大阪府で詐欺の振込先口座を凍結してもらう手順|府警の窓口と還付金詐欺

口座凍結申請の方法について弁護士監修の一般情報として解説します。口座凍結の具体的な手順と注意点をまとめました。

大阪府内で詐欺が疑われる相手の口座に振り込んでしまったら、最初の電話は振込先の金融機関にかけて口座を止めてほしいと伝え、続けて大阪府警察の警察相談(#9110)か最寄りの警察署に相談してください。大阪府は令和7年、SNS型投資・ロマンス詐欺を含む詐欺被害の認知件数が東京に次いで全国2番目に多い地域でした。被害が多い分、犯人側の手口も細かく分かれており、ATMで操作させる還付金詐欺の件数が目立ちます。

この記事は、大阪府内の窓口と、府警が公表している情報をもとに、振り込んだ後の動き方をまとめたものです。凍結後の分配金の申請は分配金を受け取るまでの手順、救済法の対象にならない送金はお金が戻らないときの次の手段で扱っています。記載した府内の窓口情報は、2026年9月26日に府警・府の公式サイトで確認しました。

大阪府の被害の規模と、目立つ手口

大阪府の令和7年の認知件数は、警察庁SOS47が都道府県別に掲載している「2025年 発生状況」によると、SNS型投資・ロマンス詐欺を含めて4,830件、被害総額は約338億9,614万円とされています(暫定値)。同じページのランキングでは、東京(5,879件)に次ぐ2位です。手口別の件数は次のとおりでした。

手口認知件数
オレオレ詐欺1,494件
SNS型投資詐欺1,017件
架空料金請求詐欺708件
還付金詐欺595件
SNS型ロマンス詐欺496件

同じ表で都道府県ごとの還付金詐欺を比べると、大阪府の595件は東京(567件)を上回って最も多く、全国合計(3,179件)の2割近くを占めています。自治体や年金事務所の職員を名乗って「医療費や保険料の払い戻しがある」と電話し、ATMに誘導して操作させ、実際には相手の口座へ送金させるものです。ATMからの振込も銀行口座への送金なので、振込先口座の凍結を求める対象になります。

金額の面では、SNS型投資詐欺の被害総額が約138億7,713万円と、府内の被害総額の4割ほどを占めています。1件あたりに直すと約1,365万円で、何回にも分けて振り込んだ結果として大きな額になっている例が多いと考えられます。投資名目で複数の口座に振り込んだ場合は、振込先ごとに金融機関へ連絡する必要があるため、通帳やアプリの履歴から振込先を一覧にしてから電話をかけ始めると漏れを防げます。

ATMで「払い戻しの手続き」をしてしまったときの初動

還付金詐欺では、被害者は「お金を受け取る操作」をしたつもりでいるため、振り込んだと気づくのが遅れがちです。ATMを操作した後に不安になったら、次の順で確認してください。

  1. ATMの利用明細票を探す:振込先の金融機関名・口座番号・受取人名、金額、日時が印字されています。捨ててしまった場合は、通帳記入やネットバンキングの履歴でも確認できます。
  2. 振込先の金融機関に連絡する:明細票の情報を伝え、詐欺による送金なので口座を止めてほしいと申し出ます。
  3. 自分の金融機関にも連絡する:どのATMで操作したか(銀行の店舗、コンビニなど)を伝えると、記録の確認がしやすくなります。
  4. 警察に相談する:電話をかけてきた相手の番号、名乗った役所名と担当者名、ATMへ移動した時刻を伝えます。

自治体や年金事務所、税務署が電話で「ATMに行ってください」と指示することはありません。家族が高齢の親から「還付金の手続きをした」と聞いたら、明細票が残っているうちに一緒に確認することをおすすめします。

ATMの利用限度額と振込の制限も見直しておく

還付金詐欺では、ATMの画面で「振込」や「送金」のボタンを押させ、限度額いっぱいまで何度も操作させる例があります。被害の後は、利用している金融機関に、ATMでの振込の利用限度額を下げられるか、一定の年齢以上の人のATM振込を制限するサービスがあるかを相談しておくと、同じ手口の二度目の被害を防ぐ備えになります。家族が離れて住んでいる場合は、本人の同意を得て、通帳の記帳やアプリの通知を定期的に一緒に見る習慣をつけるのも一つの方法です。

大阪府警察の相談窓口と受付時間

大阪府警察の「各種相談窓口」ページでは、詐欺の被害に関係する窓口を次のように案内しています。

窓口番号受付
警察相談(警察本部府民応接センター)#9110(プッシュ回線専用)/06-6941-0030平日9時00分〜17時45分(執務時間外は当直対応)
悪質商法110番(警察本部生活経済課)06-6941-4592平日9時00分〜17時45分(執務時間外は当直対応)
サイバー犯罪相談(警察本部サイバーセキュリティ対策課)全国統一オンライン窓口(入力画面で都道府県を指定)/06-6943-1234(本部代表)24時間対応

