「LINEポイントを付与します」という電話に注意|返金名目で送金させる手口と対処

電話で「LINEポイントを付与します」「返金の手続きをします」と言われ、LINEの友だち追加や決済アプリの操作を求められたら、その場で操作を止めて電話を切るのが先です。受け取る側に金額や番号を入力させたり、画面共有を頼んだりする手続きは、国民生活センターが「返金するふりをして送金させる手口」として繰り返し注意を呼びかけている流れと重なります。

この記事は、突然の電話をきっかけにポイント付与や返金の話を持ちかけられた人、あるいはすでに操作してしまった人に向けたものです。電話の最中にやめるべきこと、伝えてはいけない情報、送金や入力をしてしまった後の連絡先の順番をまとめました。LINEのサービス全般を否定する内容ではなく、公式の窓口を自分で確かめるための手順として読んでください。

電話で「ポイント付与」「返金」を持ちかけられる流れ

国民生活センターは2023年9月と2025年11月に、ネット通販の代金を「○○ペイで返金する」と言って送金させる手口を公表しています。公表された相談事例では、欠品や在庫切れを理由に連絡が来て、LINEで相手のアカウントを友だち登録するよう求められ、LINEの無料通話で指示を受けながら決済アプリを操作した結果、2万円や13万円を相手に送っていた、という経過が紹介されています。

名目が「返金」でも「ポイントの付与」でも、お金やポイントを受け取るはずの人に、スマホで送金側の操作をさせるという骨組みは同じです。電話という入口は、考える時間を奪いやすい点で特に注意が要ります。

こんな言い方をされたら手を止める

  • 「ポイントを付与するので、今から一緒に手続きしてください」
  • 「返金はアプリ経由でしか対応できません」
  • 「このアカウントをLINEで友だち追加してください」
  • 「画面を共有してもらえれば、こちらで確認します」
  • 「うまくいかなかったので、もう一度同じ操作を」

いずれも、電話を切らせずに操作を続けさせる方向の言葉です。一つでも当てはまれば、相手が誰を名乗っていても手続きを続けない判断で構いません。

直前にネット通販を使ったなら要注意

公表事例の多くは、相場より安い通販サイトで注文し、個人名義の口座に代金を振り込んだ後に「返金」の連絡が来ています。国民生活センターは、次のようなサイトは詐欺サイトのおそれがあるとして事前の確認を勧めています。

  • サイト内の日本語が正しく書かれていない
  • 価格が相場より大幅に安い、希少な品が手に入ることになっている
  • 支払方法が銀行振込や電子マネーに限られ、振込先が個人名義
  • 事業者の名称・住所・電話番号や、返品・返金のルールがどこにも書かれていない

最近こうしたサイトで買い物をした心当たりがあれば、そのあとに届く電話やメールの「返金」「ポイント付与」の話は、いっそう慎重に扱ってください。

受け取るつもりが送ってしまう仕組み

決済アプリには「送る」「受け取る」「請求する」など似た画面が並んでいます。電話で急かされながら操作すると、どの画面にいるのかを確かめる余裕がなくなります。国民生活センターの事例には、相手に言われた数字を入力し、何度か「失敗している」と言われて操作を繰り返した結果、約10万円を送金していたという相談もあります。

「受付番号」「認証用の数字」と説明された数字が、実際には送金額の欄に入っていることがあります。受け取る側が金額を打ち込んで送信ボタンを押す返金手続きは、流れとして不自然です。国民生活センターも、銀行振込で払った代金を決済アプリで返すという説明を「極めて不自然」と指摘しています。

画面共有を求められたときの危険

2025年11月の公表では、画面共有をしながら手続きした結果、銀行口座の暗証番号などを相手に見られてしまったという相談が紹介されています。国民生活センターは、指示されても画面共有はしないよう呼びかけています。画面共有中は、通知に表示される認証コードや残高まで相手に見えると考えておいてください。

電話の最中にやること・伝えてはいけないもの

  1. 操作をやめる。アプリを閉じ、画面共有をしているなら終了する。
  2. 「こちらから確認して掛け直します」と伝えて切る。相手の言う番号には掛け直さず、公式サイトやアプリに載っている窓口を自分で調べる。
  3. 着信番号と時刻を控える。後で警察や決済事業者に伝える材料になる。
  4. 家族や身近な人に話す。「誰にも言わないで」と口止めされた場合ほど、第三者の目が役に立つ。

電話口で答えないもの

  • LINEの認証番号、パスワード、登録メールアドレス(LINEは、メールアドレス・パスワード・電話番号・認証番号を「ログイン情報」としており、偽ページでは入力せずに閉じるよう案内しています)
  • クレジットカードの番号・有効期限・セキュリティコード
  • 銀行口座の暗証番号やワンタイムパスワード
  • コンビニで買わされたプリペイド型電子マネーの番号

店頭で電子マネーのカードを買わせ、その番号を読み上げさせるやり方について、国民生活センターは例外なく詐欺だと言い切っています。あわせて、非通知や見覚えのない番号の電話には出ず、話を聞かず、折り返さないことがトラブル防止になると勧めています。

