X(旧Twitter)の写真詐称アカウントを画像検索で調べる方法と限界

X(旧Twitter)でフォローやDMをしてきた相手の写真が、どこかから拾ってきたものではないかと気になっている方向けの記事です。

写真の出どころは、Googleの画像検索(Googleレンズ)で、ある程度まで自分で調べられます。同じ写真が別の名前で使われていれば、転用を疑う強い手がかりになります。一方で、検索で何も見つからなくても、本人の写真だという証明にはなりません。画像検索は「怪しさを見つける道具」であって「安全を確かめる道具」ではない、というのがこの記事の立場です。調べた結果にかかわらず、DMでお金や投資の話が出た時点で手を止めてください。

Xで写真詐称アカウントが近づいてくる場面

警察庁の令和7年の確定値によると、SNS型投資詐欺で最初の接点となったツールのうち、X(Twitter)は815件で、前の年からほぼ倍増(+99.8%)しました。同じ年はTikTok(830件)や投資のサイト(1,071件)も増えており、入口が特定のSNSに限られなくなっていることが分かります。犯人側が名乗った職業では投資家が最も多く、3,288件でした。

Xでは次のような接点が考えられます。

  • 投資や副業の話題を発信しているアカウントに、突然フォローやDMが届く
  • 話題の投稿への返信欄から、プロフィールに誘導される
  • 有名人や専門家の写真をアイコンにしたアカウントが、限定の情報があるとしてLINEへの登録を勧める
  • 好意的なメッセージから始まり、しばらくして資産運用の話に移る

いずれの場合も、相手の写真が本物かどうかは、見た目の印象だけでは判断できません。そこで次に紹介する画像検索が役に立ちます。

Googleレンズで写真の出どころを探す手順

Googleの検索ヘルプでは、端末ごとに次の方法が案内されています。まず、調べたい写真を用意します。Xのアイコンや投稿画像を開き、画像を保存するか、スクリーンショットを撮って写真の部分だけを切り出します。

パソコン

  1. Chromeで調べたい画像が表示されているページを開く
  2. 画像を右クリックし、[Google レンズで検索]をクリックする
  3. サイドバーに検索結果が表示される

保存した画像ファイルを使う場合は、google.com の[画像で検索]アイコンから[ファイルをアップロード]を選ぶか、画像を検索ボックスにドラッグします。

iPhone・iPad

  1. Googleアプリなどの検索バーにあるGoogleレンズのアイコンをタップする
  2. 写真選択の画面から、保存した写真やスクリーンショットを選ぶ

ウェブ上の画像なら、Chromeでは画像を長押しして[Google で画像を検索]、Googleアプリでは[画像内を検索]からも調べられます。

Android

  1. GoogleアプリかChromeを開き、検索バーのGoogleレンズのアイコンをタップする
  2. 検索に使う写真をアップロードするか、その場で撮影する

写真に複数の人が写っている場合や背景が大きい場合は、顔の周りだけを選び直すと、似た画像が見つかりやすくなります。画像検索は自分の端末で行う操作なので、相手のアカウントに触れる必要はありません。

検索結果の読み方:「この画像について」で見られる情報

Googleの画像検索では、画像の詳細から「この画像について」を開くと、その画像に関する追加情報が表示されることがあります。Googleのヘルプによると、主に次のような情報が得られます。

  • 初めて確認された時期:Googleがその画像や、よく似た画像を最初に確認した時期。写真がいつ頃からネット上にあったかの目安になります。
  • ほかのサイトでの使われ方:同じ画像や似た画像を載せているウェブページの一覧。
  • 作成・編集の方法:画像にメタデータが含まれている場合、カメラで撮られたものかAIで生成されたものかを示す情報が表示されることがあります。技術標準のC2PAや、一部のAI生成画像に埋め込まれる電子透かしのSynthIDが手がかりに使われます。

ただしGoogle自身が、クレジットやデジタルソースの種類を示すメタデータは画像生成ツールや編集ツールで変えられるため、正確でない可能性があると注意を添えています。

結果ごとの受け止め方

見つかったもの考えられること
同じ写真が、別の名前のアカウントやブログで使われている写真の転用が強く疑われる。どちらが元の持ち主かは、初出の時期や投稿の連続性で推測する
モデルの宣材写真、素材サイト、海外の個人の投稿が出てくる第三者の写真を拾って使っている可能性が高い
ニュース記事や講演の告知が出てくる実在の著名人の写真を無断で使っているおそれ。本人の公式発信を確認する
何も見つからない本物とも偽物とも言えない。次の章の点を確かめる

画像検索で見つからなかったときに見るべき点

検索で何も出なかったとしても、安心材料にはなりません。左右を反転させたり、色味を変えたり、一部を切り取ったりした画像は、元の写真と結びつきにくくなります。AIで新しく作られた顔写真なら、そもそも元の写真が存在しません。非公開のSNSから持ち出された写真も、検索では見つからないことがあります。

