婚活サイトの退会・返金の手順|サクラを疑ったら支払い方法別に動く順番

サクラを疑った婚活サイトから抜けてお金を取り戻したいとき、進める順番は「課金を止める → 記録を保存する → 契約の種類を確かめる → 支払い手段の窓口へ連絡する → 事業者に書面で請求する → 公的な窓口に相談する」です。いちばん多い失敗は、腹を立てて先に退会し、やり取りの履歴を見られなくなってしまうことだと当編集部は考えています。

この記事は、すでにポイント代や会費を払ってしまい、退会と返金の両方を考えている人に向けた手順書です。相手がサクラかどうかの見分け方は婚活サイトのサクラの見分け方、結婚相談所のクーリング・オフの細かなルールは結婚相談所と婚活サイトの法的な違いで扱っています。返金されるかどうかは事案によって異なり、この記事は結果を約束するものではありません。

手順1:これ以上の支払いを止める

最初にやるのは、お金が出ていく流れを止めることです。退会の手続きより先に、次の点を確認してください。

  • ポイントの自動購入や自動チャージの設定を切る
  • 月額プランの自動更新を止める。アプリの課金なら、スマートフォンのストア側で定期購入を解約する必要がある場合がある
  • カード情報をサイトに登録しているなら、カード会社に事情を伝え、今後の請求について相談する
  • 相手やサイトから「手続き費用」「解除料」などを求められても、この段階では払わない

消費者庁の「サクラサイトトラブル」のページでも、登録後であっても不審な点を感じたらきっぱり関係を絶つこと、支払った後でもすぐに消費生活センターや警察に相談することが呼びかけられています。

1回あたりの支払いが数百円、数千円でも、止める判断を先送りしないでください。ポイント制のサイトでは少額の購入が積み重なりやすく、「あと少しで会えるはず」と考えているうちに合計額が膨らむ、という流れが典型的だからです。

手順2:退会ボタンを押す前に保存するもの

退会すると、マイページ、メッセージ履歴、購入履歴にログインできなくなるサイトがあります。返金を求めるときに必要なのは、ほとんどがサイトの中にある情報です。

保存するもの残し方のコツ
相手のプロフィール表示名、写真、自己紹介、会員番号。画面全体を撮る
メッセージの全文最初のやり取りから最後まで。日時が写るように、途中を飛ばさない
ポイント購入・利用の履歴購入日時、金額、何に何ポイント使ったか
料金表と利用規約今表示されている版。後で改定されることがあるため、保存した日付を控える
運営者の表示事業者名、住所、電話番号、問い合わせ先
運営からのメール登録完了、購入完了、キャンペーン案内など
決済の記録カード明細、振込票や振込完了画面、電子マネーを買ったときのレシート

スクリーンショットは、スマートフォンの中だけでなく、別の端末やクラウドにも写しを置いておくと安心です。詳しくは証拠の残し方・保存方法をご覧ください。

手順3:契約の種類で変わる「取り戻す根拠」

同じ婚活サービスでも、返金を求める根拠は契約の種類によって変わります。

  • 結婚相談所(期間2か月超・総額5万円超):特定商取引法の特定継続的役務に当たり、契約書面の受領から8日間はクーリング・オフ、その後も中途解約ができ、事業者が請求できる額に上限がある
  • ポイント制・月額制の婚活サイトやアプリ:ネットで申し込むサービスにはクーリング・オフの制度がないため、事実と違う説明で契約させられたことを理由とする消費者契約法の取消しなどを検討する
  • サイトの外で相手に直接送金した:サイトとの契約の問題ではなく、警察や振込先の銀行への連絡が中心になる(婚活で知り合った相手からの投資勧誘)

消費者契約法の取消しにも期限があり、事実と違うと気づいた時点など追認が可能になった時から1年、そして契約の時から5年が過ぎると使えなくなります。「おかしいと気づいたのはいつか」をメモしておくと、後で期限を確かめるときに役立ちます。

たとえば、運営側が用意した人物を一般の会員であるかのように見せ、その人物とのやり取りのためにポイントを買わせていたのであれば、契約の重要な事項について事実と違う説明があった、と主張する余地があります。ただし、それを示す材料を集めるのは簡単ではないため、手順2で保存した記録が大きな意味を持ちます。

手順4:支払い方法別の連絡先と伝えること

支払い手段の窓口への連絡は、事業者との交渉と並行して早めに行います。国民生活センターは、トラブルにあったらすぐ決済関連の事業者に相談するよう呼びかけています。

支払い方法連絡先伝えること・注意点
クレジットカードカード会社の相談窓口利用日、加盟店名、金額、経緯。カード会社から対応が得られる場合がある。分割払いなど条件によっては、販売業者に対して主張できる事情を理由に支払いを止められる場合もある
銀行振込振込先の銀行と警察取り戻すのは非常に難しいとされるが、早急に振込先銀行へ事情を伝える。警察に相談したことも銀行に伝える
プリペイド型電子マネーカードの発行会社と警察取り戻すのは非常に難しいとされる。購入レシートとカード番号の控えを手元に置いて早急に連絡する
キャリア決済・アプリ内課金携帯電話会社、アプリストアの窓口利用日時と金額を伝え、返金申請の窓口や手順を確認する

