FacebookでYahoo!ニュース風の記事広告を見たら|偽記事の見分け方と登録後の対処

Facebookのフィードに、ニュース記事のような見た目の投稿が流れてきた。見出しには有名人の名前と「資産を増やした方法」といった言葉が並び、開くとYahoo!ニュースそっくりのページが表示される。記事の最後にはボタンがあり、名前や電話番号の登録を求められる。こうした広告を見て気になっている方、あるいはすでに登録してしまった方に向けた記事です。

まず知っておいてほしいのは、Yahoo!ニュース自身が、自社を装った記事風の広告について繰り返し注意を呼びかけているということです。2025年1月と2026年3月のお知らせでは、著名人の画像や名前を使った記事風の広告が投資を促すサイトへ誘導しているとして、アクセスしないよう求めています。ページの見た目がYahoo!ニュースでも、それだけではYahoo!ニュースの記事である証拠になりません。

以下では、公式の注意喚起、本物の記事かどうかの確かめ方、登録してしまった後と入金してしまった後の動き方を順に説明します。

Yahoo!ニュースが出している「記事風広告」への注意喚起

Yahoo!ニュースの公式ブログ「news HACK」には、自社をかたる広告についてのお知らせが複数掲載されています。

  • 2025年1月21日:SNSサービス等で、Yahoo!ニュースを装った虚偽の記事を使った広告を確認。著名人の画像や名前を用いた記事風の広告で、暗号資産の自動売買ツールサイトに誘導する例を挙げています。
  • 2026年3月26日:著名人の画像や名前を用いた記事風の広告で、投資を促すサイト等に誘導するものについて、改めて注意を呼びかけています。

どちらのお知らせも、個人情報を取得され詐欺被害にあう恐れがあるとして、アクセスしないよう求めています。見つけた場合は各SNSの運営会社の報告フォームへ、こうした広告を出す事業者とトラブルになった場合は警察などの公的機関へ相談するよう案内しています。

お知らせにはSNSの名前までは書かれていません。ただ、Facebookも広告を配信しているSNSの一つですので、フィードに同じ体裁の投稿が出てきたら、このお知らせの対象と同じ型だと考えて扱うのが安全だと筆者は考えます。

SNS型投資詐欺の入口としてのFacebook

警察庁が2026年5月に公表した令和7年の統計によると、SNS型投資詐欺は1年間で9,523件が認知され、被害の総額は1,288.0億円にのぼりました。被害者が最初に接触したツールを見ると、Instagram(1,934件)、YouTube(1,229件)、LINE(1,211件)が上位で、Facebookは822件です。数では上位ではありませんが、決して少なくない件数です。

同じ統計は、最初の接触手段としてバナー等の広告が3,785件あったこと、それらの広告には、本人の許可なく顔写真や動画を載せたもの、「元本保証」「必ずもうかる」と書かれたものがあったことも記しています。だまされている最中のやり取りに使われたツールは、8,906件がLINEで、9割を超えます。

この数字から読み取れるのは、広告はあくまで入口で、お金の話はLINEに移ってから進むという流れです。記事風のページで名前や電話番号を登録すると、次に届くのはLINEの友だち追加の案内や電話である可能性が高い、と筆者は見ています。登録した後の行動が大切になるのはこのためです。

本物のYahoo!ニュースの記事か確かめる4つの方法

  1. アドレス欄のドメインを見る:Facebookのアプリ内ブラウザでも、画面上部や共有メニューからURLを確認できます。Yahoo!ニュースの記事は、ふだん見ている公式アプリや公式サイトと同じドメインにあるはずです。見慣れない文字列のドメインなら、その時点でYahoo!ニュースのページではありません。アプリ内ブラウザだとURLが見えにくいので、メニューから「外部ブラウザで開く」を選ぶと確認しやすくなります。
  2. 公式アプリで見出しを検索する:Yahoo!ニュースのアプリや、ブックマークから開いた公式サイトで、同じ見出しや人物名を検索します。見つからなければ、その「記事」はYahoo!ニュースに存在しないと考えられます。
  3. 記事の終わり方を見る:ニュース記事は、関連記事やコメント欄につながるのがふつうです。記事の結論が「このボタンから登録を」「今だけ無料で」に向かっている場合は、報道ではなく勧誘のためのページです。
  4. 登場する著名人の公式発信を確かめる:著名人の中には、公式サイトや所属事務所を通じて、名前や写真を無断で使われていると注意を出している人もいます。本人が投資を勧めているかどうかは、広告ではなく本人側の情報で確かめます。

