ロマンス詐欺の相談窓口まとめ|警察・188・金融庁・大使館の使い分け

ロマンス詐欺の相談先に迷ったら、お金がまだ動かせる状態かどうかで最初の連絡先を決めてください。送金した直後や、今まさに送金を迫られているなら、振込先の金融機関と警察が先です。送る前で迷っている段階なら、警察相談専用電話の#9110に状況を話すのが近道になります。投資サイトや業者との契約が絡むなら消費者ホットライン188や金融庁の相談ダイヤル、海外に滞在中なら現地の日本大使館・総領事館も相談先に加わります。

この記事では、それぞれの窓口が何を引き受け、何を引き受けないのかを一覧にしました。電話番号と受付時間は、各機関の公式サイトで2026年9月に確かめた内容です。窓口の名前をかたる二次被害も増えているため、見分け方もあわせてまとめています。

状況別|最初に連絡する先と、その次

ひとつの窓口ですべてが片づくことはまずありません。自分の状況に近い行を探し、左から順に連絡してください。

いまの状況最初にその次に
まだ送っていないが、相手からお金の話が出ている#9110(警察相談専用電話)家族や友人、188
今日中に送れと急かされている、脅されている110番自分の口座がある銀行
銀行振込で送った直後振込先の金融機関と、自分の取引銀行警察署・#9110
暗号資産を相手のアドレスへ送った利用した暗号資産交換業者警察、金融庁の相談ダイヤル
相手に勧められた投資サイトや業者に入金した金融庁の相談ダイヤルと警察188
マッチングアプリやSNSで知り合った相手とまだやり取りしているアプリやSNSの通報機能(証拠を保存してから)#9110
自分が海外に滞在している現地の日本大使館・総領事館現地の警察

アプリやSNSの運営会社にも知らせる

相手のアカウントを運営会社に通報しておくと、同じ相手による別の被害を防ぐことにつながります。警察庁によると、2025年中に同庁がLINEヤフー株式会社へ情報提供したLINEアカウントは18,214件(うち9,505件がSNS型投資・ロマンス詐欺)、Meta社への情報提供はFacebookとInstagram分をあわせて422件(同351件)で、いずれも利用停止や削除を促す目的でした。ただし、通報やブロックの前に、相手のプロフィールとやり取りの画面を必ず保存してください。先にブロックすると、あとから見返せなくなることがあります。

編集部としては、迷ったらまず#9110をすすめます。警察に相談するほどのことかどうかを自分で判断する必要はなく、話を聞いたうえで適切な窓口を案内してもらえるからです。

窓口ごとの役割・番号・受付時間

窓口番号と受付引き受けてくれること
警察(緊急)110番。24時間いま起きている犯罪、脅迫、今すぐの送金の阻止
警察相談専用電話#9110。受付時間は都道府県警察ごとに異なる送金前後の相談、被害届や警察署への案内
サイバー事案の相談窓口警察庁サイトの全国共通オンライン受付ネット上の被害の通報・相談・情報提供。選んだ都道府県警察に届く
消費者ホットライン188。施設点検日や年末年始を除き原則毎日最寄りの消費生活センターの案内。契約や事業者とのトラブルの助言
金融庁 詐欺的な投資に関する相談ダイヤル平日10時〜17時は電話(0570-050588)、ウェブは24時間受付SNSやマッチングアプリ経由の投資勧誘の情報受付、業者の登録の確認方法
金融庁 金融サービス利用者相談室平日10時〜17時に0570-016811。IP電話の場合は03-5251-6811金融機関との取引に関する相談全般
法テラス0570-078374法的な手続きの情報案内、条件を満たす場合の無料法律相談や弁護士費用の立替え
外務省 領事サービスセンター03-3580-3311(内線2902・2903)海外がからむ詐欺についての問い合わせ。海外にいる場合は現地の在外公館へ

188は相談窓口につながった時点から通話料がかかります。話し中で188がつながらないときに限り、平日10時〜16時は国民生活センターが代わりに受ける番号(03-3446-0999)もあります。

それぞれが引き受けないこと

窓口の限界を知っておくと、たらい回しにされたと感じにくくなります。消費生活センターは犯人を捜査したり口座を凍結したりする機関ではなく、警察は相手との返金交渉を代行する機関ではありません。金融庁への情報提供も、個別の被害額を取り戻す手続きとは別物です。取り戻しにつながる手続きは、主に金融機関への連絡と、必要に応じた弁護士への依頼で進みます。

どの窓口でも聞かれることを1枚のメモにする

窓口が変わるたびに一から説明するのは、精神的にも大きな負担です。最初に次の項目を1枚にまとめておくと、電話でも対面でも話が早く進みます。

  1. 知り合った経緯:日付、最初に連絡が来たアプリやSNS、その後に移ったアプリ
  2. 相手が名乗った人物像:名前、職業、住んでいるとされる国や地域、アカウントのIDやURL
  3. お金の話が出た日と、そのときの言葉:投資、旅費、手数料、保釈金など
  4. 送金の一覧:日付・方法・金額・送金先(口座番号と名義、暗号資産のアドレスなど)を行ごとに
  5. いまの状態:相手とまだ連絡がつくか、追加の請求が来ているか、誰かに話したか

