SNSの占い師から届いたメール案内は本物?送信元と誘導先サイトの確かめ方

InstagramやXでフォローしていた占い師、DMで相談したことのある占い師の名前で、「あなたへの鑑定結果をお送りします」「特別鑑定のご案内」といったメールが届いた。リンクを開いてよいのか、登録してよいのか迷っている人に向けた記事です。

結論として、メールのリンクから登録や支払いに進む前に、①そのメールが本当にその占い師の案内なのか、②誘導先のサイトを誰が運営しているのか、の二つを確かめてください。確かめる手がかりは、特定商取引法(通信販売)と特定電子メール法が事業者に求めている表示です。表示が欠けているメールやサイトには、個人情報もお金も渡さないのが安全だと編集部は考えます。

SNSの占い師の名前でメールが届く三つのパターン

SNSで知った占い師の名前が入ったメールは、届き方によって意味合いが変わります。

パターンよくある状況まず見る点
自分で登録したプロフィールのリンクから無料鑑定に申し込み、メールアドレスを入力した申し込んだサイトと、メールの送信者名・誘導先が一致するか
DMでアドレスを教えた「結果をメールで送る」と言われ、DMでアドレスを伝えたメールの誘導先が有料サイトの会員登録になっていないか
心当たりがないアドレスを伝えた覚えがないのに、占い師の名前で届いた送信者の表示があるか。名前だけ借りた別の送信元ではないか

どのパターンでも、メールの差出人に表示される名前は、送る側が自由に設定できることを覚えておいてください。有名な占い師やSNSでよく見る名前が差出人欄にあっても、それだけでは本人からの案内だとは言えません。反対に、本人が複数の鑑定サイトに所属していて、正規の案内が別名義のサイトから届くこともあります。だからこそ、名前ではなく中身の表示で判断する必要があります。

メールが本当にその占い師の案内か、SNS側で確かめる

メールの真偽を確かめるときは、メールの中の情報ではなく、自分が元々知っている側の情報と照らし合わせます。

  1. SNSのプロフィールを見る:占い師本人のアカウントのプロフィールや固定投稿に、公式サイトやメール鑑定の案内先が載っているかを確かめます。メールのリンク先のドメインと同じかどうかを比べます。
  2. アカウントそのものを確かめる:フォロワーの数、投稿を続けている期間、過去の投稿内容を見て、自分が知っている本来のアカウントかを確かめます。似た名前・似たアイコンの別アカウントからの案内ではないか注意します。
  3. DMで直接聞く:本来のアカウントにDMで「この件名のメールを送りましたか」と聞くのも一つの方法です。返事がないまま登録を進めないようにします。

メールの本文にある「こちらが公式です」「本人確認のためログインを」といった文言は、確認の材料になりません。リンクを押す前に、ブラウザで自分で公式の案内先を開くのが基本です。

送信元を偽ったメールは情報提供の対象

総務省の委託を受けて迷惑メールの相談を受け付けている迷惑メール相談センター(運営は日本データ通信協会)は、送信元のアドレスを偽って送られたメールを違反メールの例に挙げ、情報提供を受け付けています。この場合、メールの全文に加えてヘッダ情報が必要とされています。

広告メールに書かれているべき表示を見る

占いサイトの宣伝や有料鑑定への誘いは、広告宣伝のメールにあたります。広告メールには、二つの法律がルールを定めています。

  • 特定電子メール法:総務省の説明によると、あらかじめ同意した人にだけ送れる「オプトイン」が原則で、メールの中に送信者の情報や、配信を止める方法などを表示する義務があります。
  • 特定商取引法(通信販売):消費者庁の特定商取引法ガイドによると、消費者があらかじめ承諾しない限り、事業者が電子メール広告を送ることは原則として禁止されています(法第12条の3)。

届いたメールに、送信者の名称や配信停止の方法が見当たらない、あるいは「占い師◯◯」と個人の活動名しか書かれていない場合は、表示の義務を満たしていない可能性があります。迷惑メール相談センターも、送信者の情報がない広告メールを違反の例に挙げています。

自分で登録した場合も「同意の範囲」を見直す

無料鑑定の申込みフォームに、「提携サイトからのお知らせを受け取る」といった同意欄があらかじめチェックされていて、そのまま送信した、ということもあります。この場合、別名義の占い師や別のサイトからのメールが届くのは、その同意を根拠にしている可能性があります。メール内の配信停止の方法が正しく表示されていれば、そこから止められます。表示がない、停止しても届き続けるという場合は、情報提供の対象になりえます。

一方、表示がそろっていることは、サービスが安心だという証明にはなりません。表示は「誰が送ってきたか」を知るための入口で、次の章で見る誘導先サイトの表示とあわせて判断します。

誘導先サイトの運営者と料金を、登録前に確かめる

メールのリンク先が、メール鑑定やチャット鑑定のサイトの会員登録ページになっていることがあります。有料で鑑定を申し込むのは通信販売にあたり、特定商取引法ガイドでは、広告に次の事項を表示するよう定めています(法第11条)。

