HEATヒートとは?被害相談の前に確認すべきポイントと相談先
「HEATヒートは大丈夫?」と検索される方へ。出会い系・サクラサイト詐欺で報告されがちな手口と、トラブル時にまず取るべき行動を中立的にまとめました。本記事はHE…
恋人や、恋人になりかけている相手に勧められて契約し、「断ったら関係が終わる」と感じて署名した。そんな契約は、条件がそろえば消費者契約法第4条第3項第6号によって取り消せる可能性があります。デートの約束で呼び出された先が店や事務所で、そこで契約した場合は、特定商取引法の訪問販売として、書面を受け取ってから8日間のクーリング・オフも検討できます。
どちらも「相手が事業者として、あるいは事業者のために契約を勧めた」ことが前提です。交際相手個人にお金を貸したり渡したりした場合は別の話になるので、恋人に貸したお金の返還請求を見てください。この記事は、好意につけ込まれた契約を解消したい人に向けて、取消しの条件、期限、通知の出し方をまとめています。
一般にデート商法と呼ばれるのは、恋愛感情や親密さを抱かせたうえで、商品やサービスの契約を勧める手法です。出会いの経路はマッチングアプリ、SNS、街頭での声かけなどさまざまですが、共通するのは、契約するかどうかの判断が「この人との関係を失いたくない」という気持ちに引っ張られる点です。
2018年の法改正で、消費者契約法にこの型の勧誘に対応する取消しの規定が加わりました。現在の第4条第3項第6号は、次のような勧誘によって困惑し、契約した場合に取り消せると定めています。
消費者が、社会生活上の経験が乏しいことから、勧誘する人に恋愛感情その他の好意の感情を抱き、相手も同じ感情を抱いていると誤信していることを知りながら、これに乗じ、契約しなければ勧誘する人との関係が破綻することになる旨を告げること(条文の要旨)
この記事で扱うのは、事業者との契約の取消しです。暴力や脅しを伴う金銭の要求はデートDVの相談窓口、手口の全体像はデートDV後の金銭要求の手口と見分け方(まとめ)を参照してください。
消費者庁の逐条解説をもとに、条文の要素を一つずつ確認します。
| 要素 | 逐条解説で示されている考え方 |
|---|---|
| 社会生活上の経験が乏しい | 年齢だけでは決まらず、中高年の人が当たることもある。就労経験や交友関係などの事情を総合的に考えて判断する |
| 恋愛感情その他の好意の感情 | 恋愛感情が代表例。単なる友情や、大人数に同じように抱ける好意では足りず、恋愛感情と同じくらい特別な親密さが必要 |
| 相手も同じ感情だと誤信している | 勧誘する人が自分に好意を持っているかどうか分からない状態では当たらない |
| 事業者がそれを知りながら乗じた | 同じ事業者による同じ手口の相談が消費生活センターに寄せられているといった事実が、立証の手がかりになりうる |
| 関係が破綻することになる旨を告げた | 勧誘者が「今までの関係を続けられない」と言い、高額な宝石を買わせた例が、該当する言動として紹介されている |
勧誘する人が事業者から報酬を受けていなくても、また事業者がその人を把握していなくても、「勧誘を行う者」に当たりうるとされています。恋人が店のスタッフではなく「紹介しただけ」と言っていても、あきらめる理由にはなりません。
取消しの期限は、困惑から抜け出して追認できる時から1年、契約した時から5年です(第7条)。
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売には、事業者が自宅に来る取引だけでなく、アポイントメントセールスも含まれます。販売が目的だと言わずに電話・郵便・SNSなどで呼び出し、営業所などで契約させるやり方を指します。「会おう」と誘われて行った先が展示会や事務所で、そこで初めて商品の話をされた、という流れはこれに近いと考えられます。
8日を過ぎていても、勧誘の際に重要なことについて事実と違う説明をされた、わざと事実を隠された、という場合は、特定商取引法の取消し(追認できる時から1年、契約から5年)を検討できます。消費者契約法の取消しと、どちらが使えそうかを並べて考えるとよいでしょう。
