ビデオ通話で脅してくる相手の通報とブロック|X・Instagram・LINEの手順と設定

X(旧Twitter)の投稿やDMから知り合った相手に、ビデオ通話の録画を材料に脅されている。すぐにでもブロックして視界から消したい、と感じるのは自然なことです。

ただし順番が大切です。先に記録を残し、次に通報し、最後にブロックする。この順を守るだけで、警察に相談するときの材料と、相手のアカウントを止めてもらう可能性の両方を残せます。そのうえで、自分のアカウントの設定を見直し、次の接触を防ぎます。

この記事では、アプリごとの通報の手順と、アカウントを守る設定に絞って説明します。脅された直後の考え方は送った画像で脅されたときの対処を、接触経路ごとの見分け方はビデオ通話後の脅迫の見分け方を参照してください。

ブロックする前に残しておきたい5つの画面

ブロックや通報のあと、相手のアカウントが削除されたり、やり取りが見えなくなったりすることがあります。そうなる前に、次の画面を保存してください。

  1. プロフィール画面:表示名は簡単に変えられるため、@から始まるユーザー名やIDが写るように撮ります。プロフィールのURLもコピーしておきます。
  2. 最初に接触してきた投稿やDM:どこで知り合ったかを示す手がかりになります。
  3. ビデオ通話に誘われたやり取り:通話に使ったアプリの名前と日時も控えます。
  4. 脅しと要求のメッセージ:金額、支払い方法、期限が書かれた部分を漏れなく残します。
  5. 送り先を示された画面:フォロワー一覧や家族の名前を見せられたなら、その画面も記録です。

撮った画像はスマホ1台に置いたままにせず、別の保存先にもコピーしておくと、機種変更や故障のときも手元に残ります。保存方法の詳細は証拠保全の手順にまとめています。

X(旧Twitter)で通報するときの流れ

Xは「合意のない裸体の描写」を禁じるポリシーを設けています。相手が録画の一部を投稿した、または投稿すると脅しているときは、次の流れで報告します。

  • 問題の投稿やプロフィールの「…」メニューから報告を選ぶ
  • 理由を選ぶ画面で、本人の同意なく公開された私的な内容にあたる選択肢を探す
  • DMで脅されている場合は、会話の画面から該当メッセージを報告する

報告の項目名や手順はアプリの更新で変わることがあります。見当たらない場合はXヘルプセンターの案内を確認してください。報告のあと相手をブロックすれば、DMを送られたりフォローされたりすることは防げます。ただし公開の投稿は、ブロックしても相手から見える場合があるので、次の非公開化もあわせて考えてください。

鍵アカウントに切り替えるか迷ったら

投稿を非公開にすると、相手が新しいアカウントを作っても投稿やフォロワーを見られにくくなります。一方で、知人との交流がしにくくなる面もあります。脅しが続いている間だけ一時的に切り替える、という使い方も選択肢です。

Instagram・Facebookで通報するときの流れ

InstagramやFacebookを運営するMetaは、性的な画像を公開すると脅して相手の嫌がる行為を強いることを「性的脅迫」と位置づけ、安全センターで報告の方法を案内しています。相手のプロフィールや問題のメッセージの「…」から報告を選び、当てはまる理由を選択します。

Metaの発表では、2024年7月にナイジェリアを拠点として金銭目当ての性的脅迫を試みていたInstagramのアカウントを、およそ6.3万件取り除いたとされています。報告は、あなた自身を守るだけでなく、同じ相手による次の被害を止めることにもつながります。

報告と並行して、Instagramでは知らない相手からのメッセージを受け取る範囲を絞る、フォロワーの承認制に切り替える、といった設定も検討してください。

DMの受信を絞る「制限」機能も使える

Instagramには、相手をブロックせずにやり取りを目立たなくする「制限」という機能があります。制限した相手のメッセージはリクエストとして分けて届き、既読かどうかも相手に分かりにくくなります。ブロックすると相手を刺激しそうで怖いときに、記録を残しながら距離を置く方法として覚えておくとよいでしょう。

LINEで通報するときの流れ

X やInstagramで知り合った相手が、途中でLINEに切り替えてくることもあります。LINEの公式ガイドでは、次の方法で通報できると案内されています。

  • トーク画面の右上にある[≡]を開き、[設定]、[通報]の順にタップする
  • 問題のメッセージを長押しして[通報]を選ぶ
  • まだ友だち追加していない相手からのトークでも、その画面から通報できる

LINEは、通報したことは相手に伝わらないと明記しています。一方で、調査の結果や対応の詳細は相手のプライバシーに関わるため知らせない、としています。通報したのに変化が見えなくても、手続きが無駄になったわけではありません。

報告の理由選びと、書き添えておきたいこと

報告の画面では、いくつもの理由から一つを選ぶよう求められます。迷ったときは、次の順で当てはまるものを探してください。

  1. 同意のない性的な内容:録画の一部やスクリーンショットが投稿されている場合
  2. 脅迫や嫌がらせ:まだ投稿はなく、DMで金銭や追加の画像を求められている場合
  3. なりすまし・偽アカウント:他人の写真を使ったプロフィールだった場合

