ロマンス詐欺で送金してしまった場合の返金と対処法
ロマンス詐欺でお金を送金してしまった場合、できるだけ早く行動することが回収の可能性を高めます。銀行振込なら「組戻し」、クレジットカードなら「チャージバック」が有…
Facebookに、端正な顔立ちの男性から友達申請が届いた。海外で会社を経営している、医師として働いている、妻を亡くして子どもと暮らしている。丁寧なメッセージが毎日のように届き、気づけば返信が楽しみになっている。そんな状況に心当たりのある女性に向けた記事です。
SNS型ロマンス詐欺というと、男性が美女の写真にだまされる話と思われがちですが、警察庁の令和7年(2025年)の統計では女性の被害が2,012件、217.7億円ありました。この記事では、国民生活センターと警察庁が公表している事例をもとに、美男の写真を使った相手とのやり取りで見られる流れ、お金を頼まれたときの考え方、相手を確かめる方法を順に説明します。
警察庁の確定値では、令和7年のSNS型ロマンス詐欺の女性被害者を年代別に見ると、50代が620件で最も多く、40代551件、60代362件、30代226件と続きます。女性の被害件数は前年から42.8%(603件)の増加です。金額を件数で単純に割れば、女性1件あたり約1,080万円となり、男性の約900万円より大きくなります。
子育てが一段落した、離婚や死別で一人になった、仕事の責任が重くなった。40代・50代は生活が変わる時期でもあり、親身に話を聞いてくれる相手の存在が大きくなりやすいのかもしれません。やり取りに気持ちが入るのは自然なことで、恥ずかしいことではありません。そのうえで、次に紹介する流れに当てはまらないかを冷静に確かめてください。
SNS型ロマンス詐欺全体の入口別の件数(令和7年)では、Facebookは1,049件と、マッチングアプリやInstagramより少ないものの3番目に多い経路です。恋人探しのためのサービスではないFacebookでも、出会いの入口として使われていることがわかります。
公的機関が紹介している事例には、相手が名乗った人物像がいくつも出てきます。
Facebookのヘルプセンターも、ロマンス詐欺の送り手が離婚した人や配偶者を亡くした人を装うことがあると説明しています。国民生活センターのチェックリストは、相手の特徴として、外国人を名乗る・海外暮らしの経験がある日本人だと言う、日本語がどこか不自然、暗号資産やFXで稼いでいると話す、投資や資産運用を趣味にしている、といった点を挙げています。
ただし、警察庁の統計では犯人が詐称した地域の約6割が日本(国内)でした。外国人を名乗るかどうかより、成功した職業、孤独な身の上、投資への詳しさといった組み合わせに注意してください。
国民生活センター越境消費者センター(CCJ)は、相談事例をもとにロマンス投資詐欺の流れを次のように整理しています。
Facebookが入口の場合は、1の段階が友達申請やメッセージに置きかわります。同センターの事例では、相手がアプリを退会して無料通話アプリに移った後、「Baby」「妻」と呼ぶなど親密な言葉を重ねてから投資を勧めています。呼び方が急に親密になり、将来の話が増えてきたら、次に来るのはお金の話かもしれない、と意識しておいてください。
相手から届くメッセージにも、いくつか共通して見られる特徴があります。一つだけなら気にしすぎる必要はありませんが、重なってくるなら注意が必要です。
気になったメッセージは、スクリーンショットで日付ごと保存しておきましょう。後で相談するときに、話の流れを説明する材料になります。
投資に誘う手口が多い一方で、別の名目でお金を求められることもあります。警察庁が紹介している40代女性の事例では、一度も会わないまま結婚を約束した相手から、仕事のお金を立て替えてもらえないと契約違反で逮捕され、刑務所に入ることになると迫られ、何度も振り込んでしまっています。
警察庁は、仲良くなった後に持ち出される話の例として、次のようなものを挙げています。
荷物の受け取りや転送を頼まれる話については荷物の受け取り・転送を頼まれたときの記事で、保釈金や治療費などの立て替え依頼については立て替え依頼の見分け方で詳しく扱っています。
プロフィール写真や送られてきた写真を、Googleレンズなどで検索します。別名義のアカウントや、海外のモデル・俳優の投稿に同じ写真が見つかれば、写真の本人である見込みは低くなります。手順は写真を画像検索で調べる手順にまとめています。
医師なら所属先の病院の公式サイト、経営者なら会社の公式サイトや登記情報で、その名前が確認できるかを見ます。確認できないからといって偽物と決まるわけではありませんが、確認できないまま大きなお金の話に進むのは避けてください。
「近いうちに日本に行く」と言いながら、直前になって事故や仕事のトラブルで延期が続く場合は注意が必要です。ビデオ通話ができたからといって、画面の人物が本人だとは限りません。写真と翻訳アプリ、AIがあれば声や動画もそれらしく作れる、と警察庁が注意しています。
勧められたアプリやサイトに少額を入れ、画面上では利益が出ている。そんな状態の人もいるかもしれません。国民生活センターが整理した流れでは、最初は少額で利益が出るように見せ、さらに高額の入金を勧め、出金しようとすると手数料や税金などの名目で追加の送金を求める、という段階が示されています。
ここで気をつけたいのは、次の3点です。
画面に表示された利益は、実際に引き出せるお金とは限りません。取引画面、入金の記録、相手とのやり取りを保存したうえで、早めに相談してください。
警察庁のチェックポイントは明快で、実際に会ったことがない人からお金の話が出て、一つでも当てはまる点があれば、振り込む前に警察に相談するよう求めています。マッチングアプリなどで出会った相手に言われるまま投資しないよう、国民生活センターも呼びかけています。
相手から「誰にも言わないで」「家族に話すと反対されるから二人だけの秘密に」と言われている場合こそ、信頼できる人に打ち明けてください。第三者の目で会話を読むと、本人には見えにくい不自然さに気づけることがあります。
A. 面識のない相手の申請は承認しなくても問題ありません。承認する前にプロフィールの投稿履歴や写真を確かめる方法は友達申請の段階での確認点にまとめています。
A. 警察庁の統計では、犯人が名乗った地域の約6割が日本(国内)でした。翻訳アプリやAIで自然な文章も作れるため、日本語の上手さは判断材料になりません。
A. 声や映像もAIで作れるため、ビデオ電話を重ねて親しくなった相手でも、中身は別人ということがあり得ます(警察庁の注意喚起より)。会ったことがない相手からお金の話が出たら、送金前に相談してください。
A. 家族に知られずに相談したい場合も、本人が直接かけられる窓口があります。警察なら #9110、契約や消費者トラブルなら 188 です。当サイトの相談予約も利用できます。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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