そのため、写真以外の部分にも目を向けます。

  1. アカウントの利用開始時期:プロフィールに表示される開始時期がごく最近なのに、長年の実績を語っていないか。
  2. 投稿の中身と連続性:日常の投稿がほとんどなく、同じような宣伝文や他人の投稿の転載ばかりになっていないか。
  3. プロフィールや固定ポストの誘導先:LINEの登録リンクや外部の投資サイトへ誘っていないか。
  4. 名乗っている人物の公式情報:有名人や専門家を名乗るなら、本人の公式サイトや所属先の告知と一致しているか。警察庁は、著名人を名乗っているのに認証されていないアカウントを使っている点を、著名人をかたる手口の特徴の一つに挙げています。

認証マークの有無や、フォロワーの多さだけで本人と判断するのは避けたいところです。有名人をかたる詐欺の手口と見分け方もあわせてご覧ください。

調べた結果を相手に突きつけないほうがよい理由

別人の写真だと分かると、相手に問いただしたくなるかもしれません。ただ、筆者としては相手に結果を伝えずに距離を置くことをおすすめします。

  • 新しい言い訳を与えてしまう:「プライバシーのためにモデルの写真を使っていた」「友人が勝手に作ったアカウントだ」など、別の説明で関係をつなぎ直そうとされることがあります。
  • 記録を消される:追及された直後にアカウントを削除したり、DMを取り消したりされると、後で相談するときの材料が減ります。
  • 別アカウントから再接触される:写真やプロフィールを入れ替えた新しいアカウントで、何事もなかったように近づいてくる場合があります。

問い詰めるより先に、画面を保存し、報告してからブロックする。この順番のほうが、自分を守るうえでも、ほかの人の被害を防ぐうえでも役に立ちます。

なお、相手の写真に写っている人物もまた、写真を無断で使われた被害者である可能性があります。検索で元の持ち主が分かっても、その人に連絡したりSNSで名前を出したりするのは控えましょう。

Xでのなりすまし報告

Xのヘルプセンターには、なりすましを報告するためのフォームが用意されており、「なりすましに遭っています」(本人や本人の代理として報告する場合)と「私以外の利用者がなりすましに遭っています」(第三者として気づいた場合)の入口が分かれています。どちらを選ぶかで求められる情報が変わるため、自分の立場に合わせて選んでください。投稿やアカウントの画面にあるメニューから、個別に報告することもできます。

報告する前に、次のものを保存しておくと、後で警察などに相談するときにも使えます。

  • 相手のプロフィール画面(表示名、@から始まるユーザー名、自己紹介、利用開始時期)
  • 届いたDMの全文と日時
  • 画像検索で見つかった、同じ写真が載っている別のページのURLと画面
  • 案内されたLINEのIDや外部サイトのURL

保存の方法は証拠の残し方で詳しく説明しています。自分の写真を使われた側の対処は、Instagramの例ですが自分の写真を使った偽アカウントを見つけたらも参考になります。

DMでお金や投資の話が出たら

写真の真偽を調べている間に、相手から入金や登録を急かされることがあります。その場合は、調べ終わるのを待たずに送金を止めてください。写真が仮に本人のものでも、会ったことのない相手の指示でお金を動かす理由にはなりません。

すでにお金を渡してしまった場合は、振込先の銀行や利用した暗号資産の交換業者、カード会社へ連絡し、あわせて次の窓口に相談します。取り戻せるかどうかは事案によって違い、全額の返金が約束されるものではありません。

  • 警察相談専用電話 #9110
  • 消費者ホットライン 188
  • 法テラス 0570-078374

相談の前に何を用意すればよいかは相談前チェックリストにまとめています。

よくある質問

Q. 画像検索で何も出てこなければ、相手の写真は本物だと考えてよいですか?

A. いいえ。加工した画像やAIで生成した顔写真、非公開の場所から持ち出された写真は、検索で見つからないことがあります。検索結果が空でも安全の証明にはならないため、アカウントの中身や誘導先もあわせて確認してください。

Q. Xの画像をそのままGoogleレンズで調べられますか?

A. パソコンのChromeなら、画像を右クリックして[Google レンズで検索]を選べます。スマートフォンでは、画像を保存するかスクリーンショットを撮り、GoogleアプリやChromeのレンズ機能で読み込む方法が手軽です。

Q. 画像検索をしたことは相手に知られますか?

A. 画像検索は自分の端末で写真を読み込んで行う操作で、相手のアカウントを操作するものではありません。相手とのやり取りを続ける必要もないので、気になったら先に調べてしまってかまいません。

Q. 「この画像について」でAI生成と表示されなければ、実在の人の写真ですか?

A. そうとは言い切れません。Googleのヘルプでも、メタデータは画像生成ツールや編集ツールで変更できるため正確でない可能性があると説明されています。表示の有無だけで判断しないでください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。