Facebook広告の楽天市場セールは本物?偽の通販サイトで注文した後の対処

Facebookのフィードに流れてきた「楽天市場」「楽天スーパーセール」風の広告や、楽天市場の店舗名を使った格安セールの広告を開き、注文や支払いまで進んでしまった。あるいは、進む前に本物かどうかを確かめたい。この記事はそういう方に向けて書いています。

まず押さえたいのは2点です。楽天市場で買ったものなら、その注文は自分の楽天市場の「購入履歴」に必ず残ります。そして、楽天市場は公式ヘルプで、商品代金の振込先が「楽天銀行 楽天市場支店」以外になることはないと案内しています。購入履歴に見当たらない注文や、個人名義の口座を指定された支払いは、楽天市場の外で起きた取引として扱い、支払い方法に合わせて急いで連絡を入れてください。

以下では、広告から偽の通販サイトに至る流れ、URLと画面での確かめ方、注文後に届きやすい「欠品のため返金します」という連絡への備え、支払い方法ごとの連絡先、報告と相談の窓口を順に説明します。

Facebookの広告から偽の通販サイトへ進む流れ

楽天銀行は「SNS広告詐欺」の解説ページで、通常10万円の高級ブランドのバッグを「今だけ90%OFFの1万円」とうたう広告から購入者を誘い、カード番号を登録させた後に商品が届かず、連絡も取れなくなる例を挙げています。楽天市場も、「楽天グループ」や楽天市場の店舗名を悪用したWEBサイトを日々監視していると公式ヘルプに書き、実際に報告されたURLを一覧にして公開しています。

SNSの広告から始まる流れを段階ごとに並べると、おおむね次のとおりです。

段階見かけること立ち止まる目印
広告楽天のロゴや見慣れた赤い配色、「閉店セール」「在庫処分」「本日限り」の文字相場から大きく外れた値引き率
商品ページ楽天市場とそっくりの画面、実在する店舗名や商品写真アドレス欄のドメインが楽天のものではない
注文画面氏名・住所・電話番号・メールアドレスの入力返品・キャンセルの決まりや運営者の名称・住所・電話番号がはっきりしない
支払い銀行振込、コンビニ払い、カード、コード決済など個人名義の口座、振込だけに限られた支払い方法
注文後発送予定のメール、その後の「欠品」連絡返金を理由にLINEの追加や端末操作を求められる

国民生活センターが2023年1月に出した偽サイトの注意喚起にも、SNS上の広告から入った通販サイトに代金引換で注文したら偽サイトだった、という相談が紹介されています。入口が広告であっても検索結果であっても、たどり着く先の作りはよく似ています。

開いたページが楽天市場かどうかを見分ける3つの手がかり

1. アドレス欄のドメイン

楽天市場がヘルプで示している正規のアドレスは、トップページが「www.rakuten.co.jp」、商品ページが「item.rakuten.co.jp」、店舗ページが「www.rakuten.co.jp/店舗名/」や「www.rakuten.ne.jp/gold/店舗名/」といった形です。楽天が公開している「楽天を装ったWEBサイト」一覧には、英数字が不規則に並んだ文字列に「.biz」「.click」「.casa」「.cyou」「.shop」などを組み合わせたドメインが多く載っており、「sakuten」のように一文字だけ変えた名前も含まれています。広告を押した後は、画面のデザインではなくアドレス欄の文字を見てください。

2. 楽天の一覧とSAGICHECK

気になるURLは、楽天の「楽天を装ったWEBサイト」一覧でページ内検索をかけると、報告済みかどうかが分かります。警察庁は、日本サイバー犯罪対策センター(JC3)が集めた偽ショッピングサイトの情報をもとにサイトの危険性を確かめられる「SAGICHECK」を紹介しています。どちらにも載っていないからといって安全とは限りませんが、載っていれば判断は早くなります。

3. 楽天の公式Facebookページ

楽天市場が「SNS公式アカウント一覧」で案内しているFacebookの公式ページは「@RakutenIchiba」です。広告に楽天の名前やロゴが出ていても、それだけでは本物の裏付けになりません。企画やセールが実在するかは、楽天市場のアプリやサイトを自分で開き、同じ企画名があるかで照らし合わせるのが確実です。

注文・支払いの画面に出やすいサイン

消費者庁は2026年8月4日、希少な商品を格安で売るように見せかけた偽の通販サイトについて注意喚起を出し、次のチェック項目を挙げました。1つでも当てはまれば注意するよう呼びかけています。

  • 販売価格が極端に安い
  • サイト内の日本語が不自然
  • 日本国外のドメインが使われている
  • フリマサイトなどの画像や説明文が転用されている
  • サイト名や事業者名を検索すると、偽サイトの情報が出てくる

同じ注意喚起では、口座振込を選ぶと個人と思われる名義の口座が指定されていた例も示されています。楽天市場の買い物では、先に書いたとおり振込先は楽天銀行の楽天市場支店に限られます。「○○(個人名)」の口座に振り込むよう表示された時点で、楽天市場の決済ではないと判断してかまいません。

警察庁の偽ショッピングサイト対策のページも、「品薄」「本日限り」で急がせる書き方、通常では考えにくい大幅な値引き、銀行振込だけに絞った支払い方法、虚偽や無関係の住所の記載を特徴に挙げています。販売者欄に実在の会社名が書かれていても、その会社とは無関係に名前だけ使われている場合があるため、住所を地図で調べるだけでは安心材料になりません。

