LINEグループで「コロナ給付金はまだもらえる」と誘われたら|終了した制度一覧

知人に招待されたLINEグループや、SNS広告から入ったオープンチャットで「コロナの給付金はまだ受け取れる」「未申請の人向けの枠が残っている」という話が流れてきた。参加者が次々に「入金されました」と書き込んでいて、自分だけ乗り遅れている気がする。この記事は、そうした状況で判断に迷っている方に向けて書いています。

結論から言うと、国のコロナ関連給付金として広く知られた制度は、公表資料で確認できる範囲ではすべて申請受付を終えています。「まだもらえる」という前提そのものが公式情報と食い違っているので、グループ内の盛り上がりではなく、制度の終了日と所管官庁の案内で判断してください。以下で制度ごとの終了時期を一覧にし、グループ型の勧誘に特有の流れと、抜けるときの手順を説明します。

コロナ関連の主な給付金と受付終了の時期

総務省・経済産業省・こども家庭庁の公表資料から、代表的な制度の申請期間と現在の状況を整理しました(2026年9月時点で各ページを確認)。

制度名主な対象申請期間現在
特別定額給付金(1人10万円)2020年4月27日時点で住民基本台帳に記録された人市区町村ごとに設定総務省は「全ての市区町村で申請の受付は終了」と案内
持続化給付金売上が減少した中小法人・個人事業者2020年5月1日〜2021年2月15日受付終了
家賃支援給付金地代・家賃を負担する事業者2020年7月14日〜2021年2月15日給付事業も含めすべて終了
一時支援金2021年1月の緊急事態宣言の影響を受けた事業者2021年3月8日〜5月31日受付終了
月次支援金2021年の宣言・重点措置の影響を受けた事業者月ごとに受付(最後の10月分は2022年1月7日まで)受付終了
事業復活支援金2021年11月〜2022年3月に売上が減った事業者2022年1月31日〜6月17日(差額給付は6月30日まで)受付終了

事業者向けの5制度については、現在も経済産業省の「各種給付金コールセンター」(0120-002-678)が問い合わせを受けていますが、これは主に自主返還や過去の申請に関するものです。新規の申請窓口ではありません。

特別定額給付金についても補足しておくと、当時の申請は市区町村から郵送された申請書を返送する方法か、マイナンバーカードを使ったマイナポータルからのオンライン申請が基本で、給付は原則として申請者本人名義の口座への振込でした。どちらの方法にも、民間のグループや個人を通して申請する手順は含まれていません。

なお、コロナとは別に、物価高対策などで新しい給付が始まることはあります。令和7年度補正予算で実施された、こども家庭庁の物価高対応子育て応援手当(子ども1人あたり2万円を1回)が一例で、この手当のコールセンターも2026年7月31日に運営を終えました。新しい給付の話を聞いたときも、制度名と所管官庁をまず確かめる、という順番は変わりません。

グループで「まだ間に合う」と言われるときの筋書き

LINEグループやオープンチャットを使った勧誘は、個別のメッセージより説得力があるように見せる工夫が重ねられています。よく見られる流れは次のとおりです。

  1. 招待・参加:知人からの招待、SNS広告、動画の概要欄のリンクなどからグループに入る。「招待制」「人数限定」をうたうことが多い。
  2. 成功報告の連投:参加者が入金画面のスクリーンショットやお礼の言葉を次々に投稿する。
  3. 管理者の案内:「未受給者向けの特別枠」「裏ルート」「追加給付」など、公式サイトにない言葉で制度を説明する。
  4. 個別トークへの誘導:「詳しくは個別に」と1対1のトークに移され、申請マニュアルの購入、登録料、サポート費などの支払いを求められる。
  5. 紹介の依頼:支払った後は「知り合いを招待すると報酬が出る」と言われ、勧誘する側に回るよう促される。

グループの中で見える「入金されました」の投稿は、誰が書いたのか、画像が本物かを外から確かめる手段がありません。複数の参加者が同じ調子で同じ時間帯に書き込んでいるときは、運営側の自作自演(いわゆるサクラ)の可能性も考えてください。

よく使われる言い回しと、公式情報での確かめ方

グループ内の説明を聞いて迷ったら、次の3つを自分の手で確かめてみてください。どれも数分で済みます。

1. 制度名を所管官庁のサイトで検索する

「コロナ給付金」とだけ言われた場合は、正式な制度名を尋ねます。答えが返ってこない、または検索しても官公庁のページに出てこない名前であれば、その時点で公式の制度とは言えません。

2. 受付期間を一次資料で見る

上の一覧のとおり、主な制度には申請期間が明記されています。「期限が延長された」「再開された」と言われたら、所管官庁のページに同じ記載があるかを見てください。

3. 支払いを求められていないか

国や自治体の給付金は、受け取る側が手数料を払う仕組みではありません。特別定額給付金のときに総務省が作ったチラシ(2020年5月)も、給付を受けるために手数料を振り込ませたりATMを操作させたりすることは、役所の側では絶対にしないと明記していました。「申請にはマニュアル代がいる」「先に保証金を」という話は、この原則と合いません。

