山梨県で詐欺の振込先口座を凍結してもらう手順|県警と相談窓口

口座凍結申請の方法について弁護士監修の一般情報として解説します。口座凍結の具体的な手順と注意点をまとめました。

山梨県内で詐欺に気づき、「振り込んだお金を止められないか」と調べている方へ。結論から言うと、やることは二つです。振込先の金融機関に連絡して口座の取引を止めるよう申し出ること、そして山梨県警察に相談して被害の経緯を伝えることです。金融庁の被害者向けページでも、まず警察と振込先の金融機関の両方へ知らせることが勧められています。順番はどちらが先でも構いませんが、同じ日のうちに両方へ連絡しておくと、口座にお金が残っている段階で手続きが進む可能性が高まります。

この記事では、山梨県警の相談窓口と受付時間、県民生活センター・弁護士会・法テラス山梨の役割、県警が公表している被害の傾向を、県内で相談する人の目線で整理しました。振り込め詐欺救済法の仕組みや分配金の申請は別の記事で扱っているため、ここでは「山梨県で、誰に、何を伝えるか」に絞っています。掲載した電話番号や受付時間は、2026年9月26日時点で県警・県・法テラスの公式ページと照らし合わせています。

振り込んだ当日に山梨県内で連絡する先と順番

口座凍結は、被害者が裁判所に申し立てる手続きではありません。振込先の金融機関が「犯罪に使われた疑いがある」と判断して取引を止める措置です。その判断材料になるのが、被害者本人からの申出と、警察からの情報提供です。そのため連絡先は次の二つが基本になります。

1. 振込先の金融機関

振込明細やネットバンキングの履歴に出ている「振込先の金融機関名・支店名・口座番号・口座名義」を手元に置き、その金融機関の代表番号や詐欺被害の受付窓口に電話します。「詐欺の被害でこの口座に振り込んだので、取引を止めてほしい」とはっきり伝えるのがポイントです。振込先の連絡先が分からない、夜間で窓口につながらないといった場合は、振り込んだ側の自分の銀行に相談すると、振込先への連絡方法を案内してもらえることがあります。

2. 山梨県警察

警察への相談は、県警本部の総合相談室(#9110)か、住んでいる地域を管轄する警察署で受け付けています。被害届を出すかどうか迷っている段階でも相談はできます。犯人から「今から受け取りに行く」「もう一度振り込め」と連絡が続いているなど、いま被害が広がりそうな場面では、相談窓口ではなく110番を使ってください。

連絡を終えたら、応対した担当者の名前、話した時刻、伝えられた受付番号をメモしておきます。後日、分配金の申請や弁護士への相談で経過を説明するときに役立ちます。

山梨県警察の相談窓口と受付時間

山梨県警察では、県警本部の「総合相談室」を暮らしの安全に関する相談の総合窓口にしています。県警の案内によると、詐欺事件の相談もここで受け付けており、内容に応じて担当部署や他の機関を紹介してもらえます。

窓口連絡先受付
県民広報相談センター 総合相談室#9110(つながらない場合は055-233-9110)24時間。夜間・休日は警察本部の当直が対応
山梨県警察本部(代表)055-221-0110代表電話
各警察署の相談窓口県警サイトの警察署一覧で確認署ごとに案内

総合相談室は甲府市丸の内の県警本部(防災新館2階)にあり、防音対策をした個室で相談できると案内されています。インターネット上のトラブルもサイバー相談としてここに寄せられている、と県警は説明しています。対面で話したい場合は、先に電話で来訪の希望を伝えておくと、当日のやり取りがスムーズです。

電話をかける前に、「いつ、誰を名乗る相手から、どんな理由で、いくらを、どこの口座へ振り込んだか」を紙に書き出しておくと、相談員とのやり取りが短く済みます。書き方の見本は警察へ詐欺相談に行く前の時系列メモと持ち物にまとめています。

山梨県警が公表している被害の状況と目立つ手口

山梨県警察は、オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺などの特殊詐欺を「電話詐欺」と呼んで対策を進めています。県警のページによると、令和7年中の電話詐欺被害は82件(前年比10件増)、被害総額は約5億4,589万円(前年比約3億6,385万円増)で、被害額は14年連続で1億円を超えたとされています(いずれも暫定値)。

警察庁のSOS47特殊詐欺対策ページにある都道府県別の表では、令和7年の山梨県の特殊詐欺は128件・被害総額約11億7,040万円です。この内訳にはSNS型投資詐欺21件(約2億6,888万円)とSNS型ロマンス詐欺25件(約3億5,563万円)が含まれており、電話をきっかけにした被害に加えて、SNSで知り合った相手への振込も県内で起きていることが分かります。

ニセ警察詐欺の特徴

県警が「令和7年に被害が急増した」として注意を呼びかけているのが、警察官を名乗るニセ警察詐欺です。「口座が犯罪に利用されている」「携帯電話が不正に契約された」などと電話をかけ、資産の保護や口座の調査を口実に現金を振り込ませる手口とされています。SNSのビデオ通話に切り替えて、偽の警察手帳や逮捕状を見せてくる例もあるそうです。

県警は、本物の警察官が電話で「捜査対象になっている」と告げることも、メッセージアプリ経由で連絡してくることも、手帳や逮捕状を画像で見せることもない、と説明しています。「警察の指示だと思って振り込んだ」場合でも、口座凍結の申出は同じ手順で行えます。相談するときは、相手が名乗った部署名や送られてきた画像を消さずに見せてください。

