SNSで知り合った外国人から送金を求められた場合の初動対応

SNSで知り合った外国人から送金を求められた時の初動対応を解説。送金前・送金後に取るべき行動と確認事項をわかりやすくまとめました。

SNSやマッチングアプリで知り合った外国人から突然「送金してほしい」と頼まれたとき、どうすればよいのでしょうか。感情的なつながりがある相手からの頼みごとを断るのは難しく、「信じたい」という気持ちが冷静な判断を妨げることがあります。この記事では、送金を求められた際に最初に取るべき行動を、送金前と送金後に分けて具体的に解説します。

SNSで知り合った外国人からの送金要求とは

SNSやマッチングアプリで知り合い、しばらくやりとりをした後に「緊急の事情」を理由として送金を求めてくるのが、国際ロマンス詐欺の典型的な流れです。

送金を求める名目は様々です。「税関で荷物が止められた」「医療費が急に必要になった」「仕事の契約金が必要」「投資の出金手続きのために税金を先払いしなければならない」など、もっともらしい理由が使われます。

重要なのは、SNSやアプリで知り合ってから一度も実際に会ったことのない相手への送金は、詐欺のリスクが非常に高いという認識を持つことです。たとえ長期間やりとりをしていても、一度も会ったことがない相手に送金することは慎重に考える必要があります。

よくある手口と流れ

パターン1:緊急事態を演出する

「突然こんなことを頼んで申し訳ないが、税関で荷物が止まっていて手数料を払わないと没収される」「入院した家族の医療費が今日中に必要」など、緊急性を強調することで「早く助けてあげなければ」という心理を引き出します。

パターン2:小額から始める

最初は数万円など比較的少額の送金から始め、「返すから」と約束します。返済の約束が守られないまま、次の「緊急事態」が発生し、徐々に送金額が増えていきます。

パターン3:関係を人質にする

「あなたが助けてくれないなら、もう連絡できない」「こんなに信頼していたのに」などの言葉で、感情的な圧力をかけてくることもあります。

パターン4:他の送金手段を指定する

銀行振込が難しい場合、「ビットコインで送って」「電子マネーのギフトカード番号を教えて」など、追跡が難しい手段を指定することが多いです。

被害に気づいたらまずすること

送金する前に気づいた場合

  1. 送金を保留する — どんな理由があっても、その場で判断して送金しないことが重要です。「確認してから連絡する」と伝え、時間を作ってください。
  2. 相手の情報を確認する — プロフィール写真をGoogle画像検索にかける。アカウントの作成日や友人の数、過去の投稿などを確認する。
  3. 身近な人に相談する — 友人や家族に状況を話し、客観的な意見を聞く。
  4. 消費者ホットライン(188)に電話する — 送金前でも相談可能です。
  5. 相手との連絡を一時中断する — 感情的な状態で判断しないため、少し距離を置く。

送金してしまった後に気づいた場合

  1. 追加の送金を止める — 追加要求には絶対に応じないことが最優先事項です。
  2. 銀行・金融機関に連絡する — 送金直後(特に同日中)であれば、振込の停止や口座凍結の手続きができる可能性があります。カード会社への連絡も必要な場合があります。
  3. 証拠を保全する — 送金前に相手との連絡を削除しないでください。すべてのやりとりのスクリーンショットを保存します。
  4. 警察に被害申告をする — 最寄りの警察署のほか、都道府県警察の相談窓口(#9110)でも相談を受け付けています。
  5. 消費生活センターまたは弁護士に相談する — 今後の対応について専門家の意見を聞くことを検討してください。

証拠・準備物チェックリスト

初動対応と同時に、以下の情報を整理・保存しておくことが、その後の相談や手続きを進めやすくします。

  • [ ] 相手のSNSアカウント名・URL(スクリーンショット含む)
  • [ ] 相手のプロフィール写真(保存またはスクリーンショット)
  • [ ] やりとりしたメッセージの全履歴(スクリーンショットまたはエクスポート)
  • [ ] 送金した日時・金額(複数回の場合はすべて)
  • [ ] 送金先の口座番号・名義人名(または暗号資産ウォレットアドレス)
  • [ ] 銀行の振込明細・取引履歴のコピー
  • [ ] 送金を求めてきた際の具体的なメッセージの内容
  • [ ] 電話番号・メールアドレスなど相手の連絡先情報

公的相談先

| 機関 | 連絡先 | 対応内容 |

|——|——–|———|

| 警察相談専用電話 | #9110 | 詐欺被害の相談・被害申告の案内 |

| 消費者ホットライン | 188 | 最寄りの消費生活センターにつながる |

| 金融庁金融サービス利用者相談室 | 0570-016811 | 金融機関への不審な送金相談 |

| 法テラス | 0570-078374 | 弁護士費用立替制度の案内 |

| サイバー犯罪相談窓口 | 各都道府県警察HPより | オンライン・電話相談 |

よくある質問

Q: 相手から「警察に行くな」と言われていますが、無視していいですか?

A: はい、無視して問題ありません。「警察に行くと全部無駄になる」「あなたも共犯になる」などの発言は、被害者を孤立させるための脅し文句です。被害申告をすることで被害者本人が不利になることはありません。

Q: 送金してしまった直後です。今すぐできることは何ですか?

A: 送金直後であれば、まず送金した銀行に電話し「詐欺被害に遭った可能性がある。振込を止めてほしい」と伝えてください。同時に警察(#9110)に相談し、振込先口座の凍結申請の手続きを案内してもらうことを検討してください。時間が経つほど資金の回収が難しくなります。

Q: 相手に会ったことがなく顔も知らないのですが、被害申告できますか?

A: できます。相手の実名や所在地がわからなくても、SNSアカウント情報・やりとりの履歴・送金先口座などの情報があれば被害申告は可能です。警察が捜査を行う際のきっかけとなります。

Q: 「個人間の金銭貸借」と見なされる可能性はありますか?

A: 詐欺かどうかの判断は、相手の言動・経緯・送金の状況などを総合的に考慮して行われます。個別のケースについては弁護士にご相談ください。

Q: 複数回に分けて送金してしまいました。全部の記録が必要ですか?

A: はい、すべての送金記録を保存・整理してください。送金の回数・日時・金額・送金先をまとめた一覧を作成しておくと、その後の相談や手続きで役立ちます。

まとめ

SNSで知り合った相手から送金を求められた時点で、一度立ち止まることが最も重要です。送金前であればリスクを回避できる可能性があります。送金後であっても、早期の行動が被害を最小限に抑えるために重要です。一人で抱え込まず、公的相談窓口や専門家に相談してください。

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本記事は、弁護士監修のもと一般的な情報提供を目的として作成されています。個別の事案における法的判断や返金・解決を保証するものではありません。具体的な対応については、弁護士または公的相談機関にご相談ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。