仮想通貨・暗号資産詐欺で損失が出た場合の返金相談方法
仮想通貨・暗号資産を使った詐欺は、偽の取引所・DeFi・NFTへの投資勧誘、ウォレット接続による資産の不正抜き取りなど多岐にわたります。 仮想通貨・暗号資産詐欺…
マイニング(採掘)を名目にした投資話を見極めるいちばん確かな方法は、マイニングの仕組みそのものと、説明された利回りが合っているかを検算することです。マイニングの報酬は、暗号資産の価格、ネットワーク全体の競争、電気代によって日々変わり、制度として減っていく仕組みも組み込まれています。「毎日一定の配当」「元本保証」という説明は、この仕組みと両立しません。
この記事は、マイニング投資を勧められて迷っている人、すでにお金を出して不安を感じている人、家族が勧誘を受けていると気づいた人に向けた総合ガイドです。仕組みの事実、検算の手順、実在を確かめる質問、税金を名目にした請求への注意、相談先を順に説明します。勧誘の経路ごとの詳しい話は、関連記事へ案内します。
ビットコインのマイニングとは、取引を記録するための計算競争に参加し、勝った人がブロックを作って報酬を受け取る仕組みです。bitcoin.orgは、マイニングを取引の処理やネットワークの安全のために計算能力を使うプロセスだと説明しています。この報酬には、少なくとも次の3つの変動要因があります。
つまり、マイニングは「機械を動かせば決まった額が入ってくる」事業ではありません。相場が下がり、競争が激しくなれば、電気代を差し引いて赤字になる月もあり得ます。
マイニングで利益を出すには、専用の機械を大量にそろえ、安い電力を長期で確保し、機械が古くなれば入れ替える必要があります。こうした設備投資は、事業として取り組む会社が自ら資金を調達して行うのが一般的です。見知らぬ個人から少額ずつお金を集め、しかも決まった配当を約束するという形は、事業の中身と比べて不自然だと筆者は考えます。
勧誘の資料や相手の説明に数字が出てきたら、次の順で確かめてみてください。完璧な計算は要りません。仕組みと矛盾していないかが分かれば十分です。
検算して説明が合わないなら、その時点で出資を見送る理由になります。仕組みとの食い違いをもう少し詳しく知りたい場合は、「毎日配当」の仕組みを確かめるも参考にしてください。
マイニングの対象としてイーサリアムを挙げる投資話には、特に注意が必要です。イーサリアムの公式情報サイトであるethereum.orgの説明では、2022年9月15日に実行された「マージ」によって、イーサリアムはプルーフ・オブ・ワークからプルーフ・オブ・ステークへ恒久的に移行し、マイニングはもはや有効なブロックを生成する手段ではなくなりました。
それ以降に「イーサリアムを採掘して配当する」と説明されたら、少なくとも説明のどこかが事実と合っていません。同じように、「AIが最適なコインを自動で採掘する」「スマホアプリで無料マイニング」といった説明も、何の機械で、どのチェーンのブロックを作っているのかを具体的に答えられるかで見極められます。
国民生活センターは2018年の時点で、暗号資産のマイニングへの投資をめぐる相談を含む様々なトラブルを公表し、投資の実態や内容に不安があるなら取引をしないよう呼びかけていました。形を変えながら、同じ種類の勧誘が続いていることが分かります。
本当にマイニングをしている事業者なら、次の質問に具体的に答えられるはずです。答えを文書やメールでもらい、保存しておくと、後で説明と違ったときの記録になります。
| 聞くこと | 確かめられること |
|---|---|
| 機械のメーカー、型番、台数、設置場所 | 出資したお金が実物の設備に使われているか |
| 電力の契約と、電気代を誰が負担するか | 費用を差し引いた後の利益の説明が成り立つか |
| 参加しているマイニングプールの名前 | プールの閲覧用画面で計算能力や報酬の実績を見せてもらえるか |
| 販売や出資の契約をしている会社の名前と登録 | 複数の人から出資を集めて利益を配るなら、金融商品取引業の登録が関係する |
金融庁は、複数の人から集めたお金で事業を行い、その利益を配る仕組みの権利を「集団投資スキーム(ファンド)持分」と呼び、法的な形式を問わず金融商品取引法の対象になると説明しています。「マイニング事業への出資」という形なら、登録の有無を金融庁の金融事業者検索で確かめてください。電話で機械の購入や出資を持ちかけられた場合の契約の型ごとの確認は契約の型ごとの確認先で詳しく扱っています。
マイニング投資の被害では、配当が貯まったように見える画面を見せられ、引き出そうとした段階で「税金を先に払って」「出金手数料が必要」と言われる流れがよく見られます。
正規のマイニングで報酬を得た場合も、税金の扱いは確かにあります。国税庁の暗号資産に関するFAQでは、マイニングなどで暗号資産を取得した場合、取得時点の時価が所得の計算上の収入になり、所得税の課税対象になるとされています。ただし、その税金は自分で確定申告をして税務署に納めるものです。投資先の業者や担当者に税金を払って出金を許可してもらう、という手続きは存在しません。
引き出すための支払いを求められたら、それ以上お金を送らずに、画面とやり取りを保存してください。出金トラブルの特徴は「手数料を払えば出金できる」の特徴でもまとめています。
マイニング投資の話は、仕組みが難しいぶん「詳しい人に任せておけば安心」と受け止められがちです。親やきょうだいが勧誘を受けていると気づいたら、次のような順で関わると話がこじれにくくなります。
すでに配当を受け取っている場合、本人は「実際にお金が入ってきた」と考えています。配当が後から来た人の出資金でまかなわれている可能性もあるため、受け取った額と出した額を一緒に書き出してみると、状況を冷静に見直すきっかけになります。
すでに出資や購入をしている場合は、支払った方法と契約の形を整理したうえで、次の窓口に相談します。
勧誘の経路によって、使える制度が変わることもあります。マッチングアプリの相手から勧められた場合は恋愛相手が勧めるマイニング投資、LINEグループで紹介報酬つきのプランを勧められた場合はクラウドマイニングの解約ルールが近い内容です。失ったお金を取り戻せると持ちかける業者には、二次被害の危険があるため注意してください。
A. すべてがそうとは言えません。ただ、固定の利回りや元本の保証を約束するものは、マイニングの報酬が難易度や価格で変わるという仕組みと合いません。機械の設置場所、参加しているプール、運営会社の登録などを具体的に確かめられないなら、出資は見送るのが安全です。
A. 画面上の数字は、運営者がいくらでも作れます。実際に引き出せるかどうか、引き出すときに追加の支払いを求められないかが判断の分かれ目です。出金に税金や手数料の前払いを求められたら、支払わずに相談してください。
A. 国税庁のFAQでは、マイニングなどで暗号資産を取得した場合、その取得に伴う利益は所得税の課税対象になるとされています。税金は自分で申告して税務署に納めるもので、投資先の業者に払うものではありません。個別の扱いは税務署や税理士に確認してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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