ロマンス詐欺で送金してしまった場合の返金と対処法
ロマンス詐欺でお金を送金してしまった場合、できるだけ早く行動することが回収の可能性を高めます。銀行振込なら「組戻し」、クレジットカードなら「チャージバック」が有…
Facebookで知り合い、Messengerでやり取りを重ねていた相手から、「LINEのほうが話しやすい」「WhatsAppを教えて」と言われた。断ると嫌われそうで迷っている。そんな段階の人に読んでほしい記事です。
結論から言うと、知り合って間もない相手から外部アプリへの移動を急かされたら、その時点で一度立ち止まる価値があります。警察庁と国民生活センターは、ロマンス詐欺の典型的な流れの一つとして「別のサービスでのやり取りを持ちかけられる」段階を挙げています。この記事では、移動を求められる理由、移る前にMessenger側で残しておくもの、移った先で起きやすいこと、断り方と相談先を順に説明します。
令和7年(2025年)の警察庁確定値では、SNS型ロマンス詐欺全5,645件のうち1,049件で、相手と最初につながった場所がFacebookでした。ところが、実際にお金をだまし取られた時点でやり取りしていたツールを見ると、LINEが5,294件と全体の93.8%に達します。SNS型投資詐欺でも、被害時の連絡ツールはLINEが9割以上でした。
つまり、多くのケースで「Facebookで出会う→外部アプリに移る→そこで投資や送金の話が出る」という順番をたどっています。2026年上半期(令和8年1〜6月)の暫定値も同じ傾向で、2,509件中2,344件が、被害を受けた時点でLINEを使っていました。
警察庁のSNS型ロマンス詐欺のページは、手口の一例を次の順で示しています。SNSやマッチングアプリでやり取りが始まる、他のサービスでやり取りするよう持ちかけられる、恋愛感情を抱かせるメッセージが届く、投資サイトを案内される、さらに高額の投資を勧められる、出金しようとすると名目をつけて送金を求められる、連絡が取れなくなる。外部アプリへの移動は、この流れの2番目にあたります。
外部アプリへ誘うときの言い回しには、いくつかの型があります。どれも単独では自然な理由に聞こえるので、言葉そのものより「知り合ってからの日数」と「急かし方」に注目してください。
国民生活センターが公表したチェックリストでも、連絡の取り方の特徴として「早々にLINE等のSNSへ変更を提案」と「まめな連絡」が挙げられています。知り合って数日のうちに移動を持ちかけられ、その後は朝晩欠かさずメッセージが届く。この組み合わせが見えたら、相手のペースに合わせすぎないよう意識してください。
移動を急ぐ理由として考えられるのは、Facebook上だと報告やアカウントの停止で会話が途切れやすいこと、外部アプリのほうが相手の都合で連絡手段を切り替えやすいこと、などです。相手にとって都合のよい場所へ移る、という見方もできます。
Facebookのプロフィールには、投稿の履歴、友達の顔ぶれ、基本データ、過去の写真など、相手を確かめる材料がそれなりにそろっています。外部のメッセージアプリに移ると、手に入るのはたいてい表示名とアイコン写真、ひと言の自己紹介くらいです。確認できる情報が一気に少なくなるわけです。
そこで、移動に応じるかどうかを決める前に、Facebook上でできる確認を済ませておくことをおすすめします。
確認の結果に不安が残るなら、移動を断る十分な理由になります。移った後で疑いが出てきた場合でも、Facebook側のプロフィールが残っていれば同じ確認ができるので、早めに保存しておいてください。
外部アプリに移ると、Facebook上の相手のアカウントは消されることがあります。後で相談するときに「最初にどこで誰と知り合ったか」を示せるよう、移動を承諾するかどうかに関係なく、次のものを保存しておきましょう。
Messengerには、自分のデータのコピーをリクエストする機能もあります。ヘルプセンターの案内に沿って手続きすると、会話の記録をファイルとして受け取れます。スクリーンショットと合わせて持っておくと安心です。保存全般のコツは証拠の残し方を参照してください。
外部アプリへ移ったあとの展開には、よく似た型があります。相談事例をもとに国民生活センター越境消費者センター(CCJ)がまとめたロマンス投資詐欺の流れでは、投資サイトを案内され、最初は少額で利益が出るように見え、さらに高額の投資を勧められ、出金しようとすると別の名目で送金を求められる、という段階が示されています。
「叔父が教えてくれた」「私も毎月これで増やしている」といった形で、特定のアプリやサイトを紹介されることがあります。警察庁の事例では、投資用の専用アプリをインストールさせ、運用益が出ているように見せかける手口も紹介されています。
相手と二人だけの会話から、投資の「先生」や「仲間」がいるグループに招かれる形もあります。参加者が次々に利益を報告していても、その参加者が本物かどうかは外からは確かめられません。
立て替え、旅費、荷物の受け取りに必要な手数料など、投資とは別の名目でお金を求められることもあります。名目が何であれ、会ったことのない相手への送金は止めてください。
Messengerの個人間のチャットは、エンドツーエンド暗号化で保護されています。ヘルプセンターの説明では、暗号化されたメッセージや通話は当人同士だけが内容を見聞きでき、Metaを含むそれ以外の人はアクセスできません。そのため、不審な相手については自分から報告することが大切になります。
移動を断るときは、「連絡はMessengerだけにしている」と短く伝えれば十分です。本当に好意がある相手なら、連絡手段一つで関係を切ることはないはずです。断った途端に冷たくなる、責める、何度も求めてくるといった反応が返ってきたら、それも判断材料になります。
断りにくいと感じるのは、相手とのやり取りに気持ちが入っている証拠でもあります。自分ひとりで判断しにくいときは、家族や信頼できる友人に会話の画面を見せて、第三者の目で読んでもらうのも有効です。
すでにLINEなどに移っている場合も、次のことを確かめてください。
判断に迷ったら警察相談専用電話 #9110、投資アプリの契約が絡むなら消費者ホットライン 188 に相談できます。もう送金してしまったなら、振込先の金融機関と警察へ、できるだけ早く連絡を入れてください。送金後の流れは送金してしまった後の対処で、相談の申し込みは相談予約から受け付けています。
A. それだけで決めつける必要はありません。ただ、被害が出た時点のやり取りの9割超がLINEで行われていたという警察庁の集計を見ると、外部アプリへの移動はよくある流れの一つだといえます。知り合って間もない段階で急かされるなら慎重に。
A. 自分の側のMessengerの会話は、相手が退会しても残っている場合があります。スクリーンショットを撮り、Messengerのデータのコピーもリクエストしておきましょう。外部アプリのIDや会話も合わせて保存してください。
A. 考え方は同じです。アプリの種類より、会ったことのない相手が早い段階で連絡手段の変更を求めてくること、その先で投資や送金の話が出ることに注意してください。
A. 暗号化されたチャットは通常Metaも内容を見られませんが、報告機能を使うと、報告に必要な範囲のメッセージが共有される仕組みです。詳細はMessengerヘルプセンターの案内を確認してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。