家族が国際ロマンス詐欺に遭っているかもしれない時の対応

家族が国際ロマンス詐欺に遭っているかもしれない時の対応を解説。気になるサインの見分け方・本人への伝え方・専門機関の活用方法をまとめました。

「最近、母が見知らぬ外国人と頻繁に連絡を取っているようだ」「父が急に大金を引き出し始めた」——家族が国際ロマンス詐欺に遭っているかもしれないと感じたとき、どう対応すればいいのでしょうか。本人が詐欺と気づいていない場合、指摘の仕方を間違えると関係が悪化したり、かえって詐欺グループとの連絡を隠蔽されたりするリスクがあります。この記事では、家族として取るべき対応を段階的に解説します。

国際ロマンス詐欺に遭っているサイン

家族が以下のような行動・変化を見せている場合、注意が必要です。

行動・コミュニケーションの変化

  • 以前は使っていなかったSNSやアプリを頻繁に使うようになった
  • スマートフォンの画面を見られたくないような素振りがある
  • 特定の「外国の友人」や「交際相手」の話をよくするようになった
  • 夜中にスマートフォンを操作していることが増えた
  • 様子がそわそわしている、または逆に幸せそうに見えるが様子がおかしい

金銭的な変化

  • 急に銀行口座から大金を引き出している
  • クレジットカードの利用額が急増している
  • コンビニや銀行ATMに頻繁に行くようになった
  • 「友人のために」「投資のために」などの理由で送金した形跡がある
  • お金のことを聞くと取り繕うような反応をする

孤立化のサイン

  • 「誰にも言わないで」と言われていると話す
  • 家族との時間が減り、スマートフォンでのやりとりが増えた
  • 特定の「友人・交際相手」の話をするが、直接会ったことはないと言う

家族としての対応の基本姿勢

最も重要なのは、非難・否定をせずに話を聞く姿勢です。

「それは詐欺だ」「だまされているに決まっている」と頭ごなしに言うと、本人が心を閉ざし、かえって詐欺グループとの連絡を続ける方向に向かうことがあります。本人にとっては、長期間にわたって信頼してきた相手との関係を「詐欺」と認めることは非常につらいことです。

段階的なアプローチ

ステップ1:まず話を聞く

「最近、どんな人とやりとりしているの?」「楽しそうだけど何かいいことあった?」と穏やかに話を引き出します。否定や批判はせず、相手の話を聞く姿勢を示します。

ステップ2:さりげなく情報提供する

「そういえば、最近SNSで知り合った外国人から送金を頼まれて詐欺に遭う人が多いって聞いたよ」など、直接的でなく一般的な情報として詐欺の話題を出してみます。

ステップ3:専門機関への相談を促す

「念のため、消費生活センターに相談してみない?」「一緒に話を聞いてもらおう」と、専門機関への相談を提案します。

ステップ4:具体的な状況を把握する

送金の有無・金額・送金先などを確認できれば、相談機関に情報を提供できます。

本人が「詐欺ではない」と言い張る場合

本人が詐欺と認識していない場合は特に慎重な対応が必要です。

  • 「信じているなら、この相手をGoogleで調べてみよう」と提案する(プロフィール写真の画像検索など)
  • 「実際に一度ビデオ通話してみたら?」と提案し、相手が拒否するかどうかを確認する
  • 「送金する前に一度、消費生活センターの人に相談してみよう」と伝える
  • 無理に止めようとすると逆効果になることがあるため、時間をかけてアプローチする

送金が始まっている場合の緊急対応

すでに送金が始まっている場合は、より具体的な行動が必要です。

  1. 銀行に連絡し、本人の同意を得た上で送金記録を確認する
  2. 消費生活センター(188)または警察(#9110)に「家族が詐欺に遭っている可能性がある」と相談する
  3. 弁護士または成年後見制度の利用を検討する(本人が高齢で判断能力に懸念がある場合)
  4. 本人と一緒に銀行に行き、通帳・カードの管理を見直す

証拠・準備物チェックリスト

相談機関に連絡する際に役立つ情報:

  • [ ] 家族(被害者)が使っているSNS・アプリの種類
  • [ ] 相手の名前(名乗っている名前)・国籍
  • [ ] 送金の有無・金額(わかる範囲で)
  • [ ] 送金先の口座情報(わかる場合)
  • [ ] 相手とのやりとりの内容(見せてもらえた場合)
  • [ ] 被害が始まった時期の目安

公的相談先

| 機関 | 連絡先 | 備考 |

|——|——–|——|

| 消費者ホットライン | 188 | 家族からの相談も受け付け |

| 警察相談専用電話 | #9110 | 家族からの代理相談も可 |

| 法テラス | 0570-078374 | 弁護士費用の立替・相談窓口紹介 |

| よりそいホットライン | 0120-279-338 | 24時間・精神的サポートも |

| 認知症の人と家族の会 | 0120-294-456 | 高齢者の場合 |

よくある質問

Q: 本人が「詐欺じゃない」と言って聞いてくれません。強制的に止める方法はありますか?

A: 成人が自分の意思で行った送金を家族が強制的に止めることは法律上困難です。ただし、本人が高齢で判断能力に問題がある場合は、成年後見制度の活用を弁護士に相談することが選択肢の一つです。まず消費生活センターまたは法テラスに状況を相談することをお勧めします。

Q: 本人から「あなたには関係ない」と言われました。

A: 本人の意思を尊重しつつも、家族として懸念を伝え続けることは重要です。一度では難しくても、継続的にコミュニケーションを取り、信頼できる機関への相談を促してください。

Q: 本人がどれだけ送金したか教えてくれません。銀行に問い合わせることはできますか?

A: 本人の同意なしに家族が銀行に取引履歴を照会することは通常できません。本人と一緒に銀行に行くか、本人から委任状をもらうことが必要です。

Q: 高齢の親が詐欺に遭っています。すでに数百万円送金しています。

A: 緊急性が高い場合は、警察(#9110)への相談と同時に、弁護士への相談を検討してください。また、認知機能に問題がある場合は、成年後見制度の手続きを弁護士に相談することも選択肢の一つです。

Q: 詐欺グループから「家族に話すな」と言われているようです。

A: これは被害者を孤立させるための典型的な手口です。家族や第三者が介入することを妨げるための言葉です。本人に「私はあなたの味方だ」ということを丁寧に伝え続けてください。

まとめ

家族が詐欺に遭っているかもしれない場合、非難・否定をせずに話を聞く姿勢が最も重要です。段階的にアプローチし、専門機関への相談を促してください。送金が始まっている場合は、早急に消費生活センターや警察に相談することを検討してください。

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本記事は、弁護士監修のもと一般的な情報提供を目的として作成されています。個別の事案における法的判断や返金・解決を保証するものではありません。具体的な対応については、弁護士または公的相談機関にご相談ください。

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本記事の監修

詐欺返金相談ナビ 編集部

監修
本記事の監修範囲:一般的な手口の説明および相談前の準備に関する記述について、法的観点から確認しています。個別事案の結果を保証するものではありません。

参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。