全国振興センターとは?被害相談の前に確認すべきポイントと相談先
全国振興センターについて不安を感じたら、まず落ち着いて状況を整理しましょう。副業詐欺に共通する注意点と、証拠の残し方・相談先を解説します。特定の事業者を詐欺と断…
知らない番号から「在宅でできるお仕事をご紹介しています」と電話があり、話の終わりに「まず登録料を」「研修費が必要です」と言われた。そんな場面で押さえておきたいのは、相手が自分を雇うのか、仕事を仲介するのか、仕事を条件に何かを売ろうとしているのかによって、お金を求めてよいかどうかのルールがまったく違う、という点です。
雇用の求人や職業紹介なら、応募した側から報酬や手数料を取ることは職業安定法で原則として禁じられています。業務委託の在宅ワークを仲介する場合でも、厚生労働省のガイドラインは手数料の額や条件を先に文書などで示すよう求めています。仕事の約束と引き換えに教材や研修を買わせる形は、特定商取引法が業務提供誘引販売取引として規制しており、契約書面の受領から20日のあいだは無条件で解除できる仕組みがあります。
この記事は、電話で在宅ワークを勧められて支払いを迷っている人と、すでに払ってしまった人に向けて、電話口で聞き返すこと、制度ごとの確認点、相談先を順に整理したものです。
電話の勧誘は、話の主導権を相手に握られやすい形です。説明を最後まで聞く前に、次の3点を自分から尋ねてください。答えがあいまいなら、その時点で支払いの話に進まなくてかまいません。
仕事を条件にした有料の取引へ勧誘する事業者には、勧誘に先立って自分の名称や勧誘の目的を明らかにする義務があります(特定商取引法51条の2)。名乗らない、聞いても会社名を言わない、という相手との話は、そこで打ち切る判断材料になります。
2025年12月19日付の消費者庁の注意喚起では、データ入力の在宅求人に応募した人が、面接の場で「入力の仕事は稼げない」と言われ、求人にはなかった業務のための高額なコンサルティング契約(公表資料では1件あたり数十万円)へ誘導された事例が紹介されています。求人として始まった話でも、途中から「働く」話が「買う」話にすり替わることがある、という点は電話でも同じです。
電話の相手が「当社で採用します」「求人先をご紹介します」と言っているなら、職業安定法の出番です。条文を確認すると、次のように定められています。
| 相手の立場 | 職業安定法の定め |
|---|---|
| 自社で人を募集する会社(募集主・募集受託者) | 応募してきた労働者から、名目を問わず募集に関する報酬を受け取ることを禁止(39条) |
| 有料職業紹介事業者 | 求職者からは手数料を徴収してはならない。厚生労働省令で定める一部の場合だけ例外(32条の3第2項) |
| 求人情報を集めて提供する事業者(特定募集情報等提供事業者) | 募集に応じた労働者から、いかなる名義でも報酬を受けてはならない(43条の3) |
ポイントは「いかなる名義でも」という言葉です。登録料、研修費、事務手数料、保証金と呼び方を変えても、求人に応じた人からお金を取ってよい理由にはなりません。
職業紹介を事業として行うには厚生労働大臣の許可が必要で、許可を受けた事業者は厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で検索できます。「紹介会社です」と名乗られたら、社名と許可番号を聞き、同サイトで照合してみてください。載っていない、許可番号を言えない、という場合は、紹介業の許可を持たない相手である可能性があります。
もっとも、在宅ワークの多くは雇用ではなく業務委託として募集されます。電話の相手が「雇用ではなく個人事業主としての契約です」と言い出したら、次の項目に進んでください。
雇用契約ではなく、自宅で成果物を納めて報酬を受け取る働き方を、厚生労働省は「自営型テレワーク」と呼び、発注者や仲介事業者が守るべき事項をガイドラインにまとめています。そこでは、仲介手数料・登録料・紹介料・システム利用料など名称を問わず、テレワーカーから手数料を取る場合には、手数料の額、発生する条件、徴収する時期を、あらかじめ文書・電子メール・ウェブサイト上などで明示してから徴収することが求められています。
同じガイドラインは、注文者が正当な理由なく、応募者やテレワーカーに自分の指定する物を買わせたり、サービスを利用させたりしないことも求めています。電話で「仕事を回すには当社指定のソフト(または講座)が必須」と言われたら、この点と照らし合わせてみてください。
