ロマンス詐欺で送金してしまった場合の返金と対処法
ロマンス詐欺でお金を送金してしまった場合、できるだけ早く行動することが回収の可能性を高めます。銀行振込なら「組戻し」、クレジットカードなら「チャージバック」が有…
ロマンス詐欺の対策をひとことで言うなら、一度も会ったことのない相手がお金の話を始めたら、理由を問わず送金しない。編集部はこれがもっとも確実な線引きだと考えています。旅費、荷物の手数料、投資、保釈金と、名目は相手がいくらでも作り変えられますが、「会っていない」「お金の話が出た」という2つの事実は動かないからです。
このページは、当サイトのロマンス詐欺に関する記事の入口として作りました。まず数字で全体像をつかみ、次に「いまどの段階にいるか」から、読むべき記事と取るべき行動を選べるようにしています。知り合ったばかりで不安な方、すでに送金してしまった方、家族の様子が気になる方のどなたでも、自分に近い見出しから読み進めてください。
警察庁の定義はこうです。SNSやマッチングアプリで知り合い、顔を合わせないまま連絡を続けるうちに恋心や親しみを抱かせ、金銭を奪う詐欺。これを同庁は「SNS型ロマンス詐欺」と名づけて統計を取っています。外務省も海外安全ホームページで「国際ロマンス詐欺」として注意を呼びかけており、2025年4月の広域情報では、紛争地の軍医や国連関係者を名乗る昔ながらの型に加え、タイ・ミャンマー国境付近の詐欺拠点から抜け出す費用を求める新しい型が出てきたと伝えています。
| 指標(警察庁) | 数値 |
|---|---|
| 2025年の認知件数・被害額 | 5,645件・546.4億円(件数は前年比47.6%増) |
| 被害者の性別 | 男性3,633件、女性2,012件。件数・金額とも男性が約6割 |
| 被害者の年代 | 10代から80代以上まで及ぶ。最も多いのは50代で、40〜60代が中心 |
| 最初に接触してきた場所 | マッチングアプリ32.7%、Instagram22.8%、Facebook18.6% |
| 被害にあった時の連絡手段 | LINEが93.8% |
| 2026年1〜6月(暫定値) | 2,509件・246.6億円。既遂1件あたり984.1万円 |
見落とされやすいのは、相手が名乗った身分です。2025年は「日本(国内)」を名乗ったケースが3,461件で、全体のおよそ6割を占めました。「国際」という言葉から外国人を名乗る相手を想像しがちですが、名乗る国籍や話す言葉は相手がいくらでも装えます。国籍や出身で相手を見分けようとするのではなく、お金の求め方で判断してください。
2026年上半期の暫定値では、件数は前年同期とほぼ同じで、被害額はやや増えました。警察庁は、40代から60代が被害の約8割を占める一方で、70代の被害が増える傾向にあるとしています。若い世代だけでなく、親や祖父母の世代が狙われる場面も想定しておく必要があります。
ロマンス詐欺は、知り合ってからお金を失うまでにいくつかの段階を踏みます。自分が当てはまる行を探し、右端の記事で詳しい手順を確かめてください。
| 段階 | よくある出来事 | いまやること |
|---|---|---|
| 1 出会い | 見知らぬ相手からのDMや友達申請、宛先違いを装ったメッセージ | 返信する前にプロフィールの作り込みを疑う。間違いSMSから始まる勧誘 |
| 2 アプリの移動 | 数日のうちにLINEなど別のアプリへ誘われる | 元のアプリで相手の情報を保存してから判断する。LINEに誘導されたら |
| 3 お金の話 | 「結婚資金を一緒に増やそう」「そちらへ行く飛行機代が足りない」 | ここで止める。恋愛と投資の組み合わせ手口 |
| 4 最初の送金 | 少額の入金で利益が出た、相手から感謝された | 追加の送金をしない。振込した後の対処 |
| 5 追加の請求 | 出金手数料、税金、保釈金、違約金 | 名目が何でも払わない。立て替え依頼の見分け方 |
