フリマアプリ取引詐欺の返金対処|メルカリ・ヤフオクの相談先
フリマアプリやネットオークションで代金を払ったのに商品が届かない、偽物や壊れた商品が届いた場合の返金対処法を解説。運営事務局への連絡手順、支払い方法別の対応、警察・消費生活センターへの相談先まで整理します。
インスタグラムで見つけた占い師にDMで鑑定を申し込み、振込やスマホ決済で代金を先に払った。ところが約束の日を過ぎても鑑定結果が届かない。DMを送っても既読がつかず、しばらくしてプロフィールを開くと、アカウントそのものが見当たらない。この記事は、そんな状況で途方に暮れている人に向けて書きました。
最初に要点を伝えます。相手のアカウントが見えなくなっても、お金を払った記録はあなたの手元と金融機関の側に残っています。振込先の口座名義、送金アプリの受取人、カード明細の請求元。この三つが、相手にたどり着くための現実的な手がかりです。消えたアカウントを探し回るより、支払いの記録を固めて、支払い方法に合った窓口へ早めに連絡するほうが、打てる手を多く残せます。
DMの勧誘から課金に進む流れそのものはSNSの占い勧誘の記事で扱っています。ここでは「払った後に連絡が途絶えた」場面だけに絞り、状態の見分け方、手がかりの集め方、鑑定が届かないときの解除と返金請求、支払い方法別の連絡先、相談先の順に説明します。法令や制度の説明は、2026年9月24日に確認した公的機関の資料によります。
ひと口に「連絡が取れない」といっても、相手側で何が起きているかによって、次にやることが少しずつ違います。まずは今の状態を、次の三つのどれに近いかで整理してみてください。
プロフィールも過去の投稿も普通に見えていて、DMが未読のまま止まっている状態です。忙しさや体調で対応が遅れている可能性もあります。この段階では、約束した提供日がいつだったかを確かめ、期限を区切って文字で催促するところから始めます(手順は後の見出しで説明します)。
自分の端末からはプロフィールが開けないのに、家族や友人のアカウントからは見える、という状態です。ブロックされている可能性があります。相手の投稿が続いているなら、アカウント自体は動いているということです。家族の端末から見えるうちに、プロフィール画面とユーザーネーム、プロフィールのリンク先を画面ごと保存してもらいましょう。
どの端末で検索しても出てこない状態です。アカウントの削除、運営による停止、ユーザーネームの変更などが考えられますが、外から見てどれに当たるかを判別するのはまず無理です。ここで原因の推測に時間をかける必要はありません。
三つのどれであっても、最初の作業は同じで、いま自分の画面に残っているものを保存することです。DMのスレッドは相手がいなくなった後も自分の側で読める場合がありますが、名前やアイコンが表示されなくなることもあります。2020年11月の国民生活センターの発表資料でも、占いアプリを退会した途端にメッセージの履歴が見られなくなり、証拠として残ったのはプリペイド型電子マネー1回分のレシートだけ、という50歳代男性の相談が紹介されています。SNSでも、読めるうちに残しておくという考え方は変わりません。
アカウントは相手の都合でいつでも消せますが、支払いの記録はそう簡単には消えません。支払い方法ごとに、手元で確かめる記録と、そこから読み取れることを表にしました。
| 支払い方法 | 手元で確かめる記録 | そこから読み取れること |
|---|---|---|
| 銀行振込 | 振込明細、ネットバンキングの取引履歴 | 振込先の金融機関名・支店名・口座番号・口座名義(カナ) |
| スマホ決済の個人間送金 | アプリの取引履歴、取引番号、受取人の表示名 | 送金先のアカウント。運営会社が持つ登録情報への入口になる |
| クレジットカード・デビットカード | 利用明細の請求元の表記、利用日、金額 | 加盟店の名前。決済代行会社の名前で載っていることもある |
| ギフトカード・電子マネー | カード番号、購入時のレシート | 発行会社。番号がすでに使われたかどうかの確認先 |
振込先の口座名義が、占い師として名乗っていた名前と違うこともあります。名義が違うというだけで何かを断定することはできませんが、その名義と口座番号は、後で金融機関や警察、弁護士が調べるときの出発点になります。明細の画面を保存し、紙の控えがあれば捨てずに取っておきましょう。
インスタのDMだけでやりとりしていたつもりでも、途中で別の経路を使っていることがよくあります。LINEのIDやQRコード、鑑定の申込みフォーム、決済ページのURL、相手が案内したメールアドレスや公式サイトなどです。思い出せる限り一覧にしておきます。
インターネットで鑑定を売っているのが事業者であれば、その取引は特定商取引法の「通信販売」にあたり、広告の中で、売り手の名前や所在地、連絡のつく電話番号などを示す義務があります。プロフィールのリンク先や決済ページにそうした表示が残っていないかを確かめ、見つかれば画面とURLを保存してください。表示が見当たらない場合も、「なかった」という事実が相談の際の材料になります。
お金を払ったのに約束の鑑定が届かない状態は、法律の言葉に置き換えると、相手が契約で引き受けた義務を果たしていない状態です。民法541条は、相手が義務を果たさないとき、相当の期間を決めて履行を求め(これを「催告」といいます)、その期間が過ぎても履行がなければ契約を解除できると定めています。解除した場合、545条により当事者はお互いを元の状態に戻す義務を負い、受け取ったお金を返すときには受け取った時からの利息も付けることになっています。
難しく聞こえますが、実際にやることは次の四つです。
文面は短くて構いません。たとえば次のような形です。
○月○日に△△円をお支払いした鑑定(□□)が、お約束の○月○日を過ぎても届いていません。○月○日までにご提供をお願いします。期日までにご提供いただけない場合は契約を解除し、お支払いした△△円の返金を求めます。
相手が読まない見込みが高くても、「期限を示して提供を求め、応じてもらえなかった」という経過が記録に残ること自体に意味があります。消費生活センターに相談するときも、その後に何らかの手続きを取るときも、経緯を説明する材料になるからです。責める言葉や感情的な表現は入れず、事実だけを書くようにしてください。
3回セットの鑑定のうち1回だけ届いた、というように一部だけ提供されている場合は、残りの分について同じ流れで考えます。どこまで返金を求められるかは契約の内容しだいなので、自分だけで線を引かず、相談員に見てもらうのが確実です。
アカウントが消えた後に頼りになるのは、お金を扱った事業者の窓口です。連絡は早いほどよく、できれば気づいたその日に動きます。
連絡先は二つ、振込先の金融機関と警察です。連絡が途絶えた経緯から詐欺の疑いがあるなら、その旨を伝えてください。振り込め詐欺救済法は、詐欺など財産を害する犯罪に振込みが使われた場合を対象にしていて、金融庁はSNS型の投資詐欺やロマンス詐欺も、預金口座への振込みなら対象になると説明しています。犯罪に使われた疑いのある口座は取引が止められ、残っているお金が被害回復分配金の原資になります。
ただし、口座から引き出された後では支払いを受けられません。分配の手続きが始まると、預金保険機構の公告サイトに掲載され、金融機関名や口座名義などで検索できます。申請期間は公告の翌日から30日以上と定められているので、控えておいた口座名義で時々検索してみてください。
決済アプリの運営会社のサポート窓口に、取引番号、送金日時、金額、受取人の表示名を伝えます。自分で操作して送った取引は、不正ログインなどの被害とは扱いが分かれることが多いため、各社の案内に沿って「サービスが提供されないまま相手と連絡が取れなくなった」経緯を具体的に伝えることが大切です。アプリ内の残高で送った場合は、預金口座を前提にした振り込め詐欺救済法の枠組みに乗らないことがあるため、警察への相談も並行して進めます。
カード会社に、利用日と金額、そして鑑定が提供されていないことを伝え、加盟店への調査を依頼します。明細に載っている請求元の名前が占い師の名前と違っていても、それも含めてそのまま伝えてください。
発行会社の窓口へ、カード番号と購入レシートの内容を知らせます。未使用のうちなら止めてもらえる余地がありますが、使われた後に取り戻すのは難しいのが実情です。
支払い方法ごとの手順は占い詐欺の返金方法の記事でさらに詳しく整理しています。
アカウントが消えてしまうと、「そもそも誰に返金を求めればいいのか」という壁にぶつかります。個人が自分で、SNSの運営会社や銀行に相手の氏名や住所を尋ねても、一般に教えてもらうことは期待しにくいと考えておいたほうがよいでしょう。相手を特定するために使われる主な道は、次の三つです。
気をつけたいのは費用とのバランスです。支払った額が数万円なら、弁護士に依頼する費用のほうが大きくなることもあります。依頼を考える場合は、見込める回収額と費用の見通しを先に確認してください。判断の目安は弁護士に依頼するかどうかの記事にまとめています。
もう一つ、この段階で近づいてくる連絡にも注意が要ります。「消えたアカウントの持ち主を特定できる」「着手金なしで取り戻せる」といったDMや広告は、相手が何者かを確かめてから判断してください。弁護士や司法書士を名乗るなら所属する会の名簿で登録を確認でき、公的な窓口がDMで個別に営業してくることはありません。
ここからは当サイト編集部の考えです。インスタのDMで完結する鑑定は、うまくいっているうちは手軽ですが、相手が消えたときに打てる手が極端に少なくなります。私たちは、次の三つがそろわない先払いの取引には応じないことを勧めます。
すでに払ってしまった人にとっては後の祭りに聞こえるかもしれません。それでも、同じ占い師や別の占い師から「今度はちゃんと届けるので」「別アカウントで続きを」と連絡が来たときに、追加で払うかどうかを決める物差しとして使ってください。個人との直接取引に特有のリスクは占い師から直接振込を求められたときの記事でも取り上げています。
相談先は、状況によって使い分けます。
窓口に連絡する前に、手元に置いておきたいものは次のとおりです。
保存のやり方は証拠の残し方、持ち物の確認は相談前チェックリストで確かめられます。
A. アカウントが消えたことだけで、手がすべてなくなるわけではありません。振込先の口座名義や送金アプリの取引記録、カード明細の請求元は残っています。まず支払いの記録を集め、支払い方法に応じて金融機関・決済会社・警察に連絡し、並行して消費者ホットライン188に相談してください。ただし、全額が戻ると約束できるものではありません。
A. 民法の考え方では、まず相当の期間を決めて提供を求め(催告)、その期間内に提供がなければ解除する、という順番になります。遅れが軽微な場合は解除が認められないこともあります。まずは期限を区切った催促を文字で送り、その記録を残しておきましょう。
A. 名義が違うことだけで何かを断定はできませんが、相談の際に大事な情報になります。振込明細を保存し、金融機関と警察に口座名義と口座番号を伝えてください。分配の手続きが始まった口座は、預金保険機構の公告サイトで口座名義などから検索できます。
A. ブロックされる前に送った催促や返金請求の文面は、送ったという記録として意味があります。送信画面と日時を保存しておきましょう。そのうえで、支払い方法ごとの窓口と消費生活センター、必要に応じて警察に、ブロックされた経緯も含めて相談してください。
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。
LINEで相談前チェックリストを受け取り、支払い方法・証拠・やり取りを整理できます。弁護士確認が必要なケースも確認できます。