注文後に「欠品のため返金します」と連絡が来たら

消費者庁が2026年8月に取り上げた偽サイトでは、代金を払った数日後に「【至急】返金手続きに関するご連絡」といった件名のメールが届き、商品が一時的に欠品しているので注文を取り消す、返金のためにメールの二次元コードからLINEの友だち追加をしてほしい、と求められていました。追加した人の中には、トークやビデオ通話でのやり取りの末に「返金のため端末を遠隔操作させてほしい」と言われた人もいたとされています。

この段階で気をつけたいのは次の3つです。

  1. 返金の案内に出てくるLINEや二次元コードには応じない
  2. 画面共有や遠隔操作のアプリを入れない。入れてしまったら、すぐにアンインストールし、通信を切る
  3. 「返金額を確認するので」と言われて、コード決済アプリやネットバンキングで数字を入力しない

楽天市場も、店舗を名乗る「返金します」という連絡から画面共有や送金に誘導された事例を公表し、楽天市場では返金や注文に関する重要な連絡を公式メールアドレスから送り、LINEや電話での返金案内は行わないと書いています。返金をうたって送金させる手口の流れは、「PayPayで返金します」と電話が来たらでも取り上げています。

支払い方法ごとに、今日のうちに連絡する先

お金を払ってしまった場合は、支払い方法によって連絡先と急ぐ理由が変わります。

支払い方法最初の連絡先伝えること・使える制度
銀行振込自分が振り込んだ銀行と、振込先の銀行振込先の口座が詐欺に使われた疑いがあると伝える。凍結された口座に残高があるときは、振り込め詐欺救済法の被害回復分配金という仕組みで一部が戻ることもある(公告は預金保険機構が掲載)
クレジットカードカード会社支払いの停止と調査を依頼する。警察庁も、カード番号を入力した場合は支払い停止の依頼をするよう案内している
コンビニ払い払込票に記載の収納代行会社、警察払込票やレシートの控えを残し、支払いを取り消せるか問い合わせる
コード決済利用している決済サービスのサポート送金日時・相手の表示名・取引番号を伝える
代金引換(未受取)配送会社国民生活センターは、代金を払う前に送り状の「依頼人」の情報を確かめるよう助言している

どの方法でも、返ってくるかどうかは相手の口座の残高や決済の状況に左右され、必ず戻るとは言えません。それでも連絡が早いほど、止められる可能性は残ります。

楽天IDやカード情報も入れていたとき

偽のページで楽天IDとパスワードを入れていた場合、楽天市場は「楽天会員情報管理」からパスワードを再設定するよう案内しています。同じパスワードを他のサービスでも使っていたなら、そちらも変更します。警察庁も、IDとパスワードを入力したときは全てのサービスでパスワードを変えるよう呼びかけています。カード番号は、楽天カードであれば楽天カードの「カード紛失・盗難」の窓口へ電話し、止めてもらってください。カード停止後の手続きはカード停止・再発行の後にやることにまとめています。

報告の方法と、相談の前に残しておくもの

次の被害を減らすため、見つけた広告とサイトは報告しておきましょう。

  • 楽天へ:楽天の「なりすましサイト・偽メール報告フォーム」から、偽サイトのURLや広告の内容を送る
  • Facebookへ:広告に表示されるメニュー(「…」など)から、詐欺やなりすましとして報告する
  • フィッシング対策協議会へ:ログイン情報やカード情報を入力させるページだった場合は、URLを情報提供する

相談の場で役に立つのは、広告の画面(広告主の表示名が分かるもの)、偽サイトのURLと商品ページの画面、注文確認メール、振込明細やカードの利用通知、「欠品」「返金」の連絡の全文です。偽サイトは短期間で消えることが多いので、見られるうちに画面を保存してください。保存の手順は証拠の残し方を参考にしてください。

警察庁は、偽ショッピングサイトの被害に遭ったときは、URLや画像などの資料を持って最寄りの警察署かサイバー犯罪の相談窓口に相談するよう案内し、事前に電話で日時や持参する資料を調整しておくと話が早いとしています。どこに相談すればよいか迷うときは、警察相談専用電話「#9110」か消費者ホットライン「188」にかけてみてください。近くの窓口を案内してもらえます。

Facebookでカード会社を名乗る広告を見た場合はFacebookでカード会社を名乗る広告やメッセージが来たら、Instagramで楽天市場の当選連絡が届いた場合はインスタDMで楽天市場の「当選」連絡が来たらも読んでみてください。この記事は公表情報をもとにした一般的な案内で、返金を約束するものではありません。

よくある質問

Q. 楽天市場の公式Facebookページはどれですか?

A. 楽天市場の「SNS公式アカウント一覧」では、Facebookの公式ページとして「@RakutenIchiba」が案内されています。広告に楽天のロゴや名前があっても、それだけで公式とは判断できません。

Q. Facebook広告から開いたサイトで振込先が個人名義でした。楽天市場の店舗でもありえますか?

A. 楽天市場は公式ヘルプで、楽天市場で購入した商品の代金振込先が「楽天銀行 楽天市場支店」以外になることはないと案内しています。個人名義の口座を指定された場合は、楽天市場の外の取引と考えて振り込まないでください。

Q. 注文したのに届かず、「欠品のため返金するのでLINEを追加して」と連絡が来ました。

A. LINEの追加や、画面共有・遠隔操作の求めには応じないでください。消費者庁が2026年8月に注意喚起した偽の通販サイトで、同じ流れが確認されています。メールは保存し、支払い方法に合わせて銀行やカード会社、警察、消費生活センター(188)に相談してください。

Q. 楽天市場で注文したものかどうか、すぐ確かめる方法はありますか?

A. 楽天市場のアプリか、ブックマークしておいた楽天市場のサイトから「購入履歴」を開いてください。楽天市場で注文していれば、ここに記録が残ります。見当たらなければ、楽天市場の外で注文した可能性が高いと考えられます。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。