仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
知らない番号から電話があり、「FXの自動売買ツールで毎月の収入を作れる」と勧められた方、電話のあとで申し込んでしまい解約したい方に向けた記事です。
最初に要点をまとめます。電話で勧められて結んだ契約なら、特定商取引法でいう電話勧誘販売として扱われる見込みが大きく、決められた書面を受け取って8日のうちは、クーリング・オフで契約を白紙に戻せます。また、一度はっきり断った相手に勧誘を続けることは同じ法律で禁じられています。ツールの説明が本当かどうかを電話口で見極めるより、「電話で決めない」「書面を確認する」「断ったら記録する」という手順を先に決めておくほうが、確実に身を守れます。
内容は公的機関の資料にもとづく一般的な解説にとどめており、個別の事業者の違法性や、お金が戻るかどうかを判断するものではありません。
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、事業者が消費者に電話をかけて勧誘し、その電話または後日の郵便・電話などで申込みを受けた取引は「電話勧誘販売」に当たります。電話を一度切ってから申し込んだ場合でも、購入の決め手が電話での勧誘なら対象になるとされています。さらに、勧誘目的を告げずにメールやビラで電話をかけるよう促し、かけてきた消費者を勧誘する形も含まれます。
金融先物取引業協会の解説では、店頭FXについて、勧誘を依頼していない顧客に訪問や電話で契約を勧めることは法律で禁じられています(金融商品取引法第38条第4号)。つまり、国内の登録FX業者が見知らぬ個人にいきなり電話をかけてFX取引を勧めることは、本来想定されていません。
編集部の考えとしては、頼んでもいないのにFX関連の話で電話がかかってきた時点で、相手は登録業者の通常の営業とは違う動き方をしていると受け止め、話を先に進めないのが無難です。
2023年7月の消費者庁の発表では、EA(FXの自動売買プログラム)を作るソフトの利用サービスを、電話や人づての紹介で広げていた個人事業者に、特定商取引法による行政処分が出されています。電話勧誘販売については9か月間の業務の一部停止が命じられています。公表資料で違反とされた行為には、次のようなものがありました。
国民生活センターも2023年6月、副業や投資の高額サポート契約を勧められ、「お金がない」と断ると遠隔操作アプリを入れさせられ、画面を共有しながら貸金業者への借入れ申込みを誘導される相談が20歳代に目立つと公表しました。その中には、FXの自動売買ツールのプランを勧められ、そのまま借入れの申請まで誘導されたという相談も含まれています。
なお、最初に届いたのが電話ではなく「詳しくはお電話で」というSMSやメールで、こちらからかけた電話で勧誘された場合も、勧誘の目的を隠して電話をかけさせたのであれば電話勧誘販売に含まれるとされています。自分から電話したから対象外、とあきらめる必要はありません。
電話の相手は、最初は「無料で稼ぎ方を説明するだけ」と話すことが多く、契約の話は後から出てきます。最初の数分で相手の会社名と用件を確かめるのが、流れを止める一番早い方法です。
| 言われたこと | どこが問題になり得るか |
|---|---|
| 「この設定なら負けません」「月◯%は固い」 | 相場で利益が確実だと言い切る説明は、断定的判断の提供として問題になり得ます |
| 「お金がなければ借りればすぐ取り返せる」 | 借金を前提にした勧誘は、財産の状況に照らして不適当な勧誘とされる場合があります |
| 「審査では年収を多めに書いて」「勤務先はこう答えて」 | 支払い能力の虚偽申告をさせる行為で、消費者庁の処分例でも違反とされています |
| 「画面共有アプリを入れて一緒に操作しましょう」 | 国民生活センターが、借入れを誘導する手口として注意を呼びかけています |
| 「契約書は後で」「書面はデータで十分」 | 電話勧誘販売では、申込み・契約時に法定の書面を渡す義務があります |
| 「今日決めないと枠がなくなる」 | 考える時間を奪う典型的な言い回しです。その場で決める必要はありません |
着信番号をそのまま検索すると、同じ番号からの勧誘について書かれた投稿が見つかる場合があります。ただ、何も出てこないことは相手が安心できるという意味ではありません。番号を次々に変えてかけてくる例もあるからです。検索は判断材料の一つにとどめてください。
どれか一つでも当てはまったら、「検討して、こちらから連絡します」とだけ伝えて電話を切ってください。折り返しは、自分で調べた番号にかけるのが原則です。
電話勧誘販売の場合、書面を受け取った日から数えて8日間は、はがきなどの書面か、メールや専用フォームといった電磁的記録で、申込みの撤回や解除を通知できます。事業者が「クーリング・オフはできない」などと事実と違うことを告げて妨げた場合は、8日を過ぎても解除できるとされています。書面を受け取っていない、受け取った書面に必要事項が欠けているといった場合も、期間の起算について専門家に確かめる価値があります。
通知には、少なくとも次の内容を書きます。
送るときは、はがきなら特定記録郵便や簡易書留、メールなら送信済みの記録を保存するなど、送った事実が残る方法を選んでください。
手続き全体の順番は相談から解決までの流れで確認できます。
特定商取引法は、契約しない意思を示した人に勧誘を続けることや、改めて勧誘することを禁じています。遠回しな断り方だと「まだ脈がある」と受け取られやすいため、短くはっきり伝えるのがコツです。
「この契約はしません。同じ用件での電話は、今後お断りします。」
そのうえで、次のことを記録しておくと、後の相談で役立ちます。
家族、とくに高齢の親や学生の子どもが電話を受けている場合は、「電話でお金や契約の話が出たら、その場では返事をしないで家族に代わる」と事前に決めておくと効果があります。電話機の録音機能や、迷惑電話を知らせる機能を使うのも一つの方法です。
断った後もしつこく電話があるなら、メモや着信履歴を手元に置いて消費生活センターへ連絡しましょう。記録の残し方の詳細は証拠の残し方に、申し込み前の見極めは詐欺被害チェックリストにまとめています。
相談の前に、「最初の電話の日」「申し込んだ日」「書面を受け取った日(受け取っていなければその旨)」「支払った日と金額・方法」の4つの日付を書き出しておいてください。クーリング・オフが使えるかどうかは、この日付でほぼ決まります。どこに電話すべきか迷ったときは、まず188で状況を話し、必要に応じて警察や金融庁への連絡を案内してもらう順番で構いません。FXがらみのトラブル全般の返金の考え方はFX詐欺の返金方法も参考にしてください。
A. 電話勧誘販売に当たる契約であれば、法定の書面を受け取ってから8日以内はクーリング・オフの対象になり得ます。ツールをすでに使い始めていても、それだけで直ちに対象外になるわけではありません。具体的な契約内容は消費生活センターで確認してください。
A. 事業者が事実と違うことを告げてクーリング・オフを妨げた場合、8日を過ぎても解除できるとされています。言われた日時と内容をメモし、188に相談してください。
A. 「契約しない」と伝えた相手に勧誘を続けたり、日を改めて勧誘したりすることは、特定商取引法で禁止されています。断った日時と着信の記録を残し、消費生活センターに相談すると、事業者への対応について助言を受けられます。
A. 借入れ自体の返済義務は通常残ります。ただ、ツール代金の取消しや返金を求められる場合はあります。借入れの経緯(誰に何を指示されたか)を記録し、早い段階で消費生活センターか弁護士に話を聞いてもらうのが得策です。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。