ガイドラインは募集の段階で示すべき項目も挙げています。仕事の内容、納期の予定、報酬の予定額と支払期日・支払方法、諸経費の扱い、著作権などの扱い、問い合わせ先の6つです。電話では「月3万円は堅い」といった金額だけが強調されがちですが、報酬がいつ・どうやって支払われるのかが示されないまま、先に払うお金の話だけが具体的になっていく場合は、仕事の募集として順番が逆になっています。
ガイドラインは法律ではありませんが、正規の仲介サービスがどのように手数料を扱うかの目安になります。電話口で「登録料は後で書面を送ります、今日中に振り込んでください」と言われたら、その順番がガイドラインの考え方と逆だと覚えておくと判断しやすくなります。
「この研修を受ければ仕事を回します」「専用ソフトを買えば案件を紹介します」という持ちかけ方は、特定商取引法でいう業務提供誘引販売取引として扱われることがあります。定義のうえでは、商品や役務の代金だけでなく、取引料・登録料・保証金など、名目を問わず取引に際して支払う金品も「特定負担」に含まれます(51条)。
この取引に当たると、事業者には次の義務がかかり、消費者側には次の権利が生まれます。
電話で契約した場合も、在宅で仕事をする個人が相手であれば、これらのルールは同じように当てはまります。20日の期間は、法律が定める事項を記載した書面を受け取った日から数えます。書面がそもそも届いていない、または必要な記載が欠けている場合、20日のカウントが始まっていないと扱われる余地があります。封筒や添付ファイルは捨てずに残してください。
勧誘の電話が繰り返しかかってくる場合は、はっきり「契約しません」と伝えれば足ります。電話勧誘販売では、契約しない意思を示した人への再勧誘が禁止されています(特定商取引法17条)。
払ってしまった後は、支払った手段によって連絡先が変わります。どの手段でも、追加の支払いに応じないことが先決です。「登録を解除するには解約手数料が必要」「保証金を返すための手続き費用がかかる」と別名目の請求が続く相談もあるため、新たな請求は一度止めて相談してください。
| 支払い方法 | 最初の連絡先と伝えること |
|---|---|
| 銀行振込 | 振込先の銀行と警察へ、だまされて振り込んだ疑いを伝える。口座凍結まで進めば、振り込め詐欺救済法の分配手続きにより、凍結時点の残高の範囲で被害額に見合う支払いを受けられる可能性がある |
| クレジットカード | カード会社に経緯を伝え、請求の保留や調査を頼む。分割やリボで払っていて一定の条件を満たすなら、事業者との問題を理由にカード会社への支払いを止めるよう求める仕組み(割賦販売法の支払停止の抗弁)も検討できる |
| 電子マネー・ギフトカード | カードの発行会社にすぐ連絡し、番号と購入時のレシートを手元に用意する |
業務提供誘引販売取引に当たるなら、20日以内のクーリング・オフが最も手早い手段です。通知は書面か電子メールなどで送り、送った控えを残します。期間を過ぎていても、勧誘時のうそや事実の隠ぺいを理由とする取消しが検討できる場合があります。どれが使えるかの判断は、次の相談先で一緒に確認してもらうのが確実です。
相談のときは、電話のメモ、着信履歴、支払いの記録、届いた書面を手元に置いてください。事前に何をそろえればよいか迷う場合は相談前チェックリストが使えます。在宅副業の初期費用について勧誘の入口ごとの違いを知りたい場合は在宅副業の初期費用トラブルの全体像も参考にしてください。
A. 雇用の求人や職業紹介であれば、応募者から報酬や手数料を受け取ることは職業安定法で原則として禁じられています(39条、32条の3第2項、43条の3)。業務委託の仲介でも、手数料は額や条件を事前に文書などで示してから取るのが厚生労働省のガイドラインの考え方です。電話だけで当日の振込を求められたら、支払う前に188へ相談してください。
A. 口頭でも契約が成立する場合はあります。ただ、研修や教材の購入が仕事の条件になっている取引なら、契約書面を受け取ってから20日間は解除の通知ができます。書面をまだ受け取っていないなら、その扱いも含めて支払い前に消費生活センターで確かめるのが安全です。
A. 特定商取引法では、保証金も名目を問わず特定負担に含まれます。返還の約束が口頭だけなら、返還の条件・時期・方法が書かれた書面を先に求めてください。書面を出せない相手に払うのは避けたほうが安全です。
A. 厚生労働省の人材サービス総合サイトで、事業者名や許可番号から検索できます。許可があっても、求職者から手数料を取ることは原則として認められていない点は変わりません。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。