中小企業庁も、はがきやSNSなどを使って同庁が補助金・助成金を勧めて回ることはない、と案内しています。グループの管理者が「中小企業庁の認定を受けている」と名乗っていても、事実と異なるケースがあると同庁は注意を促しています。

グループを抜ける前に保存しておく記録

勧誘に違和感を持ったら、退出する前に記録を残してください。グループは運営側の操作で消されたり、名前を変えられたりすることがあり、後から確認できなくなるおそれがあります。自分で退出した場合も、トークルームが一覧から消えて過去の投稿を見返せなくなることが多いので、保存は退出より先に済ませます。

  • グループ名、参加人数、グループのアイコン画像
  • 管理者・勧誘してきた人のプロフィール画面(表示名とアイコン)
  • 「まだもらえる」「特別枠」などの説明が書かれた投稿(日時が見える形で)
  • ノートやアルバムに置かれた申請マニュアル、料金表
  • 個別トークでの支払い指示、振込先口座、送金額
  • グループへの招待リンクやQRコード、最初に見た広告の画面

スクリーンショットは1画面ずつだと抜けが出やすいので、トーク画面を上から順に撮るか、トーク履歴の送信機能でテキストとして保存しておくと漏れが少なくなります。詳しい方法は証拠の残し方を参考にしてください。

保存が済んだら、LINEアプリの通報機能でグループや相手のアカウントを報告し、退出します。あなたを招待した知人がいる場合、その人も同じ話を信じている可能性があるので、公式情報のページを添えて知らせてあげてください。

マニュアル代や登録料を払ってしまったとき

グループ型の勧誘で求められる支払いは、数千円から数万円の「マニュアル代」「サポート費」のように、一度の額が小さめに設定されていることがあります。額が小さいからと諦めず、支払い方法に合わせて動いてください。

  • 振込で払った:振込先の銀行と警察に連絡し、口座の利用停止を求めます。口座が凍結されてお金が残っていた場合は、預金保険機構の公告を通じた救済手続き(振り込め詐欺救済法)で、払った額の一部が戻ることもあります。
  • カードで払った:カード会社に連絡し、決済代行会社の名前や請求の内容を確かめたうえで、支払いへの異議を申し出ます。
  • コンビニで電子マネーを買って番号を伝えた:発行会社にすぐ連絡します。レシートとカード番号の控えが必要です。
  • 情報商材として購入した:販売ページの特定商取引法に基づく表記(販売者名・所在地・連絡先)を保存し、消費生活センターに相談します。表記がない場合は、その事実も記録しておきます。

紹介報酬を受け取るために他の人を勧誘してしまった場合も、ひとりで抱え込まずに相談してください。勧誘した相手が支払いをしていれば、その人の被害回復にも関わります。受け取った紹介報酬や、自分が勧誘した人数・日時も、分かる範囲でメモにしておくと相談が進めやすくなります。

相談先の使い分け

迷ったときの窓口は次のとおりです。

  • 消費者ホットライン 188:マニュアル購入や登録料など、お金を払った取引についての相談先。地域の消費生活センターが受け付けます。
  • #9110(警察の相談専用電話):怪しい勧誘の相談や、振込先口座の情報提供。
  • 各種給付金コールセンター 0120-002-678:持続化給付金など事業者向け5制度についての確認(新規申請の窓口ではありません)。
  • 住んでいる市区町村の担当課:自治体独自の給付が本当にあるかの確認。

相談の前に、上で挙げたグループの記録と支払いの記録を時系列に並べておくと、何がいつ起きたかを短く伝えられます。経路ごとの見分け方をまとめたコロナ給付金詐欺の総まとめや、相談までの流れの解説もあわせて読んでみてください。

よくある質問

Q. LINEグループで「コロナ給付金の特別枠がある」と聞きました。公式に存在しますか?

A. 総務省・経済産業省の公表資料では、特別定額給付金や持続化給付金などの主なコロナ関連給付金はいずれも申請受付を終えています。「特別枠」という制度名が所管官庁のサイトで確認できない場合は、公式の制度として扱わないでください。

Q. グループの参加者が入金画面を載せていました。本物ではないのですか?

A. 投稿者が誰で、画像がいつのものかを外から確かめる方法はありません。同じような投稿が短時間に並ぶ場合は、運営側の書き込みの可能性もあります。入金報告の数ではなく、制度名と受付期間を公式資料で確かめて判断してください。

Q. マニュアル代として5,000円を払いました。相談しても意味がありますか?

A. 金額にかかわらず相談できます。振込なら口座の凍結、カードなら請求への異議申し出など、支払い方法ごとの手続きがあります。支払いの記録を手元に置いたうえで、188番か#9110のどちらかに電話し、経緯を話してみてください。

Q. コロナとは関係ない新しい給付金なら、LINEで案内されることもありますか?

A. 物価高対策など新しい給付が始まることはありますが、個人のLINEグループで手数料と引き換えに案内される仕組みではありません。制度名と所管官庁を確かめ、住んでいる市区町村の公式サイトや窓口で確認してください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。