  • 販売価格(役務の対価)。送料がかかる場合はその額も
  • 代金の支払時期と支払方法
  • 商品の引渡時期(鑑定なら、結果を受け取れる時期)
  • 申込みを取りやめたり契約を解いたりできるかどうかと、その条件
  • 運営する事業者の名前(法人なら名称)と住所、つながる電話番号

サイトの下部などにある「特定商取引法に基づく表記」を開き、これらが書かれているかを確かめてください。運営者の名称と住所と電話番号がそろっていない、1通・1ポイントあたりの料金がどこにも書かれていないサイトには、登録しないほうが無難です。

申込みの最後の画面も保存する

インターネットで申し込む場合、事業者は申込みの最終段階の画面に、買う量や金額、いつどうやって払うか、いつ受け取れるか、キャンセルの条件などをまとめて示す義務があります(法第12条の6)。ポイントを購入する前に、その画面をスクリーンショットで残しておくと、後で「聞いていた料金と違う」となったときの材料になります。訪問販売や電話勧誘販売と違い、ネットや郵便で申し込む通信販売では、クーリング・オフで無条件に取りやめる仕組みが法律に用意されていません。だからこそ、申し込む前の確認がいっそう大切になります。

リンクを押した・登録した・払った、段階ごとの対応

すでにメールに反応してしまった場合も、どこまで進んだかで取るべき行動が決まります。

  • リンクを開いただけ:何も入力していなければ、ページを閉じて様子を見ます。以後、同じ送信元のメールのリンクは開かず、迷惑メールのフィルタを設定します。
  • メールアドレスやパスワードを入力した:同じパスワードを使っているほかのサービスがあれば変更します。入力した情報と日時を控えておきます。
  • 会員登録をした:退会の手続きを確かめ、手続きした画面を保存します。退会後の請求やメールへの対応は占いサイトを退会・解約できない時の対処法で詳しく説明しています。
  • ポイントを買った、振り込んだ:カード払いならカード会社、キャリア決済なら携帯電話会社、電子マネーなら発行元、銀行振込なら振込先の銀行に連絡します。やり取りを続けるうちに課金が膨らんでいる場合は、メール占いの引き延ばしを見抜く型もあわせて読んでみてください。

総務省は、迷惑メール対策として、フィルタの活用やURLをクリックしないこと、必要に応じたアドレスの変更を挙げています。SNSのDMでも同じ相手から誘いが続くなら、ブロックと報告を使ってください。ブロックする前に、相手のアカウント名とDMの画面は保存しておきます。

情報提供先と、相談の前にそろえるもの

届いたメールそのものに問題があると感じたら、迷惑メール相談センターに情報を提供できます。同センターによると、提供する際に必要なのはメールやSMSの全文で、氏名・住所・電話番号などの個人情報は必要ありません。集まった情報は、国が違反した送信者に対して行う措置の材料になり、提供した人への個別の回答は行っていないとのことです。

お金を払ってしまった、請求が続いているといった相談は、188番に電話して地域の消費生活センターにつないでもらいます。だまされた疑いが強く、相手と連絡が取れない場合は、警察相談専用電話 #9110 に相談できます。

そろえておくもの

  • 届いたメールの全文(件名・送信日時・差出人アドレスがわかる形)
  • SNSのアカウント名、プロフィール画面、DMのやり取り
  • 誘導先サイトのURLと「特定商取引法に基づく表記」の画面
  • 申込みの最終画面、購入履歴、支払いの記録

保存のこつは証拠の残し方にまとめています。返金が必ず受けられるとは限りませんが、記録がそろっているほど、相談先は取れる手段を具体的に示しやすくなります。

よくある質問

Q. インスタでフォローしている占い師の名前でメールが来ました。本人からですか?

A. 差出人名は送る側が自由に設定できるため、名前だけでは判断できません。本人のSNSプロフィールに載っている公式の案内先と、メールのリンク先が一致するかを確かめ、わからなければ登録や支払いは控えてください。

Q. SNSの占い師からのメールに「特定商取引法に基づく表記」がありません。

A. メール自体には、特定電子メール法で送信者の情報や配信停止の方法などの表示が求められます。誘導先の有料サイトには、特定商取引法で事業者の名称・住所・電話番号や料金の表示が求められます。表示がなければ登録しないのが安全です。

Q. メールから占いサイトに登録してポイントを買いました。クーリング・オフできますか?

A. ネットで申し込んだ占いの有料サービスは通信販売の扱いになり、無条件で取りやめられる仕組みは法律上ありません。それでも、申込みの最終画面の表示や説明の内容によっては別の手段が検討できることもあるため、画面の記録を持って188に相談してください。

Q. 迷惑メール相談センターに情報提供すると、返金してもらえますか?

A. 情報提供は違反送信者への行政の措置に使われるもので、個別の返金や回答はありません。お金の相談は、消費生活センターや弁護士など別の窓口で行ってください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。