詐欺のやり取りをLINE・SNSから丸ごと保存する方法|公式の書き出し機能

詐欺の相手とLINEやSNSで長くやり取りしていた場合、スクリーンショットだけで全部を残そうとすると、枚数が膨らみ、途中が抜けることもあります。この記事では、各サービスが用意している公式の書き出し機能を使って、やり取りを文字データやファイルとして丸ごと保存する方法をまとめました。

先に結論を書きます。書き出し機能とスクリーンショットは、どちらか一方ではなく両方使うのがおすすめです。書き出したファイルは会話の全体と日時を漏れなく残せる一方、画面の見た目や相手のアイコンまでは再現されません。見た目はスクリーンショット、全体の流れは書き出し、と役割を分けると記録の抜けが減ります。

なお、各アプリのメニュー名や手順は更新で変わることがあります。ここに書いた手順で見つからない場合は、それぞれの公式ヘルプセンターで最新の案内を確認してください。

書き出し機能とスクリーンショットの違い

公式の書き出し機能スクリーンショット
残せる範囲会話の最初から最後まで一括画面に表示された部分だけ
日時メッセージごとに記録されることが多い画面に表示されていれば写る
見た目文字中心で、画面の再現はされない相手のアイコンや画面の配置まで残る
探しやすさ文字検索ができる画像を1枚ずつ見る必要がある

国民生活センターも、定期購入のトラブルについての注意喚起で、契約条件の画面を画像で残すことに加え、注文時に業者から届いたメールなどを消さずに取っておくよう勧めています。やり取りの記録は、相談先が経緯を理解するための土台になります。画面の撮り方そのものはスクリーンショットの撮り方で詳しく説明しています。

LINE:トーク履歴をテキストで送信する

LINEヘルプセンターは、トーク履歴をテキスト形式(.txt)で保存する方法を案内しています。スマートフォン(メイン端末)の場合の手順は次のとおりです。

  1. 保存したい相手とのトーク画面を開く
  2. 画面上部のメニューから[設定]をタップする
  3. [トーク履歴を送信]をタップし、ファイルを送る手段(メール、ファイルの保存先など)を選ぶ

パソコン版(Windows/Mac)では、トークルームを開いて画面上部のメニューから[トークを保存]を選びます。ヘルプセンターによると、パソコン版で保存されるのは、そのトークルームに表示されている履歴のみです。

注意したい点が二つあります。一つは、ヘルプセンターが明記しているとおり、テキスト形式で保存した履歴はLINEアプリに復元できないことです。機種変更に備える「トーク履歴のバックアップ」とは目的が別の機能だと考えてください。もう一つは、送られてきた写真や動画は文字のファイルには入らず、「写真」などの表示に置き換わることが多い点です。相手が送ってきた画像は、トーク画面から個別に端末へ保存しておきます。

グループトークに招かれていた場合も、同じ手順で書き出せます。グループから退会すると自分の側で履歴を開けなくなるおそれがあるため、書き出しは退会の前に済ませておきましょう。

X(旧Twitter):データのアーカイブを申請する

Xでは、自分のアカウントのデータをまとめた「アーカイブ」をダウンロードする機能が用意されています。設定画面のアカウントに関する項目から「データのアーカイブをダウンロード」を選び、パスワードの入力などの本人確認を経て申請する流れです。

アーカイブは申請してすぐに受け取れるとは限らず、準備が整うと通知が届く仕組みです。その間に相手がアカウントを消すこともありうるため、DMの画面は申請と並行してスクリーンショットでも残しておくのが安全です。相手のプロフィールのURL(x.com/のあとに続くユーザー名の部分)も、表示名とは別にメモしておきましょう。表示名は何度でも変えられますが、URLのユーザー名は相手を特定する手がかりとして扱いやすいためです。

届いたファイルはZIP形式の圧縮ファイルで、自分の投稿やアカウント情報など、相談とは関係のない個人情報も多く含まれます。相談先に提出するときは、ファイルごと渡すのではなく、必要な部分を印刷したり抜き出したりして示すのが無難です。

Instagram・Facebook:アカウントセンターから情報をエクスポートする

InstagramとFacebookは、どちらもMetaの「アカウントセンター」でアカウントの設定を管理しています。Facebookのヘルプセンターが案内している手順は、おおむね次のとおりです。

  1. 設定を開き、アカウントセンターの[あなたの情報とアクセス許可]に進む
  2. 情報のエクスポート(ダウンロード)を選び、対象のプロフィールを選ぶ
  3. [デバイスにエクスポート]を選び、形式や期間などを指定して作成する

