Pairsの本人確認バッジがあれば安全?本人確認・年齢確認の仕組みと限界

Pairsの「本人確認バッジ」は、その人が18歳以上で、公的な身分証の持ち主本人であり、ほかにアカウントを持っていないことを運営が確かめた印です。一方で、職業や年収、独身かどうか、恋愛目的で使っているかどうかまでを保証するものではありません。バッジは安心材料の一つになりますが、それだけで相手を信用しきらないことが大切です。

この記事では、Pairsのヘルプ「本人確認について」をもとに、確認の方法と中身、提出したデータの扱い、そしてバッジが付いた相手でも注意したい点を整理しました。これから本人確認をする方にも、相手のバッジをどう受け止めればよいか迷っている方にも読んでいただけるよう、公式に書かれていることと、そこから言えることを分けて書いています。

Pairsの本人確認で確かめていること

Pairsのヘルプによると、本人確認では次の2点を確認しています。

  • 利用者が18歳以上の正規のユーザーであること
  • Pairsに複数のアカウントを作っていないこと

生年月日は18歳以上かどうかの確認に使われます。また、確認の過程で取得した写真から顔の形状情報を作り、ほかの登録済みアカウントのデータと照合することで、複数アカウントやなりすましがないかを確かめると説明されています。照合の対象には、プロフィール写真や過去のものを含む自撮り写真も含まれます。

本人確認を済ませると、プロフィールに「本人確認バッジ」が表示されます。メッセージのやり取りも本人確認が前提になっていて、男性会員の場合はさらに有料会員への登録が必要です。つまり、Pairsでメッセージを送ってくる相手は、原則としてこの確認を通っていることになります。

2つの確認方法と、使える身分証

本人確認の方法は2種類あります。どちらもアプリから手続きします。

方法仕組み審査時間
マイナンバーカードのICチップスキャン認証マイナンバーカードのICチップを読み取る。書類や顔写真の撮影は不要。対応スマートフォンと、署名用パスワードなどの入力が必要審査待ちなしで完了
あんしん5秒審査本人確認書類と自撮り写真を撮影し、読み取りは自動で行われる目視による審査で平均1〜10分ほど

ヘルプでは、ICチップの読み取りは偽造が難しく、より安全で確実な方法だと説明されています。書類で確認する場合に使えるのは、有効な運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、在留カードの4種類です。審査の結果はアプリ内のお知らせとメールで届きます。

ICチップ認証の進め方

ヘルプに載っている手順は、アプリの「マイページ」から「本人確認をしてメッセージを楽しもう!」を押し、「ICチップスキャン認証」を選んで案内どおりにカードを読み取る、という流れです。Androidではおサイフケータイ機能のロックを解除しておく必要があり、途中で署名用パスワード、生年月日、有効期限(西暦)、セキュリティコードの入力を求められます。対応機種は地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が公開している一覧で確かめられます。

なお、「利用制限中」という表示が出た場合は、アカウントで不自然な行動が検知され、安全のために一時的に機能を制限している状態だとされています。この場合も本人確認を完了すれば制限が解除され、手続きはアプリからしかできません(ウェブ版からは書類を提出できない)。

本人確認で分かること・分からないこと

バッジの意味を正しく受け止めるために、確認されている範囲とそうでない範囲を分けて考えてみましょう。

本人確認で確かめられること本人確認では確かめられないこと
18歳以上であることプロフィールに書かれた職業、年収、学歴
身分証の持ち主と、確認時の顔が一致していること独身かどうか、交際相手がいないかどうか
Pairsでほかにアカウントを持っていないことPairsを使う目的(恋愛か、勧誘や金銭目的か)
―メッセージを打っているのが、確認した本人かどうか

最後の行は見落としがちです。本人確認は登録時などの一時点で行われるものなので、その後にアカウントが別の人の手に渡った場合、バッジは付いたままになりえます。Pairsは、報酬と引き換えにアカウント登録や身分証の提出を持ちかける「アカウント売買」の勧誘に注意を呼びかけており、アカウントの譲渡・売買を利用規約で禁止しています。こうした勧誘が出回っているのは、確認済みのアカウントに価値があると考える人がいるからだ、と受け止めておくとよいでしょう。

もちろん、Pairsも不自然な行動が検知されたアカウントに本人確認をあらためて求めるなど、確認後の対策をとっています。それでも「バッジがある=信用できる人」とまでは言えない、というのが公式の情報から読み取れる現実的な受け止め方です。

