仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
「ステーキング報酬が確定しました」「預け入れプランが満期を迎えました」というメールが届いても、本文のリンクから手続きを始めないでください。自分で申し込んだサービスなら、報酬や満期の状況は公式アプリやブックマークしておいた公式サイトから確かめられます。申し込んだ覚えのない報酬通知であれば、受け取りを口実に手数料やログイン情報を取る目的のメールかもしれません。
この記事は、ステーキングや暗号資産の預け入れをうたうメールが届いた人、リンク先で情報を入れたり支払ったりしてしまった人に向けたものです。メールの型、見分け方、入力後にすること、どこへ報告するかを順に説明します。
届くメールの中身は、おおむね次のどれかに当てはまります。型によって危険の種類が違うので、まず自分に届いたものを分類してください。
| 型 | よくある件名・文面 | 狙われやすいもの |
|---|---|---|
| 新規の勧誘 | 「預けるだけで年利30%」「先着100名限定の預け入れ枠」 | 入金そのもの |
| 報酬・満期の通知 | 「未受取の報酬があります」「満期の払い戻し手続きのお願い」 | 受け取り手数料、個人情報 |
| 利用中の取引所をかたる通知 | 「ステーキング規約の変更」「本人確認の再実施」 | ID・パスワード、認証コード |
3つ目の型について、日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)は、会員企業を装ってログイン情報を入力させるフィッシングサイトへ誘導するメールが確認されているとして注意を呼びかけています。表示名が知っている取引所名でも、それだけで本物とは言えません。
そもそも参加していない預け入れの「報酬」や「満期」は発生しません。リンクを開く必要も、返信する必要もありません。削除する前に、後で報告するためにメールを保存しておくと役立ちます。
メールの内容が本当かどうかは、メールの中ではなく、利用しているサービスの側で確かめます。
この順番なら、メールが偽物でも被害にはつながりません。本物のお知らせだった場合も、公式の画面で同じ手続きができるはずです。
メールに「〇〇社のステーキングサービス」と会社名が書かれていたら、その名前が金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に載っているかを見てください。日本暗号資産等取引業協会は、海外の事業者であっても日本の居住者を相手に暗号資産交換業を行うなら金融庁への登録が必要だと説明しています。一覧に見当たらない名前なら、利用中のサービスを名乗る偽物か、登録のない業者による勧誘かのどちらかを疑う材料になります。ただし、登録のある会社の名前をかたる偽メールもあるので、載っていたから安心、とはなりません。
見た目で判断するときは、次の3点を押さえてください。ただし、どれも確実な見分け方ではなく、判断に迷ったら前の章の「サービス側で確かめる」方法に戻るのが安全です。
なお、送信元のアドレスは偽装できる場合があります。アドレスが本物らしく見えても、パスワードや認証コードを入力する前には、必ず公式アプリ側で同じ通知が出ているかを確かめてください。
報酬や満期金を受け取るために、まず別の口座やアドレスへ手数料・税金・保証金を送るよう求める案内には応じないでください。金融庁は、出金を求めた人が保証金や税金などの名目で金銭をだまし取られる被害が多発しているとして、そうした支払いをせず、以後関わらないよう求めています。
「今日中に手続きしないと報酬が失効します」のように期限で急かす文面も、落ち着いて確かめる時間を奪うためのものと受け止めてください。
ステーキングへの参加を勧めるメールは、法律上は「広告宣伝メール」にあたることが多く、送る側には特定電子メール法のルールがかかります。日本データ通信協会の迷惑メール相談センターは、この法律の主な中身を次のように説明しています。
送信者情報を偽った送信には、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金という罰則もあります。
登録した覚えのないサービスから届いた勧誘メールは、それだけで法律の求める手順を踏んでいない可能性があります。本文の末尾に送信者の名前も配信停止の窓口も見当たらない、あるいは会社名はあっても所在地や連絡先がどこにもない、というメールも同様です。
注意したいのは、本文にある「配信停止はこちら」のリンクです。正規の事業者なら使ってよい仕組みですが、身に覚えのない相手のメールでは、押すことで「このアドレスは読まれている」と相手に知らせてしまうおそれがあります。心当たりがない送信元なら、配信停止の操作もせず、受信拒否の設定と報告だけで済ませるのが無難だと筆者は考えます。
やってしまったことによって、優先する手当てが違います。
どの場合も、メール本文、リンク先の画面、入力した日時のメモは消さずに残しておいてください。
届いたメールは、被害がなくても報告できます。報告が集まると、同じ文面のメールへの対策に使われます。
お金を払ってしまった、情報を渡してしまったときは、#9110(警察)と188(消費生活センター)に相談してください。メールは転送すると元の送信情報が失われやすいので、受信したままの状態でも保存しておくと安心です。取引所を名乗るメール・SMSの確かめ方、ステーキング高利回り詐欺の対処法、証拠の残し方もあわせて読んでみてください。
A. メールを開いただけで資産が動くことは通常ありません。危ないのは、リンク先でログイン情報を入れたり、ウォレットを接続したり、手数料を送ったりすることです。リンクには触れず、報告用にメールを保存してから削除してください。
A. メールのリンクは使わず、公式アプリか自分で保存したブックマークからログインして、満期や報酬の表示があるかを見てください。公式サイトのお知らせ欄に同じ案内がなければ、問い合わせ窓口に確かめるのが確実です。
A. 払っても戻る保証はなく、金融庁もこうした名目の支払いをしないよう呼びかけています。暗号資産の税金は本人が申告して納めるもので、業者に前払いする仕組みではありません。すでに払った場合は警察への相談を検討してください。
A. 送信元は偽装されることがあるため、アドレスだけでは判断できません。パスワードや認証コードを入れる前に、公式アプリの側に同じ通知が出ているかを確かめてください。
A. 登録した覚えのない送信元なら、押さずにおくほうが無難です。アドレスが使われていると相手に伝わり、別のメールが増えることがあります。止めたいときは、使っているメールのアプリやサービスの側でその送信元を拒否する設定にし、届いた文面は日本データ通信協会の窓口に知らせてください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。