全国振興センターとは?被害相談の前に確認すべきポイントと相談先
全国振興センターについて不安を感じたら、まず落ち着いて状況を整理しましょう。副業詐欺に共通する注意点と、証拠の残し方・相談先を解説します。特定の事業者を詐欺と断…
インスタグラムのDMで「文字入力の在宅ワーク、未経験でも大丈夫です」と声をかけられ、話を聞くうちに「まず教材を買って検定に合格してもらえれば、仕事を回します」と言われた。この記事は、その支払いをする前に確かめたい人と、すでに申し込んでしまった人に向けたものです。
結論から書きます。「仕事を紹介するので、そのために必要な教材・ソフト・検定を先に買ってください」という勧誘は、特定商取引法の業務提供誘引販売取引(いわゆる内職商法)に当たる可能性があります。この取引には、事業者が渡すべき書面が法律で決まっており、契約書面を受け取った日から20日以内なら理由を問わず解除できる仕組みがあります。書面の中身を見れば、相手がどこまで条件を明らかにしているかが分かります。
インスタグラムのDMからの勧誘は、いきなりお金の話から始まるとは限りません。育児や在宅の暮らしについて共感するメッセージが続き、しばらくして「私も文字入力の仕事をしている」「紹介できる枠がある」と仕事の話に移っていく、という流れが考えられます。
東京都の消費生活情報サイト「東京くらしWEB」は、内職商法のセールストークの例として「在宅でできるパソコン入力業務、教材を買って試験に合格すれば月に10万円」という文句を挙げています。入力作業の技能を理由に、教材や試験の費用を先に払わせる形は、以前から繰り返し注意が呼びかけられてきた手口の一つです。
一つひとつは数万円でも、合計すると高額になり、クレジットの分割払いを勧められることもあります。都のサイトも、高額な契約金がクレジットで組まれて返済に困るケースが多いと説明しています。
特定商取引法第51条は、業務提供誘引販売取引を次のような取引として定めています。言い換えると、下の3つがそろうかどうかが目安になります。
3つがそろう勧誘では、事業者は勧誘の前に氏名(名称)・勧誘の目的・商品の種類を告げなければならず(第51条の2)、仕事の内容や収入について事実と違うことを告げる行為は禁じられています(第52条)。広告にも、特定負担の内容や業務提供の条件、事業者の氏名・住所・電話番号などを表示する義務があります(第53条)。
DMの相手が個人のアカウントでも、裏で教材や検定を売る事業者とつながっているなら、その事業者が規制の対象になりえます。「知人として紹介しただけ」と言われても、誰が売り手で誰が仕事を出すのかを確かめる意味は変わりません。
特定商取引法第55条は、契約の前に「概要書面」、契約した後に「契約書面」を渡すよう事業者に義務づけています。消費者庁の特定商取引法ガイドに沿って、入力の仕事の場合に見ておきたい点を表にしました。
| 書面に書かれるべき事項 | 文字入力の仕事で確かめたいこと |
|---|---|
| 事業者の氏名(名称)・住所・電話番号、法人なら代表者名 | DMのアカウント名ではなく、実在の事業者名と所在地が書かれているか |
| 商品(教材・ソフト等)の種類・性能・品質 | 教材の中身、ソフトの動作環境、検定の実施団体が具体的に書かれているか |
| 提供される業務の内容と条件 | 入力する原稿の種類、1件あたりの単価、月にどのくらいの量を回すのか、支払日はいつか |
| 特定負担の内容 | 教材代、ソフト代、受験料、登録料など、払うお金がすべて書かれているか |
| 契約の解除(クーリング・オフ)に関する事項 | 20日間の解除ができる旨と方法が書かれているか |
| 契約書面の場合:担当者名・契約年月日など | 誰がいつ契約したのかが残っているか |
とくに注目したいのが「業務の条件」です。検定に合格した後の仕事の量や単価が「実力しだい」「案件の状況による」としか書かれていないなら、払ったお金に見合う仕事が来るかどうかは約束されていないことになります。書面がDMの画像やPDFで送られてきた場合も、ダウンロードして保存しておいてください。
書面を受け取る前の段階なら、次の質問を文字で送り、返事をそのまま残しておくと判断材料になります。
「合格した人にしか教えられない」「枠が埋まるので今日中に」と具体的な答えを避けるなら、その場で申し込む必要はありません。検定が勧誘してきた事業者自身の社内試験である場合、合格しても外で通用する資格にはならない点も覚えておいてください。
業務提供誘引販売取引のクーリング・オフ期間は20日間です(第58条)。起点は契約書面を受け取った日で、その日を1日目として数え、期間内に書面かメールなどの電磁的記録で解除を通知します。このとき事業者は損害賠償や違約金を請求できず、払ったお金は返してもらうのが原則です。
20日の期間は、法律が求める事項を満たした契約書面を受け取った日から数え始めます。DMのやり取りだけで契約が進み、書面を一度も受け取っていない場合や、書面に必要な事項が欠けている場合は、20日を過ぎていても解除を主張できる余地があります。また、事業者がうそを告げたり脅したりしてクーリング・オフを妨げた場合も、期間が延びる扱いになっています。
通知の書き方や送り方の具体例は、クーリング・オフの手順をまとめた記事を参考にしてください。
教材や検定の費用をクレジットで払っている場合は、販売契約とは別にクレジット会社との契約もあります。割賦販売法には、この二つをつなげて扱う仕組みがあります。
どの制度が使えるかは契約の形や支払い方で変わるため、クレジットの契約書面と利用明細を持って消費生活センター(188)に相談するのが近道です。
インスタグラムでは、相手がアカウント名を変えたり、アカウントごと削除したりすると、あとから経緯をたどるのが難しくなります。お金を払う前でも後でも、次のものを残してください。
保存が終わってから、相手をブロックしたり、インスタグラムのアプリ内の報告機能を使ったりしてください。先にブロックすると、トークの一部が見えにくくなる場合があります。記録の整理のしかたは証拠の残し方、在宅ワーク全般の見分け方は内職商法との違いを解説した記事にもまとめています。
A. 仕事の紹介を持ちかけ、その仕事に必要だとして教材を買わせ、お金の負担があるなら、特定商取引法の業務提供誘引販売取引(内職商法)に当たる可能性があります。当たる場合は、事業者に書面の交付義務があり、20日間のクーリング・オフも使えます。
A. 法律で定められた事項を満たす契約書面を受け取った日から数えます。書面がない、または必要な事項が欠けている場合は、期間が進んでいないと主張できる余地があります。具体的な判断は消費生活センターに相談してください。
A. 書面に書かれた業務の内容・量・単価と、実際の状況を比べてください。説明と違う内容で契約させられた場合は、取消しを求められることがあります。書面とDMの記録を持って188に相談するのがよいでしょう。
A. 個別クレジットなら販売契約と一緒にクーリング・オフできる場合があり、分割払いの条件を満たせば支払停止の抗弁を書面でクレジット会社に申し出ることもできます。翌月一括払いは割賦販売法の対象外です。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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