Facebookでカード会社を名乗る広告やメッセージが来たら|入力後の手順

Facebookのフィードに出てきた「カードのポイントがまもなく失効」という広告、Messengerに届いた「カード会社のサポートです。不正利用の確認をお願いします」というメッセージ。こうした案内のリンクからカード番号を入力しそうになった、または入力してしまった人に向けた記事です。

結論から言うと、Facebook上のリンクや相手の指示ではなく、カードの裏面にある電話番号か公式アプリから、自分でカード会社に確かめるのが最も確実です。日本クレジット協会は、協会の会員であるカード会社が消費者に電話をかけてカード番号や個人情報を尋ねることはないとして、注意を呼びかけています。電話でさえ聞かない情報を、SNSのメッセージで聞いてくる相手は疑ってかかるべきです。以下では、Facebookで見られる案内の型、本物か確かめる順番、入力してしまった後の動き方、偽の通販サイトで払った場合に使える支払停止の抗弁の条件を順に説明します。

Facebookで見かける「カード会社」名義の案内の型

フィッシング対策協議会の2026年8月の月次報告では、同月の報告は82,338件で、クレジット・信販系をかたるものが全体の約29.0%でした。悪用されたブランド96のうち20がクレジット・信販系です。文面では、不正利用の検知、本人認証、ポイントやマイルの有効期限、会員特典のお知らせを装うものが多いとされています。Facebookでは、同じ中身が次のような形で届きます。

  • スポンサー広告:「ポイント還元キャンペーン」「未使用ポイントの払い戻し」などをうたい、カード会社のロゴに似た画像を使う
  • カード会社風のページやプロフィールからのMessenger:「不正利用の疑いがあるため確認が必要」と書き、リンクや電話番号を送ってくる
  • 友人のアカウントからのメッセージ:乗っ取られたアカウントが「この請求、あなたにも来ていない?」とリンクを回す
  • Facebook自体を名乗る警告:「アカウントが停止される。本人確認のためカード情報を登録」と誘う

入口がどれでも、最後にカード番号・有効期限・セキュリティコードや、SMSで届く認証コードを入力させる点は共通しています。

本物かどうか確かめる順番

  1. リンクを開かず、メッセージにも返信しない:本物かどうかは、Facebookの外で確かめます。
  2. カード会社の公式アプリか、カード裏面の番号で問い合わせる:ポイントの残高や不正利用の有無は、会員向けアプリやWebの会員ページで自分で見られます。
  3. 公式SNSアカウントは公式サイトから辿る:カード会社のSNSアカウントを確かめたいときは、検索で出てきたページではなく、カード会社の公式サイトに載っている案内から辿ります。名前やロゴが同じでも、別人が作ったページのことがあります。
  4. DMでカード情報を求められた時点で中止する:カード番号、セキュリティコード、暗証番号、認証コードをMessengerで送るよう求められたら、それ以上やり取りしません。

Facebookを運営するMetaも、利用者への連絡にダイレクトメッセージを使うことはないとし、アカウントの停止をちらつかせるメッセージや金銭を求めるメッセージは信用しないよう案内しています。Facebookからのアカウントに関する通知メールの差出人ドメインは @facebookmail.com だとも説明しています。

広告から開いた通販サイトでカード払いをした場合

カード会社を名乗る案内とは別に、SNSの広告から偽の通販サイトに誘導される被害もあります。国民生活センターは、大幅な値引きをうたうSNSやインターネット上の広告から偽サイトへ誘導され、カード情報をだまし取られる手口を紹介しており、SNS上の広告から入った通販サイトが偽物だった相談事例も載せています。偽サイトの相談は2021年度だけで12,648件ありました。

消費者庁が2026年8月4日に公表した偽の通販サイトの注意喚起(検索で見つけたサイトの事例)では、支払方法に口座振込、コンビニ払い、クレジットカード払い、PayPayが指定されていたこと、注文後に「欠品のため返金する」というメールが届き、返金手続きを名目にLINEの友だち追加を求められ、端末の遠隔操作まで求められた例があったことが紹介されています。

返金を理由にLINEや遠隔操作へ誘われたら、応じないでください。カード情報の追加入力や、画面共有によるネットバンキング操作につながるおそれがあります。

分割・リボ・ボーナス払いなら支払停止の抗弁

割賦販売法第30条の4と第30条の5は、支払いを2か月を超えて後払いにするカード払い(分割払い、ボーナス払い、リボ払い)について、販売業者との間に生じた問題(商品が届かないなど)を理由に、カード会社への支払いを拒める場合があると定めています。

