ロマンス詐欺で送金してしまった場合の返金と対処法
ロマンス詐欺でお金を送金してしまった場合、できるだけ早く行動することが回収の可能性を高めます。銀行振込なら「組戻し」、クレジットカードなら「チャージバック」が有…
LINEのグループに招待されたら、プロ野球やサッカーの元選手を名乗る人が「引退後は投資で生活している」「メンバー限定で運用を教える」と話していた。あるいは、引退後に開くジムやスポーツスクールへの出資を持ちかけられた。そんな状況で、参加を続けてよいか迷っている人のための記事です。
結論から書くと、選手本人かどうかを確かめるより先に、お金を集めている相手が金融庁の登録を受けているかを確かめてください。人の投資を手伝って報酬を得たり、事業のために出資を募ったりするには、原則として金融商品取引業の登録が要ります。登録が見当たらない相手にお金を送る理由は、選手の名前がついていても生まれません。
SNS型投資詐欺の認知件数は、令和7年(2025年)に9,523件。被害の額は1年で1,288.0億円にふくらみ、件数・金額とも前年の約1.5倍になりました(警察庁の確定値)。被害にあった時点での連絡ツールを見ると、LINEが8,906件と全体の9割を超えています。入口がインスタグラムの広告でもYouTubeの動画でも、最後にやり取りする場所はLINEになりやすい、ということです。
犯人が名乗った職業としては投資家(3,288件)が群を抜いて多く、「その他著名人」も692件ありました。消費者庁も、SNSをきっかけにもうけ話をすすめられる相談の中に、著名人・有名人のなりすましと考えられる事例があると注意を呼びかけています。消費者庁の集計では、本人だけでなくアシスタントや弟子、親族といった「関係者」を名乗る相談も対象に含めています。選手の場合なら、元チームメイト、トレーナー、個人マネージャーといった肩書きがこれにあたりそうです。
「現役時代の年俸を運用して増やした」「引退後の生活は投資で支えている」といった話から始まり、グループ内で銘柄や暗号資産の売買指示が流れます。ほかのメンバーが次々と利益の画面を投稿し、「アシスタント」が個別トークで口座開設や入金の手順を案内する、という流れがよく見られます。金融庁は、アカウント名に著名人の画像を使い、講師役がサクラとともに利益が出るように装う手口を紹介しています。
こちらは投資の知識がない人にも入りやすい話です。「引退後にトレーニングジムを開く」「子ども向けのスポーツアカデミーを立ち上げる」「自分のブランドのアパレルを出す」といった計画を示し、1口いくらで出資を募ります。配当に加えて、サイン会への招待や練習見学といったファン向けの特典がつくこともあります。
型2は応援の気持ちと結びつくため、「投資ではなく支援だから」と説明されると警戒が緩みがちです。けれども、お金を出して利益の分配を受けるという中身は、法律の上ではファンドへの出資と同じ扱いになり得ます。
引退した選手が事業を始めること自体は珍しくありません。その場合、本人の公式サイトや公式SNS、報道などで事業の開始が告知されていることがあります。LINEグループの中だけで語られ、公式の場では一度も触れられていない事業に出資を求められたら、その食い違いをまず疑ってください。
次の点は、自分で確かめられます。
書面を求めたときに「信頼関係だから紙はいらない」「メンバーはみんな口約束で出している」と返されたら、それ以上の説明を待つ必要はありません。ファンとして応援する方法は、公式のグッズ購入や試合観戦、本人が公に募っている寄付など、ほかにいくらでもあります。
他人から集めたお金を事業に回し、その利益を分ける仕組みは、金融商品取引法で「集団投資スキーム(ファンド)」と呼ばれます。金融庁の案内では、こうした持分を自分で募集する業務には第二種金融商品取引業の登録が、集めた財産を自分で運用する業務には投資運用業の登録が、原則として求められます。登録があるかどうかは、金融庁のサイトにある登録業者の一覧で、会社名から探せます。
金融庁は、登録を受けた業者や、一定の投資家向けの特例業務を届け出た者について、金融庁・財務局が信用力を保証するものではないと明記しています。登録番号が示されたら、一覧に載っている会社名・所在地と、勧誘してきた相手の説明が一致するかまで照らし合わせてください。
出資法は、不特定多数の人から、元本やそれ以上の額を後で返すと示して出資を受けることを禁じています。「元本保証」「損はさせない」と言われた時点で、まっとうな事業出資の説明からは外れていると考えてよいでしょう。
もう一つ、振込先にも注目してください。金融庁は、証券会社が個人名義の銀行口座を振込先に指定することはないと注意を促しています。出資先の法人名と振込先の名義が違う場合も、手を止める理由になります。
どれか一つが当てはまったからといって即座に詐欺と決まるわけではありませんが、いくつも重なるなら、お金を送らずに距離を置く判断をおすすめします。
退会すると、グループのトークを後から読めなくなります。抜ける前に次のものを保存しておきましょう。
保存できたら、LINEの通報機能でグループや個別の相手を通報し、ブロックしたうえで退会します。退会の理由を伝える必要はありません。引き止めのメッセージや、別の名前での再招待が来ても応じないでください。保存の手順は証拠の残し方、インスタグラムの投稿やDMがきっかけだった人はインスタ経由の投資グループの記事も参考になります。
すでにお金を送った場合は、追加の入金をやめ、支払いの方法ごとに連絡先を分けて動きます。銀行振込なら振込元の銀行と警察へ、暗号資産で送ったなら利用した交換業者と警察へ、という順です。出金のために追加の費用を求められている最中なら、それ以上払っても戻る見込みは高くありません。
被害にあった人を狙って「お金を回収できる」と連絡してくる業者がいるので、窓口は自分で調べた公的な番号を使ってください。相談の準備はチェックリスト、全体の進め方は相談の流れにあります。
A. はい。本人の写真や動画は誰でも流せるうえ、仮に本人が関わっていたとしても、登録のない相手に出資する危うさは変わりません。確かめる対象は「人」より「お金を受け取る事業者の登録」です。
A. 呼び名に関係なく、お金を出して利益の分配を受ける仕組みなら、金融商品取引法の対象になり得ます。判断が難しい場合は、契約する前に金融庁の金融サービス利用者相談室に仕組みを説明して聞いてみてください。
A. 出金の条件として追加の費用を求められる相談は、金融庁や警察が注意を呼びかけている典型的な流れです。追加で払わず、画面や送金の記録を残して警察と金融庁の窓口に相談してください。
A. 送った情報によります。身分証の画像や口座情報を渡している場合は、口座のある銀行に連絡し、身に覚えのない連絡が増えても応じないようにしてください。心配な点は相談窓口でも整理できます。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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