Facebook・インスタのリール副業広告|広告主の確かめ方と報告の手順

FacebookやInstagramのフィードに、「リールを見るだけで日給〇万円」「有名インフルエンサーも実践」といった副業の広告が流れてきた。タップしてみたら、LINEの友だち追加を勧めるページに移った。この記事は、Meta社のサービス上で配信される広告から副業に誘われた人に向けたものです。

ポイントは、広告の見た目や出演している著名人ではなく、広告を出している主体を確かめることです。InstagramやFacebookには、広告主のアカウント情報や配信中の広告を一覧できる仕組みがあります。ここでは、広告から始まる副業勧誘の流れ、警察庁が公表している広告経由の被害の数字、広告主の確かめ方、報告のしかた、支払った後の動き方を説明します。

リール広告から副業の勧誘へ進む流れ

広告を入口にした副業勧誘は、次のような段取りで進むことが多いとされます。

  1. リールやストーリーズの間に、短い動画広告が表示される(「スマホで簡単」「顔出しなし」など)
  2. 広告をタップすると、体験談や収入の画面を並べたランディングページに移る
  3. ページの下部に「LINEで無料相談」「今だけ特典」などのボタンがある
  4. LINEの公式アカウントや個人アカウントを追加すると、担当者から作業内容の説明が届く

ランディングページでよく見かける要素

  • 「月収〇〇万円達成」といった入金画面や通帳の画像
  • 年齢や職業だけを添えた、確かめようのない体験談
  • カウントダウンのタイマーや「先着〇名」の表示
  • 会社名の代わりに、プロジェクト名やキャンペーン名だけが書かれている

国民生活センターは2026年5月19日の注意喚起で、SNSや動画広告、インターネット検索などで「動画を見るだけ」といった簡単に稼げるかのような広告が見られるとして、こうした文言をうのみにしないよう求めています。同じ広告は二度と表示されないことも多く、一度閉じると探し直すのは困難です。そのため、気になったら画面を撮っておくことが後々役に立ちます。

警察庁の統計に見る「広告経由」の被害

警察庁が2026年に公表した令和7年の統計では、SNS型投資詐欺の最初の接触手段は「バナー等広告」が3,785件で最も多く、全体の約4割を占めました。そのツール別の内訳は次のとおりです。

広告が表示された場所件数割合
YouTube1,024件27.1%
投資のサイト697件18.4%
Instagram617件16.3%
TikTok393件10.4%
Facebook245件6.5%

警察庁は、広告経由の件数が令和7年3月以降に増える傾向にあり、著名人の画像や動画を無断で使った広告や、「必ずもうかる」「元本保証」といった文言を含む広告も確認されたと説明しています。広告の出稿先としてInstagramとFacebookを合わせると862件にのぼります。これは投資詐欺についての数字ですが、副業の広告でも同じように、知っている顔や断定的な収入の表現が使われる場面は少なくありません。

広告を出しているのは誰か|アカウントとリンク先の確かめ方

広告の右上や下部には、広告を出しているアカウントの名前が表示されています。そのアカウントを開いて、次の順で確かめてみてください。

[このアカウントについて]と配信中の広告

Instagramヘルプセンターによると、[このアカウントについて]では、アカウントの利用開始日、ユーザーネームの変更回数に加え、アカウントによってはアクティブな広告が確認できます。これはMeta広告ライブラリに収められている、そのアカウントが現在配信している広告の一覧です。広告主が同じ文面を名前を変えて大量に出していないか、有名人の名前を冠していながら本人とは無関係のアカウントではないかを見る手がかりになります。

リンク先ページの事業者表示

ネット上で商品やサービスを販売する事業者は、特定商取引法により、広告に事業者の名称・住所・電話番号などを表示する義務があります(通信販売の広告表示)。ランディングページに「特定商取引法に基づく表記」が見当たらない、あっても会社名や住所が空欄、問い合わせ先がLINEだけ、という場合は、申し込む前に立ち止まってください。

広告ライブラリで広告主を検索する

Meta広告ライブラリはウェブ上でも公開されていて、広告主の名前や語句で検索できます(Meta広告ライブラリ)。気になった広告の広告主名を入れてみて、似た文面の広告が短期間に大量に出ていないか、ページ名が頻繁に変わっていないかを見ておくと、判断の材料が増えます。

チェックの一覧

  • 広告主のアカウントは最近作られたものではないか
  • 出演している著名人の公式アカウントや公式サイトで、同じ企画が告知されているか
  • リンク先ページに事業者名と連絡先が書かれているか
  • 「今日だけ」「残り〇名」と申し込みを急がせていないか

