メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトを疑ったときの確認方法
メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトに注意が必要なケース n メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトのような状況に遭遇した場合、その内容に不審…
申し込んだ覚えがないのに「会員登録が完了しました」「特別ポイントをプレゼントしました」「あなた宛てのメッセージが届いています」というメールが来た。気になってリンクを押しかけている、あるいはもう押してしまった。この記事は、そんな方のために書いています。
要点を先に挙げます。
国民生活センターが紹介している出会い系サイトの最近の相談事例には、メールから始まったものがいくつもあります。たとえば、お金に困っていたときに「支援金を差し上げる」という趣旨のメールへ返事をしたところ、出会い系のサイトへ移され、言われるままポイントを買い足しても、肝心の支援金の受け取り方はいつまでも示されなかったという相談。「ポイントをプレゼント」との案内に従って電子マネーで代金を払ったものの、何ひとつ入金されなかったという相談です。
こうしたメールは、文面からおおよそ次の4つの型に分けられます(文面は一例です)。
| 型 | 文面の例 | 押した後に起きやすいこと |
|---|---|---|
| 登録通知型 | 「会員登録が完了しました」「仮登録を受け付けました」 | ログイン画面に進み、そのまま利用を始めた扱いにされる |
| 付与型 | 「10,000円分のポイントを付与」「特別会員に選ばれました」 | 受け取りの手続きとして、ポイントの購入を求められる |
| 受信通知型 | 「〇〇さんからメッセージが届いています」 | メッセージを読むのにポイントが必要になる |
| 給付型 | 「支援金をお渡しします」「当選金の受け取り手続き」 | 手数料や登録料といった名目で支払いを求められる |
どの型にも共通するのは、「何かを受け取れる」「手続きはもう進んでいる」と思わせてリンクを押させる作りです。押す前に、自分が本当にそのサイトに申し込んだかを思い出すだけで、多くの場合は立ち止まれます。
国民生活センターが迷惑メールの相談をまとめた資料には、別の目的でメールアドレスをサイトに入力したら、迷惑メールが届くようになったという事例が載っています。懸賞への応募や無料の診断、アンケートなどで入れたアドレスが、本来とは違う用途に回されることはあり得ます。
もう一つ知っておきたいのは、差出人の表示は当てにならないという点です。消費者庁の特定商取引法ガイドは、迷惑メールの差出人欄に表示されたアドレスは送信者によって書き換えられていると注意しています。名前やアドレスが知っているサービスに似ていても、それだけで本物だとは言えません。
「登録完了」と書かれていても、自分で申込みをしていないのであれば、そのメールだけで契約が成り立ったと考える必要はありません。本当に登録されていないかを確かめようとして、メールのURLを開いたり、書かれた問い合わせ先に連絡したりするのはやめておきましょう。確かめる行為そのものが、相手に反応を返すことになるからです。
広告や宣伝のメールには特定電子メール法のルールがあります。迷惑メール相談センターによると、広告宣伝メールは原則としてあらかじめ同意した人にしか送れず、同意を得て送る場合でも、本文に送信者の氏名または名称、受信拒否を受け付けるメールアドレスかURL、送信者の住所などを表示する義務があります。同意した覚えのない広告宣伝メールは原則として違法なメールなので、連絡や返信はせず、無視するかフィルタで受け取らないようにするよう案内されています。
迷惑メール相談センターのよくある質問では、迷惑メールのURLやリンクを押すと、アクセス解析によってそのアドレスの持ち主が見に来たことがサイト側に分かり、配信が止まるどころか、さらに多くの迷惑メールや料金請求が届くおそれがあると説明されています。止めたい一心で押す「配信停止」が、逆の結果を招くことがあるわけです。
知っているサービスの名前が書かれていて不安なときは、メール内のリンクではなく、ブックマークや公式アプリ、自分で検索した公式サイトからログインし、本当に登録や通知があるかを見ます。国民生活センターも、実在の事業者名が書かれたメールが届いて不安なら、その事業者のホームページや問い合わせ窓口で、本当にメールを送っているかを確かめるよう勧めています。
