インスタDMで「LINE運営」を名乗る連絡|偽ログイン画面に入力した後の手順

InstagramのDMに「LINE運営チームです。あなたのLINEアカウントが停止されます」「LINEのキャンペーンに当選しました」といったメッセージが届き、リンクが添えられていた。あるいは、インスタでつながっている知り合いから「LINEの電話番号を教えて」と頼まれた。この記事は、そうした連絡に戸惑っている人と、すでにリンク先で何かを入力してしまった人に向けたものです。

判断の軸は一つです。LINEの手続きを、LINEの外から届いたリンクで進めないこと。LINEのヘルプセンターは、自分で引き継ぎをするとき以外に認証番号を使うことはなく、登録情報や認証番号を聞き出す行為は全て詐欺だと説明しています。入力してしまった場合は、何を入れたかによって急ぐべき作業が違うので、後半の表と手順で確認してください。

インスタDMで届く「LINE」名義の連絡のパターン

LINEをかたる手口の例は、LINEヤフーのセキュリティポータルとヘルプセンターに載っています。そのうちSNSのDMでも届きうるものを整理すると、4つの型に分かれます。

  1. 停止・凍結を口実にするもの:「LINEアカウントを停止する」「凍結した」と伝え、偽のページでログインさせる。ヘルプによると、一部では運転免許証やパスポートなど本人確認書類のアップロードまで求める。
  2. 特典・キャンペーン・アンケートを装うもの:2026年6月の更新で、LINEヤフーはサービスからのお知らせを装って特典や確認を口実に誘導する手口を追記した。
  3. 投票のお願い:ヘルプは、SNSやLINE上で「アンバサダー候補になったから投票して」「私のペットに投票してくれない?」と送り、リンク先で電話番号やパスワードを入力させる手口を挙げている。
  4. 友人になりすまして番号を聞くもの:「携帯番号教えて」「認証番号を教えて」と頼み、届いた番号を聞き出す。

インスタの知り合いから届いた場合でも安心はできません。そのインスタのアカウント自体が第三者に使われている可能性があるからです。本人に別の手段で「今インスタでLINEのことを聞いた?」と確かめてから返事をしてください。

LINEの公式情報と照らして見分けるポイント

LINEのヘルプは、次の特徴が1つでもあれば詐欺の可能性があるとしています。DMの内容と一つずつ照らし合わせてみてください。

  • 自分で引き継ぎの操作をしていないのに、ログインや認証を求められている(引き継ぎやログイン認証の通知は、自分が操作したときにしか届かない)
  • リンクのURLが「line.me」で終わっていない、または前後に余計な文字が付いている
  • 登録情報や個人情報の入力、書類のアップロードを求められる
  • 「今すぐ」「至急」「48時間以内」「利用制限」など、強い言葉で急がせる

メールで届いた場合は差出人も見ます。ヘルプによると、公式のメールは必ず「@line.me」で終わります。ただ、差出人欄の見た目も当てになりません。2026年8月、フィッシング対策協議会がある調査用アドレスで受け取ったフィッシングメールのうち約32.3%は、本物のサービスのドメインを差出人として名乗る「なりすまし」でした。LINEヤフーも、ブランドアイコンなどの表示が出ていてもそれだけで本物と判断しないよう呼びかけています。差出人が正しく見えても、リンクからはログインしないのが基本です。

LINEに関する確認や手続きは、LINEアプリそのもの、またはブラウザのブックマークや検索から開いた公式サイトで行ってください。乗っ取り被害の問い合わせ先として、LINEのヘルプセンターはヘルプページ内のお問い合わせフォームを案内しています。

入力してしまった情報ごとの対処

偽のページに何を入れたかを思い出し、当てはまる行から手をつけてください。複数入れた場合は上から順に進めます。

入力したもの起こりうること最初にやること
電話番号と認証番号別の端末でLINEにログインされ、アカウントを奪われる手元のLINEが使えるか確かめ、使えなければ再ログイン・引き継ぎ・お問い合わせフォーム
メールアドレスとパスワードWebログインを使ってLINE関連サービスや連動した他社サービスに入られるLINEのパスワード変更、Webログインの2要素認証をオン
カード番号や有効期限、セキュリティコード不正な買い物に使われるカード会社に連絡し、利用停止と再発行を相談
運転免許証・パスポートなどの画像本人になりすました手続きに悪用されるおそれ警察や消費生活センターに相談し、身に覚えのない契約の通知に注意する

メールアドレスとパスワードを入れた場合

LINEのヘルプによると、Webログインとは、LINEに登録したメールアドレスとパスワードで、アプリを使わずブラウザからLINE関連サービスや他社サービスにログインする方法です。不審なWebログインがあったときは、パスワードの変更、Webログインの2要素認証の有効化、不審なサイトの公式アカウントのブロック、アプリ連動の解除、そのサイトからのログアウトを行うよう案内されています。パスワードを変えても連動先から自動でログアウトされるわけではない点に注意してください。LINEに登録しているメールサービス側のパスワードも変えておくと、より安全です。

