個別に相談したい場合は相談予約をご利用ください。被害の回復を保証するものではありません。
A. DMだけでは判断できません。検針票や契約書面に載っている契約先の窓口、または公式アプリで請求状況を確かめてください。そこで未払いが確認できなければ、DMの案内に従う必要はありません。
A. 入力していなければ、情報が渡った可能性は低いと考えられます。念のため、開いたページを閉じてDMを保存したうえで報告し、スマートフォンのOSやアプリを最新の状態にしておきましょう。
A. 契約名義や供給地点特定番号などが知られると、本人の知らない契約切替えに使われるおそれがあります。今の契約先に正規の番号で電話して事情を話し、別の会社への切替えが申し込まれていないか調べてもらうと安心です。
A. 電気料金の支払いにプリペイドカードの番号を送らせる形は、正規の支払い方法とは考えにくいものです。番号を伝えてしまった場合は、すぐに発行元へ連絡して利用停止を相談してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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