何も入力していなければ、画面を閉じてかまいません。開いたページのURLだけメモしておき、同じ送信元から届くメールは開かずに迷惑メールとして振り分けます。
その時点のサイトの画面とやり取りを保存し、それ以上は進めないでください。付与された無料ポイントを使い切ったところで「あと少しで受け取れる」「相手の連絡先が見られる」と購入を促されるのが、よくある運びです。無料の範囲なら大丈夫と考えて続けると、やめどきを見失いやすくなります。退会する場合も、画面を保存してからにします。
まず追加の購入を止めます。コンビニなどで買った電子マネーで払った場合は、レシートとカードを手元に置き、発行会社の窓口に番号と経緯を伝えてください。国民生活センターは、覚えのない料金請求について「電子マネー番号を伝えない」ことを強く呼びかけており、伝えてしまった後は時間との勝負になります。クレジットカードならカード会社に、銀行振込なら振込先の銀行と警察に連絡します。払った後の動き方をもっと詳しく知りたい方は、電子マネーで支払った詐欺被害の対応を読んでみてください。
登録画面だと思って入れた情報が、クレジットカードの番号や、ほかのサービスと同じパスワードだった場合は、別の被害につながるおそれがあります。カード会社に連絡して利用の停止や再発行を相談し、同じパスワードを使っているサービスはすべて変更してください。入力した内容と日時は、覚えている範囲でメモしておきます。
反応しないでいると、「退会手続きが済んでいない」「利用料金が未払い」「法的手続きに移る」といった請求のメールに変わることがあります。消費者庁の特定商取引法ガイドは、不当な請求には応じず、しつこい場合は警察に、裁判所から文書が届いたら消費生活センターに相談するよう勧めています。
気をつけたいのは、本物の裁判所の書類が届いた場合です。裁判所は、支払督促や少額訴訟の手続きが架空の請求に悪用される例があるとしたうえで、裁判所からの郵便物を放っておくと、身に覚えのない請求でも判決などが出て強制執行を受けることがあると注意しています。メールやSMSで来る「裁判」の話に応じる必要はありませんが、郵便で届いた書類は中身を確かめ、書類の電話番号ではなく自分で調べた裁判所の番号に問い合わせてください。
請求のメールに「身に覚えがない」と返信するのも避けます。迷惑メール相談センターは、差出人がはっきりしないメールに反応すると、そのアドレスが今も使われている“生きた”アドレスだと業者に知られてしまうと説明しています。
同意していないのに届いた広告メールは、迷惑メール相談センターへ知らせることができます。センターの運営は一般財団法人日本データ通信協会で、総務省から委託を受けています。転送先は「meiwaku」にアットマークと「dekyo.or.jp」を続けた情報提供用のアドレスで、本文には手を加えずに送り、端末によっては本文の先頭に受信日と送信者のアドレスを書き添えます。SMSで届いたものはセンターの情報提供フォームから送れます。総務省は、集めた情報を総務大臣や消費者庁長官による違反送信者への措置などに活用するとしています。
情報提供をしても、払ったお金が戻ってくるわけではありません。すでに払ってしまった場合は、次の窓口で話してください。
「間違えて送りました」と装うメールから始まるケースは「間違えて送りました」メールは出会い系サクラ?、芸能人を名乗るメールの場合は芸能人を名乗るメールがサクラだと気づいたらで扱っています。相談の前の準備には相談前チェックリストが使えます。
A. 自分で申込みをしていないなら、リンクを開いただけで利用料金を払う必要が生じると考えなくて大丈夫です。その後に料金を求めるメールが届いても、応じたり連絡したりせず、不安が残るなら188に電話して、地域の消費生活センターで聞いてみてください。
A. 登録した覚えがないなら、退会の手続きをする必要はありません。リンクを押すとアドレスが使われていることが相手に伝わり、かえってメールが増えるおそれがあると迷惑メール相談センターは説明しています。
A. 無料ポイントは、やり取りを始めさせるための入口として使われることがあります。使い切ったところで購入を促され、相手の連絡先や受け取れるお金を理由に続けてしまう流れが典型です。始めないのがいちばん確実です。
A. 紹介ページを誰が書いたのかは分からないことが多く、それだけで判断するのは危険です。公的機関の注意喚起にサイト名が出ていないか、特定商取引法の表示に事業者名や住所がきちんと書かれているかを見て、迷ったら登録しないほうが無難です。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。