30代から50代の被害にも注意

県警は、最近は30代から50代の世代の被害が増えているとも伝えています。ネット閲覧中の警告画面から電話をかけさせる手口や、電話料金・サイト登録料の未納を口実にした請求など、高齢者だけが狙われるわけではない点は覚えておきたいところです。

県民生活センター・弁護士会・法テラス山梨の使い分け

口座を止める判断は金融機関と警察の領域ですが、支払った相手が「業者」を名乗っていた場合や、返金の交渉まで考えている場合は、消費生活相談や法律相談も並行して使えます。

  • 山梨県県民生活センター:甲府市飯田1丁目の山梨県JA会館5階。消費生活相談は055-235-8455で、相談時間は平日8時30分〜17時(受付は16時30分まで)。電話・来所・Webフォームで受け付けています。郡内地域の方は、都留市田原の南都留合同庁舎1階にある地方相談室(0554-45-5038)も使えます。
  • 消費者ホットライン188:近くの消費生活相談窓口につながる全国共通の番号です。県の案内では、土日祝日は国民生活センターにつながるとされています。
  • 山梨県弁護士会:甲府市中央1丁目にあります。相手の特定や口座凍結後の交渉、訴訟まで視野に入れる場合の相談先です。
  • 法テラス山梨:甲府市中央1丁目のイリックスビル1階(0570-078326、平日9時〜17時)。収入や資産が一定以下の方を対象に無料法律相談を行っており、大月市や富士吉田市の相談会場を希望する場合も電話で申し込めます。

県民生活センターは、事業者との交渉の調整(あっせん)を行う場合はあるものの、相談者の代理人として交渉することはできないと明記しています。「相手と話をつけてほしい」なら弁護士、「何が起きているのか整理したい」なら消費生活センター、と目的で選ぶと迷いにくくなります。

口座を止めたあとに気をつけたい二次被害と、県警が勧める対策

一度被害に遭うと、「被害金を取り戻してあげる」「あなたの口座が凍結対象になった」といった連絡が別の相手から届くことがあります。国民生活センターも、同センターの名前をかたる電話やメールに注意するよう呼びかけています。公的機関が電話で手数料を求めることはないため、こうした連絡には応じず、自分で調べた番号から県警や消費生活センターに確かめてください。返金を代行すると名乗る事務所に依頼する前には、弁護士会などの公式情報で登録の有無を確認しておくと安心です。

山梨県警は、固定電話の国際電話の利用休止を申し込むことを勧めており、警察署でもウェブ申込みのサポートができると案内しています。また、詐欺の不審電話は同じ地域に集中してかかってくるため、自分がだまされなかった場合でもすぐ110番通報してほしいと呼びかけています。県警のページでは、令和7年の市町村別の被害認知状況もPDFで公開されているので、家族が住む地域の状況を確かめるのにも使えます。

相談の前に手元にそろえておくもの

金融機関にも警察にも、同じ資料を見せながら話すことになります。次のものを1か所にまとめておきましょう。

  1. 振込明細書、またはネットバンキングの振込履歴の画面(振込日時・金額・振込先口座が分かるもの)
  2. 相手の電話番号が表示された着信履歴、SMS、メール、SNSのトーク画面のスクリーンショット
  3. 相手が名乗った名前・会社名・部署名と、言われた内容のメモ
  4. 自分の通帳やキャッシュカード、本人確認書類

スクリーンショットの撮り方などは証拠の残し方・保存方法のページが参考になります。口座が凍結された後の分配金の申請は振り込め詐欺救済法の分配金を申請する手順、お金が引き出されていた場合や振込以外の支払い方法だった場合は口座凍結でもお金が戻らないときを参考にしてください。カードで支払った分はカード会社への申出の方法が別の手順になります。

どの窓口に相談しても、返金が約束されるわけではありません。ただ、振込から時間がたつほど口座のお金は動かされやすくなるため、「迷ったら今日のうちに二か所へ電話する」ことが、山梨県内でできるいちばん確実な一歩です。

よくある質問

Q. 山梨県で夜や休日に詐欺に気づいたら、どこに電話すればいいですか?

A. 山梨県警察の総合相談室(#9110、つながらない場合は055-233-9110)は24時間受け付けており、夜間・休日は警察本部の当直が対応すると案内されています。振込先の金融機関が夜間に受け付けているかは各金融機関の案内で確かめてください。犯人との接触がいまも続いているなら110番です。

Q. 口座凍結を頼めば、振り込んだお金は戻りますか?

A. 戻ることは保証されていません。口座にお金が残っていれば振り込め詐欺救済法による分配金を受け取れる可能性がありますが、すでに引き出されていると分配されない場合もあります。詳しくは口座凍結でもお金が戻らないときをご覧ください。

Q. 山梨県県民生活センターに相談すれば口座を止めてもらえますか?

A. 県民生活センターには口座を止める権限はありません。口座の取引停止は振込先の金融機関が判断するため、金融機関と警察への連絡が先です。センターは、業者との契約トラブルについて助言やあっせんを行う窓口として並行して使えます。

Q. 警察を名乗る人から「口座を調べるので振り込んで」と言われました。本物でしょうか?

A. 山梨県警は、本物の警察官が電話で捜査対象だと伝えたり、SNSで連絡したり、逮捕状の画像を送ったりすることはないと説明しています。いったん電話を切り、自分で調べた番号から#9110か最寄りの警察署に確かめてください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。