仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
インスタグラムで華やかな暮らしを投稿している人からDMが届き、「バイナリーオプションで学生でも月に数十万円」「お金がなくても始められる」と誘われた。そんなときは、その場で返事をせず、借金をしてまで払う話には乗らないことを最優先にしてください。国民生活センターは、「お金がない」と断る若者に借金やクレジット契約をさせてまで契約を迫る手口を、繰り返し注意喚起しています。
この記事は、大学生や専門学校生、社会人になったばかりの人と、その家族に向けたものです。若い世代にバイナリーオプションの相談が集中している理由、DMから始まる勧誘の見分け方、借金を勧められたときの断り方、18歳・19歳が知っておくべき契約のルール、払ってしまった後の相談先をまとめました。
2019年10月の国民生活センターの発表資料では、バイナリーオプション取引をめぐって各地の窓口が受けた相談が2018年度だけで814件あり、20歳代が6割以上を占めていました。2018〜2019年度の相談では、契約した人の職業は給与生活者が59.7%、学生が16.9%です。すでにお金を払ったケースの平均額は約40万円で、10万円以上50万円未満の層が最も多くなっています。
金融庁も「大学生など20歳代を中心に」、友人やSNSで知り合った相手から「必ず儲かる」と勧められ、分析ツール入りのUSBメモリなど高額な情報商材を買わされたうえで海外の無登録業者との取引に誘導されるトラブルが急増した、と注意を呼びかけています。
金融庁は、バイナリーオプションが比較的少額で買え、1回の損失がオプション料に限られるため「リスクの低い取引」と誤解されやすいこと、短時間で結果が出るので何度も取引を繰り返してしまいやすいことを指摘しています。スマホひとつで始められ、ゲーム感覚で結果が出る手軽さが、投資経験の少ない人ほど魅力的に映るのかもしれません。しかし同庁は、実際には専門知識と高度なリスク管理が必要な取引であり、短期間の繰り返しで多額の損失を被るおそれがあると説明しています。
数十万円という金額は、学生のアルバイト収入からすればすぐに用意できる額ではありません。そこで出てくるのが、次に紹介する「借りればいい」という誘い方です。
警察庁の令和7年の統計では、SNS型投資詐欺で犯人と最初に接点を持ったツールはInstagramが1,934件で最多でした。ダイレクトメッセージが入口になった被害に限っても、Instagramは1,000件で首位です。年代を問わず、インスタのDMは投資勧誘の入口として頻繁に使われていると考えてよいでしょう。
写真の生活ぶりは、稼いでいる証拠にはなりません。確かめられない情報より、確かめられる情報で判断してください。
国民生活センターは2019年8月、「『お金がない』では断れない!きっぱり断りましょう」と題して、投資用のソフトや情報商材など「お金稼ぎ」をうたう高額な商品で、断る消費者に借金やクレジット契約を迫る手口を紹介しました。「儲かるので借金はすぐに返せる」と言われたり、借入れの審査でウソの申告をするよう指示されたりする例も挙げられています。
同センターのアドバイスは次のとおりです。
「お金がない」という断り方は、相手に「それなら借りれば解決する」という返しを許してしまいます。理由を説明する必要はありません。「やりません」の一言で会話を終えてかまいません。
借入れの審査で年収や使い道を偽ると、後で困るのは借りた本人です。返済は自分の名義で残り、投資の成果とは関係なく毎月の支払いが続きます。編集部としては、勧誘者が借入れの申込み画面に付き添う、申告内容を指示するといった行動が見えた時点で、その話からは離れるべきだと考えます。
民法の改正で、2022年4月1日から成年年齢は18歳になりました。未成年のうちは、親などの同意を得ずに結んだ契約を「未成年者取消権」で取り消せる場合がありますが、18歳になると、この取消権は使えません。
つまり、18歳・19歳が自分のスマホで申し込んだ講座やツールの契約、カードの分割払い、消費者金融からの借入れは、原則として大人の契約として扱われます。国民生活センターが18歳・19歳向けにまとめた「気を付けてほしい消費者トラブル最新10選」でも、副業・情報商材やマルチなどの「もうけ話」と、消費者金融からの借入れやクレジットカードの「借金・クレカ」がそれぞれ挙げられています。
一方で、取消権がなくても使える制度はあります。電話やWeb会議で勧誘されて契約した場合は、特定商取引法の「電話勧誘販売」に当たり、クーリング・オフの対象になる可能性があります。友人から誘われて、誰かを紹介すれば報酬が出る仕組みに入った場合は、連鎖販売取引のルールが関係します(詳しくは友人からの勧誘・マルチ型の記事)。どの制度が使えるかは契約の経緯で変わるため、自分で判断せず188で確かめてから動くのが安全です。
クーリング・オフには期間の制限があるため、契約書面を受け取った日を確認したうえで、できるだけ早く188に電話してください。
子どもや後輩から打ち明けられたとき、最初に責める言葉をかけると、その後の相談が途切れがちです。まずは「話してくれてよかった」と受け止め、次の点を一緒に確認してください。
本人が勧誘する側に回るよう求められているなら、ほかの人を巻き込む前に止めることが大切です。大学や専門学校の学生相談窓口も、同じような相談を受けていることがあります。
お金の穴埋めを家族が肩代わりするかどうかは、急いで決めないほうがよい場面もあります。先に立て替えてしまうと、本人が「また取り返せばいい」と考えて同じ勧誘者と連絡を続けることがあるからです。まず勧誘者との連絡を断ち、契約と借入れの全体像を一緒に書き出してから、返済の計画を相談窓口と考える順番をおすすめします。
相談に持っていくものは相談前チェックリストにまとめています。インスタ以外の経路で誘われたケースはバイナリーオプション勧誘の手口まとめ、Xの投稿から有料ツールを買った場合はサインツール販売の記事も参考にしてください。
電話がつながったら、「インスタのDMで誘われた」「○円をツール代として払った」「支払いのために○社から借りた」と、経路・金額・借入れの有無を最初に伝えると、担当者が使える制度を絞り込みやすくなります。
A. まだお金を払っていなければ、ブロックして問題ありません。払った後なら、ブロックの前にプロフィール画面とDMの全体を保存してください。相談や被害の申告で必要になります。
A. 18歳からは成年なので、親の同意がないことを理由にした未成年者取消権は使えません。ただ、勧誘の方法によってはクーリング・オフなど別の制度が使える場合があります。契約書面と勧誘のやり取りを手元に置いて、188に電話してみてください。
A. 借入れの契約は貸した会社との間で成立しているため、原則として返済の義務は残ります。ツールの販売者との契約をどう解決するかは別の問題なので、そちらは188の窓口や弁護士と一緒に考えましょう。
A. 自分が見聞きした事実(勧められた内容、提示された金額、借入れを勧められたこと)をそのまま伝え、契約する前に188で相談するよう勧めるのが無理のない伝え方です。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。