電話で突然連絡が来たクレジットカード会社のなりすましの相談先と手順
電話で突然連絡が来たクレジットカード会社のなりすましに注意が必要なケース n 電話で突然連絡が来たクレジットカード会社のなりすましのような状況に遭遇した場合、そ…
知らない番号、あるいは非通知の電話で「楽天市場の決済でトラブルがあり、代金が未払いになっています」と言われた。しかも相手は、自分が最近頼んだ商品の名前や店舗名、注文番号まで口にした。そんな電話を受けて、本当に楽天からの連絡なのか迷っている方に向けて書きました。
結論から言うと、「注文時とは別の方法で払ってほしい」と言われた時点で、その電話は楽天市場の正規の案内とは食い違っています。楽天市場は公式ヘルプで、非通知で電話をかけることはないこと、楽天市場での買い物の代金を「楽天銀行 楽天市場支店」以外の口座へ振り込ませることはない旨を明記しています。相手が本物の注文情報を知っていても、それは信用する理由になりません。むしろ、自分の楽天IDが第三者に使われているかもしれない、という合図として受け止めてください。
以下では、楽天が公表している電話の手口、注文情報を知られている理由の考え方、通話中の切り上げ方、切った後にやることを順に説明します。
楽天市場の公式ヘルプには、電話を使った不審な連絡についての注意喚起がいくつも掲載されています。内容を整理すると、次の3つの型に分かれます。
| 型 | 名乗る相手 | 電話で言われること | 最終的に求められること |
|---|---|---|---|
| 未払い・ブラックリスト型 | 楽天市場、日本信用情報機構(JICC)など | 「決済処理に失敗し料金が未払い」「払わないとブラックリストに載る」 | ATMから指定口座への振込 |
| 警察へ引き継ぐ型 | 楽天お客様サポートセンター→警察署 | 「後ほど警察から電話がある」「逮捕した犯人があなた名義のカードを持っていた」 | 警察署への呼び出し、個人情報の聞き取り |
| 返金をうたう型 | 楽天市場の出店ショップ | 「部品に不具合があった」「在庫切れなので返金する」 | 口座情報の聞き取り、LINEへの移動、画面共有や決済アプリの操作 |
3つ目の返金型について、楽天市場は「返金してもらうはずが送金してしまう」ケースを挙げ、国民生活センターの「○○ペイで返金します」への注意喚起にも触れています。
楽天モバイルも2025年4月に、自動音声で「不正利用の疑いがあります」と流し、番号を押すとカスタマーサービスを名乗る人物につながる電話について注意を出しました。つながった先で「未払いがある」「警察につなぐので被害届を」と言われ、氏名や住所、家族構成まで聞かれた例が紹介されています。楽天グループのどのサービスの名前も使われうる、と考えておくのが現実的です。
なお、フィッシング対策協議会の月次報告(2026年8月分は報告82,338件)は、偽メールや偽SMS、偽サイトのURLについての報告を集計したものです。電話で直接かかってくる手口は、こうした件数には表れにくいと筆者は見ています。メールが届いていないから安心、とはならない点に注意してください。
この種の電話でいちばん動揺させられるのは、実際に買ったものの話が出てくることです。「そこまで知っているなら本物だろう」と感じるのは自然な反応ですが、楽天市場の説明は逆の方向を向いています。
楽天市場は、実際の注文情報が使われている場合について、第三者が楽天IDとパスワードを不正に取得し、ログインしている可能性があると説明し、パスワードの変更を強く勧めています。購入履歴には注文番号、店舗名、商品名、配送先がまとまって表示されます。IDとパスワードさえ手に入れば、電話の台本に必要な情報はそろってしまうわけです。
パスワードがどこから漏れたのかは、利用者の側からはたいてい分かりません。過去に偽メールのリンクから楽天IDを入れたことがある、ほかのサイトと同じパスワードを使い回している、といった心当たりがあれば、そこが入口だった可能性があります。心当たりがなくても、対処の順番は変わりません。筆者は、注文情報を言い当てられた電話は「本物の証拠」ではなく「アカウントを守り直す合図」と読むのが正しいと考えています。