登録条件と本人確認の関係

Pairsの公式サイトは、登録できるのは18歳以上で、未婚かつ交際相手がいない人だと案内しています。このうち本人確認で書類と照らし合わせられるのは年齢の部分で、結婚しているかどうかや交際相手の有無は、身分証からは分かりません。既婚者が独身と偽って使うことは登録条件に反しますが、それを見抜く手がかりは、やり取りの中で自分が感じ取る違和感に頼る部分が大きいのが実情です。

提出した身分証や顔写真はどう扱われるのか

本人確認に不安を感じる人が多いのが、提出したデータの行方です。ヘルプには保存期間が具体的に書かれています(2026年9月24日時点)。

  • 本人確認書類:確認完了から90日で削除
  • マイナンバーカードの情報:退会時に削除
  • 自撮り写真:確認完了から6か月で削除
  • 本人確認書類やICチップ認証で取得した写真:アカウントが有効な間だけ保持し、退会時に削除
  • 顔の形状情報:アカウントが有効な間だけ保持し、退会時に削除
  • 生年月日:アカウントが有効な間は保持

担当者が品質管理や不正利用の検知、機能改善のために、自撮り写真や身分証から抜き出した顔写真を確認する場合があることも明記されています。データはプライバシーポリシーにもとづいて管理されるとされています。

一覧を見ると、顔の形状情報や確認時の写真など多くのデータが「退会時に削除」となっています。Pairsを使い終えたら、アプリを消すだけで済ませず退会の手続きまで行うと、手元を離れたデータを残さずに済みます。

身分証はアプリの手続き以外で渡さない

本人確認の書類はアプリの中で提出するものです。マッチングした相手や、SNSで「Pairsの担当者」を名乗る人から身分証の画像を求められても、送る必要はありません。Pairsのセーフティセンターも、相手から要求されても自分の顔写真や身分証明書を送ってはいけないと注意しています。偽の連絡の見分け方はPairsを装う詐欺メールと偽アカウントの記事で紹介しています。

バッジ付きの相手でも自分で確かめたいこと

本人確認は「その人が実在する」ことを確かめる仕組みで、「その人の話が本当か」までは確かめてくれません。やり取りの中で、次の点を自分の目で見ていきましょう。

  • プロフィールの内容と、メッセージで語られる仕事や住まいの話が食い違っていないか
  • 写真が別の名前で出回っていないか(画像検索で確認できることがある)
  • 会う約束を避け続けたり、ビデオ通話を断り続けたりしていないか
  • お金、投資、副業の話を持ち出してこないか

Pairsのセーフティセンターは、生成AIの発達により、顔や声を他人になりすますディープフェイクで偽のビデオチャットができるようになっていると指摘しています。ビデオ通話ができたことも、それだけで決め手にはなりません。最終的には、人の多い場所で実際に会い、信頼できると感じられるまでは個人情報やお金の話に踏み込まないのが安全です。

不審に思ったら:バッジがあっても報告できる

本人確認済みの相手でも、勧誘や外部への誘導、虚偽のプロフィール、なりすましといった行為があれば、違反報告の対象です。報告は相手のプロフィールかメッセージ画面の右上から行え、報告したことは相手に伝わりません。

Pairsは、日本国外からの不正利用が多いことなどを理由に、国外でのPairsの利用自体を禁止しています。「海外赴任中」「海外から一時帰国予定」と話す相手がいても、それだけで不正と決めつけることはできませんが、会う約束が海外事情を理由に何度も延びるようなら、気になった点を報告しておくと運営側の確認材料になります。

写真の人物と会ってみた人物が明らかに違った、プロフィールの年齢と話の内容がかみ合わない、といったケースも、なりすましや虚偽のプロフィールの疑いとして報告できます。バッジが付いているからと遠慮する必要はありません。

報告の具体的な手順は違反報告・ブロック・非表示のやり方の記事、業者によく見られる特徴は業者アカウントの特徴の記事で解説しています。

よくある質問

Q. Pairsは本人確認をしないと使えませんか?

A. Pairsのヘルプでは、本人確認を完了すると使える機能が広がるとされ、その一つにメッセージのやり取りが挙がっています(男性は有料会員登録も必要)。確認を済ませるとプロフィールに本人確認バッジが表示されます。

Q. Pairsに提出した身分証の画像はずっと保存されますか?

A. ヘルプによると、本人確認書類は確認完了から90日、自撮り写真は6か月で削除されます。顔の形状情報や確認時に取得した写真はアカウントが有効な間だけ保持され、退会時に削除されるとされています。

Q. 本人確認バッジのある相手から投資を勧められました。信用してもいいですか?

A. バッジは18歳以上であることや本人の身分証であることなどを確かめた印で、勧誘の中身の正しさを保証するものではありません。会ったことのない相手から投資を勧められたら、バッジの有無にかかわらず断り、違反報告を検討してください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。