4つのうち最初の2つだけでも、ほとんどの場合は見分けがつきます。迷ったら、そのページは閉じてしまって構いません。

名前や電話番号を登録してしまったとき

お金を払っていなければ、まだ被害は出ていません。ここで次の対応をしておけば、入金にまで進むのを防げます。

  • LINEの友だち追加や、「担当者」「アシスタント」からの連絡に応じない:登録後に届く案内は、投資グループや個別トークへ誘う入口になっていることが多いと考えてください。
  • 知らない番号からの電話には出ないか、出ても話を進めない:「登録ありがとうございます」「今なら特別枠で」と言われても、その場で口座番号や身分証の写真を渡さないでください。
  • メールアドレスとパスワードを入れた場合は、パスワードを変える:同じ組み合わせを使っているサービスがあれば、そちらも替えます。Yahoo! JAPAN IDのログイン画面が出てきて入力した場合は、公式アプリかブックマークから本物のサイトを開いて変更し、ログイン履歴も確かめます。
  • 画面を記録する:広告の投稿、開いたページ、登録完了の画面をスクリーンショットで残し、URLも控えます。

親や家族が登録していたとき

家族のスマートフォンに見慣れないLINEの友だちや投資アプリが増えていて、この広告から登録したとわかることもあります。その場合、「だまされている」と頭ごなしに言うと、かえって相手の言うことを信じ込んでしまうことがあります。まずはYahoo!ニュースの公式アプリで同じ見出しを一緒に検索し、記事が存在しないことを本人の目で確かめてもらうのが近道です。すでに入金していれば、次の見出しの手順に進んでください。

身分証の画像を送ってしまった場合は、口座の開設やカードの申込みに悪用されるおそれがあります。警察に相談するとともに、身に覚えのない契約の連絡が来ていないか、しばらく注意してください。

すでに入金・送金してしまったとき

送ったお金の種類で、急ぐ連絡先が違います。

銀行振込で送った

振込に使った銀行と振込先の銀行に、詐欺の被害にあった可能性があると伝え、振込先口座の取引停止を依頼します。そのうえで警察に届け出ます。凍結できた口座の残高は、後日、振り込め詐欺救済法の手続きで被害者に分けられます(受け取れるのは残高の範囲まで)。手続きの全体像は口座凍結申請の流れにあります。

暗号資産で送った

暗号資産の送信は、銀行振込のように口座を止める仕組みがありません。送信に使った暗号資産交換業者に連絡し、取引履歴(日時、数量、送信先アドレス)を手元に残したうえで警察に相談してください。

「取り戻します」という連絡に注意

被害に気づいた後、「返金を手伝う」「調査費を払えば取り戻せる」と近づいてくる連絡が来ることがあります。警察や弁護士を名乗る場合も含め、費用を先に求められたら応じないでください。こうした二次被害の型はFacebookで警察や被害回復を名乗る連絡が来たらで詳しく扱っています。

広告の報告と相談先

Facebookのヘルプセンターは、不適切なコンテンツやスパムを見つけたら、その付近に表示される報告のメニューから報告するよう案内しています。広告も報告の対象です。Yahoo!ニュースのお知らせも、各運営会社の報告フォームへの連絡を求めています。報告しておけば、同じ広告がほかの人に届き続けるのを減らす手助けになります。

こんなとき相談先
入金した、身分証を送った最寄りの警察署、警察相談専用電話 #9110
勧誘されたが投資してよいか迷っている金融庁の金融サービス利用者相談室(詐欺的な投資の専用ダイヤルを設置)
契約や返金の進め方を相談したい188(消費者ホットライン)

Facebookの著名人広告からLINEの投資グループに誘われた場合の見分け方は、Facebookの著名人投資広告からLINEグループへにまとめています。相談の前に何をそろえておくかは証拠の残し方を参考にしてください。

よくある質問

Q. FacebookでYahoo!ニュースの記事を開いたら、投資の登録ページにつながりました。本物ですか?

A. Yahoo!ニュースは2025年1月と2026年3月のお知らせで、著名人の画像や名前を使い、投資を促すサイトなどに誘導する記事風の広告に注意するよう呼びかけています。公式アプリで同じ見出しが見つからない場合は、Yahoo!ニュースの記事ではないと考えて、登録しないでください。

Q. 名前と電話番号を登録しただけです。何をしておけばいいですか?

A. LINEの友だち追加や電話での勧誘に応じないこと、口座番号や身分証の画像を渡さないことが大切です。登録画面や広告のスクリーンショットとURLを残しておき、不安なら#9110や188に相談してください。

Q. 広告に出ていた著名人は、本当にその投資を勧めているのですか?

A. 広告だけでは判断できません。本人の公式サイトや所属事務所の発表を確かめてください。警察庁の統計でも、顔写真や動画を勝手に使われた有名人の広告が報告されています。

Q. Facebookの記事風広告はどこに報告すればいいですか?

A. Facebookでは、投稿や広告の付近に表示される報告のメニューから報告できます。Yahoo!ニュースも、見つけた場合は各SNSの運営会社が設けている報告フォームに知らせるよう案内しています。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。