相手ごとに強調する点を変える

金融機関には送金の日時と振込先を最優先で伝えます。警察には時系列の流れ、消費生活センターには契約の相手方(投資サイト、アプリの運営会社、決済事業者など)がわかる情報が役立ちます。記録の残し方はロマンス詐欺の証拠保全と被害届の出し方で詳しく説明しています。

相談した記録も残しておく

電話や窓口で相談したら、そのたびに日時、窓口の名前、応対した人の名前や部署、受付番号があればその番号を書き留めてください。後日、別の窓口に相談するときに「どこで何を言われたか」を正確に伝えられますし、弁護士に依頼する場合にも経緯を示す材料になります。

相談窓口をかたる二次被害に注意

被害に遭った後、「国の機関から連絡しています」「あなたのお金を取り戻せます」と近づいてくる相手がいます。国民生活センター自身が、相談歴のない人へメールや電話で連絡し、お金の申請や訴訟の話を持ちかけることは絶対にないと公表しています。外務省の広域情報でも、在外公館・警察・税関といった日本の公的機関が、正規の手続きを経ずに罰金や保釈金の振込を求めることはないと明記されています。

本物の窓口かどうかを確かめる手順

  • 届いたメールやSMSのリンク、書かれた電話番号は使わない
  • 機関の名前を自分で検索し、公式サイトに載っている番号にかけ直す
  • 「手数料を払えば返金される」「今日中に手続きを」と言われたら、その時点で打ち切る
  • 弁護士や調査会社を名乗る場合も、所属する弁護士会や会社の実在を公式の情報で確かめる

公的な相談窓口は、相談そのものに料金を取りません(通話料は別)。費用の前払いを求められたら、本物ではないと考えてください。二次被害の手口は「資金回収します」は信用できるかでも取り上げています。

弁護士に相談するタイミング

送金先の口座や相手方の事業者がある程度わかっていて、返金を求める交渉や裁判上の手続きまで考えるなら、弁護士への相談を検討する段階です。法テラスには民事法律扶助という制度があり、収入と資産が基準を下回る人は、無料の法律相談や弁護士費用の立替えを受けられることがあります。

依頼の前に確かめたいこと

  • 回収できる見込みを、送金の方法ごとに説明してもらえるか
  • 着手金・成功報酬・実費の内訳が書面で示されるか
  • 「必ず取り戻せる」といった断定的な言い方をしていないか

弁護士に依頼しても、相手の口座にお金が残っていなければ取り戻せないことがあります。費用倒れにならないかも含めて判断してください。どこに相談すればよいか自体がわからないときは、0570-078374の法テラス・サポートダイヤルに電話し、問題に合った法制度や相談機関を教えてもらうところから始める方法もあります。費用の目安や事務所の選び方は、弁護士に依頼する前に確かめることで掘り下げました。

本人が動けないときは家族が代わりに相談できる

国民生活センターは、消費生活センターへの相談は本人だけでなく、家族やホームヘルパー、地域包括支援センターの職員からでもできると案内しています。本人が相手をかばって相談をためらう場合でも、家族が先に状況を伝えておくことで、次に何をすべきかの助言を受けられます。進め方は家族の詐欺被害を代わりに相談するにはにまとめています。全体の流れを確かめたい方はロマンス詐欺まとめもご覧ください。

よくある質問

Q. ロマンス詐欺の相談は土日でもできますか?

A. 110番は24時間つながります。消費者ホットライン188は施設点検日や年末年始を除き原則毎日利用できます。#9110の受付時間は都道府県警察ごとに異なるため、お住まいの県警のサイトで確かめてください。

Q. 相談するとお金はかかりますか?

A. 警察や消費生活センター、金融庁の相談窓口は相談そのものに料金はかかりません。ただし188などは通話料がかかります。相談窓口を名乗る相手から手数料を求められたら、本物の窓口ではないと考えてください。

Q. 海外に住む相手に送ったお金を大使館が取り戻してくれますか?

A. 外務省は、海外にいる場合は現地の日本大使館・総領事館にも相談するよう呼びかけていますが、送ったお金の回収を代わりに行う窓口ではありません。取り戻しにつながる手続きは、送金に使った金融機関や事業者への連絡と、警察への相談から始めてください。

Q. ロマンス詐欺の相談窓口は、どこから先に電話すればいいですか?

A. 送金した直後なら振込先の金融機関と警察が最優先です。まだ送っていなければ#9110に相談し、投資サイトや業者との契約が絡むなら188や金融庁の相談ダイヤルも使います。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。