メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトを疑ったときの確認方法
メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトに注意が必要なケース n メールで案内が届いた特定商取引法とサクラサイトのような状況に遭遇した場合、その内容に不審…
ポイント制サイトの担当者を名乗る人から突然電話があり、その後、個人名義の口座への振込を指示された。手元に残っているのは、電話番号と口座の情報だけ。この記事は、「この番号や口座から、相手が誰か分からないのか」と考えている人に向けたものです。
先に結論を書きます。
電話番号と口座は、運営者を探すうえで数少ない「名義」に結びつく手がかりです。だからこそ、自分で動く前に、正しい窓口へ渡すことを優先してください。
携帯電話は、契約のときに本人確認を受けることが法律で決められています。携帯電話不正利用防止法(正式名称は「携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律」)がその根拠です。銀行口座も、開設のときに本人確認が行われます。
つまり、電話番号や口座番号の先には、原則として手続きを経た契約者や名義人がいます。サイトの表記やドメインの情報は運営者が自由に書けますが、番号や口座はそうではない、という点に意味があります。
ただし、名義人がそのまま運営会社や勧誘してきた本人だとは限りません。他人名義の口座や電話が使われている可能性もあります。名義が分かっても、それで全体が見えるわけではないことは頭に置いておいてください。
個人でできる確認は、主に次の3つです。
インターネットで番号を検索すると、同じ番号からの電話についての書き込みが見つかることがあります。参考にはなりますが、書き込みの内容が正しいとは限りません。そこに出てくる会社名や人名を、そのまま相手だと決めつけないでください。
確認した結果は、日付とともにメモに残します。電話の着信履歴や通話のメモの残し方は、通話を記録に残す方法で詳しく書いています。
口座への振込が詐欺などに使われた場合、振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)に基づいて、口座に残ったお金を被害者に分配する仕組みがあります。金融庁によると、金融機関が口座の犯罪利用を疑うに足りる相当な理由があると認めると、名義人の権利を消す手続きに入り、その後、残高を原資に分配金が支払われます。
手続きの途中経過は、預金保険機構のウェブサイトで公告されます。検索の方法は2通りです。
検索で見つかれば、その口座について手続きが進んでいることが分かります。金融庁は、公告が出ていれば口座の残高や分配金の申請期間も確認できると案内しています。分配金の申請期間は、支払手続を始める旨の公告の翌日から30日以上とされ、期間内に申請しないと受け取れません。
見つからなくても、手続きの対象になっていないと決まったわけではありません。まだ公告の段階にない場合もあります。いずれにしても、振込先の金融機関と警察には、自分から被害を届け出てください。
電話番号や口座の名義を実際に確かめられるのは、捜査機関や、法律で認められた手続きを使える立場の人です。
携帯電話不正利用防止法8条は、携帯電話が詐欺(刑法246条)などの犯罪に使われていると認めるに足りる相当の理由がある場合に、警察署長が携帯電話会社に対し、その番号の契約者について本人確認をやり直すよう求められると定めています。この求めを受けた会社は、契約者の確認を行うことができます(9条)。
このほか、被害の届出を受けた警察は、捜査の中で口座や電話の契約情報を調べることがあります。個人が集めた記録は、その出発点になります。警察に相談するときは、次のものを持っていきます。
相談の段階では#9110、被害届を考えているなら最寄りの警察署が窓口です。
民事で返金を求める場合に使われる手段の一つが、弁護士会照会です。弁護士法23条の2は、弁護士が受任している事件について、所属する弁護士会に対し、公務所や公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めるよう申し出ることができると定めています。弁護士会は、申出が適当でないと認めるときは拒絶できます。
日本弁護士連合会の説明では、照会は個々の弁護士ではなく弁護士会が、必要性と相当性を審査したうえで行う仕組みで、受付件数は2021年に全国で年間約20万件に達しようとしていたとされています。
サクラサイトの事案では、電話番号の契約者や口座の名義人などについて、携帯電話会社や金融機関などへの照会が考えられます。ただし、次の点に注意が必要です。
依頼を考えるときの確かめ方は、弁護士に依頼する前に確かめることを参考にしてください。費用が心配なら法テラスで利用できる制度を聞いてみる方法もあります。
番号や口座が分かると、自分で連絡して問いただしたくなるかもしれません。次のことは避けてください。
相談の前には、次の欄をまとめたメモを1枚作ります。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 電話番号 | 番号、着信した日時と回数、相手の名乗り |
| 振込先 | 銀行名・支店名・口座種別・口座番号・名義、振り込んだ日と金額 |
| 公告の確認 | 検索した日と結果(見つかった/見つからなかった) |
| サイトの情報 | サイト名、URL、表記の会社名と電話番号 |
| 届出の状況 | 銀行・警察・188に連絡した日と、受けた説明 |
他の手がかりから調べる方法は、特商法の表記なら表記と法人番号の照合手順、ドメインならURLとドメイン情報の調べ方にまとめています。振込後の手順全体は口座凍結と救済法の手順もご覧ください。
A. 個人の問い合わせに対して、名義人の住所などが開示されることは通常ありません。振込先の銀行には被害を届け出て口座の利用停止を求め、名義人の情報は警察や弁護士を通じた手続きに委ねてください。
A. 公告の内容と申請期間を確認し、振込先の金融機関に連絡してください。分配金の申請は、申請書に必要な資料を添えて振込先の金融機関に出す形です。期間を過ぎると受け取れないため、早めに動いてください。
A. 個人で契約者を調べることはできません。番号、着信日時、話の内容を記録し、警察に相談してください。050で始まる番号でも、記録があれば捜査の手がかりになりえます。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。