Xで見た占い師の「当たった」報告は本物?口コミ・実績ポストの読み方

X(旧Twitter)で、ある占い師への「本当に復縁できました」「言われた日に彼から連絡が来た」という報告ポストがいくつも並んでいる。自分も有料鑑定を頼んでみようか迷っている。あるいは、その報告を信じて頼んだものの思うような結果にならず、今度は追加の祈願を勧められている。この記事は、そうした人のために書きました。

当サイトの結論ははっきりしています。「当たった」「叶った」という第三者の報告は、その占い師にお金を払うかどうかを決める材料としては弱いということです。事業者が頼んで書いてもらった投稿は、2023年10月から「広告」であると示さなければ景品表示法違反になりました。とはいえ、表示のないステルスマーケティング(ステマ)が一斉に消えたわけではなく、読む側が見た目だけで見分けるのも困難です。報告ポストは参考の一つにとどめ、依頼するかどうかは料金や運営者の表示といった、自分で確かめられる情報で決めてください。

前世や因縁を持ち出すポストについてはXの「前世の因縁」ポストの記事で扱いました。ここでは、報告・口コミ・実績画像といった「他人の声」に絞って、読み方と依頼前後の注意点をまとめます。制度の説明は2026年9月24日に確認した消費者庁・国民生活センターの資料によります。

「当たった報告」が集まって見える仕組み

Xの占い師のタイムラインを眺めると、報告がたくさん集まっているように見えることがあります。その見え方は、たいてい次のような形の組み合わせでできています。

  • 鑑定を受けた人の報告を、占い師本人が引用やリポストで次々に紹介する
  • DMで届いた感想のスクリーンショットを並べ、「お客様の声」として固定ポストにする
  • 「鑑定の感想をポストしてくれた方は次回割引」などと呼びかける
  • 報告の返信欄に「私も叶いました」という短いリプライが連なる
  • 入金画面や復縁相手とのトーク画面など、成果を示すという画像が添えられる

どれも、それだけで違法だったり不正だったりするわけではありません。満足した利用者が自分の意思で書いた感想も、当然まじっています。困るのは、読む側にはどれが自発的な感想で、どれが頼まれて書かれたものかの区別がつかないことです。

占いサイトをめぐる国民生活センターの注意喚起(2020年11月26日)を読むと、実績を示す材料が勧誘に使われた例が載っています。鑑定士が「実績の証拠」として宝くじ当選者の通帳の写真を送ってきたケースや、「この占いのおかげで宝くじに2回当たり、借金を返せた人がいる」と言われて課金を続けたケースです。成果を示す画像や体験談は、信じてもらうための道具としても使われうる。この点を頭の片隅に置いて読むだけで、受け止め方はずいぶん変わります。

ステマ規制で「広告」と示すべき報告ポスト

2023年10月1日から、ステマは景品表示法の不当表示として規制されています。消費者庁の説明を、占いの報告ポストに関係するところに絞ってまとめると次のとおりです。

ポイント消費者庁の説明の要旨
規制される人商品やサービスを売る事業者(広告主)。依頼を受けて投稿するインフルエンサーなどの第三者は、原則として対象外
対象になる投稿事業者が投稿内容の決定に関わっているのに、事業者の表示だとわからないもの。第三者に依頼・指示したSNS投稿や口コミも含まれる
対象にならないもの個人が自発的に書いた感想など、広告ではないもの。広告だと一目でわかるもの
必要な表示の例「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」の表記、または「○○から提供を受けて投稿している」といった説明文
違反したとき消費者庁が事業者に措置命令(行政処分)を出す

占いに当てはめてみます。鑑定を事業として売っている占い師が、無料鑑定や割引と引き換えに好意的な報告を書くよう頼み、書く内容まで指定しているなら、その報告は占い師自身の広告と評価される可能性があります。その場合に「PR」などの表示がなければ、責任を問われるのは書いた人ではなく占い師の側です。