#9110と06-6941-0030は、どちらにかけても同じ警察相談室につながります。ダイヤル回線や一部のIP電話からは#9110がつながらないため、その場合は06-6941-0030を使います。投資の勧誘や高額な情報商材、ヤミ金融のような「業者」がからむ話は、悪質商法110番の受付対象にも含まれています。

被害届は、住んでいる地域を管轄する警察署で受け付けます。府内には多くの警察署があるため、相談の段階でどの署に行けばよいかを確認しておくと、当日の手続きがスムーズです。

府警が委託したコールセンターからの電話と、なりすましの見分け方

大阪府警察は、特殊詐欺の被害を防ぐため「おおさか特殊詐欺被害防止コールセンター」を運用しています。府警のページによると、概要は次のとおりです。

  • 発信者番号:06-7713-0807
  • 運用期間:令和8年7月1日から令和9年3月31日まで
  • 運用日時:月曜日から金曜日の9時〜17時(祝日・年末年始を除く)
  • 内容:特殊詐欺被害防止のための注意喚起の電話。対象は、警察が捜査の過程などで入手した名簿に載っている人。
  • 業務は府警から民間事業者に委託されている。

府警は、このコールセンターがキャッシュカードの暗証番号や現金の保管状況などを聞き取ることはないと明記しています。つまり、警察の名前で電話が来ても、口座の情報や送金を求めてきた時点で本物ではないと判断できます。表示された番号が上の番号と違う場合や、土日・夜間にかかってきた場合も、一度電話を切って#9110にかけ直して確かめてください。

被害に遭った後には、「凍結した口座のお金を返すので手数料を振り込んで」という二度目の詐欺の連絡が来ることもあります。口座凍結や分配の手続きで、警察や金融機関が被害者に手数料の振込を求めることはありません。

大阪府消費生活センターと、市町村の窓口

契約の形をとった被害(投資スクール、副業の教材、占いや出会い系のポイント課金、返金の代行を名乗る業者など)は、消費生活センターにも相談できます。大阪府消費生活センターのご案内ページでは、次のように示されています。

  • 所在地:大阪市住之江区南港北2丁目1-10 ATC(アジア太平洋トレードセンター)ITM棟3階
  • 相談専用電話:06-6616-0888
  • 受付時間:9時〜17時(土・日・祝日、年末年始は休み)

府のページでは、電話番号のかけ間違いが増えているとして注意が呼びかけられています。府内の市町村にもそれぞれ消費生活の窓口があり、188にかけると住所に近い窓口に案内されます。週末や祝日にかけた場合は、府内の窓口が休みであれば、東京の国民生活センターが代わりに話を聞く仕組みです。

口座凍結の手続き自体は金融機関と警察が中心ですが、業者との契約の取消しや、カード払いの分の扱いについては消費生活センターの助言が役に立つことがあります。

大阪弁護士会と法テラス大阪・法テラス堺

大阪府の弁護士会は大阪弁護士会です(日本弁護士連合会の一覧で確認)。法テラスは府内に法テラス大阪(0570-078329)と法テラス堺(0570-078331)があり、どちらも平日9時〜17時の営業です。収入や資産が基準以下であれば、無料の法律相談や、弁護士に依頼する費用の立替えを受けられる可能性があります。

被害額が大きいと、ネット上で「返金率○%」とうたう事業者の広告が目に入りやすくなります。依頼の前に、弁護士であれば大阪弁護士会などの名簿で登録を確かめ、費用の総額と支払いの時期を書面で確認してください。証拠の整理のしかたは証拠の残し方、凍結申請の全体像は口座凍結申請の流れにまとめています。

ここに書いたのは大阪府内の相談先を紹介するための一般的な情報です。個別の口座が止まるかどうか、お金がいくら戻るかは、この記事では判断できません。

よくある質問

Q. 大阪府警の#9110は土日や夜もつながりますか?

A. 府警の案内では、#9110(06-6941-0030)の受付は平日9時〜17時45分で、執務時間外は当直が対応するとされています。差し迫った状況なら110番を使ってください。

Q. 06-7713-0807から電話がありました。本物の警察ですか?

A. 府警が委託する「おおさか特殊詐欺被害防止コールセンター」の発信者番号として案内されている番号です。このコールセンターが暗証番号や現金の保管状況を聞くことはないため、そうした質問をされたら一度切って#9110で確認してください。

Q. ATMで還付金の手続きをしたつもりが、お金を送っていました。口座凍結を頼めますか?

A. ATMからの振込も銀行口座への送金なので、振込先の金融機関に凍結を求めることができます。ATMの利用明細票や通帳の記録で振込先を確認し、早めに連絡してください。取引を止めるかどうかの最終的な判断は、振込先の金融機関が行います。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。