取消しが認められると、契約は初めからなかったものとして扱われ、事業者は受け取った代金を返し、消費者は受け取った商品などを返すのが原則です。
ただし消費者契約法第6条の2は、民法の原則とは別に、消費者が商品を受け取った当時、その契約が取り消せるものだと知らなかった場合は、現に利益を受けている限度で返せばよいと定めています。たとえば使ってしまったサービスや、すでに消費した物について、元の価値をそのまま弁償する必要はないと考えられる場面があります。
一方で、宝飾品や絵画のように手元に残っている物は、返還の対象になります。取消しを考え始めたら、商品は使わず、箱や保証書と一緒に保管しておきましょう。どこまで返す必要があるかは契約の内容と使った程度によって変わるので、相談の場で商品の状態も伝えてください。
取消しの要件は「どんな関係で、どんな言葉で勧誘されたか」に関わるため、商品や金額だけでなく、相手との関係の経過を説明できるようにしておくことが大切です。次の項目をメモにまとめておくと、相談員や弁護士が要件に当てはまるかを判断しやすくなります。
やり取りのスクリーンショットは、相手の名前と日時が写るように撮っておきます。気持ちの面でつらい作業になりますが、相談の前にすべてを完璧にそろえる必要はありません。
デート商法では、手持ちのお金がないことを理由に、クレジットやローンを組ませる流れが見られます。この場合、販売した店との契約と、クレジット会社やローン会社との契約が別々に存在します。
どの契約に何を通知するかは、支払方法によって変わります。書類を全部持って消費生活センターに相談するのが確実です。
筆者の意見として、次のサインが二つ以上重なったら、その場で契約せず、いったん持ち帰る判断をおすすめします。
最後の項目は、契約してから気づくことが多いサインです。連絡が途絶えたとしても、取消しやクーリング・オフの期間は進んでいるので、気持ちの整理を待たずに手続きの確認を始めてください。
契約日、商品名、金額、販売店名、「契約を解除します」という一文を書き、はがきなら両面をコピーしてから特定記録郵便や簡易書留で送ります。メールで送る場合は送信済みメールを、専用フォームならその画面のスクリーンショットを保存します。
消費者契約法第4条第3項第6号や特定商取引法の取消しを主張する場合は、どんな言葉で勧誘されたかを具体的に書き、内容証明郵便で送るのが一般的です。相手との関係や言われた言葉を思い出せる範囲でメモにし、メッセージのスクリーンショットと一緒に保管してください。
取消しやクーリング・オフが認められても、事業者が返金に応じないことや、所在が分からなくなることもあり、返金が保証されるわけではありません。電話の前に知っておきたいことは188に相談するときの流れ、相談前の確認事項は詐欺被害の相談前チェックリストにまとめています。
A. 消費者契約法の規定は、消費者が相手も同じ感情だと誤信していることを事業者が知りながら乗じた、という関係を要件にしています。相手の本心そのものより、勧誘の仕方と事業者側の認識が問題になります。自分の場合に当てはまるかどうかは、消費生活センターか弁護士に見てもらいましょう。
A. 消費者庁の逐条解説では、「社会生活上の経験が乏しい」かどうかは年齢で決まるものではなく、中高年でも該当しうるとされています。就労経験や交友関係などを総合して判断されます。
A. 訪問販売のクーリング・オフは8日ですが、書面に不備がある、クーリング・オフについてうそを言われた、といった場合は期間が過ぎても可能なことがあります。消費者契約法や特定商取引法の取消し(追認できる時から1年、契約から5年)も検討できます。
A. 消費者契約法は、消費者と事業者の間の契約が対象です。交際相手個人への貸し借りや贈り物は対象外になるため、民法上の返還請求として考えることになります。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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