自由記入の欄があれば、「ビデオ通話を無断で録画され、公開すると脅されて金銭を要求されている」のように、何が起きているかを一文で書き添えます。相手の要求額や期限まで細かく書く必要はありませんが、警察に相談済みならその旨を添えてもかまいません。

一つのアカウントを複数の理由で報告しても問題はありません。知人が同じ相手から連絡を受けている場合は、それぞれの立場から報告してもらうと、運営側が状況を把握しやすくなります。

自分のアカウントと端末を守る設定

脅しの材料を増やさないため、また乗っ取りなどの二次被害を防ぐために、次の設定を順に確認してください。

見直す項目理由
パスワードの変更と2段階認証相手に教えた情報や、入れさせられたアプリから乗っ取られるのを防ぐ
フォロー・フォロワー・友だち一覧の公開範囲家族や同僚を割り出され、送り先として示されるのを防ぐ
知らない相手からのDM・友だち追加別アカウントからの再接触を減らす
連絡先の同期電話帳から「知り合いかも」として表示されるのを防ぐ
相手に勧められたアプリ削除したうえで、他のアプリの「連絡先」へのアクセス許可も見直す

「通話にはこのアプリを使って」と入れさせたものが、実際には電話帳を盗み出すウイルスだった、という例を新潟県警察が紹介しています。大阪府警察も、知らない人から勧められたアプリは入れないよう呼びかけています。心当たりがあれば、アプリを消したうえで警察への相談時に伝えてください。

別のアカウントから連絡が来たときの対応

ブロックすると、相手が新しいアカウントを作って連絡してくることがあります。「ブロックしても無駄だ」と書かれていると、追い詰められた気持ちになるかもしれません。

  • 新しいアカウントにも返信せず、プロフィールとメッセージを同じように保存する
  • アカウントごとに通報とブロックを繰り返す
  • いつ、どのアカウントから何が届いたかを一覧に追記する

繰り返し連絡してくる事実そのものが、警察に相談するときの重要な記録になります。一つひとつに反応する必要はありません。通知を見るのがつらいときは、信頼できる人に記録の作業を代わってもらうのも一つの方法です。

電話番号やメールアドレスを知られている場合

SNSをブロックしても、ビデオ通話のときに交換した電話番号やメールアドレスに連絡が来ることがあります。スマートフォンの着信拒否や迷惑メールの設定で止めつつ、届いたものは削除せず残してください。番号を変えるかどうかは、警察に相談してから決めても遅くありません。変える前に記録を残しておけば、相談のときに相手の連絡手段として伝えられます。

通報だけで終わらせず、警察にも伝える

アプリへの報告は、あくまでサービス上でアカウントを制限してもらうためのものです。脅して金銭を求める行為は刑法の恐喝罪にあたりうる行為なので、犯罪としての相談は警察に行います。

  • 警察庁のオンライン受付:サイバー事案の通報・相談・情報提供を、e-Govの電子申請で住所地の都道府県警察に送れます。ファイルの添付もできます。
  • サイバー犯罪の専門窓口:住んでいる都道府県の警察本部ごとに設けられ、電話番号は警察庁がまとめて掲載しています。
  • #9110:窓口の選び方に迷ったら、まずここに電話すれば担当部署を案内してもらえます。

性暴力の被害として寄り添ってほしいときは、#8891で最寄りのワンストップ支援センターにもつながります。映像が投稿されてしまった場合の削除依頼は、削除依頼の手順で詳しく説明しています。

通報もブロックも、あなたが自分を守るために取った正当な手段です。相手の反応を気にして手を止める必要はありません。

よくある質問

Q. Xで相手をブロックしたら、腹いせに拡散されませんか?

A. ブロックしてもしなくても、相手が拡散するかどうかは分かりません。ブロックの前に記録を残し、通報しておけば、拡散されたときにも削除依頼や警察への相談にすぐ使えます。信頼できる人に事情を伝えておくと、万一のときも落ち着いて対応できます。

Q. LINEで通報したら、相手に私が通報したと分かりますか?

A. LINEの公式ガイドは、通報したことは相手に伝わらないと案内しています。ただし調査結果や対応の詳細は知らされません。

Q. 相手に勧められたアプリを入れてしまいました。どうすればよいですか?

A. まずアプリを削除し、主要なアカウントのパスワードを変えて2段階認証を有効にしてください。新潟県警察は、連絡先を抜き取るウイルスだった例を紹介しています。入れたアプリの名前は警察に相談するときに伝えてください。

Q. アカウントを消して逃げたほうが安全ですか?

A. 消す前に、やり取りの記録を必ず保存してください。アカウントを消すと、メッセージが見られなくなる場合があります。記録を残したうえで、公開範囲を絞る、一時的に非公開にするなど、消さずに守る方法もあります。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

この記事をシェアして注意を広める

詐欺返金相談ナビの相談前整理事例

サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

相談前に、被害状況を整理しておきましょう

LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。

LINEでチェックリストを受け取る 登録は無料 / 一般情報の提供を目的としています

参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。