著名人やインフルエンサーの名前が出てくる広告への向き合い方

広告の中に「テレビで紹介」「〇〇も絶賛」といった表示があっても、実際にその番組や人物が関わっているかは広告からは分かりません。

有名人やインフルエンサーの写真、動画、推薦コメントが使われていると、それだけで信用してしまいがちです。しかし警察庁が指摘しているとおり、本人に無断で画像や動画を使った広告が実際に確認されています。

確かめる方法は単純で、その人の公式アカウントや所属事務所の公式サイトを自分で検索して開き、同じ副業を紹介しているかどうかを見ることです。なりすまし広告への注意をお知らせとして出している本人や事務所もあります。広告の中のリンクや、広告から案内されたLINEで「本人ですか」と聞いても、確認にはなりません。

本人の名前を使ったアカウントから個別にメッセージが届いた場合も同様です。認証済みの表示があるかどうかも参考にはなりますが、それだけで判断せず、公式サイトからたどれるアカウントかどうかで見分けてください。

不審な広告とアカウントを報告する

不審な広告やアカウントを見つけたら、報告することで同じ広告を目にする人を減らせる可能性があります。

  • 投稿として報告:Instagramヘルプセンターによると、投稿の右上の[オプション]から[報告]を選べます。報告できる理由の中に「詐欺、不正行為、スパム」があります。広告として表示された投稿でも、同じメニューに[報告]があるかを確かめてください。
  • アカウントを報告:広告主の名前をタップしてプロフィールに移り、名前の横にある[オプション]、[報告]の順に進みます。他人へのなりすましもプロフィール報告の理由に含まれています。
  • アカウントがなくても報告できる:ヘルプセンターには、Instagramアカウントを持っていない人でも、規定に反するコンテンツやスパムを報告できると書かれています。

報告は匿名で、相手には誰が報告したか分かりません(知的財産権侵害の報告を除く)。報告の前に、広告の画面とリンク先ページのURLを保存しておきましょう。警察庁の資料には、令和7年の1年間に、犯行に使われたとして警察がMeta社へ停止などを求める情報を送ったFacebook・Instagramのアカウントが422件あったことも記されています。

広告から申し込んで支払った後の連絡先

広告から申し込み、すでにお金を払ってしまった場合は、支払い方法の窓口に連絡することを最優先にしてください。

クレジットカードで払った場合

ランディングページで教材やサポートをカードで購入したなら、カード会社に連絡し、利用日・金額・請求名義と経緯を伝えます。販売店との調整(チャージバック)を検討してもらえるかはカード会社の判断によります。明細に知らない請求名義が並んでいないかも、あわせて見ておきましょう。

銀行振込で払った場合

振込先の金融機関に連絡して口座の利用停止を求め、警察にも相談します。金融庁の説明では、口座が凍結されると、その残高をもとに被害者へ分配金が支払われる場合があります(振り込め詐欺救済法)。

ページに個人情報を入力してしまった場合

支払いはしていなくても、ランディングページやLINEで氏名・電話番号・メールアドレスを伝えた後は、別の副業や投資の勧誘、架空の請求が届くことがあります。知らない番号からの電話やSMSのリンクには応じず、同じパスワードを使い回しているサービスがあれば変更しておきましょう。身分証の画像まで送った場合の備え方は個人情報が漏れたときの対処を参考にしてください。

相談先

契約の取り消しや解約の交渉については188番で消費生活センターへ、送金を伴う被害は#9110や最寄りの警察署へ相談してください。カード払いの流れはクレジットカードのチャージバック、広告からLINEへ誘導された場合の記録の残し方はSNS広告からLINEへ誘導された副業の証拠で詳しく説明しています。

よくある質問

Q. Facebookやインスタに出ている広告なら、審査を通っているので安全ですか?

A. 広告として表示されていることは、内容が正しいことの保証にはなりません。警察庁は、有名人の写真や映像を本人の許可なく使った広告を確認したと公表しています。広告主のアカウントやリンク先の事業者表示を自分で確かめてください。

Q. 広告で見たリール副業を、有名人本人が紹介しているか確かめる方法は?

A. 広告内のリンクではなく、自分で検索してたどり着いた本人の公式アカウントや所属事務所の公式サイトを確認します。同じ企画が告知されていなければ、申し込みは見送るのが安全です。

Q. インスタの広告を報告すると、広告主に知られますか?

A. 匿名です。知的財産権の侵害を申し立てる場合を除き、報告した人が誰かは広告主側に知らされないと、Instagramヘルプセンターに記載があります。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。