実際の執行例として、消費者庁は2024年6月6日、ステマ告示に当たるとして医療法人に初めての措置命令を出しています。規制は紙の上だけのものではありません。

ただ、規制があるからといって、目の前の報告ポストが本物の感想だと保証されるわけではありません。表示のない依頼投稿はいまも紛れ込みえますし、占い師本人が別アカウントで書いている投稿は、そもそも外からは判別できません。

報告ポストを判断材料から外す六つの目安

次の表は、報告ポストを「怪しいかどうか」判定するためのものではありません。依頼を決める材料から外したほうがよい報告を見分ける目安です。

見るところ材料から外したほうがよいサイン
報告したアカウントの様子作られて間もない、投稿がその占い師の話題ばかり、ほかの人との交流がない
報告の中身いつ、何を相談し、何が起きたのかが書かれておらず、「神」「本物」といった感嘆だけが並ぶ
言い回し別々のアカウントなのに、文の組み立てや絵文字の使い方がよく似ている
表示占い師が感想投稿に特典をつけていると告知しているのに、報告側に「PR」や「特典あり」の記載がない
画像入金画面、通帳、トーク画面のスクリーンショット。加工や切り取りの有無は、見る側には確かめようがない
数字「的中率98%」「成就者3,000人」など、数え方の説明がない数字

フォロワー数やいいねの数も、人気の目安にはなっても、鑑定の中身や取引の安全性を示すものではありません。数字が大きいほど「これだけの人が信じているなら」と気持ちが傾きやすいので、あえて数字を見ない時間をつくるのも一つの方法です。

反対に、判断の材料として比較的使いやすいのは、よかった点と合わなかった点の両方が具体的に書かれている感想や、料金や所要時間について事実を淡々と記した投稿です。それでも、最終的な判断はこの後に説明する「表示」の確認で行ってください。

依頼する前は、報告ではなく「表示」を確かめる

報告ポストの真偽を確かめるのは難しくても、依頼先の表示は自分で確認できます。ネット経由で申込みを受けて鑑定を販売する事業者の取引は、特定商取引法でいう通信販売に該当します。その広告には価格、支払いの時期と方法、サービスを提供する時期、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などを載せる決まりがあります。

依頼する前に、占い師のプロフィールのリンク先や申込みページで、次の項目を探してみてください。

  • 料金の全体像:1回の鑑定料だけでなく、延長、追加の質問、祈願やお守りなどが別料金になっていないか
  • 提供の形と時期:文章で届くのか、通話なのか。いつまでに届くのか
  • 支払先:事業者名義の決済ページか、個人名義の口座やギフトカード番号の送付か
  • キャンセルと返金の条件:申込み後に取りやめられるか、「理由を問わず返金しない」とだけ書かれていないか
  • DM以外の問い合わせ先:メールアドレスやフォーム、電話番号があるか

料金がDMの中だけで個別に示される場合は、その画面を保存しておきます。事業者名や連絡先を尋ねても答えが返ってこない相手には、どれほど報告ポストが多くても依頼しない。これが当サイトの勧める線引きです。表示の読み方は占いサイトの運営者表記の確かめ方で詳しく説明しています。

報告を信じて依頼した後、追加を勧められたら

報告を信じて依頼した後、結果が思わしくないと、「報告してくれた人たちとあなたとでは縁の強さが違う」「成就報告が出せる状態にするには祈願が必要」といった形で、追加の鑑定や祈願を勧められることがあります。報告ポストが、次の支払いへの足がかりとして使われるわけです。

ここで押さえておきたいのは次の点です。

  • その場で払わない。「今日中」「枠が残りわずか」と言われても、一晩置いてから考えます。期限を理由に急がせる勧誘は、それ自体が立ち止まる合図です。
  • 何にいくら払うのかを文字でもらう。祈願の内容、総額、終わりの時期、効果がなかったときの扱いを、DMやメールで出してもらいます。
  • 霊感や不安をあおる言葉が出たら記録する。「祈願しないと二度と縁が戻らない」などと、霊的な力による見立てを示して不安を強め、祈願なしでは避けられないと言って結ばせた契約は、消費者契約法4条3項8号により取り消せる場合があります。取消しは、取り消せる状態になってから3年以内、契約から10年以内に行う必要があります。

「あなただけ特別」という言葉とともに高額なプランを示された場合の確認点と断り方は、高額な占いプランを勧められたときの記事にまとめています。すでに払ってしまったなら、支払い方法別の返金手順もあわせて確認してください。

報告ポストを保存する意味と、ステマの情報提供先

依頼のきっかけになった報告ポストは、後から役に立つことがあります。占い師がポストを消したり、アカウントに鍵をかけたりする前に、次のものを残しておきましょう。

  • 依頼を決めたときに読んだ報告ポスト(URLと、投稿日時が写った画面)
  • 占い師の「感想をポストしたら割引」などの告知
  • 料金やメニューの告知ポスト、固定ポスト、プロフィールのリンク先の画面
  • DMで示された料金、支払先、提供時期

これらは、自分の契約について消費生活センターに相談するときに、どんな説明を受けて依頼したのかを示す材料になります。画面の撮り方や保管場所の分け方は証拠の残し方で紹介しています。

ステマの疑いを伝える窓口

頼まれて書いたとみられるのに「PR」などの表示がない投稿を見つけたら、消費者庁の「ステルスマーケティングに関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム」から情報を送れます。送った情報は行政の調査の手がかりとして扱われるもので、あなた個人の返金を取り次いでくれる窓口ではありません。自分の支払いについての相談は、次の見出しの窓口を使ってください。

自分の支払いについての相談先

  • 188(消費者ホットライン):依頼した鑑定や祈願の契約、返金の求め方についての相談先。最寄りの消費生活センターの相談員が話を聞き、必要に応じて事業者との間に入ってくれます。
  • 0120-005931(法テラスの霊感商法等の専用窓口):祈願や霊視をめぐる支払いについて、法律上の手段を知りたいときに。受付は平日9時30分〜17時です。
  • #9110:断った後に脅し文句のDMが届く、自宅や勤務先を知っているとほのめかされる、といった場合。差し迫った危険があるなら110番に。

相談の前に、依頼のきっかけになった報告ポスト、料金の提示、支払いの記録、追加を勧められたときのやりとりを日付順に並べておくと、限られた相談時間で状況が伝わります。窓口に何を伝えるか迷うときは、当サイトの相談予約も使えます。

よくある質問

Q. Xで「当たった」という報告が何十件もある占い師なら、依頼しても安心ですか?

A. 報告の数は安心の根拠にはなりません。頼まれて書かれた投稿や、本人が別アカウントで書いた投稿が混ざっていても、読む側には見分けがつかないからです。依頼するかどうかは、料金、提供時期、事業者名と連絡先、キャンセル条件といった表示を確かめてから決めてください。

Q. 占い師から「感想をポストしたら次回割引」と言われました。書いても問題ありませんか?

A. 消費者庁の説明では、ステマ規制の対象は依頼する側の事業者で、依頼を受けて書く人は原則として対象外です。書く場合は、割引を受けて投稿していることがわかる一文を添えると、読んだ人の判断を誤らせずに済みます。

Q. 報告ポストを信じて鑑定を頼みましたが、当たりませんでした。返金を求められますか?

A. 占いの結果が外れたことだけを理由に返金を求めるのは、一般に難しいと考えられます。ただ、霊感などで不安をあおって追加の祈願を契約させられた、提供されるはずの鑑定が届かない、といった事情があれば話は別です。やりとりを保存して188に相談してください。

Q. ステマではないかと思う占い師のポストを見つけました。どこに伝えればいいですか?

A. 消費者庁のステルスマーケティングに関する情報提供フォームから送れます。行政の調査の参考として扱われるもので、個別の返金の窓口ではない点に注意してください。自分が払ったお金については188に相談します。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。