Facebookで勧誘された電力会社を装った詐欺への対応方法まとめ
Facebookで勧誘された電力会社を装った詐欺に注意が必要なケース n Facebookで勧誘された電力会社を装った詐欺のような状況に遭遇した場合、その内容に…
知らない番号から電話があり、「ご注文の商品が欠品したのでPayPayで返金します」「PayPayのサポートです、アカウントに問題があります」「警察です、あなたの口座が犯罪に使われています」などと言われ、PayPayアプリを開くよう指示された。そんな状況で、このまま従ってよいのか調べている方に向けた記事です。
結論はひとつです。電話の相手の指示でPayPayアプリを操作し、相手のQRコードを読み取ったり金額欄に数字を入れたりするのは、相手への支払いです。返金を受け取る操作ではありません。2024年7月に国民生活センターが出した注意喚起の題名も、「○○ペイで返金します」と言われたら詐欺を疑って、というものでした。
ここでは、電話から始まるPayPay絡みの手口の型、「返金」が「送金」にすり替わる仕組み、PayPayや警察が電話でしないこと、通話中の切り上げ方、送ってしまった後の手順を順に説明します。
相談の多い形を、電話の相手が名乗る立場で分けると次のようになります。
| 名乗る立場 | 最初のひとこと | 最終的に求めること |
|---|---|---|
| 通販サイト・販売業者 | 「在庫がなく、代金をPayPayで返金します」 | 送られてきたQRコードを読ませ、「返金コード」と称する数字を入力させる |
| PayPayのサポート | 「不正利用の疑いがあり、アカウントを止めます」 | 名前、生年月日、口座情報、認証コードなどを聞き出す |
| 警察・役所 | 「捜査で口座を調べる必要がある」「還付金がある」 | 指定先への送金、ATMやアプリの操作 |
電話だけで完結せず、途中で「LINEで手順を送ります」とLINEの友だち登録やLINE通話に切り替えさせる例もあります。国民生活センターが紹介した事例でも、販売業者のLINEアカウントを友だち登録させ、LINE通話で指示を出していました。
国民生活センターの公表資料に載っている事例を要約します。インターネット検索で見つけたサイトで洋服を注文し、電子マネーで約7,000円を支払った10代の男性に、販売業者から「在庫がないので返金する」と連絡が来ました。LINEで友だち登録をすると通話で指示があり、送られたQRコードを読み取って、「返金コード」だという「99980」を入力したところ、返金どころか9万9,980円を相手に送金していた、というものです。
この手口の要点は、数字を「コード」と言い換えているところにあります。PayPayで相手のQRコードを読み取ると、相手に支払うための画面が開きます。そこに入力する数字は金額です。受け取る側が、相手のQRコードを読んで金額を入れる場面は、通常の返金にはありません。
国民生活センターが集計した「○○ペイで返金します」と言われた詐欺の相談は、2023年4月の21件から増え続け、2024年4月には444件に達しました(2024年6月30日までのPIO-NET登録分、商品が届かないことを理由とした返金詐欺の相談)。同センターは2023年9月に続く2度目の注意喚起として、この手口を取り上げています。
お店が代金を返すときは、一般に、最初に支払った方法に沿って処理されます。PayPayで払った買い物なら、お店側がキャンセルの手続きをすれば残高に戻り、買った側がQRコードを読んだり金額を打ち込んだりする必要はありません。銀行振込や電子マネーで払った代金を、わざわざPayPayで返すと言われた時点で、話の筋が通っていないと考えてよいでしょう。
電話口で本物かどうかを見分けるのは難しくても、「本物ならこういう頼み方はしない」という基準を知っておけば判断できます。それぞれの公式な発信から拾いました。
警察庁の統計では、警察官などをかたり捜査名目で現金などをだまし取る「ニセ警察詐欺」が令和7年の1年間で11,014件確認されました。被害額は1,005.0億円で、特殊詐欺全体の被害額(1,423.1億円)の7割ほどに当たります。件数では30代(2,239件)と20代(1,718件)が多く、若い世代も狙われています。高齢者だけの問題と考えず、自分のこととして備えておく必要があります。
電話の最中は、相手のペースで操作を急がされます。次の手順を覚えておき、どれかひとつでも実行できれば被害を止められる可能性が高まります。
「今日中に手続きしないと返金の権利がなくなる」「この電話を切ったら捜査に協力しなかったことになる」といった言葉で時間を区切られたら、それ自体を危険信号と受け止めてください。本当の手続きなら、いったん切って確かめる時間くらいは取れるはずです。
警察庁によると、特殊詐欺に使われた電話番号のうち国際番号は、令和6年の47,596件から令和7年には92,996件へとほぼ倍増しました。固定電話は「国際電話不取扱受付センター」に申し込むと国際電話の発着信を無償で休止でき、携帯電話は国際電話の着信を規制できるアプリで遮断できると案内されています。知らない番号からの着信を拒否する設定も、接触の回数そのものを減らす手段になります。
指示どおりに操作してしまった場合は、次の順で動いてください。
「送る」で送金した場合、受け取りが済む前であれば取り消しが間に合います。QRコードを読み取って支払った場合は、履歴で取引の種類と相手の表示名を確認し、スクリーンショットを残します。
「送る・受け取る」での取引なら、相手とのチャットから該当の取引を開いて「取引を報告する」で報告できます(過去90日以内)。支払いの形になっている場合も含め、カスタマーサポートに経緯、内容、金額を伝えて対応を確認してください。なお、利用者が自分の操作で送った取引はPayPayの補償制度の対象外とされています。
国民生活センターは、この手口にあった場合の相談先として最寄りの消費生活センター等につながる188と、警察の相談窓口につながる #9110 の二つを案内しています。相手から今も電話がかかってくる、脅されているといった緊急の状況なら110番です。
残し方の詳細は証拠の残し方をご覧ください。
返金を名目にした電話は、最初の買い物で使った通販サイト自体が偽物だったことから始まる場合があります。国民生活センターの同じ資料には、注文の前に見ておきたい偽サイトの特徴も載っています。要点をまとめると次のとおりです。
最初の支払いが銀行振込だった場合は、振り込んだ先の銀行に事情を伝え、口座を止めてもらうよう求める道があります。手続きは銀行口座に振り込んでしまった場合の対処法で説明しています。ポイントを名目にした似た電話については「LINEポイントを付与します」という電話、PayPayをかたる詐欺の全体像は入口別の被害事例と予防策が参考になります。迷ったときは相談予約からご連絡ください。どの手続きも、お金が戻ることを保証するものではありません。
A. 入力しないでください。相手のQRコードを読み取った画面で入れる数字は、相手に払う金額です。国民生活センターも、コード決済での返金をもちかけられたら詐欺を疑うよう注意しています。
A. PayPayは、登録している口座情報、名前、生年月日を電話でたずねることはないと公式に案内しています。いったん電話を切り、PayPayのカスタマーサポート(0120-990-634)に自分からかけて確かめてください。
A. 応じないでください。警察が不正資金の調査を口実に送金を指示することはありません。電話を切り、自分で調べた最寄りの警察署に連絡してください。
A. 相手が受け取る前の送金ならキャンセルできます。受け取られた後は、自分で送った取引としてPayPayの補償対象外とされており、返金は約束できません。警察と188に相談し、PayPayにも取引を報告してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。