支払い方法抗弁の対象になる金額の目安
分割払い・ボーナス払い支払総額4万円以上
リボ払い現金価格3万8千円以上
1回払い(翌月などの一括)この規定の対象外

1回払いの場合も、カード会社に経緯を伝えて調査を依頼することはできますが、結果はカード会社の判断によります。

カード番号を入力してしまった後にやること

偽物に入力したと分かった時点で、以下の5つを上から片づけていきます。

  1. カード会社に電話して利用を止める:カード裏面の番号にかけ、Facebook経由で開いたページに入力したこと、入力した項目(番号、有効期限、セキュリティコード、認証コードなど)を伝えます。
  2. Facebookのパスワードを変える:偽ページでFacebookのログイン情報も入れていた場合は、公式アプリからパスワードを変え、二段階認証を有効にします。同じパスワードを使い回している他のサービスも変更します。
  3. 証拠を残してから報告する:広告やページは短期間で消えることがあります。報告する前に、広告・ページ名・メッセージ・入力したページのURLを画面ごと保存し、見た日時もメモします。
  4. 広告やアカウントを報告する:Facebookの広告や投稿、プロフィールに表示されるメニューから報告できます。フィッシングのURLは、フィッシング対策協議会のWebフォームなどから情報提供できます。
  5. 明細を数か月見続ける:カードを止めた後も、再発行までの間や新しいカードで見覚えのない請求がないかを確認します。

画面の保存方法やバックアップの取り方は証拠の残し方のページにまとめました。

補償や調査を申し出るときに伝えること

不正利用の補償は、各カード会社の会員規約に沿って判断されます。申し出の際には、次の情報をそろえておくと話が進めやすくなります。

  • Facebookのどこで案内を見たか(広告、Messenger、友人からのメッセージなど)と、その日時
  • 相手のページ名やプロフィール名、送られてきたURL
  • 入力した項目と、入力した日時
  • 見覚えのない請求の日付・金額・請求名
  • カード会社に最初に連絡した日時

補償の届け出期限や対象外になりやすいケースはカード不正利用の補償と60日の期限で、カード会社への申告の流れはチャージバックで詐欺被害を申告する方法で扱っています。補償が受けられるかどうかは個別の事情によるため、ここに書いた準備をしても結果が約束されるわけではありません。

友人のアカウントから届いた場合と、周りへの声かけ

友人の名前でリンクが届いたときは、そのアカウントを別人が操作していることを疑ってください。電話や別のアプリなど、Facebook以外の方法で本人に確かめてください。本人が送っていないと分かれば、Facebookに乗っ取りの報告をするよう伝えます。

警察庁の統計でも、Facebookは詐欺の入口の一つです。2025年の統計を見ると、犯人との最初の接点がFacebookだった被害は、SNS型投資詐欺で822件、SNS型ロマンス詐欺では1,049件に上ります。同じ年、警察庁は犯行に使われたとみられるアカウント計422件(FacebookとInstagramの合計)をMeta社に情報提供し、停止や削除を働きかけました。

自分が偽の案内を見つけたときは、家族や友人に「カード会社を名乗るFacebookのメッセージには答えず、裏面の番号にかけて確かめる」と一言共有しておくと、同じ被害を防ぐ助けになります。

相談先

  • カード会社(カード裏面の番号):利用停止、補償、支払停止の抗弁の申し出
  • 188(消費者ホットライン):偽の通販サイトの返金交渉や、抗弁の書面の書き方
  • #9110(警察相談専用電話)または都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口:不正利用の被害や、脅し・つきまといがある場合
  • 日本クレジット協会 消費者相談 03-5645-3361:クレジットに関する一般的な相談

相談の前に何をそろえればよいかは相談前チェックリストを参考にしてください。

よくある質問

Q. Facebookにカード会社の公式マークがついたページからDMが来ました。本物ですか?

A. 見た目だけでは判断できません。カード番号や認証コードをMessengerで求められたら答えず、カード裏面の番号か公式アプリから、カード会社に直接確認してください。

Q. Facebookの広告の偽ショップで1回払いで買いました。支払いを止められますか?

A. この規定が使えるのは、代金を2か月より先まで分けて払う方式(分割・ボーナス・リボ)に限られ、翌月一括の1回払いには及びません。それでもカード会社に経緯を伝えて調査を依頼することはできるので、早めに連絡してください。

Q. Messengerで送られたリンクを開いただけで、何も入力していません。大丈夫ですか?

A. 入力していなければカード情報が渡った可能性は低いと考えられますが、念のためカードの利用明細を確認し、Facebookのパスワード変更と二段階認証の設定をしておくと安心です。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。