LINE公式を名乗る電話全般の見分け方は電話で突然連絡が来たLINE公式を装った詐欺の見分け方でも扱っています。

送金・入力してしまった後の連絡順

やってしまった操作によって、最初に連絡すべき相手が変わります。時間がたつほどお金が移されやすくなるため、下の表で自分に当てはまる行から動いてください。

してしまったこと最初の連絡先あわせて行うこと
決済アプリで相手に送金したそのコード決済サービスの事業者警察へ相談。取引の日時と相手の表示名を伝える
銀行口座に振り込んだ振込先の金融機関と警察振込先口座の凍結を依頼する
電子マネーの番号を伝えたその電子マネーの発行会社カードの控えとレシートを保管する
カード番号を伝えたカード会社利用停止と番号変更を相談する
LINEの認証番号を伝えたLINEのパスワード変更ログイン中の端末を確認し、知らない端末はログアウト

銀行振込なら「振り込め詐欺救済法」を確認

金融庁の案内では、いわゆる振り込め詐欺救済法の仕組みによって、振込先口座にまだ残っている資金が被害を受けた人に分配される場合があります。ただし犯人が引き出してしまうと支払いは受けられないため、警察と振込先の金融機関への連絡を急ぐ必要があります。決済アプリの残高送金がこの制度の対象になるかどうかは、送金の経路によって異なるため、事業者や警察に確認してください。

LINEにログインできなくなった場合は、LINEのカスタマーサポートに連絡するよう、LINE公式の乗っ取り対策ページが案内しています。

相談の前に集めておく記録

電話の手口は、あとから内容を説明しにくいのが難点です。記憶が新しいうちに、次のものを残してください。

  • 着信履歴の画面(電話番号、日時、通話時間が写るように)
  • 友だち追加させられたLINEアカウントの表示名、プロフィール画面、トーク履歴
  • 決済アプリの取引履歴(取引番号、金額、相手の表示名)
  • 振込明細、電子マネーのレシートやカード本体
  • 相手に言われた言葉を時系列で書いたメモ(「ポイント付与」「返金」などの言い回しもそのまま)

相手をブロックしたりトークを削除したりする前に保存するのが順番です。保存の具体的なやり方は証拠の残し方にまとめています。

「取り戻します」という別の連絡にも注意

被害に遭った直後は、「返金を代行する」「手数料を払えば回収できる」といった連絡が別の相手から来ることがあります。日本資金決済業協会は、偽サイトから決済サービスでの返金手続きに誘い込む手口や、言われるままにプリペイドカードを買ってIDを教えることへの注意を呼びかけています。お金が戻る話ほど、相手の身元を公的な情報で確かめてから判断してください。

相談先の使い分け

  • 警察相談専用電話 #9110:発信地を管轄する警察本部等の相談窓口につながります。お金を送ってしまった場合は、最寄りの警察署に直接相談してもかまいません。
  • 消費者ホットライン 188:最寄りの消費生活センター等を案内してもらえます。相手とのやり取りをどう止めるか迷うときにも使えます。
  • 決済事業者・金融機関・カード会社:お金の流れを止められる可能性があるのはここだけです。警察への相談と並行して連絡してください。
  • LINEの通報機能:相手とのトークを開き、右上の三本線メニュー、設定、通報の順にたどって、理由は「なりすまし」または「詐欺」から選択します。通報の事実が相手に知らされることはないとLINEは説明しています。

公的窓口に相談したうえで、手続きの進め方を個別に相談したい場合は相談予約、全体の流れは相談の流れを参照してください。LINEポイント交換をうたう勧誘の入口ごとの違いはLINEポイント交換詐欺の手口と相談前チェックで整理しています。どの窓口に相談しても、返金や回収が約束されるわけではない点はあらかじめ知っておいてください。

よくある質問

Q. 「LINEポイントを付与します」という電話が本物か、どう確かめればいいですか?

A. 電話で言われた番号やリンクは使わず、LINEアプリ内の公式情報や公式サイトに載っている窓口を自分で調べて確認してください。LINEは、緑の公式バッジがついたLINE公式アカウントからログイン通知や重要なお知らせを送ることがあると案内しています。電話口でアプリ操作や番号の読み上げを求められた時点で、手続きは続けない判断で構いません。

Q. 言われた数字を入力しただけで、送金したつもりはありません。確認方法は?

A. 決済アプリの取引履歴と、紐づけている銀行口座の明細を確認してください。国民生活センターの事例でも、数字を入力するよう言われて操作を繰り返した結果、送金になっていたケースが紹介されています。送金の記録があれば、すぐに決済事業者と警察に連絡してください。

Q. 決済アプリで送ったお金は戻ってきますか?

A. 戻るかどうかは、送金先の状況や事業者の対応によって変わり、確実な方法はありません。国民生活センターは、被害に遭ったらすぐにコード決済サービス事業者に申し出て、警察に相談するよう案内しています。早く動くほど選択肢が残りやすくなります。

Q. 相手の電話番号は着信拒否してもいいですか?

A. 着信履歴の画面を保存してから着信拒否にするのがおすすめです。番号や日時は警察や事業者に伝える材料になります。記録を残したあとであれば、同じ番号からの電話に出ないようにしてかまいません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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詐欺返金相談ナビの相談前整理事例

サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。