メールで案内されたポイント制サイト|買ったポイントは返金される?考え方と手順

「未読メッセージがあります」「あなたに届いた特別なお知らせ」といったメールをきっかけにポイント制サイトへ登録し、ポイントを何度も買ってしまった。使い切れていないポイントも残っている。この記事は、その代金を取り戻せるのかを知りたい人に向けたものです。

最初に押さえておきたいのは、「ポイントを払い戻してもらう話」と「だまされて払った代金を返してもらう話」は、別の筋道だということです。

  • サイトの残りポイントを現金に戻す仕組みは、法律上もともと限られています
  • 一方で、勧誘の仕方やサイトの表示に問題があれば、契約の取消しや損害の賠償として代金の返還を求める道があります。使ってしまったポイントの分も対象になりえます
  • どちらの道でも返金は約束されたものではありません。支払い方法ごとの窓口への連絡と、188への相談を早めに進めてください

以下、順に説明します。

メールから登録した人が最初に確かめる3つのこと

返金の話に入る前に、手元の状況を把握します。

  1. 最初のメール:登録のきっかけになったメールを削除せずに残します。送信元アドレス、件名、本文、届いた日時が分かるようにしておきます。心当たりのない相手からのメールであれば、その点も相談の材料になります。メールアプリによっては「メッセージのソースを表示」などの操作で、送信経路が書かれたヘッダー情報も見られるので、可能なら一緒に保存します。
  2. ポイントの残高と購入履歴:サイトにログインし、購入日・金額・付与ポイント数・現在の残高を画面ごと保存します。ボーナスとして付いた分と、お金を払って買った分が分かれて表示されていれば、それも控えます。
  3. 支払い方法:カード、銀行振込、コンビニで買った電子マネー、スマートフォンの料金とまとめて払うキャリア決済など、どの方法で何回払ったかを書き出します。

この3つがそろえば、「いくら払い、何が残っているか」を説明できます。追加の購入は、この確認が済むまで止めておいてください。

サイト内ポイントと資金決済法の「払戻し」

代金を先に払って手に入れ、あとでサイト内のサービスに使うポイントは、資金決済法でいう前払式支払手段に含まれることがあります。金融庁は前払式支払手段を、商品券・ギフト券・プリペイドカード・サーバ型のものなどの総称と説明しています。

この法律には、ポイントを現金に戻すことについて次の定めがあります。

  • 払戻しは原則として禁止:発行者は、事業をやめる場合などを除き、保有者に払戻しをしてはならないとされています(資金決済法20条5項。少額の場合など内閣府令で定める例外あり)。
  • 有効期限が6か月以内のものは対象外:発行の日から一定期間内に限って使えるものは同法の規定が適用されず(4条2号)、その期間は政令で6か月と定められています(施行令4条2項)。

つまり、サイト側が「ポイントは法律上払い戻せない」と説明したり、有効期限を短く設定していたりしても、それはポイントを現金に換える通常の払戻しの話です。だまされて払ったお金を返してほしい、という請求は、これとは別の根拠で組み立てることになります。

代金の返還を求めるときの考え方

代金の返還を求める根拠としては、たとえば次のようなものが検討されます。どれが当てはまるかは事実関係しだいなので、ここでは考え方の入口として紹介します。

  • 特定商取引法の申込みの取消し:インターネット通販の最終確認画面で、分量・価格・撤回の条件などの表示がなかったり事実と違ったりして誤認した場合、申込みを取り消せるとされています(15条の4)。
  • 消費者契約法の取消し:事実と違う説明を受けたなど、不当な勧誘によって結んだ契約は取り消せる場合があります。
  • 民法上の請求:やり取りの相手が実際には利用者を装った人物で、それを知らせずに課金させていたといった事情があれば、詐欺による取消しや損害の賠償が問題になります。

いずれの場合も、「相手が本当の利用者ではなかった」「説明が事実と違った」ことを示す材料が要る場面が多く、ここが難しいところです。メールの文面、サイト内のやり取り、料金の表示、支払いの記録を残しておくことが、どの根拠を使うにしても前提になります。

こうした判断を一人で抱える必要はありません。消費生活センターでは、相談員が話を聞いたうえで、必要に応じて事業者との間に入って話し合いを手伝う「あっせん」を行うことがあります。弁護士に依頼すれば、交渉や裁判を任せることもできます。どちらに進むにしても、最初に渡すのは手元の記録です。

使ったポイントと残っているポイントを分けて整理する

「使ってしまったポイントは自分の責任だから戻らない」と考えがちですが、使った理由が勧誘によるものなら、その分も請求の対象として検討されることがあります。逆に、残高だけを返してもらえば済むとも限りません。相談の前に、次のような一覧を作っておくと話が早く進みます。