楽天グループの会社が電話をかけてくること自体は、ありえない話ではありません。たとえば楽天カードは、不正利用が疑われるときに確認の電話をすることがあると公式FAQで案内しており、自動音声でかける場合の発信番号も一覧で公開しています。だからこそ、電話が来たという事実ではなく、電話の中身で見分けます。
信用情報の話が出てきたら、日本信用情報機構の公表内容も参考になります。JICCは、社員が消費者に金銭の振込を求めることはないとし、「+87」「+97」から始まる番号でカードの未払いを告げる電話や、自動音声で「未払いがあるので1番を押して」と流す電話を、なりすましの手口として挙げています。
相手は「今日中に払わないと」「このまま放置すると法的な手続きに」と時間を区切ってきます。けれど、受け答えの正解を探す必要はありません。次の一言で切って構いません。
「こちらから楽天に確認します。失礼します」
守りたいのは次の点です。
最後の点は特に大事です。警察庁は、警察官を名乗って不安をあおり、振込を求める「ニセ警察詐欺」について、令和7年に把握した被害が1万1,014件、金額にして約1,005億円にのぼったと公表しています。企業のサポートを名乗る人物から警察役に話を引き継ぐ流れは、警察庁も「電話会社や総務省等を名乗った後に警察官役に交代するケース」として注意を促しています。楽天の名前から始まった電話でも、警察を名乗る人物が出てきたら、別の詐欺の入口に立っていると考えてください。
お金を払っていなくても、電話を切ったら次の順で手を動かしてください。
楽天カードの番号を聞かれて答えてしまった場合は、カードの裏面に書かれた番号か公式サイトから問い合わせ窓口を探し、利用停止を相談してください。
払った方法によって、急ぐ連絡先が変わります。
振込に使った自分の銀行と、振込先の銀行の両方に連絡し、詐欺被害の可能性があると伝えて口座の凍結を依頼します。そのうえで警察に被害を届け出てください。凍結が間に合い、その口座に残高があった場合は、振り込め詐欺救済法の被害回復分配金を申請できる可能性があります。ただし戻る額は口座の残り次第で、全額が戻るとは限りません。
決済アプリの運営会社に、送金履歴の画面を用意して連絡します。相手とのLINEのトーク画面は、ブロックや削除をする前に保存しておいてください。電話とアプリを組み合わせた返金の手口は、「PayPayで返金します」と電話が来たらで詳しく扱っています。
住所や生年月日、家族構成を話しただけでも、次の電話や訪問の材料に使われるおそれがあります。家族にも同じ電話が来るかもしれないと共有しておくと安心です。
相談の前に何を残しておくかは証拠の残し方に、相談の流れは相談の流れにまとめています。楽天をかたるメールやSNSの連絡が発端だった場合は、Facebook広告から偽の通販サイトで注文した後の対処も参考にしてください。
A. 楽天市場は、電話で連絡する場合は必ず発信者番号を通知すると公式ヘルプで説明しています。非通知の電話や、注文時と別の支払い方法を求める電話は、楽天市場が公表する不審な電話の特徴に当てはまります。確認したいときは、ヘルプページから自分でお客様サポートセンターへ問い合わせてください。
A. 本物の証拠にはなりません。楽天市場は、実際の注文情報が使われている場合、第三者が楽天IDとパスワードを不正に入手してログインしている可能性があるとして、パスワードの変更を強く勧めています。
A. 支払いには応じず、電話を切ってください。日本信用情報機構(JICC)は、社員が消費者に金銭の振込を求めることはないと公表しています。不安な場合は#9110か最寄りの警察署に相談してください。
A. いいえ。楽天カードは不正利用の疑いがあるときに確認の電話をすることがあり、自動音声で使う発信番号も公式FAQで公開しています。ただ、電話口でカード番号や暗証番号を答える必要はありません。心配なら一度切り、カード裏面の番号から自分でかけ直すのが確実です。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。