電話占い詐欺の手口と見分け方|無料時間の超過・高額請求を防ぐ確認点

結論から言うと、電話占いのトラブルの多くは「通話時間がそのまま料金になる」仕組みから生まれます。国民生活センターは2020年11月、10分間無料のつもりで電話したのに占い師が話し続け、30分以上の通話で1万円以上を請求された10歳代の相談を公表しました。電話を切るタイミングを自分で握れないと、料金は相手のペースで増えていきます。

この記事は、これから電話占いを使おうとしている方、使っていて料金が膨らんでいることに不安を覚えた方、家族が電話占いにのめり込んでいて心配な方に向けたものです。電話占いというサービスそのものを否定するのではなく、トラブルに発展しやすい場面を見分けるための記事です。すでに高額な請求を受けた後の手続きは、電話占いで高額請求された後の対処にまとめています。

国民生活センターが紹介した電話占いの相談事例

国民生活センターの報道発表「それって占い?!」(2020年11月26日)は、主にメッセージ型の占いサイトを扱った資料ですが、電話の占いサービスに関する相談も寄せられていると明記し、1件を事例として紹介しています。

スマートフォンで10分間無料という電話占いサイトに会員登録し、占い師に占ってもらった。途中で「あと1分で10分間が終了します」という音声アナウンスが流れたが、占い師が構わず話し続けたため自分から電話を切れず、結局30分以上通話した。後日、サイトから1万円以上の請求があった。(2020年6月受付、10歳代女性の相談を要約)

同じ資料は問題点として、電話の占いには無料時間が設けられていることがあるものの、占い師や鑑定士を名乗る者が一方的に話を続けるため、消費者から電話を切れずに高額な請求を受けるケースがあると指摘しています。

この事例から読み取れること

アナウンスで終了が近いことを知らされていても、話の途中で切るのは心理的に難しいものです。相手が占いの核心に触れる直前だと、なおさら切りにくくなります。電話占いの料金トラブルは、利用者の不注意というより、切りにくい状況が生まれやすい構造から起きていると当編集部は考えています。

電話占いの料金が高くなりやすい仕組み

多くの電話占いは「1分あたりの単価×通話時間」で料金が決まります。単価は占い師ごとに違い、人気や経歴によって差がつけられていることがあります。この仕組みのもとでは、次のような要素が重なると、1回の相談でも思った以上の金額になります。

  • 無料時間の後に自動で有料に切り替わる:無料の分数を過ぎても通話が続けば、そのまま課金が始まる設定が一般的です。
  • 単価の高い占い師を勧められる:「あなたの悩みはこの先生でないと視えない」と、上位の占い師への切り替えを勧められることがあります。
  • 通話の最後に次の予約を入れる:「続きは次回」と区切られると、1回ごとの金額は小さく見えても累計が膨らみます。
  • 後払いで請求が遅れて届く:後払い決済だと、使った時点では金額を実感しにくく、請求書が届いて初めて総額に気づくことがあります。

料金表を見たときは、1分単価だけでなく、「30分話したらいくらか」「週に3回使ったら月いくらか」を自分で計算してみると、実際の負担が見えてきます。

前払いと後払いで違うこと

ポイントを先に買う前払い型では、残高がなくなった時点で通話が止まるため、使いすぎに一定の歯止めがかかります。一方、後払い型は残高を気にせず話せる反面、上限がないまま通話が続くことがあります。後払い型を使うなら、請求の締め日と支払期限を確認し、使った日ごとの金額を自分でも控えておくと、請求書が届いたときに照らし合わせられます。

電話占いで注意したい5つの手口

以下は、国民生活センターの資料に出てくる占いサイト全般の傾向をもとに、電話占いで起こりうる形に置き換えて整理したものです。1つ当てはまっただけで悪質と決まるわけではありませんが、重なるほど注意が必要です。

  1. 無料時間を越えて話し続ける:終了のアナウンス後も話を止めず、切りにくい流れを作る。
  2. 不安をあおって祈祷やお守りを勧める:「このままでは家族に不幸が起きる」と告げ、電話とは別に高額な祈祷料や開運グッズの購入を求める。
  3. メール鑑定や別サイトへ誘う:電話の後に「詳しくはメールで」と別のサービスへ登録させ、メッセージ1通ごとの課金に移す。
  4. 個人の口座への振込を求める:サイトの決済を通さず、占い師個人の口座に直接振り込むよう言う。運営会社の関与がなくなり、トラブル時に交渉相手が分からなくなります。
  5. 口止めをする:「家族に話すと運気が逃げる」と言って、周りに相談させない。

2の「不安をあおる告知」は、消費者契約法で契約を取り消せる場合として定められている類型にあたる可能性があります。3の別サイトへの誘導は、占いサイトのトラブル全般でよく見られる流れで、詳しくは占い詐欺の手口ガイドで解説しています。