購入日金額支払い方法付与ポイント主な使い道
例:○月○日○円カード○pt相手へのメール送信
例:○月○日○円電子マネー○pt「連絡先の閲覧」
例:○月○日○円銀行振込○pt「受け取り手続き」

「主な使い道」の欄には、サイトや相手がそのとき示した名目をそのまま書きます。名目が回を追って変わっていった場合、その流れ自体が、相談先にとって勧誘の実態を知る手がかりになります。最後に合計額と、現在のポイント残高を下に書き添えてください。無料やボーナスで付いた分は金額の欄を空けておくと、お金を払った分との区別が一目でつきます。

サイトに返金を求める連絡を送るときの書き方

188に相談すると、まずサイトの運営者に自分で返金を求めてみるよう助言される場合があります。そのときは、電話ではなく、記録が残る問い合わせフォームやメールを使い、送った内容を必ず控えておきます。

文面に入れる項目の例です。

  1. 会員ID(登録したメールアドレス)とサイト名
  2. 登録した日と、そのきっかけになったメールの件名・受信日
  3. ポイントを買った期間と、合計の金額
  4. 返金を求める理由を短く(例:やり取りの相手が一般の利用者だと説明されていたが、そうでないと考える事情がある)
  5. 返金を求める金額と、回答の期限(例:送信から2週間)

住所や勤務先など、サイトに登録していない個人情報は書き足さないでください。返事が来ない、あるいは「規約により返金できない」とだけ返ってきた場合も、そのやり取りを保存したうえで、もう一度消費生活センターに報告します。自分で送る前に、文面を相談員に見てもらうのも一つの方法です。

運営者から電話で連絡が来た場合は、その場で条件をのまず、「内容は書面かメールで送ってください」と伝えます。電話でのやり取りの残し方はポイント制サイトの件で電話が来たときのページで詳しく書いています。

支払い方法で変わる、最初の連絡先

契約をどう取り消すかとは別に、お金の流れを止める連絡は支払い方法ごとに先に進めます。

  • クレジットカード:明細のどの行がサイトへの支払いかを特定したうえで、カード会社に登録のいきさつから説明します。分割やリボで払っていて金額の条件(分割は総額4万円、リボは3万8千円が境目)を満たすなら、カード会社への支払いを止める「抗弁」の申出を相談できます。
  • 銀行振込:振り込んだ先の口座がある銀行と、警察の両方に被害を伝えます。その口座が止められれば、振り込め詐欺救済法の分配金の対象になる場合がありますが、金融庁の案内では、実際にお金を受け取るまで半年以上を見込む必要があるとされています。
  • 電子マネー:購入したときのレシートとカードを手元に置いて、発行元に連絡します。相手に番号を知らせてしまった場合は、とくに急いでください。
  • キャリア決済:携帯電話会社の窓口に、利用日と金額を示して相談します。

どの窓口でも「必ず返ってくる」とは言われないはずです。それでも、ここで連絡した記録は、後の相談や手続きで役に立ちます。

相談先と、メールへの今後の対応

契約の取消しや返金の交渉は、消費者ホットライン188でつながる消費生活センターが最初の窓口です。被害額が大きい、相手と連絡が取れない、といった場合は弁護士への相談も考えます。費用の立替えなどは法テラスで確かめられます。だまし取られた疑いが強いときは、#9110か警察署にも相談してください。

案内のメールは、今後も形を変えて届くかもしれません。

  • 本文のリンクは開かず、返信もしない
  • 「返金します」「未使用ポイントを換金できます」といった新しい案内にも応じない。返金を名目に手数料を求められる場合もある
  • 届いたメールは削除せず、フォルダを分けて保存しておく

支払い方法ごとのさらに詳しい手順は、カード払いの後の対処や振込した後の手順で解説しています。メールの誘いから始まる別の型についてはインスタのDMからメール交換サイトへ誘導されたら、全体像はポイント制サイトのサクラ被害の見分け方もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. ポイント制サイトの未使用ポイントは、退会すれば返金されますか?

A. 退会で自動的に返金される仕組みは一般的ではありません。資金決済法では前払式支払手段の払戻しが原則として制限されています。だまされて払ったと考える場合は、ポイントの払戻しではなく代金の返還として、188で相談してください。

Q. 期限切れでポイントが失効した場合、代金の返還はあきらめるしかありませんか?

A. ポイントが消えたことと、代金の返還を求められるかどうかは別の問題です。購入履歴と勧誘のやり取りが残っていれば、期限切れの分も含めて相談できます。

Q. 「返金のために手数料を払えば全額戻る」というメールが来ました。

A. 応じないでください。「返金」の話を持ち出して、また別の支払いをさせようとする連絡には特に注意が必要です。メールは保存し、188か#9110に相談してください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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詐欺返金相談ナビの相談前整理事例

サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。