形式はHTMLかJSONを選べます。HTMLはブラウザで開いてそのまま読めるので、相談の場で見せる用途ならHTMLが扱いやすいでしょう。期間を指定できる場合は、相手と知り合った時期から現在までを含めるようにします。書き出す項目を選べる画面では、メッセージが含まれているかを確かめてから作成してください。

InstagramのDMで勧誘を受けたケースでも、同じアカウントセンターから手続きを進められます。

メール・SMS:原本を消さずに残す

メールで案内が届いた場合は、受信したメールそのものを削除しないことが基本です。表示されている本文のほかに、メールには送信元のサーバーや経路を記録した「ヘッダー」と呼ばれる情報が付いています。メールソフトの「メッセージのソースを表示」「原文を表示」などのメニューで確認できます。

  • 自分宛てに転送すると、ヘッダーが転送時のものに置き換わるため、原本は受信箱に残しておく
  • パソコンのメールソフトなら、メールをファイル(.emlなど)として保存しておく
  • 迷惑メールフォルダに自動で振り分けられたものは、一定期間で消えることがあるので早めに移動する

SMS(ショートメッセージ)は書き出し機能がない端末も多いため、送信元の番号が見える状態でスクリーンショットを撮ります。本文中のURLはタップせず、画面ごと記録しておきましょう。

会話のほかに、サービスの中に残っている記録

やり取りの本文だけでなく、サービスの設定画面やマイページに残っている記録も、経緯を裏付ける材料になります。書き出しと同じタイミングで確認しておきましょう。

購入・課金の履歴

ポイントやコインを購入して使うサイトやアプリでは、マイページに購入日時と金額の一覧が表示されることがあります。一覧の画面を撮るか、ウェブ版ならPDFで保存します。アプリ内課金の場合は、App StoreやGoogle Playの購入履歴にも記録が残ります。

ログイン履歴

警視庁は、不正アクセスの被害にあった場合の対応として、ログイン履歴が確認できるなら保存・印字して証拠を残すよう案内しています。詐欺の相手にパスワードや認証コードを教えてしまった場合は、自分の知らないログインがないかを確かめ、履歴の画面を残したうえでパスワードを変更してください。

通知メールと運営への問い合わせ

登録完了、ポイント購入、メッセージ受信などの通知メールは、日時の記録として役立ちます。運営会社やカスタマーサポートに問い合わせた場合は、送った文面と返ってきた回答も保存しておきます。警視庁の同じ案内でも、サービス提供会社に連絡・相談した経緯が分かるよう、メールなどのやり取りを保存するよう勧めています。

書き出す順番と、ファイルの扱い方

保存作業は、次の順番で進めると取りこぼしが起きにくくなります。

  1. 相手のプロフィールと、会話の要所をスクリーンショットで撮る
  2. 公式の書き出し機能でやり取り全体を保存する
  3. 書き出したファイルが開けるか、最初から最後まで入っているかを確かめる
  4. 別の保存先(パソコンやクラウド)にコピーを置く
  5. 保存が終わってから、ブロック・通報・退会を検討する

通報によって相手のアカウントが停止されると、画面上で相手の情報が見えなくなることがあります。被害の拡大を防ぐための通報はもちろん大切ですが、自分の記録を確保してからでも遅くない場面が多いはずです。

書き出したファイルには、自分のアカウント情報も含まれます。相談先以外に渡したり、SNSに公開したりしないよう注意してください。記録全体の整理は証拠の残し方、相談の予約は相談予約から進められます。

よくある質問

Q. 相手がLINEのアカウントを削除しました。トーク履歴はもう保存できませんか?

A. 相手がアカウントを削除しても、自分の端末のトーク画面に履歴が残っていることがあります。残っているなら、その時点で[トーク履歴を送信]による書き出しとスクリーンショットを行ってください。自分の側でトークを削除しないことが大切です。

Q. LINEの「トーク履歴を送信」と「バックアップ」は何が違いますか?

A. トーク履歴の送信はテキストファイルとして保存する機能で、LINEヘルプセンターによるとアプリへの復元はできません。バックアップは機種変更などの際にトーク履歴を復元するための機能です。証拠として残す目的なら、テキストの書き出しとスクリーンショットを組み合わせるのが扱いやすい方法です。

Q. 書き出したファイルは、そのまま警察や弁護士に渡せばいいですか?

A. ファイルには自分の個人情報や関係のない会話も含まれるため、まず相談先にどの形で見せればよいかを確認するのがおすすめです。重要な部分を印刷したり、日付順に抜き出したりして渡すと、説明もしやすくなります。

Q. すでにサービスを退会してしまいました。データは取り戻せますか?

A. 退会後にデータを書き出せるかどうかはサービスごとに異なります。まずはそのサービスの問い合わせ窓口に確認し、あわせて手元に残っているメールや通知、支払いの記録を集めておきましょう。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。