電話をかける前に確かめたいチェックリスト

登録する前、最初の1回をかける前に、次の項目を確認しておくとトラブルを避けやすくなります。

確認すること見る場所・やり方
運営会社の名前・住所・電話番号「特定商取引法に基づく表記」のページ。記載がない、住所が私書箱だけ、という場合は慎重に。
1分単価と無料時間の条件料金ページと利用規約。無料分が新規登録時の1回だけか、占い師ごとかも確認。
通話を終える方法自分から切った場合に課金がどこで止まるか。アプリの場合は切断ボタンの位置。
支払い方法と請求のタイミング前払いのポイント制か、後払いか。後払いならいつ請求が来るか。
利用上限の設定1回や1か月の上限金額を決められる機能があるか。なければ自分で上限を紙に書いておく。
退会の方法マイページから退会できるか、問い合わせが必要か。

かける時の自衛策

  • スマートフォンのタイマーを、無料時間より1〜2分短くセットしてから電話をかける。
  • 最初に「今日は10分で切ります」と相手に伝える。
  • 通話の開始・終了時刻を記録しておく(端末の通話履歴で確認できることが多い)。

未成年・高齢の家族が使っている場合の注意

国民生活センターが紹介した電話占いの事例は、10歳代の利用者の相談でした。18歳未満の方が親の同意なく結んだ契約は、民法の規定により原則として取り消すことができます(成年年齢は2022年4月1日から18歳)。ただし、年齢を偽って登録した場合などは取り消せないことがあるため、早めに消費生活センターに相談してください。

高齢の家族については、占いが話し相手の代わりになっていることがあります。国民生活センターの見守り新鮮情報(2023年8月)では、足の具合が悪く友人に会えない寂しさもあって占いサイトのやりとりを続け、約400万円を支払った70歳代の事例が紹介されました。これは電話ではなくメッセージ型の事例ですが、孤独や不安につけ込まれやすい点は電話占いにも共通します。

頭ごなしにやめさせようとすると、かえって隠れて使うようになることがあります。まずは「月にいくらまでなら使っていいか」を一緒に決め、明細を一緒に見る習慣を作るところから始めるのが現実的です。

編集部の見解:電話占いで守りたい3つの線引き

電話占いを楽しみとして使うこと自体に問題があるわけではありません。ただ、料金が通話時間で決まる以上、利用者の側で線を引いておかないと、支払いは簡単に膨らみます。当編集部が勧める線引きは次の3つです。

  1. 電話代以外のお金は払わない:祈祷、お守り、パワーストーン、別サイトの登録料など、通話料金とは別の支払いを求められたら、その時点で利用をやめる合図と考えます。開運グッズの勧誘についてはパワーストーン・開運グッズ詐欺の対策で詳しく扱っています。
  2. 1か月の上限額を先に決める:使う前に金額を決め、超えそうになったら翌月まで待つ。後払いの場合は特に、使った分をメモしておきます。
  3. 秘密にしない:「誰にも言わないで」と言われたら、むしろ家族や友人に話してみてください。第三者の目が入るだけで、冷静さを取り戻せることがよくあります。

この3つのどれかを破りそうになったときが、トラブルの入り口に立っているときだと当編集部は考えています。

おかしいと感じたら:止め方と相談先

通話中に「このままでは危ない」「今すぐ祈祷が必要」と言われて迷ったら、その場で決めず、いったん電話を切ってください。本当に必要なことなら、翌日に考え直しても間に合うはずです。

  • 消費者ホットライン「188」:料金の請求内容に納得できない、退会できないといった契約の相談に。
  • 警察相談専用電話「#9110」:脅すような言動がある、占い師個人に振り込んだお金をだまし取られた疑いがある場合に。
  • 法テラス:弁護士への相談先が分からないときの案内窓口として。

相談の前には、通話履歴の画面、サイトのマイページの利用履歴、請求書や明細を保存しておきましょう。電話占い以外の占いサイトも含めた全体像は占い詐欺の解説、相談の流れはご相談の流れで紹介しています。

よくある質問

Q. 電話占いの無料時間を過ぎたら、自動で有料になりますか?

A. 多くのサービスでは、無料の分数を過ぎても通話が続くとそのまま課金される設定になっています。利用規約の料金の項目を事前に確認し、タイマーを無料時間より短くセットしてからかけると安心です。

Q. 電話占いで「祈祷しないと不幸になる」と言われました。お金を払うべきですか?

A. その場で払わず、いったん電話を切ってください。不安をあおって契約を迫る勧誘は、消費者契約法で契約を取り消せる場合にあたる可能性があります。迷ったら188に相談してください。

Q. 子どもが親に内緒で電話占いを使い、請求が来ました。

A. 18歳未満の方が親の同意なく結んだ契約は、原則として取り消せます。請求書と通話の記録を保存して、消費生活センター(188)に相談してください。年齢を偽って登録していた場合などは扱いが変わることがあります。

Q. 電話占いの占い師から、個人の口座に振り込むよう言われました。

A. サイトを通さない個人間の支払いは、トラブルになったときに交渉相手が分からなくなるおそれがあります。振り込む前に運営会社に確認し、不審な点があれば#9110や188に相談してください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

この記事をシェアして注意を広める

詐欺返金相談ナビの相談前整理事例

サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

相談前に、被害状況を整理しておきましょう

LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。

LINEでチェックリストを受け取る 登録は無料 / 一般情報の提供を目的としています

参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。