| 6 被害に気づいた後 | 「取り戻せる」という業者や、公的機関を名乗る連絡 | 費用を払わず公的窓口で確かめる。被害のあとの二次被害 |
段階が進むほど、関係を失いたくない気持ちと、それまでに払ったお金を取り返したい気持ちが強まり、引き返しにくくなります。3の段階で止まれた方は、それだけで大きな被害を避けられたと考えてよいでしょう。
ロマンス詐欺では、会えない理由や送金の名目を自然に見せるための人物設定がよく使われます。外務省は、詐欺師が世間の話題を巧みに利用し、1年以上かけて信頼関係を築く場合もあると指摘しています。ここに挙げる肩書きはあくまで相手が名乗った設定の例で、同じ職業や出身の人が疑わしいという意味ではありません。
人物像はいくらでも差し替えられます。大切なのは肩書きの真偽を調べ尽くすことではなく、会っていない相手がお金を求めてきたという構図に気づくことです。
迷ったときに、次の3つを自分に問いかけてください。1つでも当てはまれば、送金を止めて誰かに相談する合図です。
「経由地の空港で拘束された」「大使館に保釈金を払う必要がある」と言われることもあります。外務省は、日本の大使館・総領事館や警察、税関が正式な手続きによらずに税金・罰金・保釈金などの送金を求めることはなく、大使館が他の機関の送金要求を代わりに行うこともないとしています。公的機関を名乗る人物からの送金依頼は、それだけで疑ってかまいません。
お金を取られるだけでなく、知らないうちに犯罪の手伝いをさせられる形もあります。警察庁は、「投資の手伝い」などの口実で被害者の口座に入ったお金を別の口座へ送らせ、マネー・ローンダリングに使う例があり、組織的犯罪処罰法違反に問われるおそれもあると注意しています。身に覚えのない入金があったら、自分では動かさずに銀行と警察へ連絡してください。
お金を渡してしまったとわかった時点から、優先順位をつけて動きます。時間がたつほど選べる手段は減っていきます。
「必ず取り戻せる」とうたう業者に費用を払う前に、警察や消費生活センターに相手の話を伝えてください。返金は保証されるものではなく、戻るかどうかは送金の方法や時期、口座の残高によって大きく変わります。
被害に気づいても、本人がなかなか認められないことは珍しくありません。長い時間をかけて築いた関係を否定されると、かえって相手をかばうこともあります。責めるより先に、「一緒にやり取りを見返してみよう」「送る前に一度だけ警察に聞いてみよう」と、具体的な行動を提案するほうが話が進みやすいようです。
当サイトへの個別のご相談は相談予約から受け付けています。
A. 外国に住む人物を名乗るものを「国際ロマンス詐欺」と呼ぶことが多いものの、警察庁の統計では国内外を問わず「SNS型ロマンス詐欺」として集計されています。2025年は日本国内の人物を名乗ったケースが約6割でした。呼び方より、会っていない相手がお金を求めているかどうかで判断してください。
A. あります。外務省と警察庁は、写真や翻訳アプリ、AIを使えば他人になりすまし、音声や動画も作れると注意を呼びかけています。通話ができたことを本人確認の代わりにしないでください。
A. 送金の方法しだいです。指定された銀行口座へ振り込んだケースに限っては、口座の凍結が間に合い残高があったとき、振り込め詐欺救済法にもとづく分配金を申請できます。暗号資産や電子マネーで渡した分は、取り戻すのが難しいとされています。いずれも戻ることを約束できるものではないため、早めに送金先の窓口と警察へ連絡してください。
A. 疑うことと相手を傷つけることは別です。本当に誠実な相手なら、会う前にお金を送らないという判断を受け入れてくれるはずです。迷ったら#9110や188に状況を話してみてください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
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