ロマンス詐欺で送金してしまった場合の返金と対処法
ロマンス詐欺でお金を送金してしまった場合、できるだけ早く行動することが回収の可能性を高めます。銀行振込なら「組戻し」、クレジットカードなら「チャージバック」が有…
友人から「国連で働いている人を紹介したい」とつながれた相手に、「あなたを国連の親善大使に推薦した」「平和活動の功績で表彰される」と告げられ、登録料や認定証の発行費、授与式の渡航費を求められているなら、払う前に確かめてほしいことがあります。国連広報センターは、国連総会の元議長などの国連関係者になりすまし、一般の人を国連親善大使に任命すると偽って登録料を求める詐欺が報告されていると公表しています。
紹介者が身近な友人だと、話を疑うことが友人を疑うことのように感じられ、立ち止まりにくくなります。この記事では、国連が公式に示している内容と照らした見分け方、紹介してくれた友人との向き合い方、払った後の手順と相談先を整理しました。
紹介を入口にした相談では、次のような順序で話が大きくなっていくことがあります。
肩書きや表彰は、お金そのものではなく「認められたい」「役に立ちたい」という気持ちに訴えます。受け取る話なので損はしないように感じますが、実際には費用を先に払わせる形になっている点に注意が必要です。
国連総会の元議長や国連機関の幹部など、実在する要職者の名前が使われることもあります。検索すると同じ名前の人物が見つかるため、信じてしまいやすいところです。ただ、肩書きの持ち主が実在することと、いま連絡してくる人物がその本人であることは、切り離して考える必要があります。
国連広報センターは2022年9月の注意喚起で、次の二つの手口を挙げています。
あわせて、国連の側から個人に接触してお金の支払いや肩代わりを求めることはないと明言し、このような誘いがあれば近くの警察へ連絡するよう求めています。
ニューヨークの国連本部が出している詐欺への注意喚起(Fraud Alert)にも、国連は賞、表彰、資金、証明書、ATMカード、ネット詐欺の補償金、奨学金を提供せず、くじも行わないと書かれています。「国連からの表彰」「国連認定の証明書」を理由にお金を求められたら、国連自身の説明と食い違うということです。
日本ユニセフ協会も、ユニセフのロゴを無断で使った「お礼状」が出回っていると注意を呼びかけています。ロゴや署名入りの任命状・証明書が届いても、それだけで本物とはいえません。
国連機関が親善大使などの役割をお願いする場合、その人物は機関の公式サイトや公式発表で紹介されるのが一般的です。任命される側が登録料を払って肩書きを得る、という形は、国連が公表している内容からは見えてきません。
| 確かめる点 | 公式な任命・発表 | 紹介者経由の「推薦」 |
|---|---|---|
| 知らせ方 | 機関の公式サイト・公式発表 | 個人のDMやメール、友人経由の伝言 |
| 費用 | 任命される側が払う話は出てこない | 登録料・認定料・授与式の旅費 |
| 確かめ方 | 機関のサイトで名前や発表を見られる | 「まだ非公開」「正式発表まで秘密に」 |
| 書類 | 公式発表と内容が一致する | ロゴ入りの任命状や証明書の画像だけ |
確かめるときは、相手が送ってきたリンクではなく、国内の国連機関を一覧にした国連広報センターのページや、各機関の公式サイトを自分で開いてください。「まだ発表前なので載っていない」「秘密にしてほしい」と言われたら、確かめられない話にお金を払うことになる、と考えて見送るのが安全です。
「ニューヨークやジュネーブで授与式がある」と招待され、航空券やホテル、ビザの手配費を指定の口座に払うよう求められることもあります。旅程を相手が用意し、支払いだけをあなたに求める形は、公式行事の招待としては不自然です。招待状が届いたら、主催とされる機関の公式サイトに行事の案内があるかを自分で確かめてください。
なお、国連の名前やロゴが商売に使われているメッセージやサイトに気づいたら、国連広報センターのメールアドレス [email protected] あてに、日本語でも英語でも情報を寄せられます。
紹介者がわざとあなたをだまそうとしているとは限りません。友人自身が同じ人物から「大使に任命された」と言われて登録料を払い、「ほかにもふさわしい人を推薦すれば審査が進む」と頼まれてあなたを紹介した、という可能性もあります。外務省は、詐欺の多くが集団で行われ、友人などの役を演じる者が加わる場合もあると注意しています。
国民生活センターは、周りの人が巻き込まれていると思ったら消費生活センターへの相談を促すよう助言しています。友人との関係を守るためにも、相談窓口という第三者を入れるのは有効な方法です。
反対に、友人のほうが熱心に「絶対に本物だから」と勧めてくる場合もあります。そのときは言い争いを避け、「自分は公式サイトで確かめられるまで払わない」と自分の方針だけを伝えておけば十分です。確かめられない話に乗らないことは、友人を否定することとは違います。
お金が戻るかどうかは相手口座の残高などで変わり、約束されるものではありません。保存の手順は証拠の残し方を見てください。
称号を得たことをSNSで発信するよう勧められても、確かめが済むまでは控えておくと安心です。あなたの投稿を見た知人が、同じ人物から声をかけられるきっかけになるおそれがあるからです。
相談の前に、紹介してくれた友人の名前と紹介された日、相手が名乗った役職と機関名、提示された称号や賞の名前、請求の名目・金額・支払い方法をメモにまとめておくと話が進みやすくなります。
国連関係者を名乗る相手からのほかの頼まれ方は国連関係者を名乗る相手とXでつながった場合の記事で、周りの人が被害にあっているときの支え方は家族・身近な人ができることで扱っています。
A. 国連広報センターは、国連関係者になりすまして一般の人を国連親善大使に任命すると偽り、登録料を求める詐欺が報告されていると公表しています。国連関係者が個人に支払いを求めることはないとも明言しているので、払わずに警察や188に相談してください。
A. ロゴや署名は画像で簡単にまねできます。国連本部は、賞や証明書を提供しないと明記しています。任命状の見た目ではなく、その機関の公式サイトで発表があるか、費用を求められていないかで判断してください。
A. 友人も同じ相手にだまされている可能性があります。責めるのではなく、国連広報センターの注意喚起を一緒に見て、消費生活センターなど第三者に相談することを提案すると、関係を保ちながら話を進めやすくなります。
A. 名前やロゴが勝手に使われていた件は、国連広報センターのアドレス [email protected] に送れます。日本語でも英語でもかまいません。お金の被害については、別に警察や消費生活センターへ相談してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。