振込先の口座が凍結されたときは、振り込め詐欺救済法に沿って、口座の残高が被害者への分配に回る場合があります。分配の公告は預金保険機構が運営する専用サイトに載ります。カード払いの細かな流れはクレジットカードのチャージバックの解説も参考になります。

手順5:事業者に返金を求める文書を送る

電話でのやり取りは言った言わないになりやすいため、請求はメールか郵便で行います。郵便なら、送った内容と日付を郵便局が証明する内容証明郵便が確実です。書く内容は次のとおりです。

  1. 契約者の氏名、登録したメールアドレスや会員ID
  2. 利用期間と、支払った金額の合計(内訳を別紙で添えてもよい)
  3. 返金を求める理由。「サクラだ」と決めつけず、「会う約束が〇回延期され、そのたびに連絡先交換にポイントが必要と言われた」など、記録にもとづく事実を書く
  4. 求めること(支払額の返還、今後の請求の停止など)
  5. 回答の期限(2週間程度が目安)と、回答の方法

宛先は、手順2で保存した運営者表示の事業者名と住所にします。表示された住所に届かず戻ってきた場合も、その封筒は捨てずに保管してください。結婚相談所のクーリング・オフなら、書面のほかメールなどの電磁的記録でも行えます。送信したメールは必ず保存してください。回答がない、または返金を拒まれたら、そのやり取りも含めて消費生活センターに持ち込みます。

手順6:行き詰まったら消費生活センターに持ち込む

事業者から回答がない、または返金を断られたら、消費者ホットライン188に電話します。お住まいの自治体の相談窓口(消費生活センターなど)に回され、相談そのものは無料です(消費者庁によると、窓口につながった時点から通話料はかかります)。内容によっては、センターが事業者との話し合いの間に入ってくれることもあります。

相談の前に、次のような時系列の表を1枚作っておくと、説明が短く正確になります。

日付出来事支払った額記録の保存先
〇月〇日サイトに登録。相手Aから最初のメッセージ0円スクリーンショット1〜3
〇月〇日Aから「連絡先交換にポイントが必要」と言われ購入〇円(カード)購入履歴、カード明細
〇月〇日会う約束がAの急用で延期(2回目)—メッセージ画面
〇月〇日運営にメールで返金を請求—送信済みメール

つまずきやすい場面

  • 退会後に履歴が見られなくなった:運営にメールで、自分のアカウントのやり取りと購入履歴の開示を求める。求めた記録自体も保存しておく
  • ポイントが残っている:残高の画面を保存し、規約で残ポイントの扱いがどう書かれているかを確かめる
  • 家族名義のカードで払った:カード会社への連絡は、原則として名義人本人から行う必要がある。早めに家族に事情を話す

「返金します」「未払いがあります」と届く連絡に注意

返金を待つあいだは、焦る気持ちにつけ込む連絡が来やすいので要注意です。よく知られているのが「〇〇ペイで返金します」という誘いで、決済アプリの操作を案内されるうちに、返金どころか逆に送金させられてしまう手口として国民生活センターが注意を呼びかけています。銀行振込で払ったお金を決済アプリで返すのは不自然で、この言葉が出たら詐欺を疑うべきだとしています。

  • サイトの運営を名乗り「退会手続きが完了していない」「未払い料金がある」と支払いを求めるメールやSMSには、記載の連絡先に返信せず、手元に保存した運営者表示の連絡先で確かめる
  • 返金の手続きと称して、カード番号の再入力、暗証番号、ワンタイムパスワード、決済アプリの操作を求められても応じない
  • 国民生活センターや公的機関の名前を使った返金の案内にも注意する(国民生活センターは、名称を悪用する業者について注意喚起を出している)

有料で「取り戻します」とうたう業者との付き合い方は、婚活サイトのサクラ被害の相談先で詳しく説明しています。

よくある質問

Q. 婚活サイトを退会すれば、それ以上の請求は止まりますか?

A. 退会で定額の請求が止まるサイトもありますが、アプリのストア経由の定期購入は、ストア側で解約しないと続く場合があります。退会前に記録を保存し、ストアとカード明細の両方で請求が止まったかを確認してください。

Q. サクラの証拠が十分でなくても、返金を求めてよいですか?

A. 求めることはできます。事業者への請求では「サクラだ」と断定するより、記録に残っている事実(延期の回数、課金を求められた場面など)を並べるほうが話が進みやすくなります。返金されるかどうかは事案によって異なります。

Q. カード会社に相談したら、必ず返金されますか?

A. 必ず返金されるとは限りません。国民生活センターの案内でも、カード会社へトラブルを伝えると対応してもらえる場合がある、という表現にとどまっています。利用日・加盟店名・金額・経緯を整理して、早めに相談してください。

Q. 「〇〇ペイで返金します」と連絡が来ました。どうすればよいですか?

A. 操作を始めず、連絡をいったん止めてください。国民生活センターは、決済アプリでの返金を装って送金させる手口に注意を呼びかけています。消費生活の相談なら188、警察への相談なら#9110にかけてください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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詐欺返金相談ナビの相談前整理事例

サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。