電話番号と認証番号を入れた場合

まず、いま使っているスマートフォンでLINEのメッセージを送受信できるか確かめます。ヘルプによると、送受信できていればアカウントは乗っ取られていません。「アカウントからログアウトされました」と表示された場合は画面から再ログインを試し、削除をタップしてしまった場合は登録した電話番号とパスワードで引き継ぎを試します。それでも戻らなければ、ヘルプのお問い合わせフォームから連絡します。

LINEヤフーが調査して乗っ取りを確認した場合、悪用を防ぐためにそのアカウントを削除し、有料アイテムやコインがあれば新しいアカウントへ移すと案内されています。問い合わせは被害にあった本人からのみ受け付け、家族や友人による代理は原則受け付けていないとのことです。

まだLINEが使えるうちに見直す設定

LINEの使い方ガイドとヘルプが挙げている乗っ取り対策の設定は、次のとおりです。

  • ログイン許可をオフにする:スマホ以外(PCやタブレット)からのログインを認める機能で、初期状態はオン。使っていなければオフにしておく。
  • ログイン中の端末を確認する:スマートフォンから、アカウントや関連サービスにログインしている端末の一覧を確認し、覚えのない端末はログアウトさせる。
  • ログインの通知を見逃さない:ほかの端末でログインがあると手元に通知が届く。自分が操作していないときの通知は警戒のきっかけになる。
  • パスワードを使い回さない:単純な文字列や、ほかのサービスと同じパスワードは避ける。

LINEヤフーはパスキー(生体認証)によるログインの利用も勧めています。パスワードを入力する場面そのものが減るので、偽のログイン画面に引っかかる余地も小さくなります。

乗っ取られた後、友だちとインスタのフォロワーを守る

LINEのヘルプによると、アカウントが乗っ取られると、家族や友人にプリペイドカードやウェブマネーの購入を促すメッセージが送られる場合があります。LINEが使えない状態でも、電話やほかのSNS、家族経由などで「LINEから届くお願いには応じないで」と早めに知らせてください。友だちの側で取るべき対応は友だちのLINEから「ギフトを送って」と来たときの記事にまとめています。

DMを送ってきたインスタのアカウントが知り合いのものだった場合は、そのアカウントも乗っ取られている可能性があります。本人に別の連絡手段で知らせ、Instagramのメニューからアカウントやメッセージを報告してもらいましょう。自分のインスタからも同じようなDMが送られていないか、送信済みのメッセージを確認しておくと安心です。

相談・報告の窓口

  • LINEヘルプセンターのお問い合わせフォーム:アカウントを取り戻せないとき。本人が状況を正確に入力する。
  • LINEヤフーのセキュリティポータル:LINEをかたる不審なメッセージの報告用リンクがある。
  • 偽サイト・偽メッセージの報告:フィッシング対策協議会の窓口 [email protected] へメールする。
  • お金をだまし取られた、カードを不正に使われた:最寄りの警察署か、警察相談専用電話の #9110。
  • 見覚えのない契約や請求が届いた:消費者ホットライン 188 で近くの消費生活センターを案内してもらう。

相談の前に、DMの画面、相手のプロフィール、開いたURL、入力した日時をまとめておくと説明が短く済みます。やり方は証拠の残し方をご覧ください。LINEグループの中で回ってくる偽の案内についてはLINEグループで届く「LINE公式」の案内の記事、電話で認証番号を聞かれた場合は電話でLINEの認証番号を求められたときの記事で扱っています。

よくある質問

Q. インスタに「LINE公式」という名前のアカウントからDMが来ました。本物ですか?

A. アカウント名だけでは判断できません。LINEの手続きはLINEアプリか、自分で開いた公式サイトで行ってください。DMのリンクから、LINEの電話番号・パスワード・認証番号を入力する画面に進むよう求められたら、LINEのヘルプの説明と合わないので応じないでください。

Q. インスタDMのリンクを開いただけで、何も入力していません。大丈夫ですか?

A. LINEヤフーは、クリックしてしまった場合でも情報を入力せず、不審なアプリをインストールせず、すぐにブラウザを閉じるよう案内しています。何も入力していないなら、多くの場合これで足ります。念のためLINEのログイン中の端末を確認しておくと安心です。

Q. 乗っ取られたLINEアカウントは取り戻せますか?

A. 再ログインや、登録した電話番号とパスワードでの引き継ぎで戻る場合があります。戻らないときは本人がヘルプセンターのお問い合わせフォームから連絡します。乗っ取りが確認されると、アカウントは削除され、有料アイテムなどは新しいアカウントへ移すと案内されています。

Q. 家族のLINEが乗っ取られました。代わりに問い合わせできますか?

A. LINEのヘルプによると、問い合わせは問題に直面している本人からのみ受け付け、家族や友人など代理の方からは原則受け付けていません。家族は、本人がフォームに状